コラム - 大阪の医学部予備校

HOME コラム一覧 大学情報 東京大学医学部の難易度は?偏差値や倍率、入試情報を徹底解説!

東京大学医学部の難易度は?偏差値や倍率、入試情報を徹底解説!

  • 公開日
  • 更新日

カテゴリ:大学情報

東京大学は東京都文京区に所在のある国立大学です。
本記事では、東京大学医学部の偏差値や倍率、入試情報について詳しく解説しています。
さらに、入試傾向や対策についても徹底解説していますので東京大学医学部への受験や興味がある方にとって必見のコラムです。
是非参考にして下さい。

東京大学医学部の概要


まずは東京大学医学部の教育方針などについてご紹介いたします。

教育理念

自国の歴史や文化に対して深い理解を示すとともに、国際的で分け隔てなく広い視野を持ち、ハイレベルな専門知識を基盤に、様々な問題を発見し、解決する意欲と能力を備えます。
そして、市民としての公共的な責任を担いながら、たくましい開拓者精神を発揮して、自ら考えて、行動できる人材を育成します。
また、生命科学や医学・医療の各分野の発展に尽力するとともに国際的な指導力を持った人材を育てていくことを目的としています。
これらの分野における問題を正しく把握することと、解決のために創造的研究を成しとげ、臨床に関しては、その成果に沿った全人的医療を実践する能力の涵養を目指します。

学生の理想像

教育研究環境を積極的に最大限活用して、自主的に学び、各分野で創造的役割を果たす人間へとステップアップしていこうとする志の高い学生を求めています。
まず第一に大切なのは、東京大学の使命や教育理念への理解と、東京大学における学びに対する興味や関心の高さ、そして、その学びを通じて人間的成長を目指す旺盛な意欲です。
そういった意味で、入学試験の点数だけを意識したような表面的な受験勉強のみに努力する人よりも、学校の授業の内外でも、自らの興味や関心を生かして幅広く学び、その過程で見出されるに違いない様々な問題を関連づける広い視野、もしくは自らの問題意識を深堀し、追究するための深い洞察力を真剣に獲得しようとする人を東京大学は歓迎します。

入試における基本方針

試験問題の内容は、高等学校教育段階において達成を目指すものと同じであり、次に、入学後の教養教育に十分に対応できるよう、文系・理系にとらわれず幅広く学習し、グローバルな広い視野と外国語を通したコミュニケーション能力を備え持つことを重視します。
そのため、理系の各類受験者に対しても、専門分野にこだわらない、文系分野も含んだ基礎知識と能力を求めるほか、受験する科類に関わらず外国語における基礎能力を要求します。
さらに、単に知識を詰め込むのではなく、既得知識を活用し、複合的に関連づけて解答する能力がいかに高いかという点も重視されます。
東京大学は、志望する皆さんがこれらのことを念頭において、高等学校までの教育からできる限り多くのことを、できるだけ深く学び理解するよう望んでいます。

東京大学理科三類の入試情報

2024年度の東京大学理科三類の入試情報についてまとめました。

入試日程

募集人数 95名
出願期間 令和6年1月22日(月)~令和6年2月2日(金)
試験日 令和6年2月25日(日)・26日(月)・27日(火)
合格発表日 令和6年3月10日(日)12:00ごろ ウェブサイトに掲載

東京大学理科三類のみ、試験は3日にわたって実施されています。
1日目・2日目は学科試験が行われ、最終日に面接試験が行われます。
前期試験のみで、後期試験は実施していません。
募集人数は95名と東京大学が募集している各科類の中で最も少ないです。

