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筑波大学医学部に入るには?難易度や倍率・偏差値まとめ|学費も解説

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カテゴリ:大学情報

筑波大学は1973年10月に「開かれた大学・教育と研究の新しい仕組み・新しい大学自治」を特色として発足した茨城県つくば市にある国立大学です。
本記事では筑波大学医学部の入試傾向や対策・入試情報について徹底解説しています。
記事内では偏差値や倍率についても解説しているため、受験を考えている方は必見の内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

筑波大学医学部の基本情報


筑波大学医学部の基本情報についてまとめました。

生徒数や定員は?

ここでは筑波大学医学部の生徒数情報や定員についてまとめました。
まずは生徒数情報について男女別と合計です。

学生数
合計
医学類 532 291 823
看護学類 14 293 307
医療科学類 41 109 150

医学類は圧倒的に男性が多く約65%を占めています。
看護学類・医療科学類は逆に女性の割合が多くなっております。
続いて2023年度の定員数についてです。

一般選抜 49 98
学校推薦型選抜 44
国際バカロレア特別入試 3
海外教育プログラム入試 2
研究型人材入試 若干名

一般選抜が49名、学校推薦型選抜が44名がそれぞれ半数近くを占め、研究型人材入試も若干名となっております。

キャンパスの場所や学科は?

医学群キャンパス情報 筑波大学(所在地:つくば市天王台1丁目1-1)
の中で医学類は南に位置しています。
学科 医学類
看護学類
医療科学類

筑波大学は南北に約5kmの広さがあり、医学群のキャンパスは南にあります。
医学類の学生の多くはキャンパス周りの地域(春日、天久保等)に1人暮らしをしています。

筑波大学医学部の特色

医学群は病気の予防や治療及び看護を目指す医療者・医学研究者の育成を目的としています。
様々な問題にあらゆる角度から考え、適切に対応できるように「自分自身で問題を考え、解決する力を身に付ける」ことに力点を置いています。

筑波大学医学部の入試情報


筑波大学医学部の入試情報についてご紹介します。

入試スケジュールや合格最低点は?

筑波大学医学部に合格するための最低点と入試日程をまとめました。

入試日程

2024年度の各選抜の入試日程です。

入試名称 試験日程
推薦入試 2023年11月29日(水)・30日(木)
個別学力検査等(前期日程) 2024年2月25日(日)・26日(月)
総合型選抜 2023年10月10日(火)~24日(火)

合格最低点

2023年度の入試結果です。

個別学力検査等(前期日程) 総合点 合格最低点 合格者平均点
医学類 2,300 1,790 1,883.2
医学類地域枠(全国) 2,300
医学類地域枠
(茨城)
2,300
看護学類 1,700 1,111 1,179.4
医療科学類 1,700 1,117 1,195.4

医学類の合格最低点は1,790点であり、合格するためには7~8割以上の得点が最低でも必要といえます。
合格のボーダーラインを突破するには、まずは共通テストで高得点をとることがポイントです。
次に個別試験の科目をバランスよく学習しましょう。
上記の最低点に届いても、受験者数や倍率などによっては合格への難易度が高くなるため、十分な受験対策をして、受験当日を迎えましょう。

筑波大学医学部の配点

筑波大学医学部の共通テスト・二次試験の配点についてまとめました。

共通テスト

共通テストの入試科目と配点については、以下の表のとおりです。

英語 数学 国語 理科 地歴公民 合計
医学類 200 200 200 200 100 900
看護学類 200 200 200 200 100 900
200 200 200 100 200 900
医療科学類 200 200 200 200 100 900

共通テストの試験科目は、医学類・医療科学類は5教科7科目、看護学類は5・6教科7~8科目となっています。
医学類の共通テスト得点率は88%前後といわれているため、最低でも8割以上の点数をとる学力が求められます。

二次試験

二次試験(個別学力試験)における入試科目と配点は、以下の表のとおりです。

英語 数学 国語 理科 面接 合計
医学類 300 300 300 (1)300 1400
(2)200
看護学類 300 200※ 200※ 300 800
医療科学類 200 200 200 200 800

医学類は共通テストよりも個別学力試験重視の配点となっています。
二次試験では各学類とも面接が課せられるため、面接対策も十分にしておきましょう。
医学類では⑴が筆記試験、⑵が個別面接となっています。
※看護学類の国語と理科は選択教科です。

筑波大学医学部の難易度は?


