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大分大学医学部の偏差値や倍率は?難易度や看護学科、他の国公立大学との比較も

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カテゴリ:大学情報

大分大学医学部は大分県由布市狭間町にある国立大学です。
本記事では大分大学医学部医学科の入試科目・傾向や対策について解説します。
偏差値や倍率、入試情報についても解説しているため詳しくは記事内を参考にしてください。

大分大学医学部の基本情報


まずは大分大学医学部の基本情報をまとめてみました。

大分大学医学部の定員・生徒数・住所

定員数 【医学科】100名
【看護学科】60名
【先進医療科学科】35名
生徒数 【1年】198名
【2年】172名
【3年】172名
【4年】180名
【5年】105名
【6年】103名
【合計】930名
住所 〒879-5593 大分県由布市狭間町医大ケ丘1丁目1番地

※定員数・生徒数は令和5年度のデータです。

大分大学医学部の入試情報

次に大分大学医学部の入試情報をまとめてみました。

入試日程や合格最低点

まずは入試日程です。

試験日
一般選抜 前期日程 2024年2月25日・26日
後期日程 2024年3月12日
学校推薦型選抜 2023年11月22日
社会人選抜 2023年8月18日

次に合格最高得点、最低得点になります。

満点 最低点
2023年 2022年 2021年
医学科(一般枠) 1,000 723.00 671.00 681.00
医学科(地元出身者枠) 1,000
看護学科(前期日程) 650 382.50 377.33 360.92
看護学科(後期日程) 650 318.17
先進医療科学科生命健康科学コース 1,300 752.00
先進医療科学科臨床医工学コース 1,300 771.67

過去3年分の結果になります。
医学科は2023年に50点近く得点が上がっています。
また看護学科の点数も年々高くなっています。

共通テスト・二次試験の配点

科目 医学科 看護学科
配点
共通テスト 国語 100 100
数学Ⅰ 数学Ⅰ・A 100 100
数学Ⅱ
※選択
数学Ⅱ・B
簿記会計
情報基礎
英語 リーディング 50 100 50 100
リスニング 50 50
地歴・公民
※選択
世界史B 50 50
日本史B
地理B
倫理政経
世界史A
日本史A
地理A
現代社会
倫理
政治経済
理科
※選択
物理 100 100
科学
生物
二次試験 数学 数学Ⅰ 100
数学Ⅱ
数学Ⅲ
数学A
数学B
英語 コミュ英Ⅰ 100
コミュ英Ⅱ
コミュ英Ⅲ
英語表現
理科
※選択
物理基礎・物理 200
化学基礎・科学
生物基礎・生物
面接 150 100
小論文 100

共通テストと二次試験の配点は上記のとおりです。
医学科、看護学科で科目が違うので受験科目をしっかり確認しておきましょう。また、二次試験では面接も行われるので対策をしておきましょう。

大分大学医学部の学費・奨学金


続いて、大分大学医学部の学費と奨学金についてまとめてみました。

学費・授業料

授業料(半期) 535,800円(267,900円)
入学料 282,000円
検定料 17,000円
学生教育研究災害傷害保険 医学科 4,800円
看護学科 3,370円
先進医療科学科 3,370円
学研再付帯賠償責任保険料
(Cコース)
医学科 3,000円
看護学科 2,000円
先進医療科学科 2,000円
大分大学医学部講演会費 医学科 100,000円
看護学科 60,000円
先進医療科学科 60,000円
医学科または
看護学科同窓会費
医学科 10,000円
看護学科 5,000円
先進医療科学科

※2023年度のデータになります。
医学部の入学時にかかる費用は117,800円、看護学科で70,370円、先進医療科学科で65,370円になります。
授業料と入学金をあわせると医学部は3,614,600円、看護学科は2,425,200円、先進医療科学科は2,420,200円ほどかかるようです。

奨学金

大分大学には下記の奨学金制度があります。
一部の2023年の実績もあわせてまとめました。

・入学料免除・徴収猶予および授業料免除制度
全額免除75名、一部免除70名
・日本学生支援機構奨学金
第一種:914名
第二種:610名
併用:289名(在学生の37.9%)
給付型:629名
・民間・地方公共団体等奨学金
団体数:31
奨学生数:87名
・大分大学授業料奨学融資制度
・大分大学修学支援事業基金
・大分大学学生支援と口説給付奨学金
・国の教育ローン(日本政策金融公庫)
・提携教育ローン(株式会社オリエントコーポレーション)