入試科目・配点

入試科目 【共通テスト】
国語/地理歴史・公民/数学/理科/外国語
(5教科7科目)
【第2次学力試験】
国語/数学/理科/外国語/面接
選抜方法 学力試験(大学入学共通テスト及び第2次学力試験)及び調査書によります。これに加え、面接試験の結果を含めて総合的に判定し、将来、医療や医学研究に従事するのにふさわしい資質を持った受験者を、合格者とします。
配点 【共通テスト】配点110点
国語/数学/理科/外国語(各200点)
地理歴史・公民(100点)
上記の合計得点(900点満点)に900分の110をかけた値をもってこの成績とします。
【第2次学力試験】配点440点
数学/理科/外国語(各120点)
国語(80点)

共通テストは5教科7科目で、配点は医学部としては標準的な点数となっています。
そのため、特定の科目だけに集中して対策するよりも、バランスよく満遍なく得点できるように学習するとよいでしょう。
第2次学力試験は4教科5科目と面接試験が課せられます。
配点は低いですが国語が科目に入っているため、数学・理科・外国語の3教科に加えて、対策をしておく必要があります。
面接は配点はありませんが、学力試験対策と並行して練習しておきましょう。

東京大学医学部の難易度


東京大学医学部の難易度についてまとめました。

東京大学医学部の偏差値

学科 日程方式 偏差値
理科一類 前期日程 67.5
理科二類 前期日程 67.5
理科三類 前期日程 72.5

東京大学医学部の偏差値は上記の表のとおりです。
医学部進学を考えている学生が多い理科三類の偏差値は他の各科類よりも高くなっています。
また、医学部単体で偏差値を見ると74.8ということが分かりました。
偏差値70というのは、上位のおよそ2%のみが到達できる領域になります。
それを考えると東京大学医学部の偏差値はかなりレベルが高いことが分かります。

東京大学医学部の共通テスト得点率

学科 日程方式 共通テスト得点率
理科一類 前期日程 87%
理科二類 前期日程 87%
理科三類 前期日程 91%

東京大学医学部の共通テスト得点率は上記の表のとおりです。
共通テスト得点率が87-91%とほぼ満点に近い得点ということが分かりました。
そしてそれが最低限必要なレベルになります。

東京大学医学部の倍率

学部・学科 入試名 倍率 募集人数 志願者数 受験者数
2023年 2022年
医学部 医学科 共テ課す推薦 3.3 3.8 3 13 13
医学部 健康総合科学 共テ課す推薦 1.0 4.1 2 1 1
理科一類 前期日程
(二段階)
2.5 2.7 1,108 2,838 2,730
理科二類 前期日程
(二段階)
4.2 4.1 532 2,294 1,845
理科三類 前期日程
(二段階)
4.3 4.3 97 420 288

東京大学医学部の倍率は理科三類が4.3倍と最も高くなっています。
理科三類の募集人数は97名と他の各科類と比べるとかなり少ないため狭き門となります。
しかし例年、安定して400名前後の志願者が集まっています。
医学部に進むためには、基本的に理科三類に入学する必要がありますが、理科三類は東京大学の中でも最難関といわれています。
全国的にみてもトップレベルの難易度であるため、かなり優秀でないと合格の可能性は低いです。
全国の優れた学力をもった受験生が集まってくるため、入念に受験対策をする必要があります。

