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進級率が低い・緩い医学部は?留年・進級・卒業試験・医師国家試験ランキングを解説

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カテゴリ:大学情報

医学部は難関を潜り抜けて入学しますが、入学してからも進級が難しいと言われています。
本記事では医学部の進級率が低い大学について詳しく解説しています。

記事内では進級率だけでなく留年や卒業試験、医師国家試験ランキングについても解説しているため、医学部受験を考えている方や志望校を探している方は是非参考にしてください。

【2023年】全医学部の進級・卒業試験・医師国家試験合格ランキング

私立・国公立の進級率、卒業率、国家試験合格率をまとめました。

まず、進級率とは1年生から6年生まで1度も留年しなかった人の割合です。
卒業率とは6年間ストレートで進級した後、卒業試験に合格した人の割合を指します。
国試合格率は卒業試験に合格した人が医師国家試験に合格した割合です。
卒業率と国試合格率を掛けて6年で医師になる確率としています。
そしてこの表はその確率が高い順から1位としています。

順位 大学名 進級率 卒業率 国試合格率
1 順天堂大学 96.4% 96.4% 100.0%
2 岡山大学 100.0% 99.1% 96.0%
3 琉球大学 96.6% 96.6% 97.6%
4 名古屋大学 97.3% 97.3% 95.6%
5 慶應義塾大学 94.7% 93.0% 99.1%
6 三重大学 93.6% 93.6% 98.4%
7 自治医科大学 94.3% 92.7% 99.2%
8 東京慈恵会医科大学 93.6% 92.7% 97.3%
9 東北医科薬科大学 96.0% 91.0% 98.9%
10 山口大学 92.3% 92.3% 96.9%
11 京都大学 94.7% 94.7% 94.3%
11 信州大学 95.8% 94.2% 94.8%
13 横浜市立大学 92.2% 91.1% 97.9%
14 東京大学 96.4% 93.6% 94.8%
14 秋田大学 91.5% 91.5% 96.9%
16 国際医療福祉大学 95.7% 89.3% 99.2%
17 浜松医科大学 92.4% 91.6% 96.6%
18 大分大学 93.6% 93.6% 93.8%
19 富山大学 90.0% 90.0% 97.3%
20 愛媛大学 90.4% 90.4% 96.4%
20 千葉大学 91.7% 91.7% 95.0%
22 京都府立医科大学 91.6% 91.6% 94.5%
23 佐賀大学 89.6% 89.6% 95.5%
24 神戸大学 87.2% 87.2% 98.1%
24 筑波大学 88.8% 88.8% 96.3%
26 福島県立医科大学 84.6% 84.6% 100.0%
27 東京医科歯科大学 88.6% 87.6% 96.1%
28 金沢大学 94.0% 93.2% 90.2%
29 鹿児島大学 87.1% 86.2% 97.2%
30 昭和大学 85.7% 85.7% 97.5%
31 高知大学 85.6% 85.6% 97.6%
32 東京女子医科大学 93.9% 93.0% 89.2%
33 和歌山県立医科大学 87.0% 87.0% 95.2%
34 大阪大学 85.6% 85.6% 95.4%
35 大阪医科薬科大学 86.7% 86.7% 93.5%
36 藤田医科大学 83.3% 82.5% 98.2%
37 山形大学 85.6% 85.6% 94.1%
38 札幌医科大学 83.6% 83.6% 96.2%
38 聖マリアンナ医科大学 91.3% 90.4% 88.9%
40 北海道大学 85.5% 83.8% 95.8%
41 大阪公立大学 83.2% 83.2% 95.9%
42 東北大学 85.1% 84.3% 94.6%
43 日本医科大学 81.4% 80.5% 98.2%
44 徳島大学 81.6% 78.9% 100.0%
45 島根大学 87.7% 86.9% 90.6%
45 滋賀医科大学 81.2% 79.5% 99.0%
47 山梨大学 86.5% 85.7% 91.6%
48 香川大学 79.8% 79.8% 98.2%
49 愛知医科大学 83.5% 78.3% 100.0%
50 北里大学 80.7% 80.7% 96.5%
51 名古屋市立大学 80.4% 79.4% 97.5%
51 広島大学 82.5% 81.7% 94.7%
53 産業医科大学 81.0% 79.0% 97.9%
54 東京医科大学 83.3% 80.0% 96.5%
55 久留米大学 84.5% 76.7% 100.0%
56 長崎大学 82.4% 80.8% 94.4%
57 獨協医科大学 82.5% 80.0% 95.2%
58 群馬大学 81.3% 80.5% 93.8%
59 奈良県立医科大学 76.1% 76.1% 99.0%
59 東邦大学 87.0% 85.2% 88.4%
61 旭川医科大学 81.1% 81.1% 92.6%
61 岐阜大学 78.2% 77.3% 97.1%
63 兵庫医科大学 82.1% 75.9% 98.2%
64 弘前大学 81.1% 81.1% 91.5%
65 九州大学 76.8% 75.9% 97.2%
66 金沢医科大学 84.5% 78.2% 93.8%
67 東海大学 88.2% 86.6% 84.4%
67 関西医科大学 81.2% 77.8% 93.9%
69 新潟大学 74.8% 74.2% 96.9%
70 熊本大学 79.3% 77.6% 92.2%
71 近畿大学 77.1% 75.4% 94.6%
72 福井大学 73.7% 72.8% 96.0%
73 岩手医科大学 76.9% 76.9% 90.8%
74 鳥取大学 73.9% 73.0% 94.9%
75 帝京大学 80.3% 75.6% 88.6%
76 川崎医科大学 77.3% 72.7% 91.7%
77 埼玉医科大学 75.4% 71.5% 93.2%
78 日本大学 77.9% 77.9% 84.6%
79 福岡大学 77.5% 72.1% 91.1%
80 杏林大学 67.5% 67.5% 96.4%
81 宮崎大学 65.5% 65.5% 96.7%