続いて筑波大学医学部の難易度についてまとめてみました。

筑波大学医学部の偏差値

学科 日程方式 偏差値 共通テスト得点率
医学類 前期日程・地域枠【茨城】 70 88
前期日程・地域枠【全国】 70 88
前期日程 70 88
看護学類 前期日程 59 70
医療学類 前期日程 60 74

医学類の偏差値は前期日程・地域枠【茨城】、前期日程・地域枠【全国】、前期日程どれも70でした。
共通テスト得点率も88とどの日程も同じ結果です。

筑波大学医学部の倍率

学科 日程 2023年度 2022年度
募集人数 志願者 倍率 募集人数 志願者 倍率
医(一般) 前期 47 120 2.6 44 133 3.0
医(地域)

【全国】

10 8 3.3 10 6 2.0
医(地域)
【茨城】
8 51 8 30
看護 40 107 2.7 40 91 2.3
医療科学 15 53 3.5 15 36 2.4
前期計 120 339 2.8 117 296 2.5

2023年度の筑波大学医学部の倍率は2.6~3.5倍です。
医学類の一般枠は志願者数が前年度よりも減り、倍率も少し下がったようです。
地域枠(茨城)の志願者数は前年度より約2倍程増え、それに伴い倍率も高くなっています。
志願者数や倍率が下がっていても、合格難易度そのものは低いわけではないため、受験を検討している方は注意しておきましょう。

他の大学と難易度を比較すると?

全国の医学部の偏差値の順位では、82校中19位と上位に属しています。
茨城県内には医学部のある大学が筑波大学のみで、偏差値が同程度の大学は関西など遠方エリアに多くあるため、関東圏内で受験を検討している学生が多く集まり人気も高いです。
そのため、筑波大学医学部は非常に合格難易度が高い大学だといえます。
合格するためには十分な学力をつけておくことが求められますので、しっかり受験対策をしましょう。

筑波大学医学部に入るには?入試傾向と対策


筑波大学医学部の入試傾向と対策を科目ごとにまとめました。

英語の傾向と対策

大問数は3題の構成です。
長文読解の英文の内容は多岐にわたっており、同じ年度に出題される2題には、傾向の違う英文が選ばれることがあります。
過去にはエッセー風の文章が出題されたこともあり、2022年度の大問1は挨拶の役割に関する論説文、大問2は匂いが言語となる可能性を取り上げた論説文で、どちらもかなり難しいものでした。
設問は、内容説明や英作文などの記述式と、内容真偽や同意表現、空所補充などの選択式がみられます。
英作文問題は標準的で、基本的な語彙・文法・構文で対処できるが、さまざまなパターンで出題されているので、柔軟に対応できるよう準備が必要です。
読解問題の英文自体は、具体的でわかりやすいものが多いですが、柔軟な思考力や豊かな想像力が求められるため、日頃から文章を読むことに慣れておきましょう。
その際、各段落の話題、段落間の展開といった、文章全体の構成がどうなっているのかを考えてみよう。
英作文は実際に書かなければ上達しないため、まずは基本的な構文や熟語など決まった表現を蓄えておくことが重要です。
主語や目的語、時制などが覚えた例文と異なっても、ポイントとなる表現を使って正しい英文が書けるように応用力をつけておきましょう。
出題形式が変わっても、文法や語法は変わるわけではないため、基本的な知識は完璧に身につけておこう。

数学の傾向と対策

問題は大問6題から指定された4題を解答する形式となっています。
全問記述式で、証明問題、図示問題が出題されることが多く、出題項目は固定されず、まんべんなく出題されています。
標準レベルを中心とする出題で、しっかりとした学力を備えているかどうかを試す内容であり、計算力を必要とする問題や、解答過程での深い思考力を必要とする問題も出題されています。
近年は易しめの問題が出題される傾向が続いており、2022年度も2021年度より多少易しくなった印象です。
対策として、まずは公式・重要事項をしっかり理解しましょう。
その際に、例題などで公式・重要事項の活用の仕方も一緒に確認しておこう。
公式や定理は、ただ覚えているだけで使いこなせないということがないように、標準的な問題集・参考書で典型的な問題に当たり、十分に練習することが大切です。
また、近年、公式や定理を証明させる問題は他大学でも増加傾向にあるため、単に覚えるだけではなく証明できるようにしておくことで、そのような問題の対策となるだけでなく、本質を理解することにもなり、応用も利くようになります。
全問記述式であり、証明問題もよく出題されているので、答案は数式の羅列ではなく、条件式から結論への筋道の通った、簡潔なものが書けるように練習すること。
また、図示問題も出題されているので、面倒がらずに図を正確に描く習慣もあわせて身につけましょう。
標準レベルの問題を中心に出題されているので、典型的な問題が載っている問題集で演習していくとよいでしょう。
練習問題は自分で最後まできちんと計算し、一度で正答できる計算力が必要です。
計算ミスをしたらもう一度振り返り、ミスをはっきり見極め、自分の計算力の欠点を明確にして以後の計算で同じミスをしないよう努力する姿勢も大切です。

