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正しい医学部の選び方とは?志望校の決め方や自分に合った医学部の選び方を解説

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カテゴリ:勉強・対策

全国に大学、さまざまな学部がありますがその中でも医学部は昔から不動の人気を誇っています。
医学部のある大学だけでも国立、公立、私立合わせて82校(防衛医科大学を含む)あります。
その中からどうやって自分が受験する大学の医学部を選ぶのか、医学部を選ぶ参考にしてください。

【医学部の選び方1】国公立か私立か

国公立か私立か

大学の立地をはじめ、就職のしやすさ、卒業後の進路やまた医学部受験の出題傾向や難易度を合わせて受験校を国公立か私立を選ぶことが大切です。

学費や受験形式が大きく異なる

国公立医学部と私立医学部では、学費と受験方式の両面で大きな違いがあり、志望校選択において重要な判断材料となります。
まず学費について、国公立医学部は全国ほぼ共通で、年間約60万円、6年間総額で約350万円前後に抑えられています。入学金や授業料が国によって定められているため大学間の差がほとんどなく、経済的負担は比較的軽いのが特徴です。
一方、私立医学部の学費は大学ごとの差が大きく、年間300~500万円程度、6年間総額では約2,000万~4,000万円が一般的な目安となります。近年は学費を引き下げる私立大学も増えていますが、それでも国公立と比べると負担は大きく、奨学金や特待制度の有無も含めた事前確認が不可欠です。
受験形式にも明確な違いがあります。国公立医学部では共通テストの受験が必須で、英語・数学・理科2科目に加え、国語や地歴公民を含む幅広い科目が課されます。共通テストの配点比率も高く、二次試験と合わせて総合的な学力が問われるため、長期的かつバランスの取れた学習が必要です。
これに対し、私立医学部では英語・数学・理科2科目を基本としつつ、国語が不要であったり、理科を1科目選択にできる大学もあります。共通テストを利用しない大学も多く、得意科目を生かした戦略的な受験校選択・対策が可能である点が大きな特徴です。

難易度・偏差値・倍率が異なる

国公立医学部と私立医学部では、偏差値帯や倍率といった数値から見える難易度に明確な違いがあります。ただし、それぞれの数字が示す意味を正しく理解することが重要です。
国公立医学部の偏差値は、概ね65~72程度が中心で、旧帝大や難関国立大学では偏差値70超が標準となっています。近年の志願倍率は平均で3~5倍前後と、一見すると私立に比べて低く見えます。しかし、共通テストで高得点を取った受験生のみが二次試験に進める仕組みであるため、二次試験段階での受験者層は極めてレベルが高く、実質的な競争は非常に厳しいのが実情です。
一方、私立医学部の偏差値帯は55~70程度と幅が広く、上位私立医学部では国公立医学部と同等、あるいはそれ以上の難易度となる大学も存在します。倍率は大学ごとの差が大きく、10~20倍程度が一般的で、人気校や首都圏の大学では30倍を超えるケースも珍しくありません。
私立医学部の倍率が高くなる背景には、1人の受験生が複数大学を併願できることに加え、多浪生や再受験生が受験しやすい環境がある点が挙げられます。そのため、倍率の高さが必ずしも学力的な難易度の高さと一致するわけではありませんが、受験者層の厚さや競争の激しさを示す重要な指標であることは間違いありません。

【医学部の選び方2】前期国公立試験の場合

前期国公立試験

医学部受験を目指している方の多くは前期国公立試験を視野に入れているのではないでしょうか。
ここでは、前期国公立試験の場合、どのような点から志望校を選んだらよいのかを詳しく解説していきます。

偏差値を見て決める

偏差値はその学校の学力水準を示す指標であり、自分の現在の学力や目指す進路に合った学校を選ぶにあたって参考にされることが多いです。
国公立大医学部は競争率が非常に高く、学力が求められるため、基本的に偏差値が高い傾向にありますが、偏差値は各予備校の模試ごとに違いがありますので、さまざまなサイトを比較しながらあくまで指標として見るようにしましょう。
また、直近の偏差値だけでなく数年間の偏差値の変化にも注目してみるとよいでしょう。

