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医学部の学科選びに迷っている人必見!各学科の特徴や選び方、年収やキャリアパスを徹底解説!

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カテゴリ:入試

医学部に進学するということは、医療や健康に関する専門的な知識や技術を身につけるということです。
しかし、医学部にはさまざまな学科があり、それぞれに特徴や魅力があります。
どの学科を選ぶかは、自分の興味や適性、将来の目標や夢によって異なります。
また、学科によっては入試の難易度や学費の負担も変わってきます
そこで、この記事では、医学部の各学科の種類と特徴、受験学科を選ぶポイント、年収やキャリアパスなどについて紹介します。
これから医学部を目指す方や、医学部の進路に悩んでいる方は参考にしてください。

医学部学科の主な種類と特徴


医学部と言ってもさまざまな学科があります。
ここでは、医学科や看護学科などをご紹介します。

医学科の特徴

医学科は、医師になるために必要な基礎知識や臨床技能を身につけるための学科です。
医学科では、解剖学や生理学、病理学などの基礎医学と、内科や外科、小児科などの臨床医学を総合的に学びます。
また、実際の患者と接する臨床実習や研修も行います。
日本では、医師国家試験に合格することが医師免許の取得条件であり、そのためには6年間の医学部教育と2年間の臨床研修が必要です。
このように医学科は、医師になるために必要な教育を提供しています。

看護学科の特徴

看護学科は、看護師になるために必要な知識や技術を身につけるための学科です。
看護学科では、人間の健康と病気に関する基礎知識と、患者や家族への看護ケアや教育を行うための技術を学びます。
また、実際の臨床現場で看護実習を行います。
そして、看護師になるための技術を身に着けます日本では、看護師国家試験に合格することが看護師免許の取得条件であり、そのためには4年間の看護大学教育か3年間の看護専門学校教育が必要です。
そのための教育を提供するのが看護学科になります。

保健学科の特徴

保健学科は、公衆衛生や環境保健などの分野に関する知識や技術を身につけるための学科です。
保健学科では、疫学や統計学、社会医学などの基礎科目と、感染症や生活習慣病などの予防や管理、健康増進や教育などの応用科目を学びます。
また、実際の保健行政や地域医療などで実習を行います。
保健学科の卒業生は、保健師や衛生士などの公衆衛生専門職になることができます。
ただし、保健師国家試験に合格することが保健師免許の取得条件であり、そのためには4年間の保健大学教育か3年間の保健専門学校教育が必要となるわけです。

医療栄養学科の特徴

医療栄養学科は、栄養療法や食事指導などの分野に関する知識や技術を身につけるための学科です。
医療栄養学科では、食品学や生化学、栄養学などの基礎科目と、臨床栄養学や管理栄養学などの応用科目を学びます。
他にも実際の医療機関や福祉施設などで実習を行います。
医療栄養学科の卒業生は、管理栄養士や臨床栄養士などの医療栄養専門職になることができますが、そのためには4年間の医療栄養大学教育か3年間の医療栄養専門学校で勉強する必要があります。

人間栄養学科の特徴

人間栄養学科は、人間の発達や健康に関係する食事や栄養に関する知識や技術を身につけるための学科です。
人間栄養学科では、食品加工学や食品安全性、食文化などの基礎科目と、生活習慣病や肥満などの予防や管理、スポーツ栄養や老年栄養などの応用科目を学びます。
また、実際の食品産業や保健施設などで実習を行い知識と技術を習得していきます。
人間栄養学科の卒業生は、国家試験に合格すると栄養士や食品衛生管理者などの人間栄養専門職に就けます。

その他

医学部学科には、上記のほかにも様々な種類や特徴があります。
例えば、生命科学科は、生物や生命に関する基礎知識と応用技術を学ぶ学科です。
生命科学科には、動物や植物、微生物などの生物学的な側面と、薬学や環境などの社会的な側面を統合的に扱う分野があります。
医学部を設置する大学によって、紹介していない学科を設置する場合があるため、志望校についても確認しておく必要があります。

医学部の受験学科を選ぶポイント


さまざまな医学部の学科から受験学科を選ぶポイントをご紹介します。
7つのポイントを紹介しますので、1つずつ実践していきましょう。

興味や適性から選ぶ

まず最初に考えるべきことは、自分が将来どのような職業に就きたいか、またはどのような分野に興味があるかです。
医学部は幅広い知識や技能を身につける必要があるため、長期的な視点で自分の目標や志向を明確にすることが重要です。
例えば、人と直接関わりながら患者さんの健康をサポートしたいという人は、医学科や保健学科の中でも臨床系のコースを選ぶと良いでしょう。
一方で、基礎研究や開発などに興味がある人は、生命科学系や薬学系などのコースを選ぶと良いでしょう。
また、自分の得意な教科や苦手な教科も考慮する必要があります。
例えば、数理系が得意な人は、物理や化学などが多く出題される大学を選ぶと有利です。
逆に、文系が得意な人は、国語や社会などが多く出題される大学を選ぶと有利です。

