1年で医学部合格を実現するための戦略!社会人や浪人生に必要なことも解説
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カテゴリ:勉強・対策

このコラムでは、1年で医学部合格を目指すための具体的な戦略について詳しく解説します。
はじめに確認しておくべきことや、効率的な学習計画の立て方など、医学部受験対策に取り組むうえで重要なことについて触れていますので、医学部受験にご関心のある方はぜひ参考にしてください。
目次
1年で医学部合格を目指すときに確認すべきこと
まず初めに、1年で医学部合格を目指すときに確認すべきことについてまとめました。
現状の偏差値を把握する
一つ目は、現状の偏差値を知っておくことです。
学習計画を立てるには、志望校に合格する上での学力と今の学力にどの程度開きがあるかを算出する必要があります。
模試を受けて自分の現在の学力や、得意な分野と苦手な分野がなにであるか把握しましょう。
自身の学力を知らないまま、やみくもな勉強を続けるのは効率的ではありません。
目標到達に向けて、現時点での学力を明確にするのが大切です。
受験のスタートラインである現在の学力を知ることで、志望校に合格できるレベルの学力とのギャップを確認できます。
1年での合格する難しさを把握する
二つ目は1年で合格する難しさを把握することです。
医学部受験合格には高い学力レベルが必要であり、受験において最難関と言われています。
1年で合格するのは並大抵のことではありません。
危機感をもって勉強に励むことが重要です。
絶対に1年で合格するという強い気持ちをもって日々を過ごしましょう。
少しの気のゆるみから、寝坊したりサボったりすると、癖づいてしまう可能性があります。
覚悟を決めて、メリハリを持った受験勉強をしましょう。
時間の制約がある
三つ目は時間の制約があることです。
医学部は、他の学部と比較して難易度が高く、浪人生も多いです。
医学部に入るために、二浪や三浪する受験生も珍しくありません。
そのなかで1年間という決まった期間で合格するのは時間の制約がある分、よりハードであるといえます。
膨大な学習量を一年間でこなす必要があるため、自分が1日に勉強に充てられる時間を考えて、本当に実現可能な学習計画であるかを考えましょう。
受験まで時間が限られているので、効率的な学習が必須となります。
精神的なプレッシャーが大きい
医学部合格を目指す1年間は、短期間で膨大な知識を習得し、高い競争率を突破しなければならないため、精神的プレッシャーが大きいです。
特に、周囲の期待や失敗への不安、自己管理への責任が重圧となります。
また。
志望校のレベルに対する不安や、模試や過去問への一喜一憂しがちな状況も精神的負担を増大させます。
このため、強いメンタルと計画性が必要となります。
医学部は学習量が多い
医学部合格を目指すには、膨大な学習量をこなす必要があります。
特に英語、数学、理科(物理・化学・生物など)を中心に高度な知識・応用力が求められ、加えて国語や社会の基礎力も必要です。
そして基礎を固めてから応用問題、過去問演習まで効率的に進めなければ時間が足りなくなります。
暗記量も多く、特に理科は細かい知識が合否を分けるため、計画的で徹底した学習が必要です。
1年で医学部合格を実現するための戦略
では次に、1年で医学部合格を実現するための戦略についてまとめていきます。
効率的な学習計画の立て方
効率的な学習計画を練るには、目標と現実を見える化して短期・中期・長期の目標に分けることが重要です。
まず、1週間や1日の詳細な勉強内容を決め、優先順位を付けます。
科目ごとの必要時間を把握し、苦手分野に多くの時間を割り当てる一方、得意科目の維持も怠らないようにします。
また、毎日の学習後に振り替えを行い、進捗や課題を確認します。
定期的に模試や過去問演習を取り入れ、計画を柔軟に見直すことも重要です。
1日14時間の集中学習スケジュールの組み方
