受験生の食事で意識すべきポイント!摂りたい食べ物や栄養素をご紹介
- 公開日
- 更新日
カテゴリ:基礎知識
受験は人生の大きな節目です。
受験に向けて勉強することはもちろん大切ですが、それだけではなく、食事にも気をつけることが重要です。
食事は体や脳のエネルギー源であり、受験に集中できるかどうかに大きく影響します。
そこで、本記事では、受験生の食事で意識するべき3つのポイントと、受験前日や当日の食事と時間、受験合格のゲン担ぎのメニューについて紹介します。
- 受験生が食事で意識すべきこと
- 受験前日に控えるべき食事
- 受験合格のゲン担ぎができるメニュー
受験生の食事で意識するべき3つのポイント
受験生の食事で意識すべきポイントは主に3点です。
それぞれの内容を確認したうえで、食事を摂っていきましょう。
- 朝食をとる習慣を心がける
- 栄養バランスの良い食事を心がける
- 勉強する前は満腹まで食べない
朝食をとる習慣を心がける
朝食は脳の活動に必要なエネルギーを補給する重要な食事です。
朝食をとることで、集中力や記憶力が向上し、勉強の効率が高まります。
朝食を取らないことによるデメリット
逆に朝食をとらないと、空腹によってストレスホルモンが分泌され、神経細胞が傷つきやすくなります。
また、血糖値が低下して脳の働きが低下し、注意力や判断力が低下します。
一方、朝食をとると、血糖値が安定し、脳にエネルギーが供給され、脳の機能が活性化し、学習能力が高められるわけです 。
科学的にも実証されている
朝食をとった子どもは、とらなかった子どもよりもテストの成績が高かったり、記憶力や認知能力が高かったりすることもあります。
朝食をしっかりととり、集中力や記憶力を向上させましょう。
栄養バランスの良い食事を心がける
栄養バランスの良い食事は、脳や身体の健康を保ち、学習能力を高めるために必要です。
特にタンパク質やビタミンB群などは脳の働きに欠かせない栄養素です。
タンパク質は神経伝達物質やホルモンなどの材料になります。
神経伝達物質は脳内で情報伝達を行う物質であり、ホルモンは身体の様々な機能を調節する物質です。
学習にも大きな影響を与える
ビタミンB群は学習や記憶に関係しています。
ビタミンB群は神経系の健康に必要なビタミンです。
ビタミンB群が不足すると、神経細胞の損傷や神経伝達物質の減少などが起こり、集中力や記憶力が低下します。
このように栄養バランスの良い食事は、脳や身体の健康を保ち、学習能力を高めるために必要です。
勉強する前は満腹まで食べない
勉強する前は満腹まで食べないことが望ましいです。
満腹になると、消化にエネルギーが使われ、脳への血流が減少するからです。
結果として眠気やだるさが生じ、勉強の効果が低下します。
満腹により眠気やだるさが生じる
一方、満腹になると胃や腸などの消化器官が活発に働きます。
このとき、消化器官に血液が集中して流れ、脳への血流が減少し脳にエネルギーが十分に届かなくなるわけです。
また、消化器官からは眠気を誘発する物質が分泌され満腹後は眠気やだるさが生じます。
この状態では、勉強に集中できず、記憶や理解がうまくできません。
動物も同じ現象が生じる
満腹後の眠気やだるさは、「食後の睡眠」と呼ばれる現象です。
この現象は人間だけでなく、他の動物にも見られます。
例えば、ライオンは獲物を捕まえて食べた後は長時間眠ります。
これは消化にエネルギーを使うためです。
眠気やだるさが生じないように、勉強前の食事は満腹にならない程度に抑えてください。
受験前日は胃に負担がかからない食事を
次に受験前日の食事について解説します。
受験前日は胃に負担がかからない食事を意識してください。
とるべき栄養素、逆にNGな食べ物もご紹介しますので、受験前日の食事に役立ててください。
受験前日にとるべき栄養素
受験前日には、脳のエネルギー源であるブドウ糖、脳の働きを助けるビタミンB1、体を温めて免疫力を高める食べ物、消化に良いものなどを積極的に摂ることがおすすめです。
具体的に見ていきましょう。
ブドウ糖
ブドウ糖は脳のエネルギー源であり、記憶や思考に必要な糖質の一種です。