東京大学医学部の入試傾向・対策


東京大学医学部の入試傾向・対策について科目ごとにまとめました。

英語の傾向と対策

大問数は5題です。
読解問題では要約問題、文脈把握問題、英文和訳問題、読解総合問題が例年出題されています。
英作文問題ではテーマ英作文・意見論述が出題され、与えられたテーマについて60~80語程度で書くものや、意見や理由を求められる問題が出されています。
語数はそれほど多くはないので、要点を簡潔にまとめる力が求められています。
絵・グラフ・ことわざの内容証明など、趣の変わった問題も出題されているため、注意が必要です。
文法・語彙問題は不要ご指摘と語句整序が主なものでしたが、2016・2017・2019~2022年度は文章中の空所を語句整序により埋めるものが出題されました。
不要ご指摘は、難度の高いものが含まれていることもあり、単語の意味だけで漠然と英文内容を推測する読み方をしている受験生には対応が難しいものとなっています。
読解英文中には単極な難語はなく、専門的な語や特殊な語には注がついているので、標準的な語句を完全消化することを目標にしましょう。
単語集に載っている代表的な訳語が全部言えるというレベルから、さらにその後の持つ意味の広がりまで掴んでおきましょう。
そして、東大の過去問の文章を使った確認問題もあるので、ぜひ活用しましょう。
過去問を十分研究し、辞書をまめに引いておくことも大切です。
英文和訳問題では内容は理解できるものの、わかりやすい日本語にまとめるのが難しい場合もあるため、日本語の語彙力や文章作成能力も高めておく必要があります。

数学の傾向と対策

大問6題の構成となっています。
頻出項目は微・積分法、図形と方程式(点の存在範囲・曲線の通過範囲を含む)、数列、複素数平面、極限、整数、空間図形です。
微分法は関数値の増減への応用、積分法は定積分の値や面積・体積への応用の問題が多く、計算が大変な場合が多かったが、最近は難度が緩和されています。
年度により難易度の変化は若干見られるものの、粘り強い論理的思考力・論証力、図形的考察力、高度な計算処理力を要する点では一貫しています。
発想力・計算力・場合分け・論証力のいずれを欠いても合格は難しいです。
丁寧な思考と粘り強い分析を長時間行う勉強を続けた者とそうでない者の違いが出るので、そのような努力を軽視しないこと。
記述にあたっては、論理的な思考を端的に表現するように心がけなければならないが、立式の根拠記述などポイントになる理由づけは、簡潔でもよいから省かずに記述しましょう。
積分計算や数列、確率などでは計算ミスが致命的になることも多いため、1行ごとに計算を素早くチェックする、代入する数値や分数計算、符号での誤りがないか確かめる、特別な値で結果を検証する等、常に心がけることで、計算ミスを減らすことができます。

理科の傾向と対策

化学は全体的に理論分野からの出題が多く、テーマを決めた総合問題で応用力が試されています。
実験や観測データをもとに、理論的な裏づけが要求され、計算のみならず論述や描図による設問もあります。
内容的には、理論および無機・理論分野が高校の教科書レベルを超えて出題されることがあり、それだけに幅広い科学的知識と緻密な思考力が問われます。
難問もありますが、一つ一つは高校で学習した知識で対応できるでしょう。
理論分野では、見慣れない題材を取り上げた問題は、知識重視よりも問題文の熟読・読解を中心に考えて問題に当たるとよいでしょう。
特に、酸化還元や化学平衡の分野では実験データの読み取りや化学変化の予測を含めて、筋道の通った答案づくりを目指しましょう。
無機分野は各種電池、気体発生装置、無機単体や化合物などは実験図や模式図を参考にして知識を確実なものにしておき、新素材、環境問題にも関心をもっておきましょう。
有機分野では、高分子化合物は重要なため、教科書内容の完全な理解はもちろん、参考書などで知識を深め、ニュースなどで話題になっている発見や研究についても興味をもって目を通すようにしておきましょう。
物理は高校の物理の2大分野である力学と電磁気からの出題の割合が大きく、複数の分野を融合させた総合的な問題が多いです。
また、個々の設問は頻出の標準的なものでも、その組み合わせ方や題材を扱う切り口に工夫がこらされたり、受験生があまり見慣れない題材が用いられたりしている場合も多いです。
設問は文字式の計算問題が中心です。
全体として、高校の物理の範囲を逸脱することなく、無理な難問は出題されていませんが、見慣れない設定で、その場で考えさせる問題も多い傾向にあります。
まずは、教科書で扱われている程度の事項はきちんと学習し、公式を導く過程や物理量の定義などの理解を十分にしておきましょう。
ただし、計算問題にせよ、論述問題にせよ、表面的な理解で公式を適用するだけの学習では対処できない問題が多く、教科書を中心にして、基本事項の本質的な理解を図ることが大切です。
論述問題の出題は少ないが、慣れていなければ書きにくく、時間もかかるため、考察理由を簡潔な文章に書き表すような練習も普段からしておくとよいでしょう。
生物の頻出分野は遺伝情報、細胞、代謝、植物の反応、生態、進化・系統となっており、実験考察問題はオリジナリティの高い問題で、他大学に類題を見ることは少ないです。
条件設定が丁寧で、リード文をしっかり読んで理解すれば、解答のヒントとなる事項がその中に含まれているので、自分で考える習慣がついている受験生にとっては、有利な問題にもなる可能性があります。
リード文は①「掘り下げなくても解答できるもの」と②「じっくり読まないと解答できないもの」に分かれています。
大半は①で、基礎事項の確認という意味合いで出題されているので、さほど時間をかけなくても対応できるでしょう。
実験考察問題の解答様式は、多くが1~3行程度で記述する論述式であるため、何を省き、何を記述するかということを自分なりに判断して書くことになりますが、論述力をつけるには、作成した解答を信頼のおける先生に添削してもらうことが効果的です。

