受験生の食事で意識すべきポイント!摂りたい食べ物や栄養素をご紹介
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カテゴリ:基礎知識
受験は人生の大きな節目です。
受験に向けて勉強することはもちろん大切ですが、それだけではなく、食事にも気をつけることが重要です。
食事は体や脳のエネルギー源であり、受験に集中できるかどうかに大きく影響します。
そこで、本記事では、受験生の食事で意識するべき3つのポイントと、受験前日や当日の食事と時間、受験合格のゲン担ぎのメニューについて紹介します。
- 受験生が食事で意識すべきこと
- 受験前日に控えるべき食事
- 受験合格のゲン担ぎができるメニュー
受験生の食事で意識するべき3つのポイント

受験生の食事で意識すべきポイントは主に3点です。
それぞれの内容を確認したうえで、食事を摂っていきましょう。
- 朝食をとる習慣を心がける
- 栄養バランスの良い食事を心がける
- 勉強する前は満腹まで食べない
朝食をとる習慣を心がける
朝食は脳の活動に必要なエネルギーを補給する重要な食事です。
朝食をとることで、集中力や記憶力が向上し、勉強の効率が高まります。
朝食を取らないことによるデメリット
逆に朝食をとらないと、空腹によってストレスホルモンが分泌され、神経細胞が傷つきやすくなります。
また、血糖値が低下して脳の働きが低下し、注意力や判断力が低下します。
一方、朝食をとると、血糖値が安定し、脳にエネルギーが供給され、脳の機能が活性化し、学習能力が高められるわけです 。
科学的にも実証されている
朝食をとった子どもは、とらなかった子どもよりもテストの成績が高かったり、記憶力や認知能力が高かったりすることもあります。
朝食をしっかりととり、集中力や記憶力を向上させましょう。
栄養バランスを意識した食事のおすすめ
脳と身体の健康を保ち、集中力や記憶力といった学習パフォーマンスを高めるためには、特定の食品に偏らず栄養バランスの取れた食事が欠かせません。忙しい受験生向け・取り入れやすい工夫朝食は「ごはん+卵+味噌汁」など定番化して考える手間を減らしましょう。
コンビニでは「おにぎり+サラダ+サラダチキン」を基本セットとして、間食はチョコやスナックの代わりにナッツ・ヨーグルト・バナナを選ぶ。
完璧を目指す必要はありません。「主食・主菜・副菜」を意識し、できる範囲で整えることが、長期戦となる受験勉強を支える大きな力になります。
学習にも大きな影響を与える
ビタミンB群は学習や記憶に関係しています。
ビタミンB群は神経系の健康に必要なビタミンです。
ビタミンB群が不足すると、神経細胞の損傷や神経伝達物質の減少などが起こり、集中力や記憶力が低下します。
このように栄養バランスの良い食事は、脳や身体の健康を保ち、学習能力を高めるために必要です。
勉強する前は満腹まで食べない
勉強する前は満腹まで食べないことが望ましいです。
満腹になると、消化にエネルギーが使われ、脳への血流が減少するからです。
結果として眠気やだるさが生じ、勉強の効果が低下します。
満腹により眠気やだるさが生じる
一方、満腹になると胃や腸などの消化器官が活発に働きます。
このとき、消化器官に血液が集中して流れ、脳への血流が減少し脳にエネルギーが十分に届かなくなるわけです。
また、消化器官からは眠気を誘発する物質が分泌され満腹後は眠気やだるさが生じます。
この状態では、勉強に集中できず、記憶や理解がうまくできません。
動物も同じ現象が生じる
満腹後の眠気やだるさは、「食後の睡眠」と呼ばれる現象です。
この現象は人間だけでなく、他の動物にも見られます。
例えば、ライオンは獲物を捕まえて食べた後は長時間眠ります。
これは消化にエネルギーを使うためです。
眠気やだるさが生じないように、勉強前の食事は満腹にならない程度に抑えてください。
集中力アップ・眠気対策の食べ物
