医学部受験における選択必須科目は?生物と物理のメリット・デメリットを徹底解説!
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本記事では、医学部受験においての生物について詳しくご紹介します。
生物を選ぶメリット・デメリットや生物で受験を有利にできる人の特徴などをまとめ、徹底解説しています。
またおすすめの参考書なども紹介しているので、医学部受験を考えている方は是非参考にしてください。
必見のコラムです。
目次
医学部受験における理科の選択科目について

医学部受験を考えている方の中には、理科選択をどうしようか迷われている方も多いのではないでしょうか。
大学受験における悩みの一つに、受験科目の選択があり、医学部受験に関しては一般的に国公立大学・私立大学問わず、医学部医学科の受験科目として、理科3科目「物理、化学、生物」のうちから2科目を選択し、受験する必要があります。
理科が足枷となってしまうと合格できない可能性があるため、どの科目を選ぶのかが非常に重要だといえます。
では、理科の科目は何を選択したらいいのでしょうか。
理科の選択科目の選び方について詳しく解説します。
物理と生物ではどちらを選択すればいいの?
物理と生物ではどちらを選択すればいいのでしょうか。
医学部受験の理科では、大多数の大学が二科目選択での受験方式です。
受験生の多くが化学を選択し、残った物理か生物のどちらにするかで悩んでいます。
どの科目にもメリットがあればデメリットも必ずあります。
そのため、メリットとデメリットの両方を正しく理解し、自分に合った科目を選択することが大切です。
生物がおすすめ|医学部入学後の生物知識の重要性
生物と物理のどちらを選ぶか迷っている場合は、医学部入学後の学習内容や、将来医師として必要になる知識を基準に考えてみましょう。
入学後や医師の視点から見ると、生物を選択する意義は非常に大きいといえます。
医学部では1年次から理科科目を履修しますが、特に生物は学習範囲が広く、予後や概念も多いため、高校で未履修だと理解に時間がかかりがちです。
分子生物学や細胞の仕組みなど、基礎知識を前提として授業が進むことも多く、生物を選択していた学生の方がスムーズに学習を進められます。
一方で、生物を選んだことで物理が不利になる心配はほとんどありません。
多くの医学部では物理は既習・未習でクラスが分かれており、未履修者でも基礎から学べます。
暗記量も多くないため、大学からでも十分に対応可能です。
医学は人間という「生物」を扱う学問です。
医学部の専門課程では、分子生物学や発生学をはじめ、免疫学、神経科学、病態生理、解剖学など、生物の知識を前提とした分野を学びます。
これらは医師になった後の臨床理解にも直結します。
以上を踏まえると、生物選択は医学部での学習を助けるだけでなく、将来医師として働くうえでも重要な基礎となります。
物理未習の不利は小さく、生物選択が不利になることはありません。
生物を選ぶメリット・デメリット
生物は暗記量が多い科目です。
物理のように計算問題もなく、考察力・記述力が必要です。
そのため生物を選ぶメリットは暗記を含め、勉強した分だけ得点に繋がりやすく、安定して得点がとれる所です。
特に数学が苦手な人、文章を読み解いたり長文記述問題に抵抗の無い人にはおすすめです。
デメリットとしては、暗記だけではなく与えられたデータを元に、知っている知識で記述する論理的思考力が重要になるので高得点が狙いにくい所です。
物理を選ぶメリット・デメリット
物理は暗記量は少ないですが数学の要素が多く含まれていている科目です。
そのため数学が得意な人は、高得点を取りやすく、共通テストや中堅レベルの私立大学では満点を狙いやすい科目です。
また物理を選択する人が多いため、参考書・問題集が充実しているメリットもあります。
デメリットとしては、医学に密接に関連した科目ではなく、大学入学後においても大きく関連する点が少ない所です。
また、計算ミスにより関連した問題をまとめて失点するリスクもあります。
生物選択可能な大学・不利なケース
医学部受験では、「生物は不利」といわれることがありますが、実際には生物選択で受験できる大学は多く、この考えは誤解です。
私立医学部の多くは、理科2科目として「化学+生物」または「化学+物理」を選択でき、生物選択者も普通に合格しています。