私立・国公立医学部の中で最も早く医師になる確率が高い大学は順天堂大学です。
次に岡山大学、そして琉球大学となっています。
順天堂大学は2年連続首位をキープしています。
これは圧倒的な国試の合格率の高さがあるためでしょう。
2位、3位の岡山大学・琉球大学は昨年に比べるとかなり順位を上げています。
琉球大学は国公立医学部の中でも入試難易度は高い方ではないですが、3位で進級率も国試合格率も高いです。

1位は私立の順天堂大学であるものの、ここまで圧倒的に国公立医学部が多くランクインしています。
国公立医学部と私立医学部では国家試験の合格率は95%程度となっていますが、ストレートで卒業する割合は3.6%ほど差があります。
このことから私立医学部の進級と卒業試験の難易度が上がっていると言えます。

【2023年】私立大学医学部の進級・卒業試験・医師国家試験合格ランキング

前項では全医学部の進級率、卒業率、国家試験合格率をご紹介しましたが、ここからは私立大学・国公立大学別にご紹介いたします。
まずは、私立大学医学部のランキングです。

順位 大学名 進級率 卒業率 国試合格率
1 順天堂大学 96.4% 96.4% 100.0%
2 慶應義塾大学 94.7% 93.0% 99.1%
3 自治医科大学 94.3% 92.7% 99.2%
4 東京慈恵会医科大学 93.6% 92.7% 97.3%
5 東北医科薬科大学 96.0% 91.0% 98.9%
6 国際医療福祉大学 95.7% 89.3% 99.2%
7 昭和大学 85.7% 85.7% 97.5%
8 東京女子医科大学 93.9% 93.0% 89.2%
9 大阪医科薬科大学 86.7% 86.7% 93.5%
10 藤田医科大学 83.3% 82.5% 98.2%
11 聖マリアンナ医科大学 91.3% 90.4% 88.9%
12 日本医科大学 81.4% 80.5% 98.2%
13 愛知医科大学 83.5% 78.3% 100%
14 北里大学 80.7% 80.7% 96.5%
15 産業医科大学 81.0% 79.0% 97.9%
16 東京医科大学 83.3% 80.0% 96.5%
17 久留米大学 84.5% 76.7% 100%
18 獨協医科大学 82.5% 80.0% 95.2%
19 東邦大学 87.0% 85.2% 88.4%
20 兵庫医科大学 82.1% 75.9% 98.2%
21 金沢医科大学 84.5% 78.2% 93.8%
22 東海大学 88.2% 86.6% 84.4%
22 関西医科大学 81.2% 77.8% 93.9%
24 近畿大学 77.1% 75.4% 94.6%
25 岩手医科大学 76.9% 76.9% 90.8%
26 帝京大学 80.3% 75.6% 88.6%
27 川崎医科大学 77.3% 72.7% 91.7%
28 埼玉医科大学 75.4% 71.5% 93.2%
29 日本大学 77.9% 77.9% 84.6%
30 福岡大学 77.5% 72.1% 91.1%
31 杏林大学 67.5% 67.5% 96.4%

