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医学部学士編入試験で年齢は関係ある?メリットやデメリット、対策法について解説

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カテゴリ:社会人・編入

高校卒業後の進路で医学部を目指さなかった人でも、その後、医師への思いを強く持つようになることがあります。
そのような思いを持つ方のために、本記事では医学部学士編入試験において年齢のメリットとデメリットについて詳しく解説しています。
記事内ではデメリットとなる理由や対策方法についても詳しく解説しているため、年齢を重ねてから医学部の編入試験を受けようとしている方は是非参考にしてください。

医学部学士編入制度とは?

医学部学士編入制度は、四年制大学を卒業した者や卒業見込みがある人を対象とした学士編入で、年齢制限はありません。
国公立大学・私立大学のどちらも編入することはできますが、医学部で編入制度を取り入れている多くの大学は国公立です。
また、大学によって編入の時期は異なります。
多くの大学が2年次前期からの編入という方針を採っていますが、3年次の前期からの編入が可能な大学もあります。
国公立大学医学部の場合では、編入試験のスケジュールとして出願は通常4~7月頃、試験は8~9月頃になります。
合格発表は9月中に行われる場合が多いです。
私立大学は国公立大学と時期が異なります。
スケジュールは出願が12~1月、試験が1~2月、合格発表は年内という場合がほとんどを占めます。
もちろん大学ごとに具体的な日程は違うため、必ず志望校の日程を事前にチェックしてください。

医学部学士編入に年齢制限はある?

医学部編入試験を受けようと考えていても、年齢制限があって合格できないのではないかと不安を感じる方も多いと思いますが、前述の通り、医学部編入試験での年齢による制限はありません。
40代~60代の方で、医学部編入試験を受けて、合格できたという例も実際に存在することから、相応の努力をすれば編入試験に合格できる可能性はあります。

医学部学士編入は年齢が高いとデメリット?

医学部学士編入試験における年齢については、受験生の中でもよく議論されるテーマです。
ここでは、医学部学士編入は年齢が高いとデメリットになるのかについて詳しく解説していきます。

結論:デメリットになることもある

結論から言うとデメリットになることもあります。
年齢が高いこと自体が即アウトではないですが、大学・面接官によってはマイナス評価になり得るため、注意が必要です。

過去にデメリットになった例とは?

医学部編入試験において年齢制限はないですが、医学部編入試験を受けた方が高齢だったため、不当に評価された事実があります。
過去の代表的な事例としては、群馬大学医学部の編入試験において、55歳の主婦の方が合格平均点を上回っていたにもかかわらず、不合格となったケースが報道されました。
年齢が高いということで、大学から敬遠されたと言われています。
では、どのような理由から敬遠されたのでしょうか?

医師として活躍できる期間が短いから

年齢を重ねた方が医学部編入をした場合、医師として貢献できる年数が短くなってしまうため、大学としては、かなりの時間や費用をかけるのであれば、より将来性のある人材、つまり、若い受験生を合格させて、医師として育てたいと考える可能性があります。

体力が落ちている可能性があるから

医師は知力だけでなく、体力も求められるため、年齢の高い方は体力が落ちているとみなされるかもしれないこともハンデとなります。
実際、夜間や休日に勤務し続けなければならない当直制度や、さらには緊急の手術なども考慮し、体力的な余裕がないと働き続けることが困難な場合があります。

指導医の年齢が逆転してしまうから

自分が年齢を重ねていて、年下の指導医が現役合格したような場合、すでに自分よりもキャリアを積んでおり、教えてもらうことで自分自身のプライドが傷ついてしまい、耐えられないことも考えられます。

記憶力の低下している可能性があるから

年齢を重ねるにつれて、記憶力は減退していきます。
記憶力が最も良いとされる20代の若者たちも苦戦するほどの膨大な知識を記憶する必要がある医学部で、記憶力のハンデがありながら勉強するのは体力的にも精神的にも難しい場面に直面することが多くなると考えられます。

なぜその年齢から医師を目指すのか明確に答えられる必要がある

医学部学士編入では、なぜ今から医学部を志すようになったのか、これまでどのような人生を歩んできたのかということが面接で主に問われます。
医師を目指すようになった理由や自身の半生を自分の言葉でしっかり説明できるかが医学部編入に成功する大きな鍵となります。

医学部学士編入で年齢がメリットになることはある?

