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受験生におすすめの食べ物5選!食べるとよいものとNGなものを紹介

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カテゴリ:基礎知識

人生の一大イベントである受験。
多くの受験生が学習と向き合う日々を過ごしていますが、勉強ばかりに意識が向き、睡眠不足や不摂生などが続くことも。
しかし、体調管理を行い正しい食事を取ることは、パフォーマンスの向上につながる大切なことです。
そこで、受験生におすすめの食べ物を受験当日・前日に分けて紹介。
また、体調に影響を及ぼす可能性のあるNGな食べ物も挙げていきます。
いいコンディションで受験に挑めるよう、本記事を参考に生活を見直してみてください。

受験生におすすめの食べ物


甘いものを食べて眠くなってしまったという声を聞きませんか。
このように、食べ物によって体調が大きく左右されます。
とくに受験では集中力だけでなく、記憶力や判断力も求められます。
高いパフォーマンスを発揮するには、まずは食事を見直すことが大切です。
そこで、おすすめの食べ物を紹介します。

消化に良いもの

受験シーズンはどうしても緊張してしまいますよね。
緊張すると胃腸にストレスを与えやすく、自律神経の乱れにつながることも。
また、ストレスにより消化不良になりやすいため、食事を摂っても腹痛や下痢、便秘などの症状が起こりやすくなります。
リラックスするのがなかなか難しい場合、以下のような消化にいい食べ物を摂ることがおすすめです。

・野菜:白菜、大根、キャベツ、にんじん、かぶ、だいこん、ほうれん草
・タンパク質:鶏むね肉、鮭、白身魚、豆腐、納豆、卵
・炭水化物:うどん、おかゆ、そば、白米
・果物:バナナ、りんご、ブドウ
・お菓子:ゼリー、プリン、蒸しパン

普段、調理する食材を小さく切るだけでも消化不良を防げます。
また「煮る・蒸す・茹でる」の3つの加熱方法を取り入れることもおすすめです。

体を温められるもの

受験シーズンと呼ばれる1〜3月は1年の中でもとくに寒いシーズンです。
体が冷えると、めまい、だるさ、肩こり、顔のほてりなどの不調をきたす可能性があります。
この症状は、室内と屋外の温度差によっても起こりうるものです。
そのため、体温調整は意識するようにしましょう。
体を温める食べ物は以下のとおりです。

・未精製の食材(黒糖、胚芽米など)
・冬が旬の食材(にんじん、れんこん・ごぼう、ほうれん草など)
・発酵食品(味噌、納豆など)
・お肉やお魚などのたんぱく質食材
・ビタミンEが豊富なナッツ類やアボカド
・唐辛子、ショウガ、にんにく、玉ねぎなどのスパイス

これらは冷え性対策にもあります。
また、紅茶やお茶などは温めてから飲むのもいいでしょう。
上記の材料を取り入れ、生姜湯を作ってみるのもいいですね。

ビタミンB1を含むもの

長時間勉強をしていると、疲れやすくなります。
疲労を軽減させるためには、ビタミンB1が重要です。
ビタミンB1は体内のエネルギー代謝を活発にし、糖質の分解と合成を行うことで体内に栄養素を行き渡らせます。
エネルギー代謝を活発にするため、疲労回復だけでなく、眠気を和らげる効果も期待できるのです。
ビタミンB1を含む食べ物には、豚肉、鶏肉、魚介類、大豆、全粒穀物などがあります。
しかし、ビタミンB1を摂りすぎると、食欲不振、イライラ、疲れやすさ、口内炎などの症状が出ることもあります。
1日あたりの摂取目安量として、成人男性は1.2〜1.4mg、成人女性は0.9〜1.1mgとされています。
食事に取り入れつつも、バランスを意識するようにしましょう。