入試の出題傾向から選ぶ

次に考えるべきことは、自分が受験する大学の入試の出題傾向です。
医学部の入試は、大きく分けてセンター試験利用型と大学独自型の2種類があります。
センター試験利用型は、センター試験の成績と大学で行われる二次試験(筆記試験や面接)の成績を合わせて判定される方式です。
この方式では、センター試験の科目や配点によって、受験する大学の難易度が変わります。
例えば、センター試験で英語や国語などの配点が高い大学は、文系科目が得意な人にとって有利です。
一方で、センター試験で物理や化学などの配点が高い大学は、理系科目が得意な人にとって有利です。
また、二次試験では、大学によって出題される科目や難易度が異なります。
例えば、医学部の中でも保健学科を設置している大学では、保健福祉に関する知識や問題意識を問う問題が出題されることがあります。
このように、自分の強みや弱みを把握し、入試の出題傾向に合わせて受験する大学を選ぶことが重要です。

学科のカリキュラムから選ぶ

さらに考えるべきことは、自分が入学した後に受けることになる学科のカリキュラムです。
医学部のカリキュラムは、大学や学科によって異なりますが、一般的には基礎医学と臨床医学の2つの段階に分かれています。
基礎医学では、解剖学や生理学などの基礎的な医学知識を学びます。
臨床医学では、病気の診断や治療などの実践的な医療技術を学びます。
しかし、これらのカリキュラムは必ずしも固定されているわけではありません。
例えば、一部の大学では、基礎医学と臨床医学を同時に教える統合型カリキュラムを採用しています。
このカリキュラムでは、最初から臨床現場での実習や体験を通して、医療に必要な知識や技能を身につけることができます。
また、一部の大学では、医師以外の職業にも対応できるように多様化型カリキュラムを採用しています。
このカリキュラムでは、医療だけでなく、公衆衛生や生命倫理などの幅広い分野を学ぶことができます。
自分がどのような教育スタイルや内容に合っているかを考えて、カリキュラムの特徴から受験する大学を選ぶことが重要です。

学費や経済負担から選ぶ

医学部は他の学部と比べて学費が高く、経済的な負担が大きいので、奨学金や給付型奨学金などの制度を利用することがおすすめです。
医学部受験をする人の中には、奨学金や給付型奨学金などの制度を利用して学費を賄う人も多くいます。
各大学や自治体などでも独自の奨学金制度を設けている場合があります。
これらの制度を活用することで、経済的な負担を軽減することができます。

キャンパスの立地やアクセスから選ぶ

医学部はキャンパスの立地やアクセスによって、教育内容や環境に違いがある場合があるので、自分の希望や目標に合った大学を選ぶことが大切です。
医学部は一般的に都市部に多く存在しますが、地方にある大学もあります。
都市部にある大学では、多くの病院や施設と連携して教育や研究を行っている場合が多く、最新の医療技術や知識を身につけることができます。
一方、地方にある大学では、地域医療に貢献することを目指して教育や研究を行っている場合が多く、地域の人々との関わりやコミュニケーション能力を養うことができます。
また、キャンパスの立地やアクセスによっては、通学時間や生活費などにも影響があります。
例えば、都心部にある大学では、交通費や家賃などが高くなる可能性があります。
これらの要素は、学生生活や勉強にも影響を与えることがあります。
自分の希望や目標に合った大学を選ぶことが大切です。

雰囲気や人間関係から選ぶ

医学部は長期間にわたって学ぶ場所なので、雰囲気や人間関係にも気を配ることが重要です。
自分が居心地の良い環境で勉強や活動ができるかどうかを考えて、大学を選ぶことがおすすめです。
医学部は6年制であり、卒業後も研修や専門医制度などに参加する必要があります。
そのため、医学部に入学すると、同じ大学や同じ学年の人たちと長く付き合うことになります。
また、医学部では、授業や実習だけでなく、サークルやボランティアなどの課外活動も多くあります。
これらの活動は、医師として必要なスキルや知識を身につけるだけでなく、仲間や先輩・後輩との交流や協力を深める機会です。
したがって、医学部受験をする際には、雰囲気や人間関係にも目を向けることが大切です。
大学の雰囲気などはオープンキャンパスなどで感じることができます。