私立大学医学部のみで見ると、前項でも記述しましたが、最も早く医師になる確率が高い大学は順天堂大学でした。
その次に、慶應義塾大学、続いて自治医科大学となっております。

進級率と医師国家試験合格の相関性

進級率と医師国家試験合格は比例するのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
実際に、医学部の場合は密接な相関性があると考えられています。
進級率が高い医学部では、学生が必要な知識やスキルを適切に習得している可能性が高く、結果として国家試験の合格率も向上する傾向があります。
しかし、進級の基準や教育方法が異なるため、単純な比較は難しいこともあります。

【2023年】国公立大学医学部の進級・卒業試験・医師国家試験合格ランキング

続いて、国公立大学医学部のランキングです。

順位 大学名 進級率 卒業率 国試合格率
1 岡山大学 100.0% 99.1% 96.0%
2 琉球大学 96.6% 96.6% 97.6%
3 名古屋大学 97.3% 97.3% 95.6%
4 三重大学 93.6% 93.6% 98.4%
5 山口大学 92.3% 92.3% 96.9%
6 京都大学 94.7% 94.7% 94.3%
6 信州大学 95.8% 94.2% 94.8%
8 横浜市立大学 92.2% 91.1% 97.9%
9 東京大学 96.4% 93.6% 94.8%
9 秋田大学 91.5% 91.5% 96.9%
11 浜松医科大学 92.4% 91.6% 96.6%
12 大分大学 93.6% 93.6% 93.8%
13 富山大学 90.0% 90.0% 97.3%
14 愛媛大学 90.4% 90.4% 96.4%
14 千葉大学 91.7% 91.7% 95.0%
16 京都府立医科大学 91.6% 91.6% 94.5%
17 佐賀大学 89.6% 89.6% 95.5%
18 神戸大学 87.2% 87.2% 98.1%
18 筑波大学 88.8% 88.8% 96.3%
20 福島県立医科大学 84.6% 84.6% 100.0%
21 東京医科歯科大学 88.6% 87.6% 96.1%
22 金沢大学 94.0% 93.2% 90.2%
23 鹿児島大学 87.1% 86.2% 97.2%
24 高知大学 85.6% 85.6% 97.6%
25 和歌山県立医科大学 87.0% 87.0% 95.2%
26 大阪大学 85.6% 85.6% 95.4%
27 山形大学 85.6% 85.6% 94.1%
28 札幌医科大学 83.6% 83.6% 96.2%
29 北海道大学 85.5% 83.8% 95.8%
30 大阪公立大学 83.2% 83.2% 95.9%
31 東北大学 85.1% 84.3% 94.6%
32 徳島大学 81.6% 78.9% 100.0%
33 島根大学 87.7% 86.9% 90.6%
33 滋賀医科大学 81.2% 79.5% 99.0%
35 山梨大学 86.5% 85.7% 91.6%
36 香川大学 79.8% 79.8% 98.2%
37 名古屋市立大学 80.4% 79.4% 97.5%
37 広島大学 82.5% 81.7% 94.7%
39 長崎大学 82.4% 80.8% 94.4%
40 群馬大学 81.3% 80.5% 93.8%
41 奈良県立医科大学 76.1% 76.1% 99.0%
42 旭川医科大学 81.1% 81.1% 92.6%
42 岐阜大学 78.2% 77.3% 97.1%
44 弘前大学 81.1% 81.1% 91.5%
45 九州大学 76.8% 75.9% 97.2%
46 新潟大学 74.8% 74.2% 96.9%
47 熊本大学 79.3% 77.6% 92.2%
48 福井大学 73.7% 72.8% 96.0%
49 鳥取大学 73.9% 73.0% 94.9%
50 宮崎大学 65.5% 65.5% 96.7%

国公立大学医学部のみで見ると、最も早く医師になる確率が高い大学は岡山大学でした。
その次に、琉球大学、続いて名古屋大学となっております。

進級率と医師国家試験合格の相関性

進級率が厳しく医師国家試験合格率が高い国公立医学部もあれば、進級率が緩くて医師国家試験合格率が低い国公立医学部もあります。

進級率ワーストランキングで20位以内にランクインされている国公立大学医学部の中で医師国家試験合格上位ランキングの上位にランクインされている国公立大学医学部が複数ありますが、なぜその様なことが起こるのでしょうか。

