英語長文読解の7つのコツ!中学生から大学受験までの学習方法も紹介
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カテゴリ:勉強・対策
試験では重要な科目である英語の長文読解ですが、苦手意識を持っている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、中学生から大学受験生までを対象に、英語の長文読解の効果的な学習法と実践的なテクニックを紹介しています。
単語力の強化から実践的な解答テクニックまで網羅的に解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
英語の長文読解が苦手な理由
まずは、英語の長文読解が苦手な理由を解説していきます。
英語の長文読解に苦手意識を持ってしまう理由はさまざまですが、大きく分けて三つのポイントがあります。
まず、覚えている単語が少ないことです。
英語の単語は膨大で新しい言葉も日々生まれているため、すべてを覚えることは不可能ですが、基本単語や教科書によく出る単語はしっかり押さえておく必要があります。
知らない単語に出会った際、一定のルールを知っていれば意味を推測しやすくなります。
次に、文法の理解不足です。
英語と日本語では文の構造が異なるため、単語の意味が分かっても文法のルールを理解していなければ文章の意味を正しく把握できません。
最後に、日本語に直訳しながら読むことも問題です。
例えば「May I help you?」を単語ごとに訳すと意味が通じにくいですが、これは慣用句として「いらっしゃいませ」と理解した方がスムーズです。
文章の背景や状況を読み取り、単語だけに頼らず慣用表現を覚えることも長文読解の上達には欠かせません。
英語の長文読解に必要な基礎力
次に英語の長文読解に必要な基礎力について解説していきます。
単語力・熟語力
英語の長文読解において、最も重要な基礎力の一つが「単語力」と「熟語力」です。
文章の意味を正確に理解するためには、まず単語一つひとつの意味を知っていることが前提となります。
単語力が不足していると、文章全体の内容がつかみにくくなり、読解のスピードや正確性が落ちてしまいます。
さらに、英語には単語が組み合わさってできる熟語やイディオムが多く存在し、これらは直訳では意味が伝わらないことが多いです。
熟語力を高めることで、文章のニュアンスや細かい意味合いを正しく読み取ることができ、理解力が飛躍的にアップします。
したがって、長文読解力を伸ばすためには、まずは基礎となる単語力を着実に積み上げ、合わせて頻出熟語やイディオムを学習することが不可欠です。
これにより、文章全体の意味をつかむ力が身につき、スムーズな読解が可能になります。
構文の把握力
次に、構文の把握力も欠かせない基礎力の一つです。
英語の長文は、複数の英文が論理的に繋がって成り立っており、一文一文を正確に読み取ることが全体の理解に直結します。
たとえ単語の意味を知っていても、文の構造を誤って解釈すれば、意味を取り違えてしまい、長文全体の内容まで曖昧になってしまう恐れがあります。
特に関係代名詞や分詞構文など複雑な文では、主語・述語・修飾語の関係を正しくつかむことが重要です。
構文の把握力は、単語力や文法知識と並び、英語長文を正確に読み解くための土台です。
一文の理解を積み重ねて、長文全体の意味を正確に捉えられるよう、日頃から構文を意識した学習を心がけましょう。
論理力
次に、論理力も重要な基礎力の一つです。
英文は、ただ文が並んでいるのではなく、論理的なつながりによって構成されています。
例えば、主張を際立たせるために反対の内容を提示する「対比」や、抽象的な概念を具体例で説明する「抽象と具体」といった論理展開に気づくことで、文章の意図や構造を深く理解することができます。
こうした論理の流れを読み取る力を養うことで、難解な長文でも内容を的確につかむことができるようになります。
英語長文読解の基礎力を習得する学習方法
次に、上記でご説明した英語長文読解の基礎力を習得する方法についてご紹介していきます。
音読の反復練習
英語長文読解の基礎力を習得する学習方法として、音読の反復練習は英文の構造や表現が自然と身に付くので有効です。
英文を何度も音読することで、文の構造や語順、語彙の使い方を自然に体に染み込ませることができます。
特に、正しい発音とリズムで繰り返すことで、リスニング力や文構造の理解力も同時に鍛えられます。
また、声に出して読むことで記憶にも残りやすく、英文の意味を文脈ごとに理解する習慣が身につきます。
日常的な単語学習
日常的な単語学習の積み重ねも読解には欠かせません。