長時間の勉強で集中力を維持し、眠気を防ぐためには、脳のエネルギー源となる「ブドウ糖」を安定供給し、神経伝達をサポートする栄養素をバランスよく摂取することが重要です。カフェインに頼りすぎない具体的な食材と摂取のポイントをご紹介します。
中学・高校受験:年齢別食事の注意点
中学受験生(小学5〜6年生)向けの食事戦略
中学受験生は、成長期の真っただ中で、塾通いや長時間の学習によるエネルギー消費も激しいのが特徴です。
1. 成長のための土台作りとエネルギー確保
勉強だけでなく、身体の成長に必要な栄養(特にカルシウムやタンパク質)を意識して、食事量をしっかりと確保することが最優先です。また、脳の発達を助けるDHA・EPAを多く含む青魚なども積極的に取り入れましょう。
2. 夕食の「分食」が鍵
塾の拘束時間が長く、帰宅後の夕食が夜遅くなることが多いです。消化に負担をかけ、睡眠の質を下げるのを避けるため、「分食」を推奨します。塾へ行く前に、おにぎりやパン、バナナなどの消化が良い炭水化物を補食として摂り、帰宅後は温かいスープやうどんなど、脂質の少ない軽食で済ませるようにしましょう。この際、エネルギー代謝を助けるビタミンB群を意識すると効果的です。
3. 保護者様へ:栄養価の高いおやつを
好き嫌いが増えがちな時期ですが、無理強いせず、おやつを栄養補給の一環と捉えて活用しましょう。例えば、ヨーグルト、チーズ、くるみ、果物などは、手軽にカルシウムや良質な脂質を補えます。
高校受験生(中学3年生)向けの食事戦略
高校受験生は、身体が大人に近づき、高い学習強度とストレスにさらされます。体調管理とメンタルサポートに重点を置きます。
1. 安定したエネルギー供給と体調管理
身体が完成に近づいているため、タンパク質や主食(炭水化物)をしっかり摂り、大きなエネルギー消費を支えます。また、受験期は免疫力が落ちやすいため、ビタミンA、C、Eといった抗酸化作用のある栄養素を野菜や果物から意識的に摂り、感染症を予防することが非常に重要です。
2. メンタルサポートと集中力の持続
受験のストレスを和らげるため、セロトニンの材料となるトリプトファン(乳製品、大豆製品など)や、やる気に関わるドーパミンの材料となるチロシン(チーズ、バナナなど)を摂り、精神的な安定を図りましょう。血糖値を急激に上げない低GI食品(玄米、そばなど)を主食にすることで、集中力の途切れを防ぎます。
3. 夜食と睡眠の質
夜遅くまで勉強する場合の夜食は、睡眠の質を最優先に考えます。胃腸に負担をかけないよう、温かく、消化に良いもの(おかゆ、ホットミルク、野菜スープなど)を選び、就寝の2時間前までには食べ終えることが鉄則です。
4. 保護者様へ:自立とサポートの両立
食事の準備を自分で済ませる機会が増えるため、栄養バランスの良い献立の選び方や、簡便だが栄養価の高い食品(納豆、冷凍野菜など)をストックしておく知恵を教えましょう。過度な心配よりも、規則正しい食事の時間を提供し、体調の変化をチェックするサポートが重要です。
1. 脳のエネルギーを安定供給する【低GI食品】
眠気の大きな原因の一つは、食後の急激な血糖値の乱高下です。血糖値が急上昇すると、その反動で急降下し(インスリンの過剰分泌)、眠気やだるさを引き起こします。
2. 脳の働きを活性化する【DHA・EPA】
DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は、オメガ3系脂肪酸と呼ばれる良質な脂質で、脳の神経細胞を構成する重要な成分です。
3. エネルギー代謝をサポートする【ビタミンB群】ビタミンB群は、脳の主要なエネルギー源である糖質を効率よくエネルギーに変えるために不可欠な栄養素です。
摂取の際の最重要ポイント
欠食を避ける:特に朝食は脳と体にスイッチを入れる最も重要な食事です。炭水化物(糖質)だけでなく、タンパク質(卵、乳製品、肉、魚)も一緒に摂り、体温と集中力を高めましょう。
