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親が医者じゃないと医学部には合格できない?一般家庭は合格可能?親がするべきこととは

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カテゴリ:基礎知識

本記事では親が医者じゃないと子供は医学部に合格できないのか、詳しく解説しています。
医学部受験は他の学部と比較しても難易度が高い試験です。
そのため、親の配慮や気遣いも重要です。
記事内では親が子供にすべきこと、注意点についても解説します。

親が医者じゃないと医学部に受かりにくいのか?


医学部生のなかには、親が医者である方が一定の割合でいます。
そのため、医学部は親が医者でないと合格できないと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、親が医者じゃないと医学部に受かりにくいのか、また、親が医者でないことのメリットデメリットをご紹介します。

結論:親が医者かどうかは関係ない

結論から述べると、親が医者かどうかは医学部合格に関係ありません。
医学部受験は狭き門ですが、受験時に受験生の出自が問われることはなく、合格かどうかは入試成績で決まります。
親が医者であれば、医学部進学に必要な費用面での問題は少ないことや、医者を身近な存在として捉えられることなどから、子供が選択肢の一つとして医学部を選びやすいという傾向はあるでしょう。
しかし、受験は実力主義ですので、親が医者かどうかが合否に関わることはありません。

親が医者じゃない割合は70%程度

実は、国公立大学の場合では親が医者ではない医学部生の割合は70%となっています。
親がサラリーマンであったり、自営業の家庭であることが多く、親を医者に持つ学生は希少だといえます。
一方、私立大学の場合では50%が親が医者ではないとなっています。
私立大学では国公立よりも親が医者である割合が高く、学費が高いという特徴から医学部へ通えるような恵まれた家庭が多いのが実情です。
しかし一般的な経済力かつ親が医者ではない家庭であっても金銭的な相談を聞いてくれる予備校もある為、必ずしも裕福でなければ医学部を目指すことは不可能ということはありません。

親が医者じゃないメリット


親が医者ではない場合のメリットについてまとめてみました。

過度なプレッシャーがかからない

親が医者ではないメリットの1つ目は過度なプレッシャーがかからないことです。
親が医者をしている場合では、少なくとも子供も将来は医者を目指してほしいというプレッシャーをかけてしまう可能性があります。
しかし、親がそうではない場合では、良い意味で周囲の期待や過度なプレッシャーをかけることがないといった点があるため、気負わず医学部を目標に勉学に励むことが出来ます。

将来の選択肢が幅広く取れる

親が開業医の場合など、将来は跡継ぎとして親と同じ診療科まで選ばなければならないケースも少なくありません。
眼科のクリニックの子供であれば、必然的に眼科を診療科として選ぶことになります。
本人が外科や内科など他の道に進みたくても、許されない事情があります。
ですが、親が医者ではない場合は上記のような縛りはありません。
ご自身がなりたい好きな道に進むことが可能なため、選択肢が広いと言えるでしょう。

親が医者じゃないデメリット


次に、親が医者ではない場合のデメリットで代表的な3点をまとめてみました。

医学部受験や医療業界の知識が入ってこない

まず第一に、医療業界の情報を得にくいという点です。
医者を目指すにあたっては、医学部へ合格するだけではなく将来を見据えたキャリアプランについて、考えておく必要があります。
しかし、親が医者ではない場合は周りに相談できる相手がいないため、医療業界に詳しい情報を得ることが難しく、将来の展望を検討しにくいといえます。
また、医学部へ進学するにあたって、学びたい内容がカリキュラムに盛り込まれているかどうかという情報も得ることは容易ではないです。
たとえば、国内の医学部を選択する上で参考にする資料の一つに【THE世界大学ランキング】の日本版がありますが、一般的にはなじみのない情報のため、知らないままの受験生も沢山います。
また、総合的な連携教育を受けたい場合、薬学部・歯学部・福祉学科それぞれと連携教育が受けられる医学部など多岐にわたる医学部が多数あるため、医療関係の情報がないと選びきれないことも多数あるでしょう。