大分大学医学部の難易度・偏差値


次は大分大学医学部の難易度と偏差値を解説していきます。

医学科の偏差値・倍率

日程方式 偏差値 共通テスト得点率 倍率
2023年 2022年
前期日程【一般枠】 68 82 6.1 3.9
前期日程【地元出身者枠】 68 82

医学科の偏差値は68でした。
共通テスト得点率も82ととてもレベルの高い結果でした。
倍率は6.1と競争率がかなり激しいことが分かりました。
また2022年と比べると倍率が2倍近く上がっています。

看護学科の偏差値・倍率

日程方式 偏差値 共通テスト得点率 倍率
2023年 2022年
前期日程 54 58 2.0 2.8
後期日程 57 65 12.7 10.9

看護学科の偏差値は54-57でした。
倍率をみると前期日程が2.0に対して後期日程は12.7という結果でした。
後期日程は前期日程と比べて募集人数が10名と少ないこともありますがかなり競争率が高いことが分かります。
受験をお考えでしたら、前期日程の方が多少は入りやすいようです。

先進-生命健康科学の偏差値・倍率

日程方式 偏差値 共通テスト得点率 倍率
2023年 2022年
前期日程 56 65 4.1
後期日程 58 71 15.2

先進医療科学科生命健康科学の偏差値は56-58でした。
生命健康科学は新設されたばかりということで去年の結果はありません。
倍率は前期日程が4.1、後期日程が15.2という結果でした。
看護学科と同じく、前期日程15名に対して後期日程は5名と募集人数が少ないこともあり、後期日程の倍率が高くなっているようです。

先進-臨床医工学の偏差値・倍率

日程方式 偏差値 共通テスト得点率 倍率
2023年 2022年
前期日程 56 65 3.7
後期日程 58 71 10.5

先進医療科学科臨床医工学の偏差値は56-58でした。
臨床医工学も生命健康学と同様、新設された学科のため去年の結果はありません。
倍率は前期日程が3.7、後期日程10.5という結果でした。

医学部医学科を他の国公立大学と比較すると?

大分大学医学部医学科を他の国公立大学と比較してみました。
まずは、大分大学医学部医学科は全国の国公立大学医学部と比べて偏差値と倍率を基準にまとめてみました。

順位 大学名 偏差値
1 東京大学 76.8
6 九州大学 72.2
20 長崎大学 70.3
28 熊本大学 69.5
39 大分大学 68.3
41 琉球大学 68.2
50 秋田大学 67.0

偏差値は1位が東京大学の76.8でした。
大分大学医学部医学科は偏差値69.3の39位でした。
国公立大学で医学部があるのは全国で50校となので大分大学の順位は下層に位置しています。
とはいえ、28位の熊本大学とは偏差値が1.2違うだけで順位が9位も変わってきます。
反対に、50位の秋田大学の偏差値は67.0となっており大分大学の偏差値との差は1.3でした。
そして、九州地方にある大学は偏差値の差がそこまで大きくないということも上記のランキング表で分かると思います。
ランキング表では下層に位置していますが、偏差値68は正規分布に置き換えると「上位3.6%」になります。
これは1,000人の受験者の中で36位以内に入らないと合格はできない数字です。
どこの医学部を目指すにしても、レベルの高い競争であることは間違いないです。