共通テストの配点率を見て決める

志望校選びの際は、共通テストの配点率も参考にする必要があります。
各大学が設定する共通テストの配点には2つのパターンがあります。
1つは共通テスト本来の配点をそのまま圧縮する方法で、科目ごとに傾斜が付かないパターンです。
多くの大学で採用されており、素点から得点率は変わらないため、共通テストと二次試験の配点比率のみ確認すれば良いでしょう。
2つ目は科目ごとに傾斜配点が設定されているパターンです。
例えば、奈良県立医科大学では国語は0.25倍、理科は0.75倍、その他は0.5倍にするパターンや、滋賀医科大学では国語のみ2倍にするなど圧縮しないパターンもあります。
このように傾斜配点が設定されている場合は、自分の得意科目の配点が高いと有利になりますし、反対に不利になってしまうのは苦手科目の配点が高い場合です。
大学ごとに配点パターンは様々ですので、自分に有利な科目配点方式を採用している大学を選ぶとよいでしょう。

二次試験の相性を見て決める

国公立は共通テストと二次試験の合計得点により合否が決まります。
二次試験の科目で最も多いのは、数学、英語、理科2科目の3科目です。
各科目200点満点で、合計600点満点という配点パターンがよく採用されています。
なかには理科2科目を1科目ずつ独立させて、各200点とし、合計800点満点としている大学もあります。
理科2科目をそれぞれ200点ずつとする場合、二次試験の得点の半分を理科が占めるため、理科が得意な受験生は有利だといえます。
二次試験は各大学によって試験科目や科目数も異なるため、どの科目の組み合わせであれば得点を上げられるかを慎重に考えて、二次試験の相性を見て大学を決めることも一つの方法だといえるでしょう。

【医学部の選び方3】後期国公立試験の場合

後期国公立試験

続いて後期国公立試験の場合、どのような点から志望校を選んだらよいのかを詳しく解説していきます。

後期国公立試験は難易度が高い

国公立の後期試験は、もともと実施している医学部が少なく、さらに募集定員も減少傾向にあります。
そのため、後期試験での合格はかなり狭き門であるといえますが、後期試験にもチャンスはあります。
後期試験は2つのパターンがあり、独自の学科試験が課されない「共通テストと面接・小論文」と、前期試験と同じように独自の学科試験が課される「共通テストと学科試験+面接・小論文」があります。
共通テストの得点が良かったにも関わらず、二次試験で思うような結果が出なかった場合は、前者の「共通テストと面接・小論文」の試験パターンで挽回できる可能性があります。
後者は限られた大学のみであり、共通テストで得点を上げることができなかった受験生が、学科試験を実施している大学に集まるため倍率がかなり高くなります。
また、各科目の難易度も高くなるため厳しい戦いとなるでしょう。
いずれの方法も難易度が高いことには変わりませんので、基本的に前期試験で結果を出せるよう対策しておくのが賢明だといえるでしょう。

地方大学は問題が特徴的な場合も

地方大学のなかには、医学部だけ問題が特徴的な独自問題を課してくる大学があります。
他学部と共通の問題であればスタンダードで比較的解きやすいといえますが、独自問題の場合はやや癖があり難しくなるため、受験生の得点率もそれほど高くなりません。
そのため、地方大学の医学部を検討している受験生は、できるだけ多くの試験科目が他学部と共通かどうかも志望校を選ぶ際の一つのポイントといえるでしょう。

受験スケジュールを見て決める

後期国公立医学部試験は、前期試験とは異なるスケジュール上の制約が多く、出願判断には慎重さが求められます。特に重要なのは、出願時点では前期試験の合否が分からないという点です。
後期試験の出願期間は、例年1月下旬から2月初旬に設定されており、前期試験の結果発表(2月中旬~下旬)よりも前に出願を完了させる必要があります。そのため、前期試験の手応えにかかわらず、後期を受験する可能性が少しでもある場合は、あらかじめ志望校を決めておくことが不可欠です。前期の結果を見てから後期を検討する、という選択は制度上できません。
試験日程にも注意が必要です。後期国公立試験の実施日は例年3月中旬、合格発表は3月下旬となります。なお、前期試験で合格した受験生は、後期試験を受験することができません。後期はあくまで前期不合格者のみが対象となる試験です。
さらに、後期試験は募集定員が極めて少ないことが大きな特徴です。多くの大学で募集人数は若干名にとどまり、結果として倍率が10倍以上になるケースも珍しくありません。このため、後期試験を「前期不合格時の保険」と捉えるのは危険であり、明確な合格可能性と戦略を持った出願が求められます。
後期国公立医学部を志望する場合は、前期対策を最優先としつつも、並行して後期特有の出題傾向や配点、科目構成を把握し、限られた時間をどう配分するかを事前に決めておくことが重要です。スケジュールを正確に理解し、早い段階で意思決定を行えるかどうかが、後期試験の成否を大きく左右します。

