受験の緊張をほぐす9つの方法!緊張しないのはどんな人?緊張しない方法も解説
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カテゴリ:入試
受験で緊張しやすいのはなぜでしょうか。
模試ではスラスラ問題を解けたのに、いざ本番を迎えたら緊張して実力を発揮できず悔しい思いをする人はたくさんいます。
この記事では、受験を受けるとき緊張する理由について解説し、おすすめの緊張対策9選を紹介しています。
努力してきた結果を最大限に引き出せるように、この記事を読んで受験の緊張に負けないポジティブな思考を身につけましょう。
受験で緊張する理由

入念に試験勉強や事前準備をしていても、受験に対する緊張はなかなか取り除けないものです。
なかにはまったく緊張しないという人もいますが、本番にのぞむときは多くの人が緊張を感じます。
受験会場に着いたら緊張がさらに増して、試験で実力を発揮できるか不安になる人もいるでしょう。
緊張することはネガティブに捉えられがちですが、緊張すること自体は当たり前で悪いことではありません。
大切なのは緊張をうまくコントロールすることです。
まずは、受験で緊張してしまう原因について、知っておきましょう。
いつもと違う環境のため
初めて行く受験会場の場合は、周辺の土地勘がなく場所そのものに慣れていないので緊張しやすいでしょう。
ふだん勉強している環境とも違うため、不安を感じて緊張が強まる傾向にあります。
失敗することへの不安があるため
「この入試に落ちたらどうしよう」「もし不合格だったら自分の将来が変わってしまう」といった、受験に失敗することへの不安から、過度に緊張してしまうケースもあります。
受験の合否で志望分野に進めるかどうかが決まる場合は、追い詰められたような気持ちになり、緊張も高まりやすいでしょう。
「絶対に失敗できない」と思うほど、緊張はより強くなります。
また、過去に失敗した経験が原因で緊張しやすい状態になっている場合もあります。
たとえば、中学受験や高校受験で不合格だった経験がある人は「また本番で失敗するんじゃないか」と、強い不安を感じることがあるでしょう。
プレッシャーによる頭真っ白を防ぐ対策
受験における最大の敵の一つが、時間制限と周囲の環境がもたらすプレッシャーです。順調なうちは良くても、解けない問題に直面したり、ペース配分を誤って時間が足りなくなったりすると、途端に焦りが増大し、「頭が真っ白」になる思考停止状態に陥ってしまうことがあります。
この現象は、過度なストレスによって脳の機能が一時的に低下する自然な反応であり、適切な対策で防ぐことが可能です。
時間制限や周囲の視線といったプレッシャーは、単なる気の持ちようではありません。脳に以下の影響を及ぼします。
万が一、本番で頭が真っ白になったとしても、冷静さを取り戻すための具体的な対処法を知っていれば安心です。
一旦ペンを置く: 意識的に手を止め、ペンを机の上に置きます。問題から物理的・心理的に離れることが最初のステップです。
応用的な深呼吸(4-6呼吸法): 椅子に深く座り直し、自律神経を整えます。鼻から4秒かけて息を吸います。口から6秒以上かけてゆっくりと息を吐き切ります。 (※吐く時間を長くすることで、リラックス効果のある副交感神経を優位にし、焦りを鎮めます。)
身体の感覚に集中: 意識を呼吸や、足の裏が床に触れている感覚など、身体的な感覚に戻すことで、過剰な思考から強制的に脱却します。
簡単な問題を探す: 頭をリセットした後、確実に解ける易しい問題や、簡単な計算から解き始めます。
小さな成功体験を作る: 簡単な問題が解けることで、「自分はできる」という成功体験が生まれ、思考のループを再起動させ、自信を回復させることができます。
戦略の立て直し: 冷静さを取り戻したら、残りの時間と問題量を再確認し、残りの時間で最大限の点数を取るための戦略(どの問題に時間を割くかなど)を立て直しましょう。
日頃から本番を想定した訓練をすることで、プレッシャーへの耐性を高められます。
タイマーを使った時間管理練習: 普段の勉強で「この問題を10分以内に解く」「過去問は1時間以内に終わらせる」と、具体的な時間設定をして取り組みましょう。時間感覚が身につき、本番でも焦らずにペース配分できるようになります。