大分大学医学部の入試傾向と対策


大分大学医学部の入試傾向と対策を科目ごとにまとめてみました。

英語の傾向と対策

大問1では、内容説明・英文和訳が中心で、同意表現なども出題されています。
内容説明は、内容理解とともにかなりの文章力も問われる問題が出題されました。
また、英文和訳では、指示語を具体的に訳すよう求められ、前後の文脈理解が問われることが多いです。
大問2では、語句整序をした上で英文中の適切な空所に入れさせるという、欠文挿入箇所も問う問題が、大問3では語形変化を伴う空所補充が出題されています。
なお、読解英文のテーマは、健康・医学に関連した題材が取り上げられており、医学科特有の傾向として定着しています。
医学関連の単語を多く含んだ英文が出題されているため難度は高いですが、近年はやや取り組みやすくなってきています。
英文和訳の対策は、普段の学習で英文を読む際に実際に答案を作成して自分で添削してみましょう。
日本語に置き換えにくい英文を、わかりやすい日本語にする工夫が肝要です。
英文の量に圧倒されないために、ボリュームのある英文に取り組み、練習を積んでおきましょう。
「正確に」そして「速く」が攻略のカギとなります。
英文読解力の基礎となる文法知識は、整理して確実なものにしておきましょう。
その際、文法事項に関連した例文も覚えるようにすれば応用力がつきます。
文法知識があって初めて正確な読解が可能になります。
語彙力の対策としては、辞書で単語・熟語を調べたとき、それらを含む例文を単語帳やカードなどに書き取って暗記に努めると効果的でしょう。
動詞・助動詞・形容詞・準動詞を中心として、構文あるいは熟語としてきちんと整理しておきましょう。
医学関連の英文がよく出題されるので、基本的な医学・医療分野の単語は覚えておくことが重要です。
特に、生物学的記事や医学的記事は要チェックです。

数学の傾向と対策

出題範囲は、2020年度までは「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)」、2021年度は数学Aの出題が(場合の数と確率、図形の性質)でした。
微・積分法が頻出で、数列、極限、確率などの出題も多い傾向です。
典型的な問題やそれを発展させた問題を中心に、計算力と思考力を要する問題が出題されています。
難易度については、年度による大きな変化はなく、標準レベルの問題を中心に、やや難レベルの問題が含まれています。
一見、見慣れない問題であっても、解く際に必要となるのは基本事項の積み重ねです。
公式や定理などはいつでも使えるようにしておくとともに、それらを導くこともできるように準備しておきましょう。
基礎的な問題はもちろん、理系中級以上の入試問題集で各分野の融合問題にも取り組んで応用力や思考力を十分に養っておきましょう。
その時に解答を出すだけでなく、思考過程を要領よく答案にまとめられるよう練習しておくことが重要です。
限られた試験時間内で正答を導くには、迅速で正確な計算力が必要になるので、平素の学習の中でも計算力をつける練習は怠らないようにしましょう。
積分計算や数列、極限、数と式などの分野の問題は計算力を養うのに最適です。
例年、大問3題で構成されていて、一つでも白紙答案にすると大きな失点につながります。
一つの問題に時間をかけすぎず、すべての問題に満遍なく手をつけるように意識しましょう。

化学の傾向と対策

出題範囲は「化学基礎・化学」で、論述問題が多く、かなりの論述力が要求され、計算問題では計算過程も求められます。
物質の構造やグラフ、実験装置などの描図問題が出題されることもあります。
有機分野は、油脂、セッケン、糖類、アミノ酸、タンパク質に関するものが、理論分野では化学平衡に関するものが中心となっています。
無機分野は単独での出題こそ少なく、何らかの形で出題されており、理論との融合問題が多い傾向です。
難易度は全体的に、標準~やや難の問題が出題されてます。
論述問題の題材自体は教科書にもある標準的な事項ですが、的確にまとめるには化学の深い理解が必要となります。
理論分野は化学平衡に関して出題されることが多く、計算問題も含めて、十分な練習が必要となります。
特に電離平衡では、かなりレベルの高いものも出題されています。
この分野は他の化学平衡も含めて、標準から少しレベルの高い問題集を使って十分に演習しておきましょう。
その際、根拠を理解した上で計算過程を簡潔に書く練習も重要です。
実験に関する出題もあるので、実験を行う際には、結果だけでなく、操作の意味や変化の原因などにも関心をもって取り組みましょう。
また論述問題への対策として、教科書の最後にある「索引」の語句を簡潔に説明できるようにしておきましょう。
無機分野は化学反応式を問われることが多いので、気体の発生など教科書に出てくる化学反応式については書けるようにしておきましょう。
また、工業的製法についても注意が必要です。
有機分野は各種の異性体や官能基の特徴と、脂肪族化合物ではアルコール類の酸化生成物やその反応などを、芳香族化合物ではベンゼンを出発物質とした化合物の合成の流れなどを図にしてまとめておきましょう。
また、アミノ酸、タンパク質、糖類、炭水化物の構造や性質については細かく学習し、理論分野の化学平衡への対応と同様に、やや高いレベルの問題演習を多くこなすとよいでしょう。