【医学部の選び方4】私立医学部の場合

私立医学部

私立医学部を目指している受験生が志望校を選ぶにあたって、どのような点を重視すればよいのかを詳しく解説していきます。

学費を見て決める

国公立医学部と違い、私立大学医学部ははるかに高額であり、学費合計額は6年間で約2,000~4,000万円と大学によっても金額に大きな差があります。
学費が安い医学部は競争率が高く、それに伴い難易度も高くなります。
医学部での勉強はハードであり、6年間勉強に集中できる経済力が家庭にあるかどうかで、志望校がおのずと絞られてくるといえますが、できるだけ学費を抑えたいという方であれば、奨学金や特待生、医学部地域推薦枠などといった制度を利用することができるかを事前に確認しておくとよいでしょう。

地域枠推薦の有無と条件

近年注目されている「地域枠推薦制度」は、医師不足が深刻な地域へ将来従事する医師を育成することを目的とした入試制度です。主に国公立医学部、また一部私立医学部でも導入されており、対象地域は各大学が指定する都道府県や医療圏となります。出願条件としては、出身地要件や将来その地域で医師として働く意思表明、自治体との契約締結などが求められるのが一般的です。
大きな特徴は、学費の軽減です。国公立では奨学金の貸与、私立では学費の大幅減免が受けられるケースもあり、経済的負担を抑えつつ合格可能性を高められる点がメリットです。一方で、卒業後は9年程度の地域勤務義務が課されることが多く、進路の自由度が制限される点はデメリットと言えます。制度の趣旨と将来像を十分に理解した上での検討が重要です。

倍率をみて決める

倍率が低い大学であれば受かりやすいと思っている人も多いでしょう。
しかし医学部は倍率が低くても入試の難易度は高いところがほとんどです。
それに加えて、共通テストの点数などで志望者の数を限定し、『2段階選抜』を実施することで一定の倍率に調整している学校もあります。
また、学部入試には前期試験と後期試験があり、医学部も大学によっては前期後期ともに試験があります。
後期試験では前期試験で不合格だった受験生が集まるため、一般的に前期試験と比較して倍率は高くなる傾向がありますが、大学によっては、難易度自体は前期試験と同等であったり、それよりも低い設定のところもあります。
年度によって、倍率は大きく変化する大学もあるため、倍率だけで判断するのではなく過去の傾向を確認するとよいでしょう。

試験内容を見て決める

合格するのに一番大切なのは学費や倍率ではなく合格点に達することです。
医学部は大学ごとに出題傾向がかなり異なります。
自分と相性がいい医学部を選ぶことで合格の可能性が大きくなります。
まずは過去の入試問題を解いてみて得点がとれるかを確認してみましょう。
また、合格するのに必要な点数も大学ごとで違っているため、合格点をとれているかどうかも併せて確認しておきましょう。
出題傾向から自分との相性を考えて医学部を選ぶことで合格できる大学を見つけることも大切です。
別の大学を受験することも可能です。
学費や偏差値をみながら志望大学を絞り、入試日を考えながら決めていくといいでしょう。

医学部の主要大学ランキングを参考に

医学部の大学選びでは、偏差値だけでなく複数の指標を総合的に見ることが重要です。例えば研究力では、旧帝大や一部の有力国公立医学部が大型研究費や論文数で高い評価を受けています。一方、卒業後の進路に目を向けると、大学附属病院や関連病院の数・規模が重要で、症例数の多い大学ほど臨床経験を積みやすい傾向があります。
また、医師国家試験合格率は教育体制を測る代表的な指標で、多くの国公立大学や上位私立医学部では90%以上の高水準を維持しています。加えて、附属病院の病床数や高度医療の実績は、研修環境の充実度を判断する材料となります。偏差値ランキングに加え、研究・教育・臨床の各側面から大学を比較することで、自分の将来像に合った医学部選択が可能になります。

【医学部の選び方5】その他

医学部の選び方

大学の周辺に居酒屋や娯楽施設、スーパーやコンビニが少なくて買い物が不便であったり、交通機関があまりない地域で通学しづらいといったことは入学してから分かることが多くあります。
医学部の場合、最低でも6年間通うため、自分に合った大学選びが大事になってきます。
有意義な学生生活を送るためにも、大学選びは慎重に行うことが大切です。
大学選びのポイントをいくつかご紹介します。