環境負荷トレーニング: 受験会場の「人の多さ」によるプレッシャーに慣れるには、あえて人の往来や音がある場所で勉強するのがおすすめです。自室だけでなく、家族がくつろぐリビングや、図書館・カフェなどで演習を行い、周囲の気配や音がある状態に慣れておきましょう。
他の受験生も緊張しているため
緊張は周りの人に伝わりやすいといわれていますが、受験会場ではみんながピリピリしているので独特の雰囲気があり、場の空気に呑まれて緊張してしまいます。
試験の雰囲気に慣れておきたい人は、できるだけ各地で開催される外部模試に参加しておきましょう。
模擬試験で実力を伸ばすだけでなく、受験生が集まった本番に近い雰囲気を体験できます。
周囲の受験生が緊張していても「自分は大丈夫」と自信を持てれば、本来の力を発揮できるでしょう。
適度な緊張がパフォーマンスを高める理由

受験本番を迎えるにあたり、「緊張は悪いものだから、何としてでも取り除かなければ」と考えていませんか? 実は、この認識は少し違います。適度な緊張は、決して敵ではなく、あなたの集中力と実力を極限まで高めるための強力なエネルギーなのです。適度なプレッシャーは、体を動かすエネルギーを最適化します。情報を素早く処理し、問題を解くための反応速度が向上するだけでなく、「やりきるぞ」というモチベーションと粘り強さを維持する力にも繋がります。
深呼吸する
深呼吸して体の力を抜くと緊張がほぐれます。
試験の問題用紙が机の上に置かれてから、試験時間が始まるまでに数分の待ち時間があるので、その間に深呼吸して気持ちを落ち着けておきましょう。
緊張しているときは体もこわばっているので、まずは身体全体にギュッと力を入れ、それからフッと力を抜いて弛緩させます。
そのあとに深呼吸をしましょう。
息を吸ったら、吐くときは口先を細くして10秒くらい時間をかけて吐ききります。
息を吐ききると、自然に吸えるのでそのまま3回ほど深呼吸を繰り返してください。
緊張しているときは呼吸が浅くなりがちなので、お腹を使って深く腹式呼吸することを意識しましょう。
軽く身体を動かす
リラックスするには、身体を少し動かすのもおすすめです。
周りに人が大勢いる受験会場では、身体全体を動かすような大きな動きはできませんが、首を回したり、両肩を上げてストンと落とす動作をしたりするだけでも筋肉がほぐれて緊張が和らぐでしょう。
手のひらを少し強くもむ
手のひらの中心には「労宮」というツボがあり、緊張したときにそのツボを押すことで血行がよくなって緊張を抑えてくれます。
また、おまじないや自己暗示に近い手法ですが、手のひらに「人」という字を書いて飲み込むと、緊張がほぐれるといわれています。
音楽を聴く
試験前に好きな音楽を聴くことで、気持ちをリラックスさせるのも効果的です。
音楽を聴いているときは、ガヤガヤとした周囲の雑音を遮断できるので、集中力を高めることにもつながります。
選曲は自由ですが、アップテンポな曲は気分が高揚しやすいため、どちらかというと落ち着いた気持ちになれるような曲がよいでしょう。
試験会場に持ち込み可能なら席に着いてからイヤホンで好きな音楽を流して、緊張をほぐしましょう。
ただし、音量が大きすぎると音漏れしてほかの受験生の迷惑になるので、気をつけてください。
笑顔でリラックスする
緊張しているときこそ楽しいことや好きなことを思い浮かべて、意図的に笑顔をつくってみましょう。
明るい表情には、気分も明るくしてくれる効果があります。
たとえ笑えないような気分だとしても、口角を上げて笑顔の表情をつくることで張りつめた気持ちが少しゆるみます。
人の視線が気になるときは、マスクの下でこっそり笑えば誰にも気づかれません。
合格後をイメージする
ポジティブなイメージを持つことも大切です。
緊張しすぎて「もしこの試験に失敗したら」というマイナス思考にとらわれていると、ベストは出せません。
そこで、合格した後の自分の姿を想像して不安な気持ちを吹き飛ばしましょう。
合格発表日に自分の受験番号を見つけて喜んでいる姿や、新しい学生生活に向けて準備している姿をイメージしてみてください。