消化に良いものを:昼食は午後の集中力を保つために、食べ過ぎず、消化に良いバランスの取れた食事を心がけてください。
水分補給:脱水は集中力の大敵です。水やお茶をこまめに飲みましょう。
これらの食材や栄養素を意識して日々の食事に取り入れることで、カフェインに頼りすぎることなく、高い集中力と質の良い眠りを両立させる食事戦略を構築できます。
受験前日は胃に負担がかからない食事を

次に受験前日の食事について解説します。
受験前日は胃に負担がかからない食事を意識してください。
とるべき栄養素、逆にNGな食べ物もご紹介しますので、受験前日の食事に役立ててください。
受験前日にとるべき栄養素
受験前日には、脳のエネルギー源であるブドウ糖、脳の働きを助けるビタミンB1、体を温めて免疫力を高める食べ物、消化に良いものなどを積極的に摂ることがおすすめです。
具体的に見ていきましょう。
ブドウ糖
ブドウ糖は脳のエネルギー源であり、記憶や思考に必要な糖質の一種です。
ブドウ糖が不足すると、脳の機能が低下し、集中力や判断力が落ちます。
ブドウ糖は果物やはちみつなどに多く含まれています。
ブドウ糖が含まれる食材としてはバナナがおすすめです。
バナナはブドウ糖やカリウムなどの栄養素が豊富であり、エネルギー補給や神経の安定に役立ちます。
ビタミンB1
ビタミンB1は脳の働きを助けるビタミンであり、ブドウ糖の代謝に関与しています。
ビタミンB1が不足すると、疲労やイライラなどの症状が出やすくなります。
ビタミンB1は豚肉や玄米などに多く含まれています。
メニューとしては豚汁がおすすめです。
豚汁は豚肉や大根などの具材が入っており、ビタミンB1や食物繊維などの栄養素が摂れます。
また、汁物は体を温めて水分補給にもなります。
受験前日に食べると良いもの
それでは受験前日には何を食べたらいいのでしょうか。
詳しく解説します。
体を温める食べ物
体を温める食べ物は、血行を良くし体温を上げて免疫力を高めます。
体温が低いと感染症にかかりやすくなったり、思考力が低下したりします。
体を温める食べ物は、生姜や唐辛子などの香辛料や、鶏肉や卵などの動物性たんぱく質などです。
汁物や飲み物を中心の献立で、体を温めることを意識してください。
消化にいいもの
消化に良いものは、胃腸の負担を減らし、睡眠の質を高めます。
消化に悪いものは、胃もたれや胸焼けなどの不快感を引き起こし、睡眠を妨げます。
消化に良いものは、野菜や豆腐などの植物性たんぱく質や、発酵食品などです。
例えば、ヨーグルトは紹介にいいものです。
ヨーグルトは乳酸菌が含まれており、消化を促進し、腸内環境を整えます。
また、カルシウムやタンパク質などの栄養素も摂れます。
デザートとしてヨーグルトを食べることで、消化を手助けしてくれるでしょう。
受験前日にNGな食べ物
受験前日には消化に悪いものや、アレルギーの原因となるもの、睡眠の質を低下させるものなどは避けるべきです。
消化に悪いものは、胃腸の負担を増やし胃もたれや胸焼けなどの不快感を引き起こします。
これは睡眠の質を低下させたり、受験当日の体調を悪化させたりします。
ジャンクフードは要注意
具体的には油っこいものや揚げ物やジャンクフードなどです。
アレルギーの原因となるものは、体に炎症を起こし、かゆみや発疹や呼吸困難などの症状を引き起こします。
受験に集中できなくなったり、重篤な場合は命に関わったりするので、注意が必要です。
アレルギーの原因となるものは、個人差がありますが、卵や牛乳や小麦やナッツなどが代表的です。
避けるべき縁起の悪い食べ物
試験前に「縁起が悪い」とされる食べ物を避けることは、決して迷信に囚われることではありません。それは、「不安を最小限にし、心理的な安定を最優先する」ための、賢い選択だと捉えることができます。
1. 縁起の悪さは「連想」から生まれる
