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熊本大学医学部の難易度は?気になる偏差値や倍率について詳しく解説!

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カテゴリ:大学情報

熊本大学は1949年に創立された熊本県熊本市にある国立大学です。
本記事では熊本大学医学部の入試傾向や対策・入試情報について徹底解説しています。記事内では偏差値や倍率についても解説しているため、受験を考えている方は必見の内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

熊本大学医学部の基本情報


まずは熊本大学医学部の基本情報についてご紹介します。
熊本大学医学部は医学科と保健学科があり、前者は医師や研究者、後者は看護師や臨床検査技師等を養成しています。また、熊本大学は熊本県内で唯一医学部を有する大学であり、熊本県の医療の中心となっています。熊本大学には、入学者を受入れる際の方針であるAP(アドミッション・ポリシー)と、教育課程に関する編成と実施の方針であるCP(カリキュラム・ポリシー)と、卒業認定と学位授与に関する方針DP(ディプロマ・ポリシー)の3つの方針があり、各学部学科ごとに定められています。医学部医学科では、カリキュラムを通して豊かな人間性や、基本的診療能力、医科学研究、地域医療など7つのコア学修成果とそれらの下位50小項目を獲得します。
次に、熊本大学医学部の所在地、定員数、学費についてまとめました。
熊本大学医学部が主に使用するキャンパスは本荘地区にあります。住所は以下の通りです。

所在地 ・本荘北地区(病院、医学部医学科等)
〒860-8556 熊本市中央区本荘1丁目1番地1号

熊本大学医学部医学科の定員数は110名で、保健学科は114名となっています。

学科 定員数
医学科 110名
保健学科 114名
合計 224名

入学料は282,000円です。授業料は前期・後期ともに267,900円で年額535,800円となっています。

入学料 282,000円
前期分授業料 267,900円
後期分授業料 267,900円
授業料の年額 535,800円

熊本大学医学部は、国立大学で他の学部と授業料が同じであるため、他の私立大学医学部と比較すると学費が安く経済的な負担を抑えられます。

熊本大学医学部の偏差値と倍率


ここでは熊本大学医学部の偏差値と倍率についてまとめました。

熊本大学医学部の偏差値

熊本大学医学部の偏差値についてご紹介します。

学部 偏差値
医学部 55~69

熊本大学の医学部の偏差値は55〜69です。医学部の中でも学科・専攻が分かれている為、次から分けてご紹介します。

医学科

次に熊本大学医学部医学科の偏差値についてご紹介します。

学科 偏差値
医学科 69

医学部医学科の偏差値は69です。医学部の学科の中で一番高い偏差値となっており、それだけ、難易度も上がってきます。共通テスト得点率は83%となります。

保健学科/看護学専攻

次に熊本大学医学部保健学科看護学専攻の偏差値についてご紹介します。

学科 偏差値
保健学科/看護学専攻 56

保健学科看護学専攻の偏差値は56です。医学部の中では2番目に高い偏差値となっています。共通テスト得点率は63%となり、医学部医学科に比べると、大きな差があります。

保健学科/放射線技術科学専攻

次に熊本大学医学部保健学科放射線技術科学専攻の偏差値についてご紹介します。

学科 偏差値
保健学科/放射線技術科学専攻 55

保健学科放射線技術科学専攻の偏差値は55です。医学部の中では一番偏差値が低く、次に紹介する保健学科の検査技術科学専攻と同じ偏差値です。また二番目に高い保健学科の看護学専攻とほとんど変わらない偏差値となっています。共通テスト得点率は67%で、保健学科の中で一番高い得点率となっています。

保健学科/検査技術科学専攻

次に熊本大学医学部保健学科検査技術科学専攻の偏差値についてご紹介します。

学科 偏差値
保健学科/検査技術科学専攻 55

保健学科検査技術科学専攻の偏差値は55です。医学部の中では一番偏差値が低く、保健学科の放射線技術科学専攻と同じ偏差値です。また二番目に高い保健学科の看護学専攻とほとんど変わらない偏差値となっています。共通テスト得点率は65%で、看護学専攻より高く、放射線技術科学専攻より低い得点率となっています。

熊本大学医学部の倍率

熊本大学医学部の倍率についてご紹介します。

学科・専攻名 入試方式 倍率
医学科 一般前期 3.5倍
推薦 推薦Ⅱみらい共テ 4.0倍
推薦 推薦Ⅱ一般枠 共テ 6.2倍
推薦 推薦Ⅱ地域枠 共テ 2.3倍
保健学科 看護学専攻 一般前期 2.1倍
推薦 学校推薦型Ⅱ 共テ 1.7倍
保健学科 
放射線技術科学専攻
一般前期 2.8倍
推薦 学校推薦型Ⅱ 共テ 1.8倍
保健学科検査技術科学専攻 一般前期 1.3倍
推薦 学校推薦型Ⅱ 共テ 1.3倍

入試方式など様々あり、それによって倍率は変わりますが、医学科の倍率は2.3倍から6.2倍となっています。保健学科看護学専攻は1.7倍から2.1倍です。放射線技術科学専攻は1.8倍から2.8倍です。最後に、検査技術科学専攻は1.3倍です。医学科は特に入試方式によって倍率がばらつき、更に一番高い倍率は6.2倍と難易度が高いです。ほかの学科・専攻は1-3倍と比較的落ち着いています。

