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医学部の勉強内容は?医学部受験に合格するために必要なことも徹底解説!

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カテゴリ:勉強・対策

本記事では、医学部の勉強内容について詳しくご紹介します。
そもそも医学部とは?というところから、医学部で学ぶ科目について、医学部生の1日のスケジュールなど、受験生の皆さんが気になることを徹底解説しています。
医学部受験に合格するために必要なことについても紹介しているため、医学部受験を考えている方で学力に不安のある方はぜひ参考にしてください。

医学部がある大学について


まずは医学部がある大学に関する基本的なことをまとめてみました。

そもそも医学部がある大学には2種類ある

【医学部がある大学】と一言で言っても単科大学と総合大学の2種類があります。
まずは、その2種類の違いと特徴について解説していきます。
どちらかが優れているということは一概には言えません。
ご自身の考えに合う大学を見つける参考にしてください。

単科大学とは?

単科大学とは、医学部しかない大学の事を言います。
医学部に入学した生徒は、もちろん医学を学びますが、それだけではなく【一般教養】として人文科学や社会科学、自然科学なども学びます。
総合大学に比べると単科大学は一般教養の種類は多くありません。
しかし、単科大学では【基礎医学】など医学部専門の授業を、1年次から取り入れている大学もあります。
単科大学では、早くから専門知識を学ぶことができるだけでなく、研究を専門的に行うことができる環境が整備されているというメリットがあります。
そのため、専門的な勉強を早くからしたいという意欲のある方は、単科大学の方が向いている傾向です。

総合大学とは?

総合大学とは、医学部以外にも法学部、経済学部、教育学部など人文、社会、自然、医学の4つの分野を網羅する学部を設定している大学の事を言います。
【一般教養】の種類が単科大学より豊富で、他の学部の学生と一緒に授業を受けることも多いため、交流の輪が期待できます。
そのため、自身の価値観と異なる価値観に触れ、より一層大学生活を充実させられるでしょう。
1年次の選択の自由さはあるものの、実習が始まれば単科大学と大きな違いはないようです。

医師国家試験に受かるための勉強をするところ

医師になるには、医学部を卒業し医師国家試験に合格することが必須条件となります。
2023年度の医師国家試験の合格率は91.6%でした。
この数字は過去10年間で3番目の高さでしたが、そもそも6年間医学を学んできた学生のみが受験資格を持っているため、合格率は高くなるものです。
学校によっては、医師国家試験を受けた学生全員が合格しているというケースも珍しくありません。
しかし、6年間医学を勉強してきてもおよそ10%は不合格になる試験とも言えます。
医師国家試験の対策は6年次の後期から始まります。
卒業試験の対策も必要になるので、学生はどちらの対策にも追われる日々を送ります。
医師国家試験は1年に1度しか実施されないため、不合格になると1年間を棒に振ることになってしまいます。

医学部で学ぶ4つの科目


続いては、医学部で学ぶ科目について、どのような種類があるのか、どのようなことを学んでいるのかを解説していきます。

基礎医学

代表的なものは、基礎医学・解剖学・遺伝学・統計学になります。
その他、生理学・生化学・細菌・ウイルス学・医動物学・免疫学・病理学・薬理学・法医学・予防医学・衛生学公衆衛生学なども含まれます。
基礎医学は、医学部の学生のみが受けることができる専門的な科目で、人体の正常な構造や機能の仕組みを学びます。
また、正常な状態でなくなった際に生じる病気に対して、どのように治療していくのかや、予防方法について学びます。
高学年になると、実際に臨床現場で実習をすることとなります。
その時のために、病気のこと・原因や検査方法・治療方法などを知っておく必要があります。
【すい臓がん】を例に挙げると、がんとは遺伝子の変異により細胞がどんどん増殖してしまうことが原因です。
そこで、正常な膵臓の構造・遺伝子とは何か、なぜ変異が起こってしまうのか、どのように細胞は増殖するのか、など病気における基礎を学ぶことが基礎医学です。
解剖学では、グループごとに献体を解剖し、身体の構造・筋肉・骨・神経や血管を同定し、人の体について学びます。
細胞学では、身体の部位の一部をスライスしたものを、顕微鏡にて細胞レベルで構造を学びます。
生理学で身体の仕組みを学びます。
食事から取り入れた栄養素からエネルギーを作り出す仕組み、そこで生成された物の代謝・不要物の分解、身体の中で起こっている細胞間での情報伝達など、細胞レベルの細かい仕組みを学びます。
動物実験学では、医療の進歩において欠かせない動物実験について、その意義・規則・方法・動物実験に対する理論などを学びます。
細かく分けると、肉眼解剖・神経解剖、生理学でも神経生理学・応用生理学・膜生理学と科目数はとても多くなります。
遺伝学では、遺伝子の構造や機能・遺伝形式の種類・変異が生まれる仕組みについて学びます。
統計学は、医学と密接な関係です。
例えば、病気に対する治療法が本当に有効か否かを示すために、治療しない場合と比べ治療を行った方がより改善するという事を証明しないとなりません。
この時に統計学が用いられます。
また、病気と原因を結びつけることや、年齢や性別によりリスクが異なることも示すために統計学は必要不可欠です。
この他にも、薬の副作用を学ぶ薬理学、組織の情報から病名を診断する病理学、感染症の種類や特徴・症状などを学ぶ細菌学・ウイルス学・寄生虫学など多くの科目があります。
内容が難しいだけではなく、試験に追われることでも忙しい日々が続きます。

