受験の緊張をほぐす9つの方法!緊張しないのはどんな人?緊張しない方法も解説
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カテゴリ:入試
受験で緊張しやすいのはなぜでしょうか。
模試ではスラスラ問題を解けたのに、いざ本番を迎えたら緊張して実力を発揮できず悔しい思いをする人はたくさんいます。
この記事では、受験を受けるとき緊張する理由について解説し、おすすめの緊張対策9選を紹介しています。
努力してきた結果を最大限に引き出せるように、この記事を読んで受験の緊張に負けないポジティブな思考を身につけましょう。
受験で緊張する理由
入念に試験勉強や事前準備をしていても、受験に対する緊張はなかなか取り除けないものです。
なかにはまったく緊張しないという人もいますが、本番にのぞむときは多くの人が緊張を感じます。
受験会場に着いたら緊張がさらに増して、試験で実力を発揮できるか不安になる人もいるでしょう。
緊張することはネガティブに捉えられがちですが、緊張すること自体は当たり前で悪いことではありません。
大切なのは緊張をうまくコントロールすることです。
まずは、受験で緊張してしまう原因について、知っておきましょう。
いつもと違う環境のため
初めて行く受験会場の場合は、周辺の土地勘がなく場所そのものに慣れていないので緊張しやすいでしょう。
ふだん勉強している環境とも違うため、不安を感じて緊張が強まる傾向にあります。
失敗することへの不安があるため
「この入試に落ちたらどうしよう」「もし不合格だったら自分の将来が変わってしまう」といった、受験に失敗することへの不安から、過度に緊張してしまうケースもあります。
受験の合否で志望分野に進めるかどうかが決まる場合は、追い詰められたような気持ちになり、緊張も高まりやすいでしょう。
「絶対に失敗できない」と思うほど、緊張はより強くなります。
また、過去に失敗した経験が原因で緊張しやすい状態になっている場合もあります。
たとえば、中学受験や高校受験で不合格だった経験がある人は「また本番で失敗するんじゃないか」と、強い不安を感じることがあるでしょう。
プレッシャーがあるため
受験には、時間制限というプレッシャーがあります。
順調に設問を解き進めているうちは気持ちに余裕があっても解けない問題が出てきてつまずいたり、ペース配分がうまくいかなくて時間が足りなくなったりすると、焦りから緊張し頭が真っ白になる人もいます。
時間制限のプレッシャーを克服したい場合は、ふだんの勉強でタイマーを使い「この問題を10分以内に解く」「この過去問は1時間以内に終わらせる」と、自分で時間設定して取り組んでみましょう。
時間感覚が身について、決められた時間内に問題を解くことが容易になります。
日ごろから時間制限のプレッシャーに慣れておけば、本番でも焦らず問題に向き合えるでしょう。
受験会場に自分以外の人がたくさんいることによるプレッシャーも緊張を感じる原因です。
いつもは静かな場所でひとりで勉強しているのに、いざ受験会場に行ったら人が密集していて、落ち着かない気分になるケースは多いでしょう。
気にしないようにしようと思っても、隣の人が筆記用具で書く音が気になったり、試験官にじっと見られているような気がしたりして緊張してしまいます。
人が多いことによるプレッシャーに慣れるには、あえて人の気配や音がある場所で勉強するのがおすすめです。
自室ではなく、家族がくつろいでいるリビングや、図書館・カフェなど人の往来がある場所がよいでしょう。
他の受験生も緊張しているため
緊張は周りの人に伝わりやすいといわれていますが、受験会場ではみんながピリピリしているので独特の雰囲気があり、場の空気に呑まれて緊張してしまいます。
試験の雰囲気に慣れておきたい人は、できるだけ各地で開催される外部模試に参加しておきましょう。
模擬試験で実力を伸ばすだけでなく、受験生が集まった本番に近い雰囲気を体験できます。
周囲の受験生が緊張していても「自分は大丈夫」と自信を持てれば、本来の力を発揮できるでしょう。
受験の緊張をほぐす9つの方法
緊張は危険が迫ったときに命を守るための本能的な機能です。
ほどよく緊張することで集中力が増し、パフォーマンスが向上するといわれています。
とはいえ、過剰に緊張すれば思考が停止してよい結果は出せません。
ここでは、受験で緊張しすぎないための9つのポイントを紹介します。
深呼吸する
深呼吸して体の力を抜くと緊張がほぐれます。
試験の問題用紙が机の上に置かれてから、試験時間が始まるまでに数分の待ち時間があるので、その間に深呼吸して気持ちを落ち着けておきましょう。
緊張しているときは体もこわばっているので、まずは身体全体にギュッと力を入れ、それからフッと力を抜いて弛緩させます。
そのあとに深呼吸をしましょう。
息を吸ったら、吐くときは口先を細くして10秒くらい時間をかけて吐ききります。
息を吐ききると、自然に吸えるのでそのまま3回ほど深呼吸を繰り返してください。
緊張しているときは呼吸が浅くなりがちなので、お腹を使って深く腹式呼吸することを意識しましょう。
軽く身体を動かす
リラックスするには、身体を少し動かすのもおすすめです。