長文を正確に読み解くためには、一定の語彙力が必要であり、頻出単語や熟語を日々コツコツ覚えることが大切です。
特に通学・通勤中のスキマ時間を活用して、アプリや単語帳で効率的に学習するのがおすすめです。
また、覚えた単語を例文の中で使ってみることで、実際の文脈での使い方も身につき、読解力の向上につながります。
文構造の分析
英語長文読解の基礎力を習得するには、文構造の分析も非常に重要です。
文構造とは、主語・動詞・目的語・補語などが文中でどのように配置され、関係し合っているかを見抜く力のことです。
一文一文の構造を正確に把握することで、長文全体の意味も明確になります。
学習法としては、英文をSVOCの要素ごとに区切って書き出す「構文解釈トレーニング」や、「文の骨組み」を意識した精読を繰り返すことが効果的です。
これにより、複雑な英文もスムーズに読み解ける力が身につきます。
文章の論理展開を把握
最後に、英語長文読解の基礎力を身につけるためには、文章の論理展開を把握する力も欠かせません。
これは、筆者の主張や結論に至るまでの思考の流れや構成を理解する力を指します。
文と文、段落と段落のつながりを意識して読むことで、全体の論理構造を捉えることができ、内容の理解がより深まります。
例えば、「対比」や「因果関係」「具体と抽象」など、文章内で用いられる論理展開の型に注目しながら読むことで、筆者の意図や主張の根拠が見えやすくなります。
このような視点で長文を読む練習を重ねることで、論理的な読解力が自然と養われ、難解な英文も段階的に理解できるようになります。
英語長文読解のスピードを上げる7つのコツ
次に英語長文読解のスピードを上げるコツを7つご紹介いたします。
設問の先読み
英語長文読解のスピードを上げるコツは、まず設問を先に読むことです。
設問を先に把握することで、何が問われているかが明確になり、本文から答えに直結する部分だけを効率的に探せます。
また、集中力が高まり理解も深まるため、ただ漫然と読むより効果的です。
さらに、選択肢がある問題では選択肢も先に確認すると、文章の内容を推測しやすくなり、重要な部分とそうでない部分を見分けられます。
文章全体の理解が必要な問題でも、落ち着いて解答部分を探しながら順序立てて読み進めることが大切です。
問題ごとにキーワードをチェックし、それをもとに本文を読み進めることで、効率的に解答の根拠を見つけられます。
これらの方法を実践すれば、長文読解のスピードと正確さが向上します。
効率的な読み方の使い分け
次に、英語長文読解のスピードを上げるためには、効率的な読み方を使い分けることが重要です。
以下に効率的な読み方の使い分けを表にしました。
| 読み方 | 特徴 | 目的 |
|---|---|---|
| スキミング | 全体をざっと読む | 全体の流れや構造を知る |
| スキャニング | 特定の情報を探す | 必要な部分のみを見つける |
まず、全体の内容をざっとつかむ「スキミング」では、文章の主旨やテーマを素早く把握します。
次に、設問に答えるために必要な部分だけを詳細に読む「スキャニング」を使い、重要な情報やキーワードを素早く見つけ出します。
長文読解で効率的な読み方の使い分けをする理由は、設問のタイプ、目的に応じて無駄のない正確な早い回答をするためです。これらを上手に使い分けて時間をかけずに必要な情報のみを読み取りましょう。
言い換え表現の理解
英語長文読解において言い換えの表現を理解することは必要不可欠です。
文章内では、同じ意味や内容が異なる言葉や表現で繰り返されることが多く、設問のキーワードが本文と完全に一致しない場合もあります。
言い換えに気づくことで、本文の情報を素早く正確に把握でき、解答に必要な部分を効率よく探せます。
普段から同義語や関連表現に慣れておくことで、読み取り速度が格段にアップします。
文章構造の把握
単語や文法を身につけても、文の構造を把握しなければ英語長文読解はできません。
文章構造を把握するためには、ディスコースマーカーに着目すると良いでしょう。
ディスコースマーカーとは、接続詞・副詞句などの「話の展開の目印」であり、「but(しかし)」など英文の流れを示します。
このディスコースマーカーに着目することで、長文でも理解しやすくなります。
例えば「but」は、これまでの内容とは逆の内容が展開されることがわかります。
このようにディスコースマーカーに着目することで、次の文章の内容が素早く理解できるため読解スピードも早くなります。
音読による速読訓練
人は黙読するときも文章を心の中で音声化しながら読んでいます。
そのため黙読スピードを上げるためには音読トレーニングは効果的です。