「自分は合格できる」「合格したら楽しいキャンパスライフが待っている」と確信することによって、これまでがんばってきた実力を発揮できるでしょう。
早めに試験会場へ行く
受験会場が初めて行く場所なら、できるだけ早めに会場に着いておくようにしましょう。
知らない場所は緊張しやすく、慣れるまでに時間がかかります。
人が集まってくると、ガヤガヤしてゆっくり見ていられないので、混み合う前に会場へ入るようにするとよいでしょう。
受験する部屋の様子を把握しておくのはもちろんのこと、緊張してトイレが近くなったときに備えて、お手洗いの位置を確認しておくと安心です。
それでも時間が余ったら、席に着いて過去問や参考書を見たり、きちんと覚えているか自信のない箇所を確認したりして試験に備えましょう。
会場内を自由に歩いてOKであれば、飲み物を飲みに行ったり館内を軽く歩いたりしてリフレッシュするのもよいでしょう。
試験当日に効果的な食事と摂取タイミング
試験当日の食事戦略:脳と心を最高の状態に保つ方法
試験当日の食事は、単に空腹を満たすだけでなく、集中力を維持し、過度な緊張を和らげるための重要な戦略です。何を、いつ、どれくらい食べるかを知り、脳と心を最高の状態に保ちましょう。
1. 脳のエネルギー源:朝食と昼食のポイント
試験中の集中力と思考力を維持するためには、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖(糖質)を安定して供給し続けることが重要です。
朝食(試験開始の2〜3時間前)
目的: 脳にエネルギーを供給し、午前中の試験に向けた安定した血糖値を確保する。
理想的な献立:
主食(糖質): 消化がゆっくりなものを選び、血糖値の急上昇・急降下(眠気や集中力低下の原因)を防ぎます。例:ご飯、おかゆ、うどん、食パン。
タンパク質: 脳の働きを活性化させます。例:卵料理、納豆、豆腐、ヨーグルト。
温かい汁物: 体を温め、リラックス効果を高めます。例:味噌汁、スープ。
注意点: 脂質の多いもの(揚げ物など)は消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけるため避けましょう。
昼食(休憩時間)
目的: 午後の試験に向けてエネルギーを補充しつつ、午後の眠気を避ける。
理想的な献立:
軽め、かつ消化の良いものが鉄則です。例:おにぎり1個、サンドイッチ(野菜少なめ)、温かいスープ。
食べ過ぎは厳禁です。満腹になると消化のために血液が胃腸に集中し、脳への血流が減って眠気を引き起こします。
注意点: 普段食べ慣れない豪華な弁当や、刺激物(香辛料など)は避けましょう。
2. 緊張を和らげる効果的な食品とタイミング
緊張や不安は、特定の栄養素を摂取することで和らげることができます。
休憩時間・直前の摂取(脳の即効薬)
目的: ブドウ糖を即座に補給し、脳を活性化させる。また、リラックス効果も得る。
おすすめの食品:
甘いもの(ブドウ糖): チョコレート、ラムネ、ブドウ糖タブレットなど。少量で即効性があります。
バナナ: 消化が良く、ブドウ糖とともにトリプトファン(下記参照)も含まれています。
摂取タイミング: 休み時間の開始直後など、試験の15分〜30分前が理想的です。
緊張緩和をサポートする食品
トリプトファン含有食品 トリプトファンは、気分を落ち着かせる神経伝達物質「セロトニン」の原料となる必須アミノ酸です。朝食や休憩時間に意識して取り入れましょう。
例: 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)、大豆製品(納豆、豆腐)、ナッツ類。
温かい飲み物 温かい飲み物は、胃腸を温め、自律神経を整える効果があり、緊張緩和に非常に有効です。
例: 緑茶(カフェインに注意しすぎない程度)、ほうじ茶、ハーブティー(ノンカフェイン)、温かい牛乳。
注意点: カフェインの摂りすぎは利尿作用や過度の覚醒を招くため、控えめにしましょう。
親や友達と話す
人と話すことには、緊張をほぐす効果があるといわれています。
緊張でガチガチになっているときは、気心が知れた友人や家族と会話すると、気分がリラックスして落ち着いた状態になるでしょう。