周りに人が大勢いる受験会場では、身体全体を動かすような大きな動きはできませんが、首を回したり、両肩を上げてストンと落とす動作をしたりするだけでも筋肉がほぐれて緊張が和らぐでしょう。
手のひらを少し強くもむ
手のひらの中心には「労宮」というツボがあり、緊張したときにそのツボを押すことで血行がよくなって緊張を抑えてくれます。
また、おまじないや自己暗示に近い手法ですが、手のひらに「人」という字を書いて飲み込むと、緊張がほぐれるといわれています。
音楽を聴く
試験前に好きな音楽を聴くことで、気持ちをリラックスさせるのも効果的です。
音楽を聴いているときは、ガヤガヤとした周囲の雑音を遮断できるので、集中力を高めることにもつながります。
選曲は自由ですが、アップテンポな曲は気分が高揚しやすいため、どちらかというと落ち着いた気持ちになれるような曲がよいでしょう。
試験会場に持ち込み可能なら席に着いてからイヤホンで好きな音楽を流して、緊張をほぐしましょう。
ただし、音量が大きすぎると音漏れしてほかの受験生の迷惑になるので、気をつけてください。
笑顔でリラックスする
緊張しているときこそ楽しいことや好きなことを思い浮かべて、意図的に笑顔をつくってみましょう。
明るい表情には、気分も明るくしてくれる効果があります。
たとえ笑えないような気分だとしても、口角を上げて笑顔の表情をつくることで張りつめた気持ちが少しゆるみます。
人の視線が気になるときは、マスクの下でこっそり笑えば誰にも気づかれません。
合格後をイメージする
ポジティブなイメージを持つことも大切です。
緊張しすぎて「もしこの試験に失敗したら」というマイナス思考にとらわれていると、ベストは出せません。
そこで、合格した後の自分の姿を想像して不安な気持ちを吹き飛ばしましょう。
合格発表日に自分の受験番号を見つけて喜んでいる姿や、新しい学生生活に向けて準備している姿をイメージしてみてください。
「自分は合格できる」「合格したら楽しいキャンパスライフが待っている」と確信することによって、これまでがんばってきた実力を発揮できるでしょう。
早めに試験会場へ行く
受験会場が初めて行く場所なら、できるだけ早めに会場に着いておくようにしましょう。
知らない場所は緊張しやすく、慣れるまでに時間がかかります。
人が集まってくると、ガヤガヤしてゆっくり見ていられないので、混み合う前に会場へ入るようにするとよいでしょう。
受験する部屋の様子を把握しておくのはもちろんのこと、緊張してトイレが近くなったときに備えて、お手洗いの位置を確認しておくと安心です。
それでも時間が余ったら、席に着いて過去問や参考書を見たり、きちんと覚えているか自信のない箇所を確認したりして試験に備えましょう。
会場内を自由に歩いてOKであれば、飲み物を飲みに行ったり館内を軽く歩いたりしてリフレッシュするのもよいでしょう。
緊張をほぐせるものを食べる
食べ物や飲み物には、気持ちをリラックスさせる効果が期待できるものがあります。
たとえば、チーズやヨーグルトなどの乳製品には「トリプトファン」という必須アミノ酸が含まれています。
トリプトファンは、精神を安定させる働きがある「セロトニン」を作り出せる、唯一のアミノ酸です。
アーモンドなどのナッツ類や、バナナにもトリプトファンが多く含まれているので、おやつに持っていくとよいでしょう。
また、温かい飲み物にはリラックス効果があるといわれています。
ホットココアなどを飲んで身体を温め、緊張を取り除きましょう。
甘いものには、不安や緊張を和らげる効果があります。
チョコレートで集中力がアップするという説や、ラムネに含まれるブドウ糖が脳のエネルギー源になるという説もあるので、試してみてください。
親や友達と話す
人と話すことには、緊張をほぐす効果があるといわれています。
緊張でガチガチになっているときは、気心が知れた友人や家族と会話すると、気分がリラックスして落ち着いた状態になるでしょう。
あごを動かす動作が緊張を緩めるともいわれているので、受験会場で周りに話す相手が見つからないときは、ガムを噛んであごを動かすのもおすすめです。
緊張をほぐすためにあるとよいもの
どうしても緊張してしまうのが心配な人は、緊張対策グッズを持って受験会場に向かいましょう。
受験の緊張を和らげるのに役立つアイテムを、4つ紹介します。
勉強に使ってきたノート
本番前の総復習として、勉強ノートを見返す人は多いでしょう。
ノートを見ることで記憶を整理でき、さらに「いままでこんなに努力してきたんだから大丈夫」と自信をつけられます。
受験会場にはたくさんの受験生がいて、周りがみんな頭のよさそうな人に見え、自分に自信が持てなくなることもあります。
そんなときは、これまでコツコツと勉強してきたノートを振り返って、ポジティブな気持ちへと切り替えましょう。
胃腸の薬
受験会場に着いてから起こるトラブルで多いのは、急な体調不良です。
緊張から腹痛になり、想定外のことで困ったという経験をした人もすくなくありません。
受験前のラストスパートで疲れているうえに、受験当日の緊張感が加わることでストレスから腹痛を起こすこともあります。