各大学によりそれぞれですが、学力不足の学生は進級させずにじっくり学力を培う方針の大学であったり、新卒受験者数を減らすことで新卒の医師国家試験合格率が99.0%を達成した大学もあります。

次は進級率が緩くて医師国家試験合格率が低い国公立大学医学部について見てみましょう。

進級率が緩いと新卒受験者数が増えることになり、医師国家試験合格率は低下を招くことになります。

6年間で医師になる確率を2023年と2022年で比較

卒業最低年限(6年間)での進級率及び卒業率のランキングを2023年度と2022年度で順位を比較してみました。

先ずは6年間で医師になる割合が2022年度に比べ2023年度の方が順位が上がった大学です。

大学名 2022年度 2023年度 前年度比順位差
1 琉球大学 75.2%(63位) 94.3%(3位) -60位
1 横浜市立大学 72.3%(73位) 89.2%(13位) -60位
3 山口大学 79.0%(44位) 89.4%(10位) -34位
3 金沢大学 75.4%(62位) 84.1%(28位) -34位
5 高知大学 74.9%(64位) 83.5%(31位) -33位
6 徳島大学 70.0%(75位) 78.9%(44位) -31位
7 愛知医科大学 67.6%(76位) 78.3%(49位) -27位
8 岡山大学 78.8%(28位) 95.1%(2位) -26位
8 富山大学 78.8%(45位) 87.6%(19位) -26位
10 京都大学 81.0%(36位) 89.3%(11位) -25位

前年度に比べ医師になる割合の順位が大きく上がったのは琉球大学、横浜市立大学が同率1位で60番も順位が上がっています。

次は逆に6年間で医師になる割合が2022年度に比べ2023年度の方が順位が低下した大学を見てみましょう。

大学名 2022年度 2023年度 前年度比順位差
80 帝京大学 83.1%(30位) 67.0%(75位) +45位
80 新潟大学 85.6%(24位) 71.9%(69位) +45位
78 名古屋市立大学 89.8%(10位) 77.4%(51位) +41位
77 岩手医科大学 81.3%(35位) 69.8%(73位) +38位
76 獨協医科大学 85.4%(25位) 76.2%(57位) +32位
75 島根大学 86.7%(19位) 78.7%(45位) +26位
75 東北大学 87.4%(16位) 79.7%(42位) +26位
73 福井大学 78.6%(47位) 69.9%(72位) +25位
72 広島大学 83.6%(27位) 77.4%(51位) +24位
71 大阪医科薬科大学 88.6%(12位) 81.1%(35位) +23位

前年度に比べ医師になる割合の順位が大きく低下したのは帝京大学、新潟大学が同率で45番も順位が低下しています。

カリキュラム改正や新学部長の就任等で進級率等は変動しますので、参考程度に見ていただければと思います。

医師になるハードルが高くなっている

医学部に入学できたとしても、留年せず、6年間で医師になる割合は80%を下回る大学も少なくはなく、医師になるハードルは高くなっていることが分かります。
また、医師になるハードルが高くなっている要因として、各大学の医学部では、続々とグローバルスタンダード(国際標準)に合わせた新カリキュラムへの変更が考えられます。
国際標準に合わせた新カリキュラムにより、臨床実習が劇的に増えました。
一例として、久留米大学では、2016年「新カリキュラム」を導入した際に従来より10週も臨床実習が増えました。
さらに、2018年に「新々カリキュラム」になった際は臨床実習がさらに10週増えました。
他の大学医学部でも同様に臨床実習の増加が予想されます。
カリキュラムが国際基準を満たしていると認定されない限りは、卒業生が海外で医師として活躍することは非常に困難となります。
従来の膨大な知識(CBT・卒試・国試の合格レベル)は必要不可欠である上に、臨床実習の負荷がかかるため、以前より進級しにくい状況が続くと予想されます。

まとめ

この記事では、国公立大学と私立大学の医学部の進級率・卒業率・国試合格率ランキングと、進級率と国試合格率の相関性、2022年度と2023年度の進級率及び卒業率の比較などについてご紹介しました。
医学部に入学できても、6年間ストレートで医師になるハードルは高くなっています。
また国際基準に合わせた新カリキュラムの導入により、臨床実習が増加したため、今後も以前より進級が難しい状況が続くでしょう。
医学部進学にご興味がある方はぜひこの記事を参考にしてください。

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