物理の傾向と対策

毎年大問が3題出題されています。
力学・電磁気の分野からは必ず出題され、残りの1題は波動分野や熱力学分野が過去には出題されました。
簡単に式を展開して答えを求める問題から、描図、証明など、設問の形式はバラエティーに富んでおり、どの問題も基本的な物理的概念が重視され、受験生の総合力・応用力を試す、よく練られた問題といえます。
全体としては標準~やや平易な問題であるが、描図問題や証明問題など、公式暗記だけでは対処しきれない問題もみられます。
教科書は、重要な物理量の定義や法則、物理的概念、代表的な実験とその意義などを論理的に説明しています。
出題されている問題を見てみると、論理的な式の展開や説明が要求され、それらに対して自分の考えを理路整然と表現しなければならない。
ただ公式を暗記するのではなく、物理的思考を伴った地道な学習が不可欠です。
二次試験では論理性、柔軟性、表現力、応用力が問われることが多い傾向にあります。
日常の問題演習でも、答えのみを求め、正誤ばかりを気にするのではなく、自ら手を動かし、論理的に他者を説得できるだけの表現力のある解答をつくるように心がけましょう。
このような学習の姿勢こそが着実な実力アップにつながります。
約60分で大問3題なので、1つの小問にあまり時間はかけられません。
さらに、描図問題や証明問題がある場合は慎重に解答したいので、式や数値計算の問題には迅速に対処することが求められます。
日頃から、問題演習の際には面倒がらず丁寧に、しかも迅速に計算するようにしましょう。

化学の傾向と対策

例年、大問3題の出題で、問題量はほぼ同じです。
理論分野の比重が大きく、化学平衡に関する問題が電離平衡を含めてよく出題されています。
有機分野は構造決定や異性体、高分子分野からもよく出題され、無機分野は理論との融合で出題されることが多い傾向にあります。
ほとんどが記述式で、計算問題の量は多いです。
論述問題も毎年出題されており、2021年度までは25~120字の字数制限があったが、2022年度は字数制限は設けられていませんでした。
標準問題が中心であるが、やや難しい内容を含む場合もあり、試験時間に対して設問数が多く、計算問題や論述問題も多いので、全体的には標準以上のレベルといえます。
まず全問に目を通した上で、有機や無機の問題ですぐに解答できる設問から手をつけ、難しい計算問題や思考問題は後に回すなど、見通しを立てた解き方が重要である。
理論分野は、標準的なものが大半を占めるが、難問対策もある程度必要です。
計算問題は演習を通じて十分慣れておきましょう。
計算式を要求されることもあるので、そのまとめ方も習得しておこう。
反応速度や化学平衡に関しては、複雑な内容の問題も含まれているので、十分な対策が必要です。
このほか、グラフを描く問題も想定しておく必要があります。
無機分野は理論分野と絡めて出題されることが多く、理論の学習でも物質の理解が前提である。
重要な物質の製法や性質をきちんとまとめて、それらの理解を確実なものにしておきましょう。
有機分野は標準的な問題が多いですが、年によれば難しい問題が出題されることもあります。
教科書に出てくる物質については、確実に示性式あるいは構造式で書けるようにしておこう。
論述問題は、問題集の論述問題をピックアップして日頃から十分に練習を積み重ねておくとよいでしょう。
解答は、学校の先生に添削してもらうと効果的です。