突然の腹痛に備えて、受験当日はあらかじめ薬を飲んでから出発するか、会場に薬を持って行くとよいでしょう。
必要に応じて下痢止めや胃腸薬、整腸剤を使いますが、飲んだことのない薬を受験当日に初めて飲むのはおすすめできません。
薬が身体に合わないと、効果が出ないどころか体調不良を悪化させてしまうケースもあります。
ふだん飲んでいる薬や、過去に飲んだことがある薬を使うようにしましょう。
カイロ
冬の受験は、開場時間まで屋外で待機しなければならないケースや、会場に入ったら思ったより寒くて冷えるケースがあるため、カイロを準備しておくと安心です。
服に貼るタイプのカイロもありますが、服の中に貼ってあると簡単に取れないので、途中で部屋が暑くなったときに不便です。
貼らないタイプのカイロをズボンなどのポケットに入れておいたほうが、調節しやすいでしょう。
カイロ以外にも、カーディガンなどの羽織ものや、ひざ掛けを持参して温度調節する方法があります。
お守り
多くの受験生が合格祈願のお守りを持っていますが、お守りは家に置いたままにするよりも、受験当日に会場まで持っていくのがよいとされています。
しかし、試験中は必要以外のものを机の上に出してはいけないため見える場所にお守りを置くことは出来ません。
お守りはカバンに入れるか、いつも使っているペンケースに入れておくのがおすすめです。
机には出せませんが、お守りを身につけるのは問題ないので、服のポケットに入れておいてもよいでしょう。
神社のお守りだけでなく「これがあれば安心できる」というアイテムを願掛けとして用意する人もいます。
受験勉強でずっと使ってきた筆記用具や、いつも身につけているアクセサリーなど、思い入れのあるアイテムをお守りとして持参すると安心感につながります。
合格祈願のお守りは、受験後に神社へお礼参りに行ったときに返納しましょう。
お礼参りは、受験が終わったことを報告するためのものなので、合格・不合格にかかわらず参拝するのが一般的です。
緊張する人と緊張しない人の違い
受験本番でプレッシャーや不安から緊張するのは、ごく普通のことです。
その一方で、試験会場にいる受験生のなかにはまったく緊張していない様子の人も見受けられます。
その差は、いったいどこにあるのでしょうか。
受験でガチガチに緊張してしまう人と緊張していない人の違いについて、考察していきます。
合格するための勉強を十分にしてきているか
合格に向けて必死に勉強してきた人ほど、失敗するのが怖くて緊張する傾向にあります。
「この受験に失敗したらいままでの努力が無駄になってしまう」という思いがあるために、不安が大きくなってしまうのです。
あまり真剣に勉強してこなくて気負いのない人や「すべり止めの受験だから受からなくても大丈夫」と開き直っている人は、そこまで緊張しません。
意識が自分にばかり向いていないか
自己に意識を向けすぎると、緊張で頭がいっぱいになってしまいます。
そうなると「一問目から解けなかったらどうしよう」「合格できないかも」「ここで失敗したらあとがない」と、ネガティブな発想がどんどん膨らんでいきます。
マイナス思考の連鎖をストップするには、緊張している自分を客観的に眺めてみましょう。
そうすることで、少し冷静になって「自分はいま緊張しているな」と自覚し「もっと力を抜いたほうが実力を出せるぞ」と気持ちを切り替えられます。
また、自分以外の人に意識を向けてみるのもよいでしょう。
会場にいる周りの受験生を見渡してみてください。
ほかにも緊張している人はたくさんいるはずです。
「緊張しているのは自分だけじゃない」と気持ちが楽になるでしょう。
失敗した後のことをどのように考えているか
「受験に失敗したら人生の終わり」と極端に自分を追い込んでしまっている人は、恐怖に縛られて緊張してしまいます。
ここで大事なのは、受験をひとつの通過点と考えることです。
もしここで失敗したとしても人生には違う道があります。
挫折を乗り越えていかなければならない場面は、この先もたくさん出てきます。
受験の合否をあまり重く考えすぎず、気楽に構えて緊張から解放されましょう。
受験したものの努力かなわず、結果が振るわなかったということもあります。
こちらでは、医学部の再受験に焦点を当て、再受験の方法や合格のためのポイントを解説しています。
合わせてご覧ください。
まとめ
受験勉強に打ち込んで努力を積み重ねてきた人は「必ず結果を出さなければならない」というプレッシャーから、緊張も強くなります。
医学部への進学はハードルが高く、受験へのプレッシャーも大きいでしょう。
医学部受験を成功させるためには、緊張に負けないくらいの実力を身につけておくことが大切です。
「大阪のおすすめ医学部予備校13選」では、医学部受験に特化した医学部予備校を紹介しています。
費用・過去の合格実績・指導方法・教師の質など、さまざまな観点で各予備校の特徴をお伝えしているので、どんな医学予備校が自分に合っているのか比べるときの参考にしてください。
医学予備校でしっかり受験対策をして、緊張に負けないくらいの実力を身につけましょう。
この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。