あごを動かす動作が緊張を緩めるともいわれているので、受験会場で周りに話す相手が見つからないときは、ガムを噛んであごを動かすのもおすすめです。
試験前日・当日の具体的な過ごし方
「受験の緊張をほぐす」最も効果的な方法は、「次に何をすべきか」を迷わない状況を作り出すことです。前日と当日の行動をルーティン化することで、予測不能な事態を減らし、脳と心を試験モードへスムーズに移行させることができます。
試験前日は、「頭に詰め込むこと」よりも「最高のコンディションで寝ること」を最優先にしましょう。
試験当日は、すべてを「普段通り」に実行することが、緊張を和らげる鍵です。
(1) 起床・朝食(普段通りのリズムを再現)
・起床時間: 普段の学習日と同じ時間に起きましょう。早すぎると、試験時間中に眠くなったり、疲れたりする原因になります。
・朝食: 試験開始の2〜3時間前に済ませます。消化が良く、食べ慣れたもの(ご飯、味噌汁など)を選び、過度なカフェインは控えます。
・最終チェック: 家を出る直前に、持っていくものをもう一度指差しで確認し、その日のルーティンを完了させます。
(2) 会場への移動と到着(ゆとりある行動)
・移動手段: 前日に確認したルートで、普段通りに移動します。
・予備時間の確保: 交通機関の遅延などを想定し、試験開始の1時間前には会場付近に到着するスケジュールを組みましょう。早めに着くことで、トイレの場所や待機場所を確認する余裕が生まれます。
・会場に入る直前: 建物に入る前に、一度立ち止まり、深呼吸をして気分をリセットしましょう。
(3) 休憩時間の過ごし方(脳のクールダウン)
休み時間こそ、集中力を回復させるための重要なルーティンです。
・ペンを置く(クールダウン): 試験が終わったら、すぐに自己採点や反省をせず、まずペンを置きましょう。前の試験の失敗を引きずらないことが重要です。
・脳のリフレッシュ: 席を立ち、トイレに行くなどして体を動かしましょう。遠くを見る、目を閉じるなどして、疲れた脳と目を休ませることが最優先です。
・簡単な確認: 次の科目の科目名、試験時間、解答用紙の枚数などを確認する程度に留めましょう。
・水分と糖分補給: ラムネやチョコレートなどのブドウ糖を少量補給し、常温の水やお茶で水分を摂ります。
この行動計画を前日に確認し、当日は「ただ計画通りに実行する」という意識を持つだけで、不安は大きく軽減され、最高のコンディションで本番に臨むことができるでしょう。
緊張をほぐすためにあるとよいもの

どうしても緊張してしまうのが心配な人は、緊張対策グッズを持って受験会場に向かいましょう。
受験の緊張を和らげるのに役立つアイテムを、4つ紹介します。
勉強に使ってきたノート
本番前の総復習として、勉強ノートを見返す人は多いでしょう。
ノートを見ることで記憶を整理でき、さらに「いままでこんなに努力してきたんだから大丈夫」と自信をつけられます。
受験会場にはたくさんの受験生がいて、周りがみんな頭のよさそうな人に見え、自分に自信が持てなくなることもあります。
そんなときは、これまでコツコツと勉強してきたノートを振り返って、ポジティブな気持ちへと切り替えましょう。
胃腸の薬
受験会場に着いてから起こるトラブルで多いのは、急な体調不良です。
緊張から腹痛になり、想定外のことで困ったという経験をした人もすくなくありません。
受験前のラストスパートで疲れているうえに、受験当日の緊張感が加わることでストレスから腹痛を起こすこともあります。
突然の腹痛に備えて、受験当日はあらかじめ薬を飲んでから出発するか、会場に薬を持って行くとよいでしょう。
必要に応じて下痢止めや胃腸薬、整腸剤を使いますが、飲んだことのない薬を受験当日に初めて飲むのはおすすめできません。
薬が身体に合わないと、効果が出ないどころか体調不良を悪化させてしまうケースもあります。
ふだん飲んでいる薬や、過去に飲んだことがある薬を使うようにしましょう。
受験の緊張緩和に役立つ薬の知識
「受験 緊張 薬」という検索意図にあるように、過度な緊張による身体症状や精神的な不安に対し、薬の力を借りるという選択肢も存在します。ただし、薬の服用は安易な自己判断を避け、必ず事前に医師や薬剤師に相談することが極めて重要です。