一方で、一部の国公立大学では二次試験で物理・化学を指定しており、その場合は生物選択では受験できないことがあります。
ただし、共通テストでは生物が使える大学も多く、対応は大学ごとに異なります。
つまり、生物選択が一律に不利になるわけではありません。
志望校の科目指定を事前に確認し、自分に合った選択をすることが重要です。
化学は選択必須の理由
医学部は理系であるため、化学はほとんどの大学で必須科目になっていることが多いです。
一部の大学では化学が必須ではない学校もありますが、多くの受験生が理科2科目選択のうち1科目目は化学を選択しています。
化学は生物・物理との内容が関連する部分が多いため、化学を予備知識として生物と物理も理解がしやすく学習効率も高いからといえます。
また、医学の勉強をする際にも化学の知識は非常に重要になるため、化学を十分に勉強せずに医学部に合格した場合、しっかり学習してきた学生との差を感じるかもしれません。
地学はおすすめできない理由
地学は理系で履修できる高校がそもそも少なく、受験できる医学部もかなり限られています。
参考書や問題集も少ないため、対策も取りづらく勉強するのに不利な科目です。
その為、共通テストの地学受験者数は他の理科科目と比べると、地学を選ぶ理系受験生は非常に少ないです。
一部の医学部では地学で受験が可能ですが、高校で履修が可能、さらに志望校が地学受験可能でない限り、医学部受験において選択科目で地学を選ぶ必要はないといえます。
医学部生物選択者の割合と動向
医学部受験生の理科選択では、生物を選ぶ人は一定数おり、近年は増加傾向にあります。
全体では3〜4割程度ですが、私立医学部ではさらに高い割合になることもあります。
物理は計算力を必要とする受験生に選ばれやすい一方、生物は暗記と理解で得点を安定させやすく、医学部進学後の学習との親和性も高いため、多くの受験生が戦略的に選択しています。
国公立では物理選択者がやや多い傾向がありますが、私立では生物選択者が主流となる場合もあります。
生物選択者は少数派ではなく、医学部受験において十分現実的な選択肢であり、自分の得意分野や志望校に合わせて選ぶことが重要です。
生物、物理の特徴とおすすめする人のタイプ

生物、物理の特徴とおすすめする人のタイプについて詳しく解説します。
生物の特徴とおすすめの人
生物は化学や物理に比べると難易度の高い計算問題は少ないですが、その反面暗記量が非常に多く、考察力・文章読解力が求められる科目です。
そのため、文系科目のような側面があることが特徴だといえます。
生物は物理に比べて高得点は目指しにくいですが、複雑な計算問題がほとんどなく独立した問題も多いため、連鎖的に複数の問題でミスするリスクが低く、一度覚えてしまえば合格圏内の点数を十分に狙えます。
初めて見る問題も多いですが、与えられた資料を正しく読み解き、問題文中で出された条件を見落とさなければ、背景知識がなくても解答できる問題も中にはあります。
そのため暗記や文章記述問題を得意とする方には生物がおすすめです。
また、数学や計算が得意ではない方にとっても生物は安全策としておすすめといえます。
物理の特徴とおすすめの人
物理は他の理科科目より暗記項目が少ないのが特徴となっています。
そのため、暗記項目の多い生物と比べると、現象の理解を理解しておけば高得点を狙いやすい科目だといえます。
しかし数学的要素が強いため、なぜその公式を使うのか、微分・積分、ベクトルの知識の応用が求められるなどという本質的な理解も重要な科目です。
したがって、医学部受験で物理選択がおすすめの人は数学が得意で、ある程度理解ができている人、そして解くスピードも速い人です。
一度解法のパターンを理解してしまえば、ミスをしない限り高得点が狙えるため、理科を得点源にしたいという方にも最適です。
物理を得意科目にして着実に点数が取れるようになれば、医学部合格の可能性も高くなるので、自身が物理に向いているかを踏まえたうえで物理選択を検討してみましょう。
医学部生物の難関と呼ばれる2つの正体

医学部受験における生物は、かなり難易度が高い問題が多い印象です。
しかし、難易度の高さにもタイプがあります。
その難易度の分け方について、詳しく見ていきましょう
【試験問題の3類型】理論
まずは試験問題全てを、大まかに3つのタイプに分けてみましょう。
すると、「基本的・標準的な問題」、「やや応用力が問われるものの高校範囲内の知識を活用すれば解ける問題」、「高校履修範囲以外の知識が必要になる問題」に分けることができます。