黙読では分からない単語は読み飛ばしてしまうこともありますが、音読では読み飛ばすことがないため、分からない単語や文法を身につけていくことができます。
そのため、繰り返し音読トレーニングを行うことで長文読解スピードが上がると同時に理解度もアップします。
指示語の参照先確認
英語の長文読解において、読解スピードを向上させるためには、指示語(代名詞や指示詞)の参照先を正確に把握することが非常に重要です。
これにより、文脈の流れを正確に理解でき、内容全体を効率よく読み取ることが可能になります。
指示語の参照先を見極めるためには、いくつかのステップを意識して読み進めると効果的です。
まず、指示語の直後を確認することが基本です。場合によっては、指示内容がすぐ後に明示されていることがあります。
次に、指示語の直前からさかのぼって内容を探す方法も有効です。
多くの指示語は直前の文や段落全体を指していることが多いため、文脈を遡って確認することで、指示語が何を指しているのかが明確になります。
そして最後に、指示語に見つけた内容を実際に当てはめてみることが大切です。
意味が通れば、それが正しい参照先であると判断できます。
長文の区切り読み
英語の長文読解スピードを上げるために効果的な方法の一つが「スラッシュリーディング」です。
これは英文を意味のまとまりごとに切り分けて読む技術で、文の構造を素早く把握し、理解を深めるのに役立ちます。
具体的には、以下のポイントで区切ると効果的です。
まず、前置詞や副詞の前で区切ることで意味のまとまりが見えやすくなります(例:in / the park)。
また、動名詞や不定詞の前(to / do)、接続詞や関係詞節の前(because / she was tired)で区切ることもおすすめです。
さらに、カンマやセミコロン、コロン、ダッシュの後ろで区切ることで、文の切れ目がはっきりします(例:However / he didn’t agree)。
加えて、長い主語や目的語、補語の前も区切りの目安となります(例:The man / with the red hat)。
これらの区切りを意識して読むことで、英文の構造が明確になり、複雑な文も理解しやすくなります。
学年別・目的別の英語長文読解対策
次に学年別・目的別の英語長文読解対策について解説いたします。
中学生の基礎固め
中学生が英語の長文読解力を高めるには、まず基礎的な文法力と語彙力をしっかり身につけることが重要です。
これらの土台を固めることで、高校以降の学習もスムーズに進みやすくなります。
具体的には、時制(現在形・過去形・未来形)、助動詞(can, will, must など)、関係詞(who, which, that)、仮定法(if節を用いた表現)、受動態(be動詞+過去分詞)といった基本文法を確実に理解しましょう。
これらは長文の文構造を理解するうえで欠かせません。
また、頻出単語の習得も重要です。
特に動詞(be, have, do, make, take)、前置詞(in, on, at, by, with)、形容詞・副詞(good, bad, quickly, slowly)、接続詞(and, but, because, although)などは長文でよく出てくるため、意味や用法を覚えておくことで読解の手がかりになります。
実践的な学習方法としては、やさしい英語の本や記事を多く読む多読(Extensive Reading)が効果的です。
初めは簡単なものから始めて徐々に難易度を上げていくと語彙力や読解力が自然に伸びます。
また、段落ごとの要約練習を通じて文章全体の構造をつかみやすくすることもおすすめです。
さらに、音読を取り入れることで、文のリズムや構造を体感しながら理解を深めることができるほか、発音の練習にも役立ちます。
高校生の試験対策
高校生が英語長文読解力を高めるためには、定期テストや模試の傾向を分析し、それに基づいた効率的な対策を行うことが大切です。
まず、過去問を繰り返し解くことで出題形式や頻出テーマに慣れ、実践力を身につけましょう。
また、長文を読む前に設問を確認することで、重要な情報に的を絞って効率的に解答できます。
各段落の最初や最後の文に注目し主旨を把握することも、文章全体の流れをつかむうえで有効です。
さらに、時間配分を意識して解答し、知らない単語は文脈から意味を推測する力を養うことが求められます。
学習方法としては、多読でスピードを上げつつ、精読で文法や語彙の理解を深めるバランスが重要です。
音読やシャドーイングを取り入れることで、リズムやイントネーションを意識しながら理解を深められます。
加えて、長文の内容を自分の言葉で要約する練習をすることで、文章の構造や主旨を整理する力が身につきます。