医療関係の人脈が広がりづらい

二点目は、病院関係者などへのコネクションがないといったものです。
医学部へ進学し医師免許を取得したら終わりではなく、就職活動が始まります。
病棟で勤務する臨床医を具体例にすると、医者と病院を繋いでくれるシステムを利用することが主流です。
しかし親が医者である場合、病院関係者とのコネクションを持っている場合もあるため、システムを使った就職活動を行わなくても、いい病院への勤務が決まることも珍しくないでしょう。
したがって。
親が医者ではない受験生は親が医者の受験生と比べて就職する際、不利であるとも言えます。

親から受験の理解を得づらい

最後に3点目は親が医者でないため、受験の理解が得づらいことです。
浪人が当たり前の世界である医学部受験の過酷さを考えると、他学部の受験でいいのではないかと思ってしまう親も少なくないでしょう。
子供に辛い思いをしてほしくないと感じられていると思います。
また医学部受験には、多額の塾・予備校の授業料がかかります。
親の金銭的負担も大きいです。
他には、大学に6年間通うことへのデメリットを感じてしまったり、封建的な考えの親御さんは、女性が医者になると結婚できないと言ったりします。
医学部受験で、女性の受験生の点数が男性の受験生より点数が高くても落とされるといった、医学部入試の女性差別もたびたび報道されました。
したがって、親が医者ではない受験生は親が医者の受験生と比べて、受験の理解が得づらいと言えます。

子供を医学部に進学させるためにすべきこと


次に、親が子どもを医学部に進学させるために、すべきことを5点まとめました。

医師への興味を持ってもらうこと

まず、一つ目は医師への興味を持ってもらうことです。
医師への興味が無ければ、医学部受験への気持ちが続かないため、最重要と言えます。
医師を目指すきっかけは、一生のやりがいになると思ったから。
自分が病気やケガをしたときに支えてもらったから。
この2つが多い傾向にあります。
子どもが病気やケガをした際に、医師に助けてもらったことを伝えるのも良いかも入れません。
また、実際に医師になった人の中にはドラマや漫画で医師を見て医師を志した方も少なくありません。
幼いころから医療に関することを日常に取り入れていくことが重要です。

医師の魅力を伝えること

2つ目は、医師の魅力を伝えることです。
医師の魅力といえば、自分が関わった治療で患者さんが回復して喜んでくれることや人の役に立てること、社会的地位の高さと高い収入など様々な魅力があります。
その魅力を伝えるためには、近所に医師がいたら実体験を聞いてみたり、最近では医療従事者不足により学校での説明会や体験ツアーが行われているため、それに参加すると良いでしょう。
そうすることで、子どもに医師の魅力を伝えられると考えられます。

学習の環境を整えてあげること

3つ目は、学習の環境を整えてあげることです。
医学部受験には学習が欠かせません。
幼いころからの勉強習慣が重要になってきます。
子どもの頃の遊びで得た考え方や数理的思考がとても重要です。
勉強しやすいように大きめの勉強机、静かな環境を作ることも勿論ですが、生活リズムを整え十分な睡眠と栄養も取ることを忘れてはいけません。
風邪を引かないように手洗いうがいの習慣を身につけさせることも重要です。
医学部受験には圧倒的な勉強量が必要です。
それに耐えうるために幼いころから室外でよく遊び体力を付けることも大切です。
したがって、子どもの学習環境を整えることは勿論、生活リズムを整え体力を付けることが重要です。

受験情報を集めてあげること

4つ目は、受験情報を集めてあげることです。
受験は情報戦だと言われています。
近年、様々な受験方式が生まれ十人十色な受験方法を取っています。
一般受験でも科目数や難易度も様々であるため、自分の得意科目をいかした受験方法を調べる必要があります。
推薦入試を受験する人がかなり増え、国公立でもその枠が拡大しています。
私立の大学では、受験方式が複雑化してきて、どの受験方式で受ければよいのかわからないことも起こり得ます。
そうなったときに親が子どもの得意科目、苦手科目にあった受験校と受験方式を見つけてあげることで、医学部合格へと一歩近づきます。
情報収集のためにSNSを活用したり、医学部塾の相談へ出向き傾向を知ることが必要です。