一般教養科目

一般教養科目は、医学部の学生もその他の学生もあまり変わりません。
一般教養科目には、人間の文化や宗教を学ぶ人文科学、自然界の現象について学ぶ自然科学、人間の社会的な行動や組織、文化を学ぶ社会科学、その他にも、英語、韓国語、ドイツ語、イタリア語等の第二言語や、コミュニケーション等が含まれます。
これらの一般教養科目を、他の学部の学生と一緒に、自分が学んでみたいと思う科目を選択して学びます。
一方で、医学部特有の教養科目もあります。
医学部の一般教養科目には、医学の基本的な理解や患者ケアの重要性に焦点を当てた科目が用意されていることもあります。
例えば、細胞生物学、医療人類学、医療英語等があります。
これらの科目は、医学部の学生だけが受講する必修の教養科目です。
医学生にとってこれらの一般教養科目は、医学の実務においても重要なスキルや知識を提供する一環として位置付けられています。
細胞生物学とは生物の基本単位である細胞に焦点を当てた研究や理解を追求する学問です。
医療人類学とは文化的な観点から医療と病気の理解を学びます。
医療英語とは医学や看護などの医療関連の分野で使用されるスキルを修得するための科目です。

臨床医学

臨床医学とは医学の分野の一つです。
三年生の後半から四年生の前半に始まることが多いです。
基礎医学では学ぶことができない病気についてのことをより詳しく学ぶことができます。
臨床医学に入ってから、本格的にイメージしているような医学部の勉強が始まります。
臨床医学では、診療科を問わず全ての科における病気について、原因から疫学(えきがく:かかりやすい人の年齢や性別などの特徴)、診断基準、検査法、病気の治療法、予後(よご:その患者さんが回復する見込み)などの医学知識について修得していきます。
特に専門課程になると、覚えることが多くなり、理解と暗記の日々が試験に向けて続きます。
全ての診療科の勉強が終わり、全国の医学生が共通で行うOSCEとCBT(共用試験制度)を突破すると、臨床実習に参加することが可能となります。

臨床実習

臨床実習では一定期間大学病院内や外部の実習施設を訪れ、指導者とともに実習を行います。
期間や学習内容は学年によって異なり、2年生は1週間程度の見学実習、3年生は4週間程度の評価実習、4年生は8週間程度の総合実習を行うことが多いです。
見学実習では、調査や観察といった臨床に必要な能力を身に付けます。
評価実習では、見学実習で得た能力を活用し、より深く患者様の検査を行い、結果を評価します。
総合実習では、これまでの見学実習と評価実習で得た能力や経験を活かし、適切な治療方法やリハビリを考案し、実施します。
実際に接する患者様の状況や状態によって、必要な対応や病気を診断する過程が異なるため、学びの幅が広くあります。
例えば、患者様が初診であれば経緯を詳細に聞きます。
症状はいつどのように現れたのか、どのくらいの期間か、状態はどのようであるかなどを聞き、これまで培ってきた知識をもとに、疑わしい病気を割り出すという過程を学ぶことができます。
また、すでに入院している患者様であれば、これまでの診察結果や日々の状態を聞き、今後の治療の見通しを立て、起こりうる可能性について学びます。
実際に現場で患者と交流し、実習を行うことで医療従事者としての態度や姿勢、そして必要な能力を学ぶ機会になります。

医学部受験に受かるために必要なこと


続いて、医学部受験における受かるために必要な4つのことについて解説していきます。

科目別の勉強時間の分配

まず、科目別にバランスよく勉強時間を配分することが重要です。
医学部受験においては、いかに全科目から偏りなく高得点を取ることができるかに、合否がかかっていると言っても過言ではありません。
例えば、数学は苦手だが英語は得意であるとすると、不得意を得意で補おうと、得意な英語にばかり時間を割いている人もいるでしょう。
また、得意な科目を後回しにして、不得意な科目ばかり取り組んでいる人もいるでしょう。
しかし、そのような場合は科目別に時間配分を割り当てなおす必要があります。
なぜなら、年度により入試問題には難度に差があるからです。
受験の年に得意科目の難易度が高いということはよくあります。
そうなると、得意科目で得点を取れず、さらには不得意科目でも点数を取れないという事態に陥ります。
得意を伸ばすことも重要ですが、医学部受験においては不得意を無くすことがより重要です。
しかし、不得意な科目ばかりに取り組むと、得意科目がおろそかになり、得意科目といえなくなる場合もあります。
医学部受験をするならば、科目別にバランスよく時間配分して、どの科目でも高得点を取れるようになることが理想です。