これらの対策を継続的に実践することで、英語長文読解力は効果的に向上し、試験での得点力アップにつながります。
大学受験生の実践練習
大学受験生が英語長文読解力を高めるためには、志望校の過去問演習を重ねることが非常に効果的です。
まず、過去問を解くことで出題傾向や頻出テーマを把握し、語彙レベルや文の構造、設問形式などを分析しましょう。
これにより、出題者の意図やパターンを理解し、効率的な対策が可能になります。
また、長文読解では時間配分が重要なため、設問を先に読むことで重要箇所に集中し、段落ごとの要点を一文でまとめることで文章全体の流れをつかみやすくなります。
さらに、逆説や結論を示す語句にマーカーを引くなどして、論理構造を明確にすると効果的です。
過去問を解いたあとは、解答解説をしっかり確認し、間違えた問題を再度解くことで弱点を克服しましょう。
資格試験の対策
資格試験(英検やTOEICなど)で英語の長文読解力を向上させるには、それぞれの試験の出題傾向や問題形式を正しく理解し、それに合った学習法を取り入れることが効果的です。
無駄な勉強を減らし、効率よくスコアアップを目指すためにも、戦略的な対策が欠かせません。
英検では、段落ごとの内容理解や語彙の意味を問う問題が中心です。
文章は抽象的な導入から具体例へと展開される傾向があり、段落冒頭の文に主旨が集約されていることが多いため、そこを重点的に読むと全体の流れがつかみやすくなります。
また、「However」や「Therefore」などの接続詞にも注意し、論理構造を正確に読み取ることが求められます。
加えて、時間短縮のためには「すべてを読まず、必要な情報だけを拾う」速読法を実践するのも有効です。
一方、TOEICではEメールや記事、広告、チャットなど、実用的で多様なトピックの文章が出題されます。
特にPart7では、複数の文書を横断的に読み取る問題(ダブル・トリプルパッセージ)が出題されるため、情報整理能力とスピードが求められます。
多読によって英文を頭から理解する力を養い、各トピックに応じた読み方(たとえばEメールなら、送り手と目的を把握)を意識することが得点力向上につながります。
これらの試験に共通する効果的な学習法としては、過去問や模擬試験を活用して出題傾向や時間配分に慣れること、解答解説をしっかり確認して理解を深めることが挙げられます。
試験ごとの特徴を正しく理解し、目的に合った学習を継続することで、英語長文読解力を着実に伸ばし、目標とするスコアに近づくことができるでしょう。
英語長文問題を解く解答テクニック
次に英語長文問題を解く解答テクニックをご紹介いたします。
時間配分の最適化
英語長文問題を効率よく解くためには、適切な時間配分を意識することが非常に重要です。
時間をうまく管理することで、全問にしっかり取り組む余裕が生まれ、結果的にスコアアップにも直結します。
まず、長文に取りかかる前に設問を先に読むことがポイントです。
これによって「何を問われているか」が明確になり、本文中の重要な情報を効率よく見つけ出すことができます。
読み返しの回数も減り、全体の読解スピードが向上します。
また、各設問にかける時間の目安を設定することで、解答ペースが安定します。
例えば、1問あたり1分を意識したり、パッセージごとに5〜7分の上限を設けると、時間切れを防ぐことができます。
さらに、分からない問題は一旦スキップし、時間のロスを防ぐことも大切です。
最後に戻って再挑戦する方が、全体としては高得点につながりやすくなります。
加えて、見直しの時間を5〜10分程度確保しておくことも忘れてはいけません。
読み間違いやケアレスミスを修正することで、失点を最小限に抑えられます。
日頃の学習では、時間を計りながら問題を解く習慣をつけることで、本番さながらの感覚を身につけることができます。
さらに、過去問や模試を活用して出題傾向を把握し、解答プロセスの振り返りまで行うと、毎回の演習から確実に成長が見込めます。
これらの時間配分術と実践法を取り入れることで、英語長文の解答力と時間管理能力を同時に鍛えることができ、試験本番でも落ち着いて取り組むことができるようになります。
選択肢と本文の照合
英語長文問題において、選択肢と本文を照合する力は、正答を導くための非常に重要なスキルです。
特に選択肢が本文の内容を直接的に繰り返すのではなく、パラフレーズ(言い換え)によって表現されていることが多いため、その言い換えを正しく見抜けるかどうかが得点に直結します。
まず注目すべきは、語彙レベルでのパラフレーズです。
たとえば、本文に “utilize”(利用する)と書かれている内容が、選択肢では “make use of” と表現されている場合、両者が意味的に同じであることに気づける力が求められます。