「試験に滑る」を連想させるオクラや納豆などの「滑るもの」、「落ちる」を連想させる団子や落花生などの「丸くて落ちやすいもの」が避けられるのは、ネガティブな言葉のイメージを脳から遠ざけたいという無意識の防衛本能です。
NG食材を避ける行為は、ネガティブな連想を排除し、「万全の態勢で臨んでいる」という自信を築くための儀式だと捉えてください。重要なのは食材そのものの栄養ではなく、「これを食べないから大丈夫」という安心感を得ることです。
2. 「食べたことによる不安」が最大の敵
仮に、縁起が悪いとされる食材(例:納豆)を食べてしまったとしても、それ自体が試験結果を左右することはありません。しかし、「食べてしまった」と後悔や不安を感じてしまうと、その感情が集中力や判断力を奪います。
心理的影響の解消法:もし食べてしまっても、「これは栄養補給のための最高の食事だった」とポジティブに捉え直すことです。納豆であれば「粘り強く合格する」と逆の縁起を担ぐこともできます。「食べる・食べない」の選択権は自分にあると理解し、選択したこと自体を肯定しましょう。
3. 本当に避けるべきは「体調を崩す食べ物」
縁起の悪い食べ物リストよりも、受験生が本当に避けるべきは、語呂合わせではなく、実害がある食べ物です。
受験前日の夕食:おすすめ献立レシピ
受験前日の夕食メニューは、消化に良くて栄養バランスの取れたものを選ぶことが大切です。
また、体を温めてリラックスできるものもおすすめです。
具体的なメニューを3つご紹介します。
- 鍋もの
- 豚のショウガ焼き
- 煮込みうどん
鍋もの
鍋ものは、野菜や肉や豆腐などの具材が入っており、ビタミンやタンパク質などの栄養素が摂れます。
メニューとしてはすき焼きも良いでしょう。
すき焼きは牛肉や白菜やしいたけなどの具材が入っており、タンパク質やビタミンなどの栄養素が摂れます。
また、甘いタレはブドウ糖を提供します。
すき焼きは卵でとじることで、カルシウムやコレステロールも摂れます。
また、鍋ものは家族や友人と一緒に食べることで、受験前の緊張をほぐし心も温まるでしょう。
豚のショウガ焼き
豚のショウガ焼きは、豚肉にはビタミンB1が多く含まれており、脳の働きを助けます。
また、生姜には体を温める効果があります。
豚のショウガ焼きはご飯と一緒に食べることで、ブドウ糖も摂れます。
煮込みうどん
煮込みうどんは、うどんには糖質が多く含まれており、脳のエネルギー源になります。
また、煮込みうどんは柔らかくて消化に良く、胃腸に優しいです。
うどんが苦手な場合は、カボチャやサツマイモの煮物などで代用できます。
かぼちゃとさつまいもには糖質が多く含まれており、脳のエネルギー源になります。
かぼちゃとさつまいもの煮物は柔らかくて甘く美味しく気分を明るくするでしょう。
受験当日の食事と時間は

受験当日も食事に気をつけたいところです。
特に受験当日は食事をとる時間にも気をつけてください。
おすすめの食事メニューもご紹介しますので、参考にしてください。
受験当日の朝食:おすすめと注意点
試験当日の朝食は、受験生の集中力と思考力を決定づける非常に重要な要素です。何よりもまず徹底すべきは、「試験開始の3時間前までに、消化の良い食事を摂り終える」というルールです。食事を摂ってから、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が血中に安定供給されるまでに約3時間かかるため、この時間設定が、試験中に脳が最高の状態で機能するための鍵となります。食事を遅らせると、消化に血液が集中して脳への血流が減り、集中力の大幅な低下を招いてしまいます。
脳のエネルギー補給を最適化するには、ブドウ糖を安定供給する炭水化物に加え、それを効率よくエネルギーに変換するビタミンB1、そして脳細胞の働きを活性化するDHA/EPAを意識して摂取することが推奨されます。
和食のおすすめメニュー