病院を受診する前に、比較的副作用が少なく、心身のバランスを整える効果が期待できる漢方薬や、極度に緊張し、普段の実力が全く発揮できない、または強い動悸や発汗、吐き気などのパニック症状が出る場合、心療内科や精神科で医師に相談するという選択肢もあります。極度に緊張し、普段の実力が全く発揮できない、または強い動悸や発汗、吐き気などのパニック症状が出る場合、心療内科や精神科で医師に相談するという選択肢もあります。
薬は、正しく使えば心強い味方になりますが、誤った使い方をするとかえってパフォーマンスを低下させる原因となります。必ず専門家の指導のもとで服用を検討してください。
緊張による吐き気・体調不良への対処
受験本番の極度の緊張は、自律神経の乱れを引き起こし、吐き気、腹痛、下痢、頻尿といった身体的な不調として現れることが少なくありません。「受験 緊張 吐き気」といった身体症状に悩む受験生のために、予防策と緊急時の対処法を解説します。
試験当日の体調不良を防ぐためには、前日からの準備と当日の食事の工夫が重要です。
体温が下がると自律神経が乱れやすくなります。温かい服装を心がけ、特に前日や当日は温かい飲み物(白湯、ほうじ茶など)を意識的に摂取しましょう。
朝食は、緊張で胃腸の働きが低下していることを考慮し、消化に極めて良いものを選びます。脂質の多いもの(揚げ物、バターが多いパンなど)は消化に時間がかかり、胃腸に大きな負担をかけるため、試験当日は絶対に避けましょう。
脱水は吐き気を悪化させることがあります。ただし、頻尿を避けるためにも、休憩時間中に少しずつ温かい飲み物を摂るようにします。
万一、試験中に体調不良の兆候が現れたら、以下の行動を試みましょう。
一旦手を止め、前述の「4秒吸って、6秒で吐く」深呼吸法を数回繰り返し、自律神経の興奮を鎮めます。
問題用紙から目を離し、遠くを見る、目を閉じる、手のひらをグーパーするなど、意識を集中している対象から意図的に外すことで、パニック状態を防ぎます。
首筋や顔を冷たいタオルなどで冷やすと、一時的に緊張が緩和され、吐き気が治まることがあります。休憩時間を利用して試してみましょう。
自力での対処が難しいほどの体調不良(強い吐き気、激しい腹痛など)に見舞われた場合は、我慢せずにすぐに試験官に助けを求めましょう。
我慢して集中力がゼロになるよりも、一時的に席を離れてリフレッシュする方が、結果的に失点を防げるケースが多いです。試験官に伝えることは恥ずかしいことではありません。最大限のサポートを受ける権利があることを覚えておきましょう。
カイロ
冬の受験は、開場時間まで屋外で待機しなければならないケースや、会場に入ったら思ったより寒くて冷えるケースがあるため、カイロを準備しておくと安心です。
服に貼るタイプのカイロもありますが、服の中に貼ってあると簡単に取れないので、途中で部屋が暑くなったときに不便です。
貼らないタイプのカイロをズボンなどのポケットに入れておいたほうが、調節しやすいでしょう。
カイロ以外にも、カーディガンなどの羽織ものや、ひざ掛けを持参して温度調節する方法があります。
お守り
多くの受験生が合格祈願のお守りを持っていますが、お守りは家に置いたままにするよりも、受験当日に会場まで持っていくのがよいとされています。
しかし、試験中は必要以外のものを机の上に出してはいけないため見える場所にお守りを置くことは出来ません。
お守りはカバンに入れるか、いつも使っているペンケースに入れておくのがおすすめです。
机には出せませんが、お守りを身につけるのは問題ないので、服のポケットに入れておいてもよいでしょう。
神社のお守りだけでなく「これがあれば安心できる」というアイテムを願掛けとして用意する人もいます。
受験勉強でずっと使ってきた筆記用具や、いつも身につけているアクセサリーなど、思い入れのあるアイテムをお守りとして持参すると安心感につながります。
合格祈願のお守りは、受験後に神社へお礼参りに行ったときに返納しましょう。
お礼参りは、受験が終わったことを報告するためのものなので、合格・不合格にかかわらず参拝するのが一般的です。
緊張を和らげる言葉と名言集