ブドウ糖を含むもの

はちみつやバナナといった甘みのある食べ物に含まれるブドウ糖。
摂取することで頭が回転し、受験生にとって重要なエネルギー源となります。
脳細胞は通常、血液中のブドウ糖をエネルギー源としており、血糖値が一定以上ないと脳の動きが悪化し、疲労やイライラ、集中力の低下などの症状が起こります。
そのため、適切な量のブドウ糖を取り入れることは、脳の正常な機能を維持するうえで欠かせません。
しかし、ブドウ糖の過剰摂取は、血糖値を上昇させてしまい、肥満のリスクをはらみます。
白米や小麦粉といった血糖値を上昇させやすいものは、極力避けるようにしてください。
白米は玄米に、小麦粉は全粒粉に変えるなどの代替えで工夫するようにしましょう。

DHAを含むもの

DHAは、受験に必要な記憶力や判断力の向上に有効とされる成分が入っています。
DHAとは、Docosahexaenoic Acid(ドコサヘキサエン酸)の略称です。
妊娠中や幼少期など、健康な体づくりに必要な栄養素として知られています。
また、日本健康食品・サプリメント情報センターによると、EPA・DHAを1日当たり900mg以上摂取することにより、中高年の方の加齢にともない低下する記憶力、判断力の維持が期待できるという結果が出ました。
DHAを含む食べ物は以下のとおりです。

・マグロやサバ、鮭、イワシなどの青魚
・イクラやすじこといった魚卵
・ウナギや筋子
・魚の缶詰(さばの水煮缶、いわしの味付け缶、サンマの蒲焼缶、鮭の水煮缶など)

魚系が苦手な人は、サプリメントで代替も可能です。
ドラッグストアで簡単に見つけられるので、探してみてください。

鉄分を含むもの

鉄分は、血液中に含まれる細胞のひとつである赤血球の材料となる栄養素です。
赤血球の役割でもある酸素の運搬は、血液によって行われます。
そのため、鉄分により血液の量を増やし、脳に酸素を十分に供給することで集中力が高まるのです。
とくに貧血の症状には、集中力が下がりやすくなるため、鉄分を摂るといいでしょう。
鉄分を多く含む食べ物は、レバー、カツオ、小松菜、赤身肉などです。
吸収力を高めたい人は、タンパク質やビタミンCを含むほかの食べ物と一緒に食べることが推奨されています。
タンニンを含む飲み物は、鉄分の吸収を妨げるといわれているため注意が必要です。
タンニンは、コーヒーや紅茶などに含まれている成分を指します。
鉄と結合することで、不溶性の化合物を形成し、鉄分が吸収されにくくなるということです。
鉄分の吸収力の低下を避けるためにも、食事との時間を空けるなど、摂取タイミングに気をつけましょう。

受験生にNGな食べ物


先ほどは受験生におすすめの食べ物を紹介しました。
受験に向けてコンディションをよくしていくのは大切ですが、コンディションを悪化させる食べ物を避けることも大切です。
そこで、受験生にNGな食べ物を紹介します。

消化の悪いもの

受験前日は、消化の悪いものは控えましょう。
消化の悪い食べ物を摂取すると、胃にとどまる時間が長くなり、胃に負担がかかる可能性があります。
その結果、胃もたれや気持ち悪さを催すこともあります。
消化の悪い食べ物には脂肪や食物繊維の多い食材、具体的にはごぼう、きのこ、れんこんなどが挙げられます。
これらをどうしても食べたい場合は、調理方法や食材選びを工夫することで、胃への負担を軽減できます。
たとえば、食材をよく加熱することは有効です。
蒸す、煮る、または炒めることで、食物の繊維がほぐれ、生の状態よりも消化しやすくなります。
食材を細かく刻むことも有効です。

辛いもの

個人差はありますが、辛いものを食べすぎると不調をきたす可能性があります。
辛い食べ物に含まれる唐辛子の辛みとなる成分カプサイシンは、過剰摂取することで粘膜が傷つきやすくなり、喉や胃が荒れることがあります。
胃もたれや胸焼けなどの不快感はこのためです。
胃に刺激を与えることで、消化の時間もかかってしまうデメリットもあります。
一方で、辛いものを食べることで爽快感を得られるといった人もなかにはいるでしょう。
どうしても食べたいという人は、自身の体調や受験時期を考慮したうえで、考えてみてください。

