医学部再受験 編入試験と一般入試
社会人・大学生で『医師になりたい!』と医学部を再受験する方法について、まず紹介します。
医学部を再受験する方法は大きく分けると2つあります。
1つは編入試験を受ける方法です。
大学生の時に取得した単位に応じて入学する方法になり、一般的に教養課程を免除され、2、3年次から入学可能です。
しかし、4年制大学の卒業資格や特定の単位の取得やTOEICのスコアなど一般入試に比べて必要な条件が増えてきます。
また編入試験での医学部合格の難易度について、そもそも他の再受験生は元々旧帝大理系学部出身者が多く、そういった再受験生が競争相手になるため、医学部を編入試験で再受験する合格の難易度は高いです。
さらに募集人数もだいたい5人程なのに受験生は百人以上のため、競争倍率は一般入試の4倍程高く、また一般入試の赤本と違って、編入試験は過去問や参考書などがほとんどなく、受験の対策がしにくく、合格しにくいです。
もう1つは一般入試を受ける方法です。
これは高3生や一般的な浪人生と混ざって試験を受けて、入学する方法になります。
編入試験が競争倍率が高く、さらに実力者との戦いにもなり、多くの再受験生は一般入試を受けることが多いです。
一般入試と編入試験の両方を受ける再受験生もいます。
一般入試を再受験生が受ける場合、再受験生や多浪生(基本的には4浪以上)が不利な扱いを受ける大学があり、注意が必要です。
学科試験の成績が良くても面接の得点・評価を低くされる場合があります。
編入試験でも一般入試でもどちらも再受験生が医学部に合格するのは難しいです。
再受験生は以前の受験生の時から勉強のブランクもあるため、まずは元の学力に戻し、厳しい医学部受験で戦えるところまで学力を大きく上げる必要があります。
医学部受験を舐めずに、必死な覚悟を持って、再受験生として勉強して下さい。
医学部再受験生が面接で聞かれる内容
医学部の再受験生(多浪生も)で最も気をつけることの1つとして『面接試験』があります。
一般的な高3生・浪人生の面接で聞かれる内容と比べて、医学部の再受験生ならではの面接で聞かれることが出てきますし、面接で聞かれることもより深い内容になるため、事前に入念な準備が必要です。
そもそも医学部の面接試験について、評価の仕方や採点方法は公表されていないことが多いですが、大学によっては評価の仕方を3~5段階に分けて、合否を決める場合もあります。
面接試験の結果、問題があると評価された時だけ不合格になる大学もあります。
また採点方法についても面接試験を点数化して学科試験や小論文の成績に加える場合と、点数化せずにその受験生を合格にするべきか決める総合評価として利用される場合があります。
一般的な高3生や浪人生と比べて、年齢も高く、他の学部での学問経験や社会人としての経験もある医学部再受験生ならよりしっかりと面接官を納得させる話し方が大事になります。
一般的な高3生や浪人生なら面接で『なぜ医師になりたいのか。』『大学卒業後にどんな医師になりたいのか。』『なぜ本学を志望したのか。』というのが面接で聞かれる三大質問になりますが
医学部再受験生なら『なぜ大学を辞めたのか。』『なぜ会社を辞めたのか。』『社会人経験で何を得たのか。』『周囲の方たちはどう理解してくれたか。』などがさらに追加で面接で聞かれます。
この種の質問は医学部再受験生からしたら、時に面接官からの圧迫面接だと誤解する方もいます(実際圧迫面接である場合もあります。)が面接官からしたら単純になぜ医学部再受験に至ったか興味深く聞いてくれているわけなので、医学部再受験生はマイナスに捉えず、医学部再受験を覚悟して受験勉強に取り組んだ自分の並々ならぬ熱意を伝える絶好の機会だと思って、1つ1つの質問によどむことなく、落ち着いて答えて下さい。