さらに2番目の「高校知識の活用で解ける応用的問題」については、易しめの問題と難しめの問題で分けることも可能です。
ここでの易しめの問題とは、少しの工夫で典型問題として捉えることが容易い問題を指し、難しめの問題とは、ひと工夫だけでは足りず、解くにあたって複数のテクニックの組み合わせが求められる問題を指します。
【難問の2分類】理論
今度は、難問を分けてみましょう。
そうは言っても非常にシンプルです。
「難問」という言葉が指すのは、先ほど試験問題を分類したうち2番目の「高校知識の活用で解ける応用的問題」のうち難しい方の問題と、「高校履修範囲以外の知識が求められる問題」です。
つまり、言い換えると「努力次第で解ける難問」と「そもそも解けない前提で作られている難問」の2種類があるわけです。
この2種類こそが、難関と呼ばれるものの正体です。
では、これらにどう立ち向かうか。
問題をどう解決するか。
高校の知識で解けない問題は、見分けた上で手を付けない、「解かない」という判断が求められます。
取り組むなら解ける問題を見極めるべきでしょう。
生物で受験を有利にできる人の特徴4選

続いて生物で受験を有利にできる人の特徴について詳しくご紹介します。
①理科に時間を割けない人
医学部では多くの大学で英語と数学の配点が高い傾向にあり、出題内容も非常に難しいです。
英語と数学は習得に時間を要するため、理科科目に多くの時間を費やすことは難しいです。
そのなかでも生物は他の科目と比べて、基礎的な単語の習得や流れの把握を中心とした学習内容になるので、合格点をとるために必要な時間が比較的少ないです。
そのため、数学や英語を身につけるのにより多くの時間を割きたいという方にはとてもおすすめです。
②計算ミスが多い人
生物では、数学や物理のように複雑な計算問題を出題されることはほとんどありません。
さらに、問題同士が連動しているような出題ではなく基本的に1問1問が独立しているため、どこかでミスをしたとしても他の問題に影響せず挽回しやすいです。
計算ミスが多い人でも、そもそもミスが発生しうる問題が少ない、またミスによるマイナスの影響が最小限に抑えやすいことから、得点につなげやすいと言えます。
③読解が得意な人
医学部生物では、思考力を問うような問題の出題が多く見られます。
そういった問題では、長文を読んで理解し、論理的かつ簡潔に文章をまとめて回答する力が要求されます。
まれに知識がなくとも得点源にできる問題が出題される場合もありますが、これは事前にある程度、解く練習をしておく必要があります。
しかし全体的に、読解が得意な人や文章をまとめるのが得意な人にとっては、生物を選択することが受験におけるアドバンテージになり得ると言えるでしょう。
④生物が好きな人
医学部受験において、物理の方が有利であるというような噂を聞いたとしても、気にしないでおきましょう。
というのも、ほとんどの医学部で、選択科目が原因で有利・不利になることは無いからです。
また、受験は長期戦ですから好きなもの・得意なものであればそれは強い武器にできるでしょう。
もしあなたが生物が好きなのであれば、自信を持って選択しましょう。
医学部受験における生物のおすすめ参考書3選

医学部受験で合格を勝ち取るには、自主学習時間をどれだけ効果的なものにするかがカギとなります。
ここでは、医学部受験における生物のおすすめの参考書について、どのような人が使うと効果的か、また効果的な使い方、などについて紹介していきます。
生物基礎問題精講
まず、一つ目は「 生物基礎問題精講」です。
この本がおすすめの人はこんな人!
生物基礎問題精講は生物の入試問題集にまだ触れたことがない人におすすめです。
生物基礎問題精講は標準レベルの典型問題が厳選してまとめられているため、これから入試問題に触れる受験生にとっては最初の一冊として非常に適しています。
そして、分野によって得点率に大きく差がある人にもおすすめです。
ある程度勉強している浪人生に多いかと思われますが、自分の得意な分野であれば高得点が取れるが、苦手な分野であればとたんに得点できなくなる人です。
このタイプの人は苦手な分野の基礎力が不足していることが多いため、まずこの問題集をやってみて、現状の自分がどの分野が理解できていて、どの分野が理解できていないのかをしっかり把握するところから始めると良いでしょう。
こんな問題集!