まずは基礎を定着させる

そして、基礎の定着は最優先で行いましょう。
医学部受験において、応用問題の中でも高難易度の問題は頻出傾向にあります。
そのため、応用問題から取り組んでしまう受験生が毎年数多くいます。
しかし基礎ができていなければ、応用問題を解くこともできません。
逆に言えば、基礎ができていれば、高難易度の応用問題も解けるということです。
毎年、過去問などで応用問題を繰り返し解き、解法を暗記してしまうという受験生もよくいます。
この勉強法も有効ではありますが、その解法を用いることができない問題に出くわした時、これまでの勉強が意味を為さなくなってしまいます。
それを防ぐためにも、暗記ではなく、基礎を理解したうえで解法を自ら導くことが出来るようにならなければなりません。
基礎問題を繰り返し解いた上で、応用問題の演習に移行しましょう。

合格までの計画

また、合格に向けた計画を立てましょう。
年単位の長期的な目標計画を立てることも大切ですが、一カ月単位、一日単位の短期計画を立てることが重要です。
長い時間をかけて受験するため、どんな人であっても中だるみしてしまうことや、モチベーションが下がってしまうことが起こりえます。
一日ごとに何を勉強するべきかを決めて、着実に遂行していくことができれば、モチベーションの維持にも役立ちます。
しかし、自分は何ができて、何ができていないのか、今何をするべきなのかを自分で把握することは難しいですよね。
できれば誰かにやるべきことを教えてもらいたいという方もいらっしゃるでしょう。
医進の会では、医学部の受験に精通したベテラン講師が、生徒さん1人1人の状況に合わせて、合格に向けたカリキュラムを計画します。
プロの目線で客観的に補うべき科目の分野を割り出してくれます。
一日の内にすべきことを生徒さんと対話しながら決めていくので、計画表に沿って学習を進めていけば、合格に近づくことができるでしょう。
医学部を志望している方は、医学部受験予備校の医進の会にて、自身の状況を踏まえた計画表を作成してもらうのはいかがでしょうか。

面接・小論文の対策

最後に、面接と小論文の対策をしましょう。
医学部受験において、大抵の大学では面接と小論文が必須科目になります。
面接と小論文において難しい点は、思考力や人間性を評価される点です。
そのため、英語や数学などの勉強とはまた異なる対策をする必要があります。
では、どのような対策をすればいいのかについて解説します。
面接においては、「なぜこの大学を志望するのか?」「なぜ医師を目指すのか?」といった質問をされます。
自己分析をしっかりとした上で、理由を明確に答えられるように回答を用意しておくと良いでしょう。
また、面接では表情や身だしなみ、そして言葉遣いなども重要視されます。
抑揚をつけて、にこやかな表情で話すようにすると、好印象を与えることができます。
また、髭などは剃っておき、しわのない服装で面接に行くようにすると清潔感があります。
言葉遣いには人間性が現れますので、丁寧な言葉を心がけましょう。
小論文においては、医療関係や時事問題などがテーマとして取り上げられる傾向が高いです。
そのため、日頃から話題の出来事やニュースに関心を持ち、それに対して自分はどのように考えるのかを言語化しておくと良いでしょう。
いずれにしても、自分の考えをいかに伝えられるかが重要です。

医学部生の1日のスケジュールはハード!


大学生は、勉強はほどほどにやるというイメージがありますが、実際のところ医学部生はどのようなスケジュールを送っているのでしょうか。
医学部生の基本的なスケジュールを紹介します。

平日

時間 行動
9:00(8:45)~ 授業開始
~17:00 授業終了
17:00~ 自由時間(部活や勉強、アルバイト)

休日

時間 行動
部活や勉強、アルバイト

医学部生のスケジュールは、高校生のスケジュールとほとんど変わりません。
多くの大学が8:45〜9:00の間に授業が始まります。
高校生と違うところは、時間割を自分で決めるというところです。
医学部は履修科目が多いので、ほとんどの学生が朝から17:00ごろまで授業があります。
17:00以降は自由時間となり、部活や勉強、アルバイトなどをして各々過ごしています。
休日も部活や勉強、アルバイトなど予定を組んで過ごしています。
医学部は試験に合格しないと進級できない学校が多いです。
普段は休日にアルバイトなどをして過ごす学生も、試験前にはしっかりと勉強に時間を充てる学生が過半数です。
大学生に対して抱いているイメージと違って、医学部は毎日が勉強漬けです。
油断すると留年の危機も迫ってきます。
留年を繰り返してしまうと、退学勧告を受けてしまう場合もあります。
また、学年が上がるにつれて授業も専門的なものが増えていきます。
そして、臨床実習などもどんどん行われるので、アルバイトに時間をさけなくなる、という学生も多いでしょう。

まとめ


今回は医学部の勉強内容はどんなものなのか、また医学部生たちはどんなスケジュールを過ごしているのか、について解説しましたがいかがだったでしょうか。
受験を経て医学部に合格した後も、まだまだ勉強漬けの毎日を送ります。
学年が上がるにつれて、授業内容も複雑化し本格的な実習も始まります。
医学部で習う勉強についていくためにも、入学前から基礎をしっかり固めて準備をしておきましょう。
本記事を通して医学部に興味を持たれた方は、医学部受験をぜひ検討してみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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