男女比を見て決める

全国の国公立大学医学部の男女の平均は2023年度の場合、男子63.5%(3,484名)、女子36.5%(2,005名)となっています。
また、全国の私立大学医学部の男女比の平均は2023年度の場合、男子が54.4%(2,018名)、女子が45.6%(1,691名)です。
国公立大学では男子学生数が多い結果となっていますが、私立大学医学部は、男女比において女性比率の増加が徐々に見込まれています。
大学によって男女比に差は見られますが、女子学生も多くなってきています。

通いか一人暮らしかで決める

自宅から大学に通う場合は経済的な負担は少なくなります。
地方在住の場合は、志望校選びの幅が狭くなってしまうので、一人暮らしが可能であるなら、志望校の選択肢は広がります。
一人暮らしをするにあたって、生活面で時間を使ってしまうので、勉強時間が減ってしまうことがあります。
医学部生は勉強時間を多くとる必要があるため、一人暮らし生活と勉強をうまく両立できるかが最大のポイントになります。

やりたい学問や部活・活動があるかどうか

学費・偏差値がほぼ同じ大学で迷っているのであれば、部活・サークルなどで決めるのもいいでしょう。
入学してから卒業まで有意義で充実した時間を過ごせるよう、事前リサーチはとても重要です。

専門分野や研究・臨床実績で決める

医学部選びでは偏差値や学費だけでなく、各大学が強みを持つ専門分野に注目することが重要です。例えば、再生医療や基礎研究に強い大学では、研究室設備や大学院進学の支援体制が充実しており、研究医を目指す学生に適しています。一方、がん研究や循環器分野に実績のある医学部では、附属病院で最先端治療を学べる点が大きな魅力です。
また、救急医療や総合診療に力を入れる大学は、三次救急病院を併設し、臨床研修で豊富な症例を経験できる傾向があります。初期研修先として自大学病院を選ぶ卒業生が多いかどうかも、臨床力の高さを測る指標の一つです。研究環境・臨床実績・教育方針を照らし合わせ、「どんな医師になりたいか」を軸に志望校を選ぶことが、後悔しない医学部選択につながります。

校風やカリキュラムで決める

医学部選びでは、偏差値以上に「校風」や「学びのスタイル」が重要な判断材料となります。例えば、自由闊達な校風の大学では自主性が尊重され、研究や課外活動に積極的に取り組みたい学生に向いています。一方、伝統重視の医学部ではカリキュラム管理が厳格で、体系的に知識を積み上げたいタイプに適しています。また、地域密着型の大学は地域医療との連携が強く、将来総合診療医を目指す学生に好相性です。
カリキュラム面では、PBL(問題解決型学習)や少人数制チュートリアル教育を導入する大学が増え、主体的に考える力が養われます。さらに、1~2年次から病院実習を行う早期臨床実習は、医師としての意識を早く高める点で大きなメリットです。自分の性格や学習スタイルと合致する環境かを見極めることが、充実した6年間につながります。

本当に今の志望校でいいのか考え直す

今の志望校でいいのか

医学部を受験するにあたって、将来のことを見据えて志望校を決めているでしょうか。
今の志望校でいいのかを考え直すことについて述べていきたいと思います。

目標を下げすぎてしまっていないか

志望校の偏差値が高いので、ランクを下げて受験するのか、それとも挑戦するのか。
自分の成績を見ながら、考えていくことも大事です。

卒業後の進路まで考えたうえで決めているか

医学部卒業後の進路は、大学病院だけに限られません。多くの学生は初期研修で大学病院または市中病院を選択します。大学病院は高度医療や研究に触れやすく、後期研修や専門医取得まで一貫した指導を受けやすい点がメリットです。一方、市中病院は症例数が多く、早期から実践的な臨床力を磨ける反面、研究環境は限定的となる場合があります。
そのほか、研究医として大学院に進学する道、公衆衛生医として行政に関わる進路、製薬・医療機器企業で働く企業勤務医など、多様なキャリアが存在します。大学によっては専門医取得支援やキャリア相談、研究留学のサポート体制が充実しており、将来像を具体的に描きやすい環境が整っています。卒業後を見据えた進路支援の手厚さも、医学部選びの重要な視点です。

ブランドだけで決めていないか

私立大学医学部のなかで、伝統ある大学は難易度が高い傾向にあります。
成績的に余裕があったり、どうしてもここに行きたいと思っているなら別ですが、〇〇大学は有名だからというブランド力だけで決めるのではなく、自分の成績と向き合って志望校を決めるのが良いでしょう。

まとめ

まとめ

今回は医学部の選び方について解説しました。
どこでも受かればいいという考えではなく、学費や偏差値が同じような大学であれば、校風、試験内容を見て自分が気に入った大学を受験するのが一番良いと思います。

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