生もの

牡蠣などの生ものに当たった経験をした人はいるのではないでしょうか。
生魚や生肉には、細菌や寄生虫による食中毒のリスクが潜んでおり、早い人は食後30分から4時間で腹痛、下痢、嘔吐といった症状が起こります。
腸管出血性大腸菌やカンピロバクターなど、さまざまな食中毒の種類がありますが、菌の潜伏期間は大体24〜48時間です。
カンピロバクターでは、2〜7日を要します。
そのため、回復までに2日以上かかることは珍しくありません。
もしその期間に受験があり無理に試験を受けたとしても、会場のトイレなどで感染が広がる可能性もあるので。
そのため、一般的には自宅療養が勧められています。

ゲン担ぎにおすすめの食べ物


日本では必勝を願ってトンカツを食べる風習があります。
このように、大切な試験や本番がある前日には、運気を上げるためにゲン担ぎとされる食べ物が食卓に並ぶことは珍しくありません。
受験前日と当日に食べるとよいゲン担ぎの食べ物を紹介します。

受験前日

受験前日におすすめのゲン担ぎの食べ物は以下のとおりです。

・カツ=勝つ
・れんこん=試験にとおる(穴が貫通していることから)
・タコ=多幸、オクトパス(置くとパス)
・西京焼き=最強

受験当日

受験当日におすすめのゲン担ぎの食べ物は以下のとおりです。

・おむすび=いい結果を結びつける
・おくら=五角(合格)
・こんぶ=喜ぶ
・いよかん=いい予感
・納豆=ネバネバ(最後まで粘り強く)

集中力を上げるためのコツ


試験では、限られた時間で問題を解かなければなりません。
そのため、いかに集中力をもって試験に挑めるかが重要です。
そこで、集中力を上げるコツを伝授します。

バランスのよい食事を心掛ける

栄養バランスの整った食事は、脳と体を正常に動かすために不可欠です。
とくに、脳を活性化させるタンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を摂るようにしましょう。
一方で、揚げ物や添加物の多い食品、辛いものは消化に負担をかけてしまいます。
前項でも紹介した「受験生にNGな食べ物」で挙げたものは避けましょう。

朝食を取る

朝時間がないことから朝食を抜いて学校や塾に行ってしまった人はいませんか。
実は、朝食には受験に効果的なパワーが多く含まれています。
文部科学省の調査では、毎日朝食をとる児童生徒ほど、学力調査の得点が高い傾向があるという結果が報告されました。
タンパク質やブドウ糖といった栄養素を摂取することは、集中力を高めるための脳のエネルギー源となります。
朝食を抜くと血糖値が不安定になり、脳をはじめとする体のいろいろな働きが低下してしまうのです。
体は24時間ずっと代謝活動が行われています。
そのため、食習慣が不規則であったり、1食抜いたりすることで、体に変化が起きるということです。
朝食は昼間の活動のため、昼食は午後の活動のため、夕食は質のいい睡眠をとるためなど、それぞれにちゃんとした役割があります。
とくに優先順位が低くされがちな朝食ですが、よい1日のスタートを切るためにも、意識的に取り入れるようにしましょう。
もし朝食の時間がないという人は、前日にその日の準備をするなど、朝の時間を十分に取れるような工夫を考えてみてください。

ちょうどよい食事量を心掛ける

多く食事を摂り過ぎてしまったとき、眠くなってしまうことがあります。
過剰な食事量だと、消化器官が食べ物を消化しようと血液を必要とするため、脳への血液供給が減少してしまうのです。
これが主な眠気のもととなります。
ほかの眠気を引き起こす原因は、血糖値を上昇させやすい炭水化物の過剰摂取です。
これらの点に気をつけ、適度な食事量と栄養バランスの食事が大切となります。
また、食事をする際はよく噛むことを意識しましょう。
噛むことで唾液の分泌が促され、唾液に含まれる消化酵素であるアミラーゼが栄養の吸収を促します。
満腹中枢も刺激されるので、適切な食事量で満足感を得られることが可能です。
さらに、噛むという行為は、脳に流れる血液の量を増やし脳を活性化させます。
よく噛むための食事の工夫として、乾物や豆類といった固いものを取り入れること、繊維質の食材を取り入れることは有効です。