過度な緊張や不安を感じたとき、心に響く言葉は大きな精神的な支えとなります。偉人や著名人の名言、そして心を落ち着かせるためのポジティブな言葉を紹介します。
「大丈夫、これは集中力が上がるサインだ。最高の集中力がやってくる。」
「私はやるべきことを全てやってきた。あとは、いつもの私を出すだけ。」
「過去は気にしない。未来も考えない。集中するのは、目の前のこの一問だけ。」
/イチロー (プロ野球選手)
「その日その日を完全に生きる。これ以外に人生の道はない。/武者小路実篤 (小説家)
「成功することではなく、価値ある人間になることを目指しなさい。」/マザー・テレサ
「心配事の9割は起こらない。」/アインシュタイン (物理学者)
「その日を最高のものとするために、われわれは今を生きる。」/ニーチェ (哲学者)
言葉を「精神的な支え」として活用することで、あなたは緊張に支配されることなく、心を安定させ、本来の実力を発揮することができるでしょう。
緊張する人と緊張しない人の違い

受験本番でプレッシャーや不安から緊張するのは、ごく普通のことです。
その一方で、試験会場にいる受験生のなかにはまったく緊張していない様子の人も見受けられます。
その差は、いったいどこにあるのでしょうか。
受験でガチガチに緊張してしまう人と緊張していない人の違いについて、考察していきます。
自信と準備がもたらす緊張の違い
受験本番で緊張する人と、実力を発揮して冷静に臨める人(緊張しない人)の違いは、単なる「勉強量の差」だけではありません。重要なのは、その勉強が「確固たる自信」に繋がり、それが「成功体験」として定着しているかどうかという心理的な側面にあります。この心理的な違いこそが、緊張を「不安」に変えるか、「集中力」に変えるかの決定的な分かれ目となります。
意識が自分にばかり向いていないか
自己に意識を向けすぎると、緊張で頭がいっぱいになってしまいます。
そうなると「一問目から解けなかったらどうしよう」「合格できないかも」「ここで失敗したらあとがない」と、ネガティブな発想がどんどん膨らんでいきます。
マイナス思考の連鎖をストップするには、緊張している自分を客観的に眺めてみましょう。
そうすることで、少し冷静になって「自分はいま緊張しているな」と自覚し「もっと力を抜いたほうが実力を出せるぞ」と気持ちを切り替えられます。
また、自分以外の人に意識を向けてみるのもよいでしょう。
会場にいる周りの受験生を見渡してみてください。
ほかにも緊張している人はたくさんいるはずです。
「緊張しているのは自分だけじゃない」と気持ちが楽になるでしょう。
失敗した後のことをどのように考えているか
「受験に失敗したら人生の終わり」と極端に自分を追い込んでしまっている人は、恐怖に縛られて緊張してしまいます。
ここで大事なのは、受験をひとつの通過点と考えることです。
もしここで失敗したとしても人生には違う道があります。
挫折を乗り越えていかなければならない場面は、この先もたくさん出てきます。
受験の合否をあまり重く考えすぎず、気楽に構えて緊張から解放されましょう。
受験したものの努力かなわず、結果が振るわなかったということもあります。
こちらでは、医学部の再受験に焦点を当て、再受験の方法や合格のためのポイントを解説しています。
合わせてご覧ください。
まとめ

受験勉強に打ち込んで努力を積み重ねてきた人は「必ず結果を出さなければならない」というプレッシャーから、緊張も強くなります。
医学部への進学はハードルが高く、受験へのプレッシャーも大きいでしょう。
医学部受験を成功させるためには、緊張に負けないくらいの実力を身につけておくことが大切です。
「大阪のおすすめ医学部予備校13選」では、医学部受験に特化した医学部予備校を紹介しています。
費用・過去の合格実績・指導方法・教師の質など、さまざまな観点で各予備校の特徴をお伝えしているので、どんな医学予備校が自分に合っているのか比べるときの参考にしてください。
医学予備校でしっかり受験対策をして、緊張に負けないくらいの実力を身につけましょう。
この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