消化の良さと栄養バランスを重視した和食では、おかゆまたは普段より柔らかく炊いたご飯が最適です。これは消化吸収がスムーズで、脳へ確実にブドウ糖を供給できます。おかずには、脂身が少なく消化の良い鮭の塩焼きを小さめ一切れ添えましょう。鮭に含まれるDHA/EPAが脳の働きを活性化します。また、温泉卵や半熟の卵焼きを加えれば、記憶力に関わるレシチンも補給できます。具材を豆腐やわかめに限定した温かい味噌汁は、体を温めて胃腸を整え、リラックス効果をもたらします。
洋食のおすすめメニュー
洋食を選ぶ場合は、食物繊維が多く消化に負担がかかる全粒粉パンではなく、白い食パンやロールパンを選び、バターは薄く塗る程度に留めます。メインには、鶏むね肉と野菜をじっくり煮込んだポタージュスープがおすすめです。温かいポタージュは消化が良く、鶏むね肉のトリプトファンとビタミンB群が集中力維持とリラックスを助けます。手軽なフルーツとして、即効性の高いエネルギー源であるバナナや、すりおろしたりんごを添えましょう。ヨーグルトに少量のハチミツを加えるのも、腸内環境を整え、素早くエネルギーを補給できる良い方法です。
避けるべき食品と注意点
試験当日は、消化に時間がかかる食品や胃腸に負担をかける食品を厳に避けてください。具体的には、揚げ物やベーコン、ソーセージなど脂っこいもの全般、消化に時間のかかる食物繊維が多すぎるもの(きのこ類、根菜)は控えましょう。また、万が一の体調不良や不安を避けるため、普段食べ慣れないものや縁起担ぎの食品に手を出すのは厳禁です。
食事の量は腹八分目に留め、満腹になりすぎないように注意してください。そして、普段朝食を摂らない受験生は、無理に通常量の食事を摂ろうとせず、バナナやゼリー飲料など、ごく軽微なものに留めるのが最も安全な戦略となります。
3時間前までに消化の良い朝食を必ず摂る
受験当日は試験開始3時間前までに、消化の良い朝食を摂りましょう。
試験開始の3時間前までに食事をとることで、胃腸の消化活動が終わり、胃が空っぽになります。
そして、試験中に胃もたれや胸焼けなどの不快感やトイレに行きたくなる衝動を抑えることが可能です。
また、消化活動が終わると、胃腸に血液が集中して流れることがなくなり、脳への血流が増えます。
結果的に脳にエネルギーが十分に届き、集中力や判断力が高まります。
さらに、3時間前までに食事を摂れば血糖値が安定しやすくなります。
血糖値が安定すると、脳のエネルギー源であるブドウ糖が一定量供給され、記憶や思考に必要な糖質の補給が可能です。
脳のエネルギー補給に効果的な栄養素を摂る
受験当日の朝食は、脳のエネルギー補給に効果的な栄養素を摂ってください。
脳のエネルギー補給に効果的な栄養素は、ブドウ糖やビタミンB1やDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などです。
日本の朝食の定番である白米、味噌汁、納豆はブドウ糖やビタミンB1やDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)の栄養素を摂取する際に効果的です。
和食が苦手な場合はオートミール、牛乳、ナッツなどでも構いません。
受験当日の昼食:おすすめメニュー
試験会場での昼食は、休憩時間に短時間で済ませる必要があり、午後の集中力を左右します。血糖値の急激な上昇と下降を防ぎ、安定したエネルギー供給を持続させることが最大のポイントです。 箸を使わず食べられるおにぎりや、一口サイズに切ったおかずは、短い休憩時間でもスムーズに食べられます。
常温で安心なものを選ぶ: サツマイモや卵焼き、加熱したおむすびなど、常温でも品質が安定しやすいものを選びましょう。。
試験会場で摂れるお弁当やお菓子
試験会場で摂れるお弁当やお菓子のメニューでは、おむすびや赤飯、大学いもなどがおすすめです。
おむすびはブドウ糖が多く含まれており、脳のエネルギー源になります。