生物基礎問題精講は、テーマごとに学習すべきポイントが、簡潔で分かり易くまとめられています。
入試で頻出の典型問題が厳選して掲載されており、この一冊を完璧に仕上げることで典型問題の解法を習得できることはもちろん、より難しい問題を解くためにも欠かせない基礎力をつけることができます。
そのため、医学部受験のための必要最低限の知識を習得するために最適であるといえます。
そしてデザイン性も非常にシンプルかつ、圧迫感のない構成となっています。
1テーマにつき厳選問題が1題ずつという配置で、各ページが復習しやすくなっているため、復習が非常に大事になってくる医学部受験において役に立ちます。
大森徹の最強講義117講
二つ目は「大森徹の最強講義117講」です。
この本がおすすめの人はこんな人!
まずは生物を学校の授業で受けているがいまいち理解が出来ずにいる人です。
学校や予備校での授業は授業時間の関係上、細かい仕組みを解説せずに覚えるべきことだけ軽く扱ってしまうことがよくあります。
大森徹の最強講義117講では教科書で難しく書かれていることも、噛み砕いて分かりやすい表現で表されているため、授業で疑問に思った部分はこちらの参考書を読み、仕組みを理解しましょう。
次に生物を共通テストのみで利用しようと検討している人です。
昨今の共通テストでは知識問題の比率が少ない傾向にあり、実験考察などの思考力が求められる問題が増えてきています。
実験考察が出来るようになるためには、始めに実験のデータをしっかり読むことが重要です。
大森徹の最強講義117講では歴史的にも有名な多くの実験が記されており、この内容を丁寧に読むことで読解力が自ずと身につくことが期待できます。
最後は個別試験での生物の対策として更に知識を得たい人です。
大森徹の最強講義117講は基礎的な内容はもちろんですが、難関大学において考察問題として出題されるであろうテーマがより詳しくいくつも扱われています。
この部分まで読みすすめることで、生物の知識がより深まり国公立大の二次力が養成されることが期待できます。
こんな参考書!
大森徹の最強講義117講は、通常の問題集とは違い、普段の勉強で行き詰ったときや、理解しづらい学校の授業の復習をするときに利用するなど、辞書的な使い方をするものです。
中身はイラストなども多く使用されており、簡単に読み進めることができます。
さらに、解説が驚くほど分かり易く、すっと頭の中に入ってきます。
そのため、この参考書で細かい背景知識を身につけることで、かなり難易度の高い医学部の試験問題にも挑戦することができるようになります。
大森徹の最強講義117講は、授業を理解するための補助から難関大学の入試まで幅広く適応しているまさに最強の一冊です。
視覚でとらえるフォトサイエンス 生物図録
三つ目は「視覚でとらえるフォトサイエンス 生物図録」です。
この本がおすすめの人はこんな人!
この参考書は何といっても、画像資料が豊富という特徴があり、視覚から脳を刺激してくれます。
図や写真を見て理解を深めたい方や、実験の手順なども、分りやすくまとめられているので理解しやすいのも特徴です。
また最新の情報が含まれているため、医学部受験の時事的な生物問題の対策にも役立ちます。
偏差値に関わらず、医学部受験をされる方にはおすすめできる万能な参考書です。
こんな参考書!
医学部受験において、復習がとても大切だということは、皆さんもよくご存知でしょう。
しかし、どんな方法で効率的に復習をすればよいか?という方法は意外と知られていないことが多いです。
効率的に復習をするのに効果的な方法の1つに、【五感】を100パーセントの力を使い稼働させ続けることが挙げられます。
目で見る、口に出す、耳で聞くことで、驚くほど効率的に復習が出来るのです。
ここで役に立つのが、視覚的にも多くの情報を持っている「図がたくさん用いられている書籍」です。
ご紹介する「生物図録」はこれでもかというほど、たくさんの視覚的な情報が掲載されています。
それだけではなく、最新の医学研究によるコラムも豊富で、医学部受験でよく問われる「時事」生物問題の対策にもとても役立ちます。
医学部生物の効率的な勉強法
医学部受験で生物を得点源にするには、計画的で効率的な学習が欠かせません。
まず、学習は「基礎理解→暗記→問題演習→記述対策」の順に段階的に進めると効果的です。
教科書や参考書を使い、細胞生物学や遺伝、免疫など基本概念を確実に理解することが最初のステップです。
理解した内容は、自分なりに整理したノートや図でまとめると記憶に残りやすくなります。