このような同義語や類似表現に対応するには、日頃から語彙力を高め、過去問や問題演習で言い換えパターンをストックしておくことが有効です。
次に、接続語(ディスコースマーカー)への意識も欠かせません。
“However”(しかし)や “Therefore”(したがって)といった語は、文の論理関係を示す重要なサインです。
接続語を正しく読み取ることで、文脈の流れや筆者の主張が明確になり、選択肢が本文と一致しているかどうかを判断しやすくなります。
このような照合力を養うためには、まず、過去問や模擬試験を活用して、実際の出題傾向やパラフレーズのパターンに慣れましょう。
また、語彙力を広げること、論理構造に敏感になること、そして「スラッシュリーディング」などを取り入れて文の構造を明確にすることも、読解精度を高めるために有効です。
消去法の活用
消去法は、限られた時間内で正答を効率的に導き出すための非常に有効なテクニックです。
選択肢の中には一見正しそうに見えるものも多く含まれていますが、本文との微妙な違いや論理的な矛盾を見抜くことで、誤った選択肢を排除し、正解を絞り込むことができます。
たとえば数値の違い(”96%” が “All” になっているなど)や、時制や主語・述語の不一致、論理的に矛盾した選択肢を排除していくことで、正答にぐっと近づくことができます。
特に極端な表現や絶対的な表現(always, never, all, none など)は、誤答の可能性が高いため注意が必要です。
消去法を使いこなせるようになれば、難解な選択肢にも冷静に対応できる力がつき、長文問題での得点率を確実に高めることが可能になるでしょう。
英語の長文読解力を伸ばす継続的な学習方法
次に英語の長文読解力を伸ばす継続的な学習方法をご紹介いたします。
毎日の音読習慣
毎日の音読習慣は、英語長文読解力を向上させるために非常に効果的な学習法です。
短時間でも毎日続けることで、英文の構造や表現に自然と慣れ、リーディング力だけでなくリスニング力や発音力もバランスよく鍛えられます。
音読は視覚・聴覚・発声を同時に使うため脳の多くの領域を刺激し、語彙や文法の定着を促進します。
また、繰り返し音読することでリスニング力も向上し、間違いを恐れず積極的に音読を行うことが新しい知識の獲得につながることが科学的にも示されています。
習慣化のコツは毎日同じ時間に短時間から始めること、そして進捗を記録して自分の成長を実感することです。
問題の徹底復習
次に問題の徹底復習も効果的な学習法です。
具体的には、まず間違えた原因を詳細に分析し、どの部分で誤解やミスが起きたのかを振り返ることが重要です。
その上で、時間を置いて再挑戦し、正しい解答プロセスを確認しながら解き直すことで理解が深まります。
また、設問だけでなく文章全体を再読し、文脈や論理の流れを把握することも効果的です。
自信がない正解問題も見直すことで、知識の穴を防げます。
復習ノートを活用し、間違えた問題の原因や正しい解答の流れを詳しく書き留めると、後から振り返りやすくなり、ミスの再発防止に役立ちます。
さらに、復習は時間を空けて行う「間隔反復」が効果的であり、1〜2ヶ月後にもう一度取り組むことで長期記憶として定着しやすくなります。
音声学習の活用
次にリスニング力と読解力を同時に高めるために音声学習の活用も有効です。
音声と文字を組み合わせて学習することで、単語と音の結びつきが強まり、英語の理解力を総合的に向上させることができます。
まず、「多聴多読」と呼ばれる音声を聞きながら文字を読む学習法では、視覚と聴覚を同時に刺激することで、聞き逃しが減り内容の理解が深まります。
また、シャドーイングやリピーティングなどの反復練習は、発音やイントネーションの習得に加え、集中力や注意力の向上にも役立ちます。
さらに、英語特有のリエゾンなどの音声変化を理解することで、リスニングだけでなく読解のスピードアップにもつながります。
段階的にレベルアップ
次に自分のレベルに合わせて段階的に学習内容をレベルアップしていく方法も効果的です。
基礎から応用までを無理なく積み上げることで、読解力を確実に高めることができます。
まずは基礎段階として、語彙力と文法力の強化から始めます。
文章を正確に理解するためには、基本的な語彙や表現、そして文構造を把握しておくことが不可欠です。
中学〜高校レベルの文法の復習や、頻出単語の暗記など、土台づくりに取り組みましょう。
次に初級段階では、易しい英文を読みながら文章に慣れていきます。
英検3級・準2級の教材や、中学英語の長文問題などを活用し、英語に対する抵抗感をなくすことが大切です。