また、保存や持ち運びに便利です。
梅干しや昆布などの具材を入れることで、味や栄養をプラスすることができます。
赤飯はもち米と小豆を炊いたものであり、糖質やタンパク質などが摂れます。
大学いもはさつまいもを砂糖と醤油で煮たメニューで、糖質やビタミンAなどが摂れます。
受験生におすすめのお菓子・差し入れ
長時間の勉強で集中力が切れたり、疲労を感じたりした際に適しています。脳の活性化を助ける成分を含むものを選びましょう。
ハイカカオチョコレート(ダークチョコレート): 糖質の補給に加え、カカオに含まれるテオブロミンやカフェインが中枢神経を適度に刺激し、集中力の維持とリラックス効果をもたらします。ポリフェノールは抗酸化作用も持ちます。カカオ含有量70%以上のものを選び、乳脂肪分や糖分が少ないものを選びます。一度に大量に食べるのではなく、一粒ずつゆっくりと味わうことで、血糖値の急上昇を防ぎ、満足感を得られます。
ナッツ類(アーモンド、クルミなど):噛むことで脳に刺激を与え、眠気を覚ます効果があります。また、脳の健康維持に欠かせない不飽和脂肪酸や、エネルギー代謝を助けるビタミンE、マグネシウムなどが豊富です。無塩・素焼きのものを選びます。塩分や油分が多いものは、喉の渇きや胃への負担につながるため避けてください。
ブドウ糖タブレット(ラムネ):お菓子のうち、最もブドウ糖含有量が多い食品の一つです。消化のプロセスを経る必要がなく、すぐに脳のエネルギー源として吸収されます。主成分がブドウ糖100%に近いものを選びましょう。食べる際は、口の中の水分で簡単に溶け、音が出ないため、休憩時間内に手軽に摂取できます。
ゼリー飲料:喉越しが良く、水分と糖質を同時に補給できます。消化に負担がかからないため、午後の試験直前でも安心して摂れます。ビタミンB群やクエン酸が含まれているものを選ぶと、エネルギー変換効率がアップします。ただし、一気に飲むと血糖値が急上昇しやすいため、時間をかけて少しずつ摂りましょう。
ドライフルーツ(プルーン、レーズンなど):少量で効率よく糖質を補給でき、鉄分やミネラルも摂取できます。生の果物よりも日持ちし、衛生的なリスクが低いです。砂糖漬けではないもの(素材そのものの甘さのもの)を選び、よく噛んで食べましょう。
受験合格のゲン担ぎのメニュー

受験合格のゲン担ぎメニューも食事に取り入れることで、勉強へのモチベーションが上がったり楽しく食事を摂れたりします。
主なゲン担ぎメニューをいくつかご紹介します。
豚の生姜焼き
豚肉にはビタミンB1が多く含まれており、脳の働きを助けます。
生姜には体を温める効果があります。
ご飯と一緒に食べることでブドウ糖も摂れて、脳のエネルギー源として記憶や思考に役立ちます。
また、豚の生姜焼きは柔らかくてジューシーで美味しくて、気分を明るくします。
生姜の芽は上へ一直線に伸びて、「とんとん拍子で合格へ一直線」というゲン担ぎメニューとしておすすめです。
ウインナー
ウインナーを食べることで、「受験のWinner(勝者)」になれるという願いを込めます。
また、ウインナーにはタンパク質やビタミンB群などが含まれており、栄養面でも優れています。
ウインナーは簡単に調理できるので、親御さんも準備が簡単です。
ケチャップやマスタードなどのソースで味付けして、美味しく食べる方法もあります。
ウインナーにはポジティブな栄養素が豊富に含まれる
ウインナーに含まれるタンパク質は筋肉や血液などの体を作る材料であり、免疫力や代謝も高めます。
タンパク質はアミノ酸という単位に分解されて吸収されますが、その中でもチロシンというアミノ酸はドーパミンという神経伝達物質の原料です。
ドーパミンは快楽や幸福感を感じさせる物質であり、やる気や集中力も高めます。
ビタミンB群は神経系や代謝系に関わる重要な栄養素であり、特にビタミンB12は赤血球の生成に必要です。