予備校に通わせること

5つ目は、予備校に通わせることです。
医学部受験は難関であり、突破するには高い得点率が必要であるため、予備校や塾で指導を受けて十分な受験対策を行うことが有効です。
医学部受験予備校であれば、医学部受験に特化したカリキュラムで、志望校に合格実績のある講師から指導を受けられたり、最新の受験情報を活用して受験に臨むことができます。
その際、個別指導と集団のどちらの予備校を選択すればよいのか迷われる方も多いのではないでしょうか。
個別指導の予備校や塾では、各生徒の状況に最適な授業を柔軟に受けることができるため、医学部合格を目指すうえでより効率的に受験対策を行うことができるでしょう。
また、集団授業であれば同じく医学部を志望する生徒たちと同じ環境で切磋琢磨することで、よい刺激を受けられますし、長い受験期間もモチベーションを維持しながら勉強することができるでしょう。
そして、予備校に通わせることで親子間で医学部受験への理解を一致させることができます。
このような理由から、親が医学部受験に明るくない場合、子供を予備校に通わせることは非常に有効だと言えます。

子供を医学部受験させる際に気をつけること


最後に、子供を医学部受験させる際に気をつけることについて3点ご紹介します。

理想やプレッシャーを押し付けすぎない

まず一つ目は、理想やプレッシャーを押し付けすぎないことです。
受験し、大学で学ぶのは子供です。
子供自身に医学部進学を目指したいという強い希望がなければ、親の押しつけになってしまいます。
押し付けは、親子関係に摩擦や亀裂をもたらすことに繋がります。
健全な親子関係を維持するためには親子双方で話し合い、子供の気持ちを一番に考えて、進路選択を行うことが重要です。
また、過度な理想やプレッシャーは子供の心理的な負担や不安を高め、心身に異常をきたすこともあります。
親は子供にプレッシャーや理想を押しつけず、子供の意思を尊重し、温かく見守っていく姿勢が必要でしょう。

勉強の干渉をしすぎない

二つ目は、勉強の干渉をしすぎないことです。
自分の子供がしっかりと勉強できているか心配になってしまう親は多いでしょうが、子供の勉強に口出ししすぎると、かえって子供のやる気を削いでしまったり、子供自身で目標を立てて学習を進めることができなくなったりしてしまいます。
というのも、親が過度に介入してしまうと、子供が自らの学習に責任を感じなくなってしまうからです。
塾選びを親の意向で決めることや、模試や定期試験の結果を厳しくみるようなことも過干渉といえます。
子供が自らの力で学習計画を立て、自らの意思で塾選びや進路を選択することで、モチベーションを維持しながら努力することができるでしょう。

放置したり、ネガティブな発言をしない

三つ目は、放置したり、ネガティブな発言をしないことです。
医学部受験は長期間に渡り厳しい競争があるため、親は子供の努力や苦労を理解し、サポートすることが重要です。
そのため、干渉しすぎないようにと放置することも良くありません。
子供が予備校などで主に勉強している場合、必ずしも努力が結果として反映される訳ではないため、親は模試結果などから子供がちゃんと勉強しているのか不安を抱くこともあるでしょう。
しかしそういった時、子供こそ挫折し苦しい状況の中にあるのです。
例えば「ちゃんと勉強してるの?」「医学部は無理だろう」といったネガティブな言葉は、子供の自信を損なう可能性があります。
医学部受験は失敗や挫折が伴うものですが、親がポジティブな姿勢で言葉をかけ、寄り添うことで子供の自己肯定感を育てることができます。
放置したりネガティブな発言をしたりせずに、子供の努力を称賛することで、子供は困難に立ち向かう力を養うことができるでしょう。

まとめ


この記事では、親が医者じゃないと医学部に受かりにくいのか?について詳しくご紹介しました。
結論として、親が医者じゃないと医学部に受かりにくいといったことはありません。
しかし、子供の医学部進学を望む場合には、親が子供の自主性を尊重するだけでなく、医学部受験についての情報収集や大変さの理解など、子供が努力し続けられるようサポートしていくことが重要です。
そのため、医学部受験に精通し、手厚くサポートしてくれる予備校を探し求めている方も多いのではないでしょうか。
医学部進学を目指す方の頼りになる味方として、医学部受験予備校の医進の会がございます。
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この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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