お腹に負担がかからないようにする

お腹に負担がかからないようにすることも重要です。
消化のよくない食べ物を多く摂ると、消化器官に負担をかけてしまいます。
それにより、血液が消化器官に集中し、脳に送られる血液が減少して集中力の低下につながります。
お腹に負担がかかる食べ物の例には、脂っこい食べ物、辛い食べ物、食物繊維が豊富な食べ物などが挙げられます。
また、飲み物にも注意が必要です。
炭酸飲料は胃にガスを溜め込む原因となり、不快感を引き起こす可能性があります。
また、後ほど紹介しますが、カフェインを含む飲み物も胃の粘膜を刺激することもあります。
さらに、真冬の受験会場では冷たい飲み物にも注意しましょう。
胃の血管を収縮させるため、消化機能を低下させるリスクがあります。

十分な睡眠を取る

睡眠不足は心身ともに悪影響を及ぼします。
ペンシルベニア大学などの研究チームが行った実験によると、6時間の睡眠を2週間続けると、集中力が酩酊状態に近づくという結果が報告されました。
また、5日間睡眠不足が続くと統合失調症やうつ病などの患者に似た脳機能の変化を起こし、混乱や不安、抑うつ傾向が強まることが、国立精神・神経医療研究センターの研究で明らかになっています。
睡眠不足が長期間続くと、思考力、集中力、記憶力、注意力などの認知機能が低下する可能性があります。
睡眠不足による悪影響は短期間ですぐに現れるため、日頃から適切な睡眠を心がけましょう。
適切な睡眠時間は個人によって異なりますが、一般的には成人においては6〜7時間前後が推奨されています。
先ほど睡眠時間が6時間未満の場合、認知機能や情緒安定に影響を与え、集中力が低下するといいましたが、逆も然りです。
というのも、長時間の睡眠は心疾患のリスクを高める可能性があります。
米国最大の死因とされる心疾患の確率は、1日8時間以上寝ることで34%も高くなるとの研究結果が出されました。
そのため、長過ぎず短過ぎない適切な睡眠時間を取ることが大切となります。
日中どうしても眠い場合は、15〜20分ほどの仮眠をとるようにしましょう。
短時間で頭が整理され、眠気もすっきりするとされています。
しかし、20分を超えると深い睡眠状態になり、なかなか起きられない状態が続くので避けてください。

カフェインの摂りすぎに気を付ける

カフェインを飲むと目が覚める理由は、カフェインが中枢神経系に作用し、覚醒作用を起こすからです。
一般的には、適量で摂取した場合に一時的な効果は得られますが、摂取量が多過ぎてしまうと不安感や神経過敏につながる可能性があります。
適切な量は、健康的な成人は1日に最大400mg(約3杯相当)までとされ、13歳以上の青少年についてはデータが不十分であるものの、1日に2.5mg/kg 体重以上は控えることが推奨されています。
また、カフェインは腹痛や下痢、利尿作用などのリスクもあります。
受験当日にそのような事態を避けるためにも、適切な量に抑えるようにしましょう。
受験生の健康やコンディションは重要ですが、それらに影響を与えるのは食べ物だけではありません。
こちらでは、勉強するときに起きる眠気の原因と対策について解説しますので、合わせてご覧ください。

まとめ


受験シーズンで不安に感じていた人は、本記事を読んで少しでも安心していただけたら嬉しいです。
適切な食事を取り、健康的な生活を送り、当日に挑みましょう。
大阪のおすすめ医学部予備校13選では、医学部予備校に関する情報のほかにも、本記事のようなお役立ちコラムを掲載しています。
ぜひ参考にしてみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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