1日を3〜4つの学習ブロックに分け、各ブロックに科目ごとの重点を置きます。
例えば、午前は数学と理科、午後は英語と国語、夜は復習や演習問題に充します。
1時間勉強したら5〜10分休憩を挟み、疲労を軽減します。
時間には余裕を持たせ、予備時間を確保して遅れをカバーします。
毎晩、学習の進捗や次の日の計画を確認することも忘れずにしましょう。
週単位、月単位での目標設定と進捗管理の方法
週単位では、特定の単元を完了する月など具体的な目標を設定し日々の学習を積み上げます。
月単位では、模試や過去問を活用し進捗を可視化するために、達成した目標をチェックリストに記録します。
目標未達の場合は原因を考え、次週の計画を修正します。
夏休みと冬休みの有効活用法
夏休みには基礎力を完璧に習得する時期として、主要科目の総復習と基本問題の定着に注力します。
冬休みは応用力強化と過去問演習に集中し、志望校対策を徹底します。
両期間とも長期間学習が可能なため、朝方スケジュールを取り入れ、1日の勉強効率を最大化します。
苦手分野を集中的に克服する期間としても活用していきます。
科目別攻略法
次は、受験での各科目ごとの攻略法についてご紹介します。
数学
数学では基礎力と応用力の両方が重要です。
まずは教科書や基礎問題集を使い、公式や基本解法を徹底的に身につけます。
その後、志望校レベルの問題集や過去問を解き、応用力を鍛えます。
間違えた問題は解きなおしを徹底し、同じミスを防ぐようにします。
制限時間を設けながら演習を行い、計算力と解答速度を早めることが鍵です。
英語
英語は語彙力、文法、読解力をバランスよく鍛えます。
単語帳で毎日単語を暗記し、文法問題集で基礎力を完成させます。
長文読解は過去問や参考書を用い、時間を計りながら練習します。
リスニングや英作文も取り入れ、実践力を高めることが大切です。
復習を怠らず、特に間違えた部分を重点的に学習します。
理科
理科はまず基本問題集で基礎概念を理解し、公式や原理を暗記します。
その後、志望校の過去問や標準〜応用レベルの問題集を活用して実践的な演習を行います。
苦手分野は動画や参考書を活用し体系的に理解を深めます。
計算問題は練習を重ね、正確さとスピードを意識しながら解けるようにします。
国語
国語は現代文、古文、漢文に分けて対策します。
現代文は文章の構造を意識しながら読み、設問の意図に沿った解答力を鍛えます。
古文・漢文は単語、文法、句形を短期間で固め、文章の内容を素早く理解する練習を繰り返します。
過去問を通じて時間配分を意識し、苦手分野を何度も復習することが得点アップの鍵です。
メンタル管理と体調維持
次は、メンタル管理と体調維持をどうすればいいのかをまとめました。
適度にストレスを解消する
勉強の合間に軽い運動や趣味の時間を取り入れ、ストレスをこまめに解消します。
友人や家族と話すことも効果的です。
適度のプレッシャーを感じたら、深呼吸や瞑想を試し心を落ち着かせましょう。
適度な休息が集中力を保つ鍵です。
睡眠と栄養管理を万全にする
睡眠時間は毎日6〜8時間確保し、規則正しい生活を心がけます。
栄養バランスの取れた食事を摂り、エネルギー切れを防ぎます。
また、水分補給もこまめにしながら疲労を最小限に抑えましょう。
モチベーション維持に努める
目標を紙に書き出したり、成功イメージを具体化することでモチベーションを保ちます。
小さな達成でも自分を褒め、ポジティブな気持ちを維持します。
適度に休息をとることで長期的な学習の継続を可能にします。
入試当日の過ごし方
では次に、受験日の当日の効果的な過ごし方について見ていきましょう。
朝食から試験開始までの行動
試験当日は普段と同じ時間に起き、朝食をとりましょう。
脳のエネルギーとなる炭水化物やたんぱく質を意識しつつ、食べ過ぎを避けます。
会場には余裕をもって到着し、試験が始まる前にトイレを済ませます。
試験の直前は新しい内容を詰め込むより、ノートや要点を確認してリラックスを心がけます。