ブドウ糖が不足すると、脳の機能が低下し、集中力や判断力が落ちます。
ブドウ糖は果物やはちみつなどに多く含まれています。
ブドウ糖が含まれる食材としてはバナナがおすすめです。
バナナはブドウ糖やカリウムなどの栄養素が豊富であり、エネルギー補給や神経の安定に役立ちます。
ビタミンB1
ビタミンB1は脳の働きを助けるビタミンであり、ブドウ糖の代謝に関与しています。
ビタミンB1が不足すると、疲労やイライラなどの症状が出やすくなります。
ビタミンB1は豚肉や玄米などに多く含まれています。
メニューとしては豚汁がおすすめです。
豚汁は豚肉や大根などの具材が入っており、ビタミンB1や食物繊維などの栄養素が摂れます。
また、汁物は体を温めて水分補給にもなります。
受験前日に食べると良いもの
それでは受験前日には何を食べたらいいのでしょうか。
詳しく解説します。
体を温める食べ物
体を温める食べ物は、血行を良くし体温を上げて免疫力を高めます。
体温が低いと感染症にかかりやすくなったり、思考力が低下したりします。
体を温める食べ物は、生姜や唐辛子などの香辛料や、鶏肉や卵などの動物性たんぱく質などです。
汁物や飲み物を中心の献立で、体を温めることを意識してください。
消化にいいもの
消化に良いものは、胃腸の負担を減らし、睡眠の質を高めます。
消化に悪いものは、胃もたれや胸焼けなどの不快感を引き起こし、睡眠を妨げます。
消化に良いものは、野菜や豆腐などの植物性たんぱく質や、発酵食品などです。
例えば、ヨーグルトは紹介にいいものです。
ヨーグルトは乳酸菌が含まれており、消化を促進し、腸内環境を整えます。
また、カルシウムやタンパク質などの栄養素も摂れます。
デザートとしてヨーグルトを食べることで、消化を手助けしてくれるでしょう。
受験前日にNGな食べ物
受験前日には消化に悪いものや、アレルギーの原因となるもの、睡眠の質を低下させるものなどは避けるべきです。
消化に悪いものは、胃腸の負担を増やし胃もたれや胸焼けなどの不快感を引き起こします。
これは睡眠の質を低下させたり、受験当日の体調を悪化させたりします。
ジャンクフードは要注意
具体的には油っこいものや揚げ物やジャンクフードなどです。
アレルギーの原因となるものは、体に炎症を起こし、かゆみや発疹や呼吸困難などの症状を引き起こします。
受験に集中できなくなったり、重篤な場合は命に関わったりするので、注意が必要です。
アレルギーの原因となるものは、個人差がありますが、卵や牛乳や小麦やナッツなどが代表的です。
受験前日の夕食メニュー
受験前日の夕食メニューは、消化に良くて栄養バランスの取れたものを選ぶことが大切です。
また、体を温めてリラックスできるものもおすすめです。
具体的なメニューを3つご紹介します。
- 鍋もの
- 豚のショウガ焼き
- 煮込みうどん
鍋もの
鍋ものは、野菜や肉や豆腐などの具材が入っており、ビタミンやタンパク質などの栄養素が摂れます。
メニューとしてはすき焼きも良いでしょう。
すき焼きは牛肉や白菜やしいたけなどの具材が入っており、タンパク質やビタミンなどの栄養素が摂れます。
また、甘いタレはブドウ糖を提供します。
すき焼きは卵でとじることで、カルシウムやコレステロールも摂れます。
また、鍋ものは家族や友人と一緒に食べることで、受験前の緊張をほぐし心も温まるでしょう。
豚のショウガ焼き
豚のショウガ焼きは、豚肉にはビタミンB1が多く含まれており、脳の働きを助けます。
また、生姜には体を温める効果があります。
豚のショウガ焼きはご飯と一緒に食べることで、ブドウ糖も摂れます。
煮込みうどん
煮込みうどんは、うどんには糖質が多く含まれており、脳のエネルギー源になります。
また、煮込みうどんは柔らかくて消化に良く、胃腸に優しいです。
うどんが苦手な場合は、カボチャやサツマイモの煮物などで代用できます。
かぼちゃとさつまいもには糖質が多く含まれており、脳のエネルギー源になります。
かぼちゃとさつまいもの煮物は柔らかくて甘く美味しく気分を明るくするでしょう。
受験当日の食事と時間は
受験当日も食事に気をつけたいところです。
特に受験当日は食事をとる時間にも気をつけてください。