生物の傾向と対策

例年、出題数は4題となっています。
広範囲から出題されており、その内容も分野を横断する多彩なものになっています。
基本的な知識を問う問題、基本的な理解を論述させる問題、そして思考力が要求される応用問題とバランスよく出題されています。
したがって、基本的な知識の暗記だけでは十分な解答は難しいといえます。
近年は考察力重視の傾向がみられるので注意しましょう。
論述問題が必ず含まれ、問題文に与えられている資料や実験結果をもとに、その具体例や理由説明が求められたり、選択式問題に続いて解答の理由の明示が求められたりするなど、思考力が要求されています。
そのほか、計算問題や描図問題も出題されています。
まずは教科書をきちんと理解することが大切です。
単なる用語の暗記に終わらず、用語・概念の意味・本質を十分に理解しておきましょう。
特に図や表・グラフは多角的に読み取れるようなとらえ方が望まれるため、図説に目を通しておきましょう。
また、描図問題に対処できるよう、代表的な図については描けるようにしておこう。
実験問題では、新しい内容を含む出題も目立ち、科学的思考を問われることが多いため、実験結果やその資料をもとにした考察に慣れておきましょう。
特に、教科書の探究活動にはしっかりと目を通し、理解しておく必要があります。
また、標準的なレベルの問題集を、特定の分野に偏ることなく、全問きちんと繰り返し演習することも効果的です。

筑波大学の学費・授業料


筑波大学医学部の学費についてまとめました。

学費・授業料

先ずは入学金と授業料についてです。

入学金 授業料(1年間)
282,000円 535,800円

筑波大学の入学金は282,000円、年間授業料は535,800円です。
初回年度は817,800円となり、医学部6年間の学費総額は3,496,800円となります。

奨学金

続いて筑波大学が取り扱っている奨学金をまとめました。

つくばスカラシップ

留学生への経済支援、学生への海外留学支援や緊急時の学資支援を行うことにより
安心して学業に専念できる環境を確保するため平成21年度に創設されました。
様々な種類があり各々異なります。
主なものをまとめました。

対象 給付額
留学生支援 在籍外国人留学生 学群生 月6万円
学業成績優秀者支援 学業成績が優秀で模範となる学生 一律 10万円
大学院進学奨励奨学金 学群の正規課程に在学で4年次春学期までの成績が優秀で本大学院へ進学予定の学生 一律 10万円
緊急支援 在籍する学生でやむを得ない事由により修学が困難な者。 20万円
1人につき1回のみ。

その他筑波大学独自の様々な奨学金が設けられていますので詳細は筑波大学ホームページをご覧下さい。
つくばスカラシップ以外にも日本学生支援機構や地方公共団体及び民間奨学団体等様々な奨学金制度があります。
それぞれ対象者や内容は異なりますので詳細は各HPをご確認ください。

筑波大学医学部に合格するなら医進の会


筑波大学医学部は偏差値、倍率等からも分かるよう難易度はかなり高くなっております。
そのため早い段階で学習計画をしっかりと立て、準備が必要となります。
確実な準備、受験をするには自分1人での独学ではなく予備校や学習塾に在籍しながら学習することをお勧めいたします。
自分では弱みを把握することや弱みの克服方法等が分かりづらいと思います。
医学部受験予備校の医進の会では各科目最高峰のプロ講師による個別授業を行っており、個々に合わせた学習方法を提案、合格への個別カリキュラムを作成いたします。
また個人ブースでの1対1の授業ですので疑問点や不明点はすぐに質問でき、不安なく学習に集中できる環境となっております。
ブース使用は授業だけでなく自習や食事も可能でプライベート空間も確保できます。
授業料は後払いの月謝制で各科目のコマ数で計算され、各ご家庭のご予算に応じて決めていただけます。
アクセスは、近鉄線「大阪上本町」・大阪metoro「谷町九丁目」から徒歩3分以内と大変通いやすくなっております。
合格までフルサポートさせていただきますので少しでも気になられた方は無料面談・体験も行っておりますのでお気軽にお問合せ下さい。

まとめ


今回は筑波大学医学部について解説しましたがいかがだったでしょうか。
筑波大学医学部は医学部82校中19位と上位に属しているため、難易度はかなり高めです。
筑波大学医学部に合格するために、しっかり過去出題されている問題の傾向を確認して対策をして少しでも合格の可能性を高めておきましょう。
本記事にも傾向と対策はまとめているので参考にし、学習計画をしっかり立て準備しましょう。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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