暗記は単なる丸暗記ではなく、関連性を意識して覚える方法が有効です。
例えば、ホルモンの作用と分泌器官、免疫細胞の種類と働きなどをセットで整理すると定着しやすくなります。
フラッシュカードやアプリを活用して反復するのもおすすめです。
問題演習は、まず基礎問題で理解度を確認し、過去問や応用問題で実践力を養います。
記述問題は、答えを丸暗記するのではなく、自分の言葉で説明できる形で整理すると、答案作成力と理解力の両方を高められます。
このように、基礎理解・暗記・演習・記述練習を体系的に組み合わせることで、医学部生物の学習を効率よく進め、合格に直結させることができます。
医学部受験における化学と生物の傾向・対策

続いて医学部受験における化学と生物の傾向・対策についてご紹介します。
生物の傾向と対策
以下で医学部受験における生物の傾向・対策を基礎から応用レベル別に詳しく解説します。
生物の傾向・対策(基礎レベル)
基礎レベルの対策は、教科書レベルの基本的な知識を身につけることです。
近年共通テストや国公立大学の生物では知識問題の比率が少ない傾向にあります。
しかし私立大学においては、出題の中心は教科書レベルの標準的な内容で、生物用語の空所補充や選択がかなりの割合を占める傾向にあります。
また、標準レベルの出題が7~8割程度出題され、残りの部分で詳細な知識や高度な思考力を要する考察問題が出題されるという形式もよく見られます。
そのため、教科書レベルの基本的な知識の正確な理解が必要とされます。
そこで、有効な対策を3つご紹介します。
1つ目は、教科書を徹底的に学習することです。
参考書に目を通す前に、教科書の内容を理解しておきましょう。
正確な内容を一つ一つ丁寧に学んでいくことが重要です。
特に教科書で太字で記述されている箇所は重点的に記憶することが重要です。
2つ目は、重要語句の周辺の事項も一緒に整理して理解することです。
例えば「インスリン」なら、どこから分泌されるホルモンなのか、科学的にはどのような物質であるのか、どのような働きがあるのか、レセプターは標的細胞の細胞膜上にあるのか、もしくは細胞内にあるのかなどをまとめて理解するとより記憶の定着に繋がります。
3つ目は、頻出分野の対策です。
動物の反応、体内環境、生殖・発生、細胞、代謝、遺伝情報、組織や器官などは出題の頻度が非常に多い分野です。
これらの分野は様々なパターンで出題されるため、過去問などで多くのパターンに触れておくことが重要です。
細かい知識を問われることもあります。
例えば、組織や器官の名称を問われることもあります。
覚えていなければ答えられないので、資料集や図説などで器官の写真や模式図をよく見て、各部の構造や名称などを自分で図に描きおこすなどして学習しましょう。
特に、血液循環や腎臓、肝臓、免疫などの体内環境は詳細に学習しておくと良いでしょう。
生物の傾向・対策(標準レベル)
標準レベルの対策は、論述問題に取り組むことです。
共通テストや国公立大学では論述問題の出題が多い傾向にあります。
また、私立大学でも例年20~60字程度の論述問題の出題があります。
論述問題には、知識で記述できるものと実験結果から考察するものの2パターンがあります。
知識で記述できるものは、私立大学では生物用語を説明する問題が多い傾向にあります。
そのため、教科書の太字の生物用語を50字程度で説明する練習や、標準レベルの問題集の論述問題に数多く取り組むことが有効です。
国公立大学では「~という言葉を使って説明せよ」「特に~に言及しながら述べよ」といった条件付きの問題や、理由や根拠を問う問題など様々な形式で問われます。
これらの問題は、高校で学んだ知識だけで答えられます。
しかしここで注意したいのが実験結果から考察する問題です。
この種の問題は、国公立大学において出題が多く、高校では詳しく学ばない内容について実験結果からの考察を求められることがあります。
今後は、実験内容に関する本格的な論述問題が増えていく傾向にあると考えられ、真の考察する力と論述する力が問われるでしょう。
また、字数制限は年度により大きく異なります。
100字程度が主流ですが、100字を超える場合もあります。
頭で理解したつもりでも、いざ答案に記述するとなると表現力も問われます。
普段から自分の頭で考え、自分の手で文章を書いて練習することが重要です。
生物の傾向・対策(応用レベル)
応用レベルの対策として、実験考察問題に積極的に取り組むことが非常に重要です。