おすすめの食事メニューもご紹介しますので、参考にしてください。
受験当日の朝の食事
受験当日の朝の食事は、試験開始の3時間前までに消化に良いものを必ず摂ることが大切です。
また、脳のエネルギー補給に効果的な栄養素を摂ることもおすすめです。
3時間前までに消化の良い朝食を必ず摂る
受験当日は試験開始3時間前までに、消化の良い朝食を摂りましょう。
試験開始の3時間前までに食事をとることで、胃腸の消化活動が終わり、胃が空っぽになります。
そして、試験中に胃もたれや胸焼けなどの不快感やトイレに行きたくなる衝動を抑えることが可能です。
また、消化活動が終わると、胃腸に血液が集中して流れることがなくなり、脳への血流が増えます。
結果的に脳にエネルギーが十分に届き、集中力や判断力が高まります。
さらに、3時間前までに食事を摂れば血糖値が安定しやすくなります。
血糖値が安定すると、脳のエネルギー源であるブドウ糖が一定量供給され、記憶や思考に必要な糖質の補給が可能です。
脳のエネルギー補給に効果的な栄養素を摂る
受験当日の朝食は、脳のエネルギー補給に効果的な栄養素を摂ってください。
脳のエネルギー補給に効果的な栄養素は、ブドウ糖やビタミンB1やDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などです。
日本の朝食の定番である白米、味噌汁、納豆はブドウ糖やビタミンB1やDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)の栄養素を摂取する際に効果的です。
和食が苦手な場合はオートミール、牛乳、ナッツなどでも構いません。
受験当日の昼の食事
受験当日の昼食も午後の試験を見越してメニューを考えてください。
受験校によっては試験会場で購入できる場合もありますが、購入できない場合を見越してお弁当を持っていくことをおすすめします。
試験会場で摂れるお弁当やお菓子
試験会場で摂れるお弁当やお菓子のメニューでは、おむすびや赤飯、大学いもなどがおすすめです。
おむすびはブドウ糖が多く含まれており、脳のエネルギー源になります。
また、保存や持ち運びに便利です。
梅干しや昆布などの具材を入れることで、味や栄養をプラスすることができます。
赤飯はもち米と小豆を炊いたものであり、糖質やタンパク質などが摂れます。
大学いもはさつまいもを砂糖と醤油で煮たメニューで、糖質やビタミンAなどが摂れます。
受験合格のゲン担ぎのメニュー
受験合格のゲン担ぎメニューも食事に取り入れることで、勉強へのモチベーションが上がったり楽しく食事を摂れたりします。
主なゲン担ぎメニューをいくつかご紹介します。
豚の生姜焼き
豚肉にはビタミンB1が多く含まれており、脳の働きを助けます。
生姜には体を温める効果があります。
ご飯と一緒に食べることでブドウ糖も摂れて、脳のエネルギー源として記憶や思考に役立ちます。
また、豚の生姜焼きは柔らかくてジューシーで美味しくて、気分を明るくします。
生姜の芽は上へ一直線に伸びて、「とんとん拍子で合格へ一直線」というゲン担ぎメニューとしておすすめです。
ウインナー
ウインナーを食べることで、「受験のWinner(勝者)」になれるという願いを込めます。
また、ウインナーにはタンパク質やビタミンB群などが含まれており、栄養面でも優れています。
ウインナーは簡単に調理できるので、親御さんも準備が簡単です。
ケチャップやマスタードなどのソースで味付けして、美味しく食べる方法もあります。
ウインナーにはポジティブな栄養素が豊富に含まれる
ウインナーに含まれるタンパク質は筋肉や血液などの体を作る材料であり、免疫力や代謝も高めます。
タンパク質はアミノ酸という単位に分解されて吸収されますが、その中でもチロシンというアミノ酸はドーパミンという神経伝達物質の原料です。
ドーパミンは快楽や幸福感を感じさせる物質であり、やる気や集中力も高めます。
ビタミンB群は神経系や代謝系に関わる重要な栄養素であり、特にビタミンB12は赤血球の生成に必要です。
赤血球は酸素を運ぶ役割を持ち、脳に酸素が十分に届くことで、記憶や思考がスムーズになります。
鶏肉ちゃんこ鍋