赤血球は酸素を運ぶ役割を持ち、脳に酸素が十分に届くことで、記憶や思考がスムーズになります。
鶏肉ちゃんこ鍋
鶏肉ちゃんこ鍋は、受験合格のゲン担ぎにおすすめのメニューです。
鶏肉を「取りに行く」と読み替えて、「点を取りに行く」という意味を持たせます。
また、鶏肉ちゃんこ鍋は相撲の力士が食べるものであり、鶏は2本足で立っていて、相撲業界では「手をつかない=負けない」というイメージもあるでしょう。
栄養素が豊富
また、鶏肉はタンパク質やビタミンB6などが豊富な食材です。
タンパク質は先述のとおり、体を作る材料であり、免疫力や代謝も高めます。
ビタミンB6はアミノ酸の代謝に関わる栄養素で、セロトニンという神経伝達物質の源です。
セロトニンは安心感やリラックス感を与える物質であり、ストレスや不安を和らげます。
ビタミンやミネラルによる効果
さらに、ちゃんこ鍋は野菜や豆腐などの具材が入っており、ビタミンやミネラルなどの栄養素が摂れます。
特に受験前日は緊張していることも多いので、温かくて美味しいちゃんこ鍋を食べてリラックスしてみてはどうでしょうか。
家族や友人と楽しく会話しながら食べることで、気分転換にもなります。
鶏肉ちゃんこ鍋を食べて、「点を取りに行く」という気持ちを高めましょう。
出世魚
出世魚は、成長するにつれて名前が変わる魚のことであり、受験合格のゲン担ぎにおすすめです。
出世魚を食べることで、「出世する」という願いを込めます。
栄養面でも大活躍
また、出世魚にはタンパク質やDHAやEPAなどが含まれており、栄養面でもメリットが多いです。
出世魚は、サワラやブリやボラやスズキなどが代表的です。
これらの魚は、成長するにつれて名前が変わります。
献立では刺身や焼き魚や煮付けなどが良いでしょう。
気分が整う
刺身は新鮮さが重要であり、受験に向けて新しい気持ちで臨むことができます。
焼き魚は香ばしくて美味しくて、気分も良くなるでしょう。
煮付けは柔らかくてジューシーで美味しくて、気分を落ち着かせることができます。
カツオ
カツオを「勝つ男」と読み替えて、「勝つ男になる」という意味からゲン担ぎメニューにできます。
記憶や思考がスムーズに
なお、カツオにはタウリンやビタミンB12などが含まれています。
タウリンは体の健康を保ち、受験に臨む準備を整えます。
ビタミンB12は先述のとおり、赤血球の生成に必要な栄養素です。
赤血球は酸素を運ぶ役割を持ち、脳に酸素が十分に届くことで、記憶や思考がスムーズになります。
食べ方はお好みで!
カツオを使ったメニューでは、刺身やたたきや塩焼きなどが挙げられます。
好みに応じて食べ方を選んでみてください。
鮭の西京焼き
西京は「最強」という意味を持たせることができ、鮭には「災いを避ける」という意味から受験のゲン担ぎメニューとしておすすめです。
記憶の定着に役立つ
鮭にはDHCやEPAなども含まれており、記憶の定着にも効果が期待できます。
また、味付けで使用する味噌は発酵食品であり、乳酸菌も含まれることから消化を促進します。
味付けを工夫することで、美味しさも増して、気分もリラックスできるでしょう。
ごはんと一緒に摂り、ブドウ糖もしっかりと摂取してください。
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まとめ
受験生の食事は、受験に集中できるように工夫することが重要です。
朝食をとる習慣や栄養バランスの良い食事を心がけることがポイントです。
また、受験前日や当日の食事は、消化に良くて脳のエネルギー補給に効果的な栄養素を摂ることが大切です。
受験合格のゲン担ぎのメニューも紹介しましたので、ぜひ取り入れてください。
この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
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