では、反対に医学部学士編入で年齢がメリットになることはあるのでしょうか。

結論:メリットになることもある

医学部学士編入では、年齢が高いことがメリットに働くこともあります。
大学によっては、年齢=経験の深さ・成熟さとして高く評価するところもあったり、年齢が高いからこその強みに変えられる要素も多いといえるでしょう。

これまでの人生経験やスキルを活かせる

年齢が高い方が医学部編入を行う場合、これまでの人生経験やスキルを活かせるということが一番大きな強みになります。
年齢を重ねた分、人生経験も若い人より多く積んでいるため、患者さんの気持ちに寄り添ったり、不測の事態に遭遇した時に冷静に対処することができたりするでしょう。
今まで別業種の仕事に就いていたとしても、意外なところで知識やスキルが役立つ場面もあります。
面接の時でも、特殊な資格を持っていれば入試で有利に働くことがあります。資格を持っていない場合でも、社会人経験で培ったコミュニケーションスキルは、面接の時だけでなく医師としての勤務でも充分に活かすことができます。

患者と年齢が近い

患者さんの多くが70代や80代であるという診療科が少なくありません。
年齢を重ねていると高齢の患者さんに親しみを持ってもらえたり、信頼を得やすい場面が多くなったりします。
患者さんから親しみやすい医師という印象を持ってもらえると、日常会話を重ねることができ、そこから体の不調や疾患の気づきにつながる可能性が高くなります。
親しみやすく、信頼される医師になることは患者さんと医師の両方にとって大きなメリットになるでしょう。

医学部学士編入試験の対策方法や難易度

次に、医学部学士編入試験の試験方法や難易度について解説します。

対策方法

編入試験で出題される科目は、一般的に物理や化学、数学などの理系科目と英語、生命科学となっています。
しかし、編入試験では一般入試と異なる内容が問われることに注意する必要があります。
編入試験では、大学で学ぶ教養課程を踏まえた問題が出題されます。
つまり、編入試験では高校レベルよりも高度な問題が出題されるということです。
また、大学によっては小論文や面接の配点が高くなっている大学もあるので、志望する大学の募集要項はしっかりと確認してください。
英語では、医学系、生命科学系に関する長文問題が出題される傾向にあります。
受験者は医学、生命科学に関する語彙を知っておくことが英語学習に重要となるでしょう。
この分野に関する書籍や論文を読み、語彙を増やすことが合格への近道です。
生命科学では、高校までに学習する生物の内容と生理学、生化学、分子生物学の分野も合わせた内容が出題範囲となっています。
専門的な知識は入学後に学ぶため、編入試験では基礎の部分が問われます。
高校で生物を履修していなかった方でも、対策をすれば十分に合格の可能性はあります。

難易度

医学部編入試験は試験内容よりも倍率の高さから非常に難易度が高いといわれています。
倍率は低くても10倍程度から人気の所では40倍を超えるなど差は幅広くなっています。
しかし、どこの大学でも合格するためには膨大な努力と思考力が必要となることに変わりはありません。
合格への道のりはかなり険しいことが伺えます。

医学部学士編入試験に合格するなら医進の会

医学部編入試験は普通の大学受験とは異なる部分が多く、「どのような学習をすれば良いのか?」「自分にあった受験方法が知りたい」など、自分一人だけではわからないことや疑問点もたくさんあると思います。
医進の会では、医学部学士編入試験に挑戦する人を全力でサポートしています。
自習中は現役の国公立医学部生のチューターが無料で質問対応や個別フォローを行い、カリキュラムは生徒一人一人の学習進度に合わせた完全オーダーメイド制で、基礎から丁寧にサポートしています。
授業は医学部受験に詳しい超一流のプロ講師たちによる1対1の個別指導で、得意科目も苦手科目も十分に伸ばすことができます。
少しでも気になった方は随時無料面談と体験授業を行っていますのでお気軽にご相談ください。

まとめ

ここまで医学部学士編入試験についての内容やメリット・デメリットなどについて紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
医学部編入試験には年齢制限がなく、四年制大学の卒業者、および卒業者は誰でも挑戦することができます。
体力や記憶力のハンディキャップはありますが、これまでの人生経験や患者さんと年齢が近いことは医師として大きな強みとなります。
難易度は高いですが合格すれば通常より学費を1~2年抑えて医者になることができ、大きく出費を抑えることができます。
このサイトが医者として新たな一歩を踏み出すための参考となれば幸いです。

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