内容を理解しながら、文中で出てくる語彙の意味を文脈から推測する力も養っていきます。
中級段階では、文章全体の構成や論理展開を意識しながら読解する力を身につけていきます。
スラッシュリーディングや段落ごとの要点整理、接続語の把握といった読解テクニックを用いながら、「何が言いたいか」をつかむ練習を重ねましょう。
そして上級段階では、英字新聞や英検1級、TOEICの上級レベルの教材に挑戦し、より複雑な語彙や構文に対応できる力を鍛えます。
ここでは読解スピードと正確さに加えて、筆者の意図や背景まで読み取る深い理解が求められます。
このように段階的に学習を進めながら、毎日の学習習慣を継続することが読解力向上の鍵です。
音声付き教材の活用
次に音声付き教材を活用する方法です。
この学習法は、文字と音声を結びつけながら学ぶため、内容理解が深まり、記憶にも残りやすくなります。
まず、音声を聞きながらテキストを読む「音読とリスニングの同時進行」は、目と耳の両方を使ってインプットすることで、理解力を高め、英文の構造や語順に自然と慣れることができます。
これにより、読解スピードと正確性が向上します。
さらに、リスニング力を鍛えるうえで非常に有効な方法が「シャドーイング」です。音声を聞いた直後にほぼ同時に発声するこの練習は、耳と口を同時に使うことで、集中力・注意力・記憶力の向上につながります。
また、「ディクテーション(書き取り)」を取り入れることで、音とスペルを正確に結びつける力も鍛えることができ、リスニング精度が飛躍的に向上します。
このような学習を行う際には、自分のレベルに合った音声付き教材の選定が重要です。
音声付き教材を日々の学習に取り入れることで、英語の「読む」「聞く」のスキルを同時に、かつ効率的に鍛えることができます。
オンライン学習の活用
次にオンライン学習サービスを活用する方法です。
オンライン学習サービスを活用することで、英語の長文読解力を自分のペースで効率的に伸ばすことができます。
また、時間や場所に縛られず、自分の学習スタイルに合わせて柔軟に学べるため、忙しい人にも最適です。
例えば、スタディサプリENGLISHでは、音読やシャドーイングを取り入れたTOEIC対策コースが充実しており、動画講義や実践問題を通じて効率よく読解力を高められます。
また、ストアカでは、オンラインで多様な長文リーディング講座が受講でき、目的に合わせて選べるのが特徴です。
隙間時間の単語学習
最後に、スマホアプリを活用して隙間時間に学習を進める方法です。
移動中や待ち時間などの短い時間でも継続して取り組めるため、無理なく語彙を増やすことができます。
例えば、単語カードで反復学習ができる「Quizlet」や、4択クイズ形式でゲーム感覚で学べる「mikan」、AIが学習者のレベルに合わせて出題する「Lingvist」などが人気です。
これらのアプリは音声付きでリスニングも同時に鍛えられ、進捗管理機能も充実しているため、効率的に学習を進められます。
また、学習効果を高めるためには、単語を声に出して読む音読を取り入れたり、カードの順番をランダムにしたり、苦手な単語に集中して取り組むことが重要です。
プロ講師による長文読解アドバイス
模試などで、思ったより長い英語長文に戸惑った経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
入試や模試では、限られた時間内で英文を読み、設問に答えなければいけません。
そこで読解スピードが大切になります。
速く読むための一番のコツは、英語を前から読んで英語のまま理解することです。
「そんなことできる?」と言われそうですが、簡単な英文なら誰でもすぐにできます。
例えば、I was late this morning because of heavy snow.という英文を見たら、頭の中で日本語に訳す必要はありませんよね。
文構造がシンプルで単語が難しくなければ、前から英語のまま理解することで、スムーズに読み進めることができます。
読みやすい部分では、文構造の分析をせずに読み進めること。
それも時間を節約するコツです。
普段から、読みやすい部分は頭の中で訳さないことを心がければ、誰でもできるようになります。
まとめ
今回は英語の長文読解に効果的な学習法や実践的なテクニックなどについてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
英語の長文読解は、継続的な学習と適切な教材選びが力を伸ばす鍵となります。
焦らず自分のペースで取り組み、音読や復習を習慣化することで確実に読解力は向上します。
ぜひ今回の内容を参考に、無理なく楽しく学習を続けてみてください。