物理の傾向と対策

出題範囲は、「物理基礎・物理」で、毎年、力学と電磁気分野から各1題、残りの1題は熱力学、波動、原子のいずれかの分野から出題されます。
2017年の大問3では、医学部向けに、目の仕組みや病気について物理的な視点から問われました。
全ての問題は基本的な設問からスタートして、次第に応用的な内容に進展していきます。
また、論述問題も毎年出題され、2017年と2020年には字数制限のある論述問題が出されました。
解答には、計算力と、状況把握力が必要で、教科書の章末問題よりもやや難易度が高いです。
問題に取り組む際は、解答過程の説明も求められます。
物理学では基本的な概念の理解がカギとなります。
先ずは教科書を通じて力学、電磁気、熱力学、波動、原子の各分野の基本事項を確実に習得しておきましょう。
その後は章末問題などで実戦力を向上させることが重要です。
解答には論理的かつ読みやすい説明が求められ、論述問題に慣れるために日常的に取り組むことが必要です。
基礎力がついたら、教科書よりもやや難易度の高い問題に挑戦し、応用力を養っていきましょう。
典型的な問題を多くこなすことで自信をもって対応できるようになります。

生物の傾向と対策

出題範囲は、「生物基礎・生物」で、例年、生殖、発生、体内環境、動物の反応、遺伝情報、細胞など医学に関連した領域からの問題が主です。
また、生態に関連する出題も頻繁にあり、過去には、中規模かく乱説、最終収量一定の法則、生物多様性、群れに関する問題も出されました。
問題形式は、生物用語の記述問題に加えて、論述問題が多く、中には字数制限があるものや、100字を超えるものもあります。
時折描図問題も出題され、生物用語を問う問題は標準的な難易度ですが、実験考察や論述問題ではやや難しいものも出題されることがあります。
用語回答の問題は基礎から標準の難易度であり、確実に得点できるように心がけましょう。
用語集の作成や論述の練習として、用語を30~40字で説明する訓練が有益です。
実験結果や理由に関する論述の練習も大切です。
自分で書いた論述問題の答案は、先生に添削を頼んでポイントの抜けがないか、伝えたい内容が正確に伝わるかを確認すると向上が期待できます。
マス目のあるノートで論述問題に答えたり、字数感覚を養う練習も有益です。
インターネットを活用して基礎医学や最新の生物学に関する研究について調べ、知識を広げましょう。
特にiPS細胞や遺伝子治療など、医学への応用が進む分野に注目しましょう。
新しい情報を得ることで、教科書の内容を異なる視点から理解できるでしょう。
資料集は最新のものを確認し、早い段階から過去問に取り組んで出題形式や苦手分野を把握し、時間配分の感覚を身に付けましょう。
苦手な分野は基礎の問題で克服し、得意な分野は資料集で広範な知識を得るなど、実戦的な対策を検討しましょう。

大分大学医学部に合格するなら医進の会


大分大学医学部は創立以来、地域密着型医療を実践しており2021年には国からの許可により地域枠が増設され、一層の期待が寄せられています。
この医学部は地域医療の重要な拠点として活躍しており、多くの受験生が医療の担い手として入試に挑んでいます。
前述の通り、大分大学医学部は国公立大学医学部の中では標準的な難易度を有しています。
しかし共通テストにおいては、標準的な難易度であっても、高得点が求められます。
合格を確実なものにするために、予備校に通おうと考えている受験生も多いのではないでしょうか。
医学部予備校医進の会では医学部受験に詳しい高度なプロ講師が1対1の個別指導を提供しています。
少しでも気になられた方がおられましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
お待ちしております。

まとめ


今回は大分大学医学部の偏差値や倍率などについて解説いたしましたがいかがでしたでしょうか。
大分大学は1949年に開校された旧制大分経済専門学校をルーツとして、歴史の長い大学です。
2021年には70周年を迎えました。
そんな大分大学医学部の入試に関する傾向や対策についてもまとめていますので是非参考にしてみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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