就職支援や進路指導から選ぶ

医学部は卒業後も医師としてのキャリアを築く場所なので、就職支援や進路指導にも注目することが必要です。
自分の将来の目標や希望に沿った支援を受けられるかどうかを確認して、大学を選ぶことが大切です。
医学部を卒業した後は、まず2年間の臨床研修を受ける必要があります。
臨床研修では、病院や診療所などで実際の患者さんと接しながら、基本的な診断や治療の技術を身につけます。
臨床研修の終了後は、専門医制度に参加することで、自分の興味や適性に応じた分野の専門性を高めることができます。
専門医制度では、一般内科や小児科などの基幹専門領域と、心臓血管外科や脳神経外科などの専門領域の2段階で教育や評価を受けます。
これらの過程を経て、医師としてのキャリアを築いていきます。
したがって、医学部受験をする際には、就職支援や進路指導にも注目することが必要です。

医学部の各学科の年収


医学部に進学したいと考える場合には、将来的な年収も気になるところです。
そこで、あくまでも目安ですが、各学科の将来的な年収をご紹介します。

医学科の年収

医学科は医師を目指すための学科で、国家資格である医師免許を取得する必要があります。
医師は高度な専門知識と技術を持ち、社会的にも重要な役割を担っています。
そのため、医師の平均年収は1000万円以上と高額ですが、勤務時間や責任も大きいです。
医師の年収は、診療科目や勤務先、地域などによって大きく異なります。
一般的には、外科や脳神経外科などの手術系の診療科目は高額な報酬が得られますが、緊急対応や夜間勤務も多くなります。
また、大学病院や総合病院などの公的病院では給与が安定していますが、個人病院や開業医では経営状況に左右されます。
さらに、都市部では競争が激しくなりますが、地方では医師不足によって需要が高まります。

看護学科の年収

看護学科は看護師を目指すための学科で、国家資格である看護師免許を目指します。
看護師は医師と協力して患者の治療やケアを行い、医療現場に欠かせない存在です。
そのため、看護師の平均年収は300万円台や400万円台と一般的なサラリーマンよりも高いか同等の水準で、勤務シフトや体力的な負担も大きいです。
看護師の年収は、勤務先や経験年数、資格などによって変わります。
一般的には、大学病院や総合病院などの公的病院では給与が高く、昇給や賞与も安定していますが、勤務シフトが不規則で残業も多くなります。
また、個人病院や診療所では給与が低く、待遇も悪い場合がありますが、勤務シフトが固定されていたり、残業が少なかったりする場合もあります。
さらに、経験年数が長くなると給与も上がります。
保健師や助産師などの資格を持つと給与も上がりますが、その分専門性や責任も高くなります。

保健学科の年収

保健学科は保健師や助産師を目指すための学科で、国家資格である保健師免許や助産師免許を取得できます。
保健師は地域住民の健康づくりや予防医療を行い、助産師は妊婦や産婦のケアを行います。
そのため、保健師や助産師の平均年収は400万〜500万円と一般的なサラリーマンよりも高いですが、勤務内容や責任も大きいです。
一般的には、保健所や学校などの公的機関では給与が高く、昇給や賞与も安定していますが、勤務時間が長くなったり、地域のニーズに応えることが求められたりします。
また、病院や診療所では給与が低く、待遇も悪い場合がありますが、勤務時間が短くなったり、専門性を活かすことができたりする場合もあります。
さらに、保健師と助産師の両方の資格を持つと給与も上がります。
一方でその分仕事の幅や責任も広くなります。
また、経験年数が長くなると給与も上がるものの、管理職になると現場から離れることもあります。

医療栄養学科の年収

医療栄養学科は管理栄養士を目指すための学科で、国家資格である管理栄養士免許を取得する場合があります。
管理栄養士は病院や福祉施設などで患者や利用者の食事管理や栄養指導を行います。
そのため、管理栄養士の平均年収は350〜400万円と一般的なサラリーマンよりも低いですが、専門性や社会貢献度は高いです。
理由や根拠:管理栄養士の年収は、病院や福祉施設などの公的機関では給与が低く、昇給や賞与も少ないですが、勤務時間が固定されていたり、福利厚生が充実していたりします。
また、食品メーカーや健康食品会社などの民間企業では給与が高く、昇給や賞与も多いですが、勤務時間が長くなったり、営業や開発などの業務に従事することもあります。
また、臨床栄養士やスポーツ栄養士などの資格を持つと給与も上がりますが、その分専門性や責任も高くなります。