近年、共通テストや国公立大学の入試では、単なる知識の暗記だけでなく、データの読み取りや考察を伴う高度な思考力が求められる問題が増えています。
共通テストの生物において、問題は大きく三種類に分類できます。
知識のみを問う問題は約15%、知識と考察の両方を問う問題は約70%、知識を必要としない考察問題は約15%です。
特に考察問題では、問題文や実験データ、グラフ・図表から正確に情報を読み取り、必要な情報を取捨選択して分析・統合する力が求められます。
こうした力は一朝一夕には身につきませんが、問題集や過去問で早い段階から演習を重ねることで養うことができます。
国公立大学でも実験考察問題は中心的に出題されており、図・グラフ・表などで示されたデータを基に、傾向や特徴を読み取り、実験結果を考察する力が問われます。
特に動物の反応や体内環境、代謝、遺伝情報などの分野ではグラフが頻出し、遺伝の分野では図解化された内容の理解も重要です。
加えて、計算や描図、実験方法を問う問題もあり、「〜するにはどのような実験をすればよいか」といった応用力が必要な設問も見られます。
実験考察問題への有効な対策として、まず設問文を丁寧に読むことが基本です。
リード文や設問文の中には、考察のヒントとなる情報が含まれています。
次に、グラフ・図表の演習を数多く行うことです。
論述では、傾向を述べるだけでなく、根拠や計算結果も示す必要がある場合が多いため、「グラフの○○から△△が言える」とポイントを押さえながら練習することが大切です。
そして、可能であれば実際の実験に取り組むことも効果的です。
実験の目的や手順、使用器具、注意点まで意識しながら行い、「なぜこうなるのか」を考えつつ、自分で結果を分析し考察する習慣をつけると、理解がより深まります。
また、高校範囲を超える難問に遭遇した場合、無理に解こうとせず、解かない判断をすることも重要です。
限られた試験時間の中で得点に直結する問題に集中する判断力も、応用力の一つとして身につけておきましょう。
このように、設問文の読み取り・データ分析・考察力・実験経験を組み合わせて練習することで、実験考察問題への対応力を着実に高めることができます。
医学部生物の過去問活用戦略
医学部生物で得点を伸ばすには、過去問の活用が不可欠です。
まず、過去問を分析して出題傾向や頻出分野を把握し、学習の優先順位を明確にしましょう。
次に、時間配分の練習として本番形式で解くことで、論述や実験考察問題も含め、短時間で結論を導く力を養えます。
さらに、間違えた問題や理解が不十分な分野は教科書で復習し、別年度の問題で再確認することで弱点を克服できます。
過去問は解くだけでなく分析・時間管理・弱点補強をセットで行うことが、効率的な演習と合格への近道につながります。
化学の傾向と対策
続いて医学部受験における化学の傾向・対策を基礎から応用レベル別に詳しく解説します。
化学の傾向・対策(基礎レベル)
基礎レベルの対策は、教科書をベースに基礎知識を理解することです。
化学分野において、高校の履修範囲から大きく逸脱することはほとんどありません。
よって、教科書に記載されている内容がそのまま出題範囲となります。
しかし、教科書に記載されている内容がそのまま問われる問題もありますが、初見の化学的な内容を読解させる問題や、実験考察に関する問題などの思考する力と判断する力を求められる問題も出題されます。
あまり見慣れない反応や経験のない実験内容の出題頻度は高いですが、焦る必要はありません。
それらの解法の基本は、教科書の基礎的・基本的な知識の積み重ねによるものです。
基本問題でしっかりと得点を取ることが、合格のキーポイントになります。
まずは、教科書を隅々まで徹底的に理解することが有効な対策方法です。
化学の傾向・対策(標準レベル)
標準レベルの対策は、基礎知識を理論と一体化させ、さらに基礎力を固めることです。
知識的な内容に理論的考察を加えることにより、総合的理解力をはかるため、頻出分野である無機・有機とも理論を織り交ぜた出題が多い傾向にあります。
また、原子構造と化学結合、化学平衡、反応速度、酸・塩基や酸化還元理論は物質の各論と深い関係があります。
ですので、「なぜそのようなことが言えるのか」と常に「なぜ」の視点を持ち、理論的に深く考える姿勢を心がけ、基礎力を固めることが重要です。
続いて、頻出分野である理論・無機・有機について、それぞれの対策を詳しくご紹介します。
理論分野は、「物質の構成」の知識を整理しておきましょう。
また、「気体・水蒸気」と「化学平衡」は苦手とする人が多い事項になります。