鶏肉ちゃんこ鍋は、受験合格のゲン担ぎにおすすめのメニューです。
鶏肉を「取りに行く」と読み替えて、「点を取りに行く」という意味を持たせます。
また、鶏肉ちゃんこ鍋は相撲の力士が食べるものであり、鶏は2本足で立っていて、相撲業界では「手をつかない=負けない」というイメージもあるでしょう。
栄養素が豊富
また、鶏肉はタンパク質やビタミンB6などが豊富な食材です。
タンパク質は先述のとおり、体を作る材料であり、免疫力や代謝も高めます。
ビタミンB6はアミノ酸の代謝に関わる栄養素で、セロトニンという神経伝達物質の源です。
セロトニンは安心感やリラックス感を与える物質であり、ストレスや不安を和らげます。
ビタミンやミネラルによる効果
さらに、ちゃんこ鍋は野菜や豆腐などの具材が入っており、ビタミンやミネラルなどの栄養素が摂れます。
特に受験前日は緊張していることも多いので、温かくて美味しいちゃんこ鍋を食べてリラックスしてみてはどうでしょうか。
家族や友人と楽しく会話しながら食べることで、気分転換にもなります。
鶏肉ちゃんこ鍋を食べて、「点を取りに行く」という気持ちを高めましょう。
出世魚
出世魚は、成長するにつれて名前が変わる魚のことであり、受験合格のゲン担ぎにおすすめです。
出世魚を食べることで、「出世する」という願いを込めます。
栄養面でも大活躍
また、出世魚にはタンパク質やDHAやEPAなどが含まれており、栄養面でもメリットが多いです。
出世魚は、サワラやブリやボラやスズキなどが代表的です。
これらの魚は、成長するにつれて名前が変わります。
献立では刺身や焼き魚や煮付けなどが良いでしょう。
気分が整う
刺身は新鮮さが重要であり、受験に向けて新しい気持ちで臨むことができます。
焼き魚は香ばしくて美味しくて、気分も良くなるでしょう。
煮付けは柔らかくてジューシーで美味しくて、気分を落ち着かせることができます。
カツオ
カツオを「勝つ男」と読み替えて、「勝つ男になる」という意味からゲン担ぎメニューにできます。
記憶や思考がスムーズに
なお、カツオにはタウリンやビタミンB12などが含まれています。
タウリンは体の健康を保ち、受験に臨む準備を整えます。
ビタミンB12は先述のとおり、赤血球の生成に必要な栄養素です。
赤血球は酸素を運ぶ役割を持ち、脳に酸素が十分に届くことで、記憶や思考がスムーズになります。
食べ方はお好みで!
カツオを使ったメニューでは、刺身やたたきや塩焼きなどが挙げられます。
好みに応じて食べ方を選んでみてください。
鮭の西京焼き
西京は「最強」という意味を持たせることができ、鮭には「災いを避ける」という意味から受験のゲン担ぎメニューとしておすすめです。
記憶の定着に役立つ
鮭にはDHCやEPAなども含まれており、記憶の定着にも効果が期待できます。
また、味付けで使用する味噌は発酵食品であり、乳酸菌も含まれることから消化を促進します。
味付けを工夫することで、美味しさも増して、気分もリラックスできるでしょう。
ごはんと一緒に摂り、ブドウ糖もしっかりと摂取してください。
医学部受験対策なら医進の会
医進の会では医学部受験対策を専門とし、1対1の個別指導を行っています。
プロ講師による質の高い授業と、国公立医学部生チューターによる質問対応で、コストパフォーマンス良く医学部対策をサポートしています。
授業を取っていない科目の無料対応も行っているため、共通テスト対策なども無料で行うことができます。
医学部受験に関する質問をしたい方や、医学部予備校への入学を検討されている場合は、無料面談や体験授業のお申込みをしてみてはいかがでしょうか。
無料面談・資料請求はこちら無料電話問い合わせ
06-6776-2934
まとめ
受験生の食事は、受験に集中できるように工夫することが重要です。
朝食をとる習慣や栄養バランスの良い食事を心がけることがポイントです。
また、受験前日や当日の食事は、消化に良くて脳のエネルギー補給に効果的な栄養素を摂ることが大切です。
受験合格のゲン担ぎのメニューも紹介しましたので、ぜひ取り入れてください。
この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。