人間栄養学科の年収

人間栄養学科を卒業した後は、食品メーカーや健康食品会社などの民間企業や研究機関に就職することが多いです。
そのため、給与は企業の規模や業績、職種や役割などによって大きく異なります。
年収は就職先によりますが、食品メーカーで300万円前後などが目安です。
研究開発や商品企画などの専門的な職種では給与が高く、営業や事務などの一般的な職種では給与が低いです。
また、経験年数が長くなると給与も上がりますが、管理職になると現場から離れることもありますが、年収が高くなる場合もあります。

その他の学科の年収

生命科学学科に進学したとすると、化学品メーカーや薬品メーカー、医薬品開発、化粧品関連の企業に就職できます。
こちらも、就職先の企業によって年収が変わるため一概には言えませんが、年収300万円台や400万円台などでしょう。
役職や職責などで大きく変わるので、就職活動の際に様々な企業を比較していきましょう。

医学部の各学科のキャリアパス


最後に医学部の各学科におけるキャリアパスをご紹介します。
一例となりますが、進学後のキャリアパスとして参考にしてください。

医学科(医師)

医師は病院や診療所などで患者の診断や治療を行うほか、研究や教育にも携わることができます。
医師としてのキャリアパスは、一般医や専門医として開業や勤務することや、大学や研究機関で教員や研究者として活動することなどがあります。
例えば、一般内科医として開業すると地域住民の健康管理や予防医学に貢献することができます。
また、在宅医療や訪問診療などにも対応することができます。
小児外科医として勤務した場合は、小児期に発生する外傷や先天性奇形などの手術を行うことが可能です。
また、小児期に発生するがんなどの難治性疾患に対しても治療法の開発に取り組めます。
大学教授として活動した場合は、自分の専門分野に関する最先端の研究を行います。

看護学科(看護師)

看護師は病院や診療所などで医師の指示のもとに患者の看護や介護を行うほか、保健所や学校などで健康管理や教育にも携わることができます。
看護師としてのキャリアパスは、一般看護師や専門看護師として勤務することや、大学や専門学校で教員や研究者として活動することなどがあります。
一般看護師として勤務した場合は患者さんの身体的・精神的・社会的なニーズに応えるために、医師や他の医療スタッフと連携して看護ケアを提供します。
また、在宅看護や訪問看護などにも対応していくでしょう。
専門看護師として勤務した場合は、特定の分野(例:がん看護、救急看護、小児看護など)において高度な知識や技術を持ち、専門的な看護ケアや指導に従事します。
また、チームリーダーやコンサルタントとしても活躍できるでしょう。

保健学科(保健師・助産師)

保健師や助産師としてのキャリアパスは、医療・保健・福祉分野での勤務することや、大学や専門学校で教員や研究者として活動することなどがあります。
保健所で働く場合は、地域住民の健康相談や検診、予防接種などを行うことができます。
また、感染症の発生や拡大を防ぐための対策や指導も行います。
学校で働く場合は、児童・生徒・教職員の健康管理や教育を行うことができます。
他にも、食育や性教育などのプログラムを企画・実施することもできます。
病院で働く場合は妊娠・出産に関する診察や検査、分娩の補助などに取り組みます。
母乳育児や新生児ケアなどの指導も行なう場合もあるでしょう。

医療栄養学科・人間栄養学科(管理栄養士)

管理栄養士は病院や福祉施設などで患者や利用者の食事管理や栄養指導を行います。
そのため、管理栄養士のキャリアパスは、臨床栄養や公衆栄養として勤務することが挙げられます。
臨床栄養士として勤務した場合は、患者さんの病態や治療に応じて、個別の食事療法や栄養指導を行うことができます。
また、医師や看護師などの医療チームの一員として連携して働きます。
公衆栄養士として勤務した場合は、地域住民の健康増進や生活習慣病の予防に関する食育や健康教育が仕事です。
また、保健所や学校などの公的機関で働くことができます。

まとめ


この記事では、医学部の各学科の種類と特徴、受験学科を選ぶポイント、年収やキャリアパスなどについて紹介しました。
医学部は医療や健康に関する多様な分野で活躍できる人材を育成する場所です。
しかし、そのためには自分に合った学科を選ぶことが重要です。
自分の興味や適性、将来の目標や夢をしっかりと考えて、自分に最適な学科を見つけてください。
また、この記事で紹介した情報はあくまで一般的なものであり、個別の大学や学科では異なる場合があります。
詳細な情報は各大学や学科のホームページやパンフレットなどで詳細を確認しましょう。

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