また、試験時に集中力を高めたいときには深呼吸をしてみることもおすすめです。
緊急時のトラブル対処法と心の落ち着かせ方
忘れ物や交通トラブルが起きた場合は、先ず冷静に周囲の助けを借りましょう。
会場でのミスがあっても「次の科目に集中すれば挽回できる」と自分に言い聞かせます。
緊張が高まったら、深呼吸や軽いストレッチで心身を落ち着けると効果的です。
「これまでに頑張ってきた」と自信を持つことが大切です。
社会人が1年で医学部に合格するために必要なこと
次に、社会人が1年で医学部に合格するために必要なことについて紹介していきます。
社会人特有の強みと課題を理解する
社会人には計画性や時間管理能力、忍耐力などが備わっていることが強みです。
また、過去の経験から目標達成へのプロセスを効率的に進められる点も大きな武器です。
しかし、仕事との両立が必要な場合、勉強時間が限られることが課題となります。
加えて、長時間の学習に慣れていない場合、集中力を維持するのが難しいこともあります。
これらを克服するためには、あらかじめ課題を分析し、仕事と勉強のバランスをとる対策を考えることも大事です。
隙間時間や休日に集中できる学習計画を立てる
社会人は勉強以外にも生活で仕事が多くの部分を占めるので、隙間時間や休日が学生に比べて特に大事になってきます。
隙間時間には暗記科目(単語や公式)を、休日のまとまった時間には応用問題や過去問を解きます。
学習計画は1日単位で細かく設定し、通勤時間や休憩時間も勉強に充てられる内容も事前に準備します。
休日はメリハリをつけ、午前中に重要な科目を集中的に学び、午後は復習や演習に充てます。
また、学習での成果を段階ごとに確認し、計画をその時に合わせて調整することも重要です。
浪人生が1年で医学部に合格するために必要なこと
次に、浪人生が1年間の勉強で医学部受験に合格するために必要なことについてまとめました。
前年の失敗を振り返り対策を考える
まずは、前年度の失敗を振り返り対策を考えることです。
受験結果を見ながらなぜ自分が前年度の医学部受験に失敗してしまったのか、どうすれば1年で合格できるのかというヴィジョンをしっかりと立てましょう。
例えば、受験勉強の時間量が決定的に短かったのであれば量を増やせる塾や自習室などの環境に身を置いたり、参考書を少しやってはまた違う参考書と参考書の数だけ増えて、その内容が頭に入っていなかったのであれば一つの参考書に絞ってみるなどです。
対策を考える際に大事なのは自己分析です。
日頃の勉強から勉強法があっているのか、志望校合格に近づいているのかを分析していきましょう。
予備校や塾を活用する
予備校や塾に行かずに、または自身に合わない塾・予備校に行きながら受験勉強している中で前年度の医学部受験に失敗した方もいるかもしれません。
集団授業の塾は自分でスケジュールを調整できる反面、その管理を怠ってしまうこともあります。
そのような場合は、個人指導塾に変えるなどの対策をして自身に合った塾・予備校を選びましょう。
そして一度塾や予備校に入れば、誘惑の多い家ではなく一日中塾で勉強するなど最大限に活用しましょう。
まとめ
このコラムでは、1年で医学部に合格するためにはどのようなことが必要なのかについてまとめていきました。
1年という限られた時間で医学部受験に成功することは現役生や浪人生、社会人のどの場合でも例外なく難しいです。
しかし、1年間の勉強の末に得られるものは計り知れないほど大きいでしょう。
また、医師になるという夢への一番の近道も、医学部進学です。
そのようなモチベーションを持ちながら、最後まで受験勉強に励んでいきましょう。
この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
『個別の会』の代表でもあり、圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。