国語の傾向と対策

大問数は3題です。
現代文、古文、漢文が各1題ずつ出題されています。
現代文においては、例年、抽象度の高い論理的文章が出題されており、その内容は哲学や科学思想史、言語や美術を含めた文化論、社会論や文明論が中心です。
漢字の書き取り(音・訓含めて)も例年3題ずつ出題されています。
総じて相当のボキャブラリー・論理的思考力・表現力・要約力という正統な国語力が必要です。
古文は標準的な文章が出題されています。
出典は中古と中世が中心で、物語系の作品が出題されることが多いです。
漢文において、出題される文章の時代は一定しておらず、漢詩が出題される場合もあります。
基礎知識や論理的思考力の有無は、読解の正確さや速さに大きく関わってくるため、現代文においては、人文科学・社会科学・自然科学など各分野の評論文を幅広く読んでおくことが望ましいです。
教科書は言うまでもなく、新聞の社説や論文、文芸雑誌、新書や文庫、単行本などを精力的に読み込みましょう。
また、論理的思考力とともに感性の豊かさ、鋭さも求められているため、韻文や随筆、小説などに数多くふれておきましょう。
全問記述式であるため、問題集や過去問での訓練は不可欠です。
漢文では的確に論理を押さえる読解力が問われています。
難解な文章は出題されないので、教科書の復習を中心にするとよいでしょう。

地理歴史・公民の傾向と対策

共通テストの地理歴史・公民の配点は他の科目よりも低いですが、東京大学医学部の共通テスト得点率は91%といわれているため、特定の科目だけではなく地理歴史・公民の対策もしっかり行いましょう。
世界史は用語の暗記だけでは問題に対処できないため、教科書などを用いて内容や因果関係などを理解する学習をしましょう。
かなり広い範囲の学習が必要となるので、早めに取り組みましょう。
日本史はとにかく問題演習量を確保し、多くの問題を解いて実力をつけましょう。
地理は教科書に太字で書いてある用語や地名を覚えて意味を理解することが大切です。
初めて聞く地名があれば、地図帳を活用して位置も覚えましょう。
倫理、政治・経済は模擬試験や問題集などを積極的に活用すると効果的です。
全ての分野の学習事項を確実に押さえ、未学習の分野をなくすようにしましょう。

まとめ


今回は東京大学医学部の偏差値や倍率、入試情報などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
東京大学医学部は全国トップの難易度を誇る最難関の大学です。
全国から秀才が集まってくるため、合格するためにはかなりの勉強量が必要です。
間違った学習法で勉強を続けていると、合格には非常に時間がかかります。
ぜひ今回の記事を参考にし、早い時期から受験対策をしていきましょう。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

記事一覧はこちら