定義をおさえ、計算問題に慣れておくと他の人と大きく差をつけることができるでしょう。
「溶液」では希薄溶液の性質を整理しましょう。
「化学反応と熱」は定義をおさえ、類似の計算問題を数多くこなすことが有効です。
「電池・電気分解」は電極の反応をそれぞれ整理しておきましょう。
「化学反応の速さ」は、反応条件と速度の関係を整理しておきましょう。
無機分野と有機分野は正確な知識が求められます。
そのためどちらも物質の性質と反応を整理しておくことが重要です。
特に無機分野は化学反応式を用いた量計算の問題を、有機分野は実験と天然有機化合物および合成高分子化合物の学習に力を入れておくと良いでしょう。
化学の傾向・対策(応用レベル)
応用レベルの対策は、文章や図表を読み取り、知識を組み立てて考える練習をすることです。
問題で与えられた記述や図表などの資料を読み取り、教科書で学んだ原理・法則を用いて考える力が求められます。
過去問を数多くこなし、どの情報を用いて、どの知識を活用すれば正答にたどり着くのかを考えながら問題演習に取り組み、すきのないきめ細かな学習をすることが重要です。
また、文章を読む練習もしておきましょう。
共通テストや国公立大学では、設問文が長文であることが多いです。
共通テストの過去問や模擬試験、化学を出題範囲とする国公立大学や私立大学の過去問を用いて、化学に関する文章を読む練習をしておくと良いでしょう。
教科書に記載されていない知識は、必ず設問文などにヒントが与えられるので、注意してしっかりと読み解くことを意識しましょう。
医学部の理科・生物の対策をするなら医進の会

医学部受験で生物や理科を得点源にするには、知識理解だけでなく、実験考察や記述問題の対策も必要です。
独学だけでは対応が難しい部分もあります。
そこで頼りになるのが、医進の会です。
医学部に特化したカリキュラムで、基礎理解から応用演習、過去問分析まで体系的に学べます。
経験豊富な講師による具体的な指導で、効率よく実力を伸ばせる環境が整っています。
医学部生物や理科の対策を本格的に進めたい受験生にとって、医進の会は強力なサポートとなるでしょう。
医学部の理科・生物対策でよくある質問

医学部受験生からは、理科や生物の勉強方法や過去問の使い方、実験考察問題の対策などについて多くの質問が寄せられます。
ここでは、特に多い疑問をいくつか紹介します。
Q1. 医学部受験では生物と物理・化学のどれを選ぶべきですか?
医学部受験で重要なのは、「どの科目が有利か」ではなく、自分が最も安定して得点できる科目を選ぶことです。
高校での生物をしっかり学んでいれば安定して得点しやすく、物理・化学が得意ならそちらを選ぶ方が効率的です。
大学ごとの指定科目もありますが、基本は自分の得意科目を軸に選ぶことが合格の近道です。
Q2. 医学部受験の生物は暗記中心の対策で十分ですか?
医学部受験の生物は確かに暗記要素が多い科目ですが、暗記だけでは十分ではありません。
入試では、グラフや実験結果の考察、記述問題など、理解を伴った思考力が求められる問題が頻出します。
丸暗記だけでは、データの傾向や因果関係の説明、応用問題への対応が難しくなります。
そのため、生物の学習では暗記と理解を組み合わせ、知識の背景や仕組みを整理して学ぶことが重要です。
Q3. 医学部受験の生物ではどの分野を重点的に対策すべきですか?
医学部受験の生物では、細胞の働きや遺伝の仕組み、体内の代謝や環境の調節といった基礎分野を重点的に学ぶことが重要です。
これらは出題頻度が高いだけでなく、応用問題や実験考察問題を解くための理解の土台にもなります。
基礎を押さえておくと、グラフやデータの分析、記述問題への対応もスムーズになります。
まとめ

今回は医学部受験における生物と物理の特徴や、おすすめ参考書、そして化学と生物の傾向と対策についても解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
結論として理科の2科目選択は「化学と生物」をおすすめします。
ただし、本記事で解説しましたように、生物と物理の特徴を踏まえた上で、受験されるご本人様の適性に合わせた2科目を選択することが重要です。
本記事を通して医学部に興味を持たれた方は、医学部受験をぜひ検討してみてください。
この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
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