熊本大学医学部の教育

受験するにあたって学校・学部の特徴を知ることは重要です。
熊本大学の医学部の教育の特徴について3つの観点からご紹介します。

【柴三郎プログラム】医学を学ぶ

熊本大学の医学部教育の特徴の1つ目は「柴三郎プログラム」です。これは、段階式に医学を学び、若い世代を指導しています。このプログラムの一番の特徴は、医療教育を高校時代から学ぶことができる点です。高校生向けのプログラムでは、名称が少し変わり「柴三郎Jr.」と位置づけられています。対象となるのは、熊本県内の高校生で、「遺伝時改変マウスの作製や病気のモデル動物の作製」「発生・再生医学研究」「がんなどの病気の原因遺伝子探索研究」などの最先端医療についての研究教育を放課後や休日などを利用して、大学の研究室にて実施しています。そして医学部4年次から「プレ柴三郎プログラム」が開始となり、より本格的な医学研究を実践し、研究医になるための必要な研究手技や科学的思考力を学んでいきます。このプログラムには4つの特徴があり、一つ目が基礎演習の充実です。大学3年生の時期に基礎研究を実践する基礎演習がありますが、その後研究を継続したい4年生をプレ柴三郎のコースの対象としています。2つめが先取履修生です。大学4年生から先取履修生は大学院の講義を受講し、単位を取得することができます。3つ目の特徴がe-ラーニングです。先取履修生になった場合、大学院講義をe―ラーニングで受講できます。そのため、自宅や下宿、海外にいても受講可能となります。4つ目の特徴は、成果発表支援があることです。研究成果を学会で発表したり論文で発表するまたは特許が必要な場合は経費を支援します。そして、「柴三郎プログラム」が始まるのは医学部卒業となります。海外の医療機関との共同研究の機会を与えられ、研究教育が受けられます。医師と医学研究者の能力を備えた人材を育成します。

【臨床実習】実践で学ぶ

熊本大学医学部では4年次から実際に病院に行き、患者の診断や治療の課程に参加する臨床実習が始まります。ここでは、現場の空気を感じ、実際に働くスタッフを目で見ることができます。熊本大学医学部の臨床実習の狙いは、医師としての必要なスキル・コミュニケーション・知識を学ぶことです。

【成果基盤型医学教育】教育の成果

熊本大学は「成果基盤型医学教育」を導入しています。成果基盤型医学教育は、医学科研究や基本診療能力など7つのコア教育成果を設定し、各項目どれだけ成果を残せるかを確認しながら、学生を指導します。教育成果を獲得するため、丁寧で細かい指導がされるため、生徒からも人気です。

熊本大学医学部の入試情報

続いて熊本大学医学部の入試情報についてご紹介します。

熊本大学医学部の入試日程

熊本大学医学部の入試日程について表でまとめました。

入試方法 出願期間 試験日 合格発表
一般前期 令和6年1月22日㈪~令和6年2月2日㈮ 令和6年2月25日㈰ 令和6年3月8日㈮
学校推薦型選抜Ⅱ 令和6年1月15日㈪~令和6年1月19日㈮ 令和6年2月3日㈯ 令和6年2月8日㈭
私費外国人留学生選抜 令和6年1月22日㈪~令和6年2月2日㈮ 令和6年2月25日㈰ 令和6年3月8日㈮

熊本大学医学部医学科は一般前期と学校推薦型選抜で主に入学試験が行われています。私費外国人留学生選抜は学科で若干名の定員数となります。特に、一般前期での定員が一番多いです。

熊本大学医学部の出願資格について

続いて、熊本大学医学部の出願資格についてご紹介します。

一般選抜

次の1)~3)のいずれかに該当する者で、かつ、志望する学部・学科・過程・専攻がしている令和6年度大学入学共通テストの教科・科目(指定する教科・科目以上を受験した者を含む)を受験した者とします。
ただし、特別選抜(総合型選抜、学校推薦型選抜、帰国生徒選抜、社会人選抜及び私費外国人留学生選抜)については、別に定める出願要件とします。
1)高等学校又は中等教育学校を修了した者及び令和6年3月までに卒業見込みの者
2)通常の過程による12年の学校教育を修了した者及び令和6年3月までに修了見込みの者
3)学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)第150条の規定により、高等学校卒業した者と同等以上の学力があると認められた者及び令和6年3月31日までにこれに該当する見込みの者(次のア~カに該当する者)
ア.外国において学校教育における12年の課程を修了した者又はこれに準ずる者で文部科  学大臣の指定した者
イ.文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程を有する者として認定した在外教育施   設の当該課程を修了した者
ウ.専修学校の高等課程(修業年限が3年以上であることその他の文部科学大臣が定める基  準を満たすものに限る。)で文部科学大臣が別に指定するものを文部科学大臣が定める  日以後に修了した者
エ.文部科学大臣の指定した者
オ.高等学校卒業程度認定試験規則による高等学校卒業程度認定試験に合格した者(旧   規定による大学入学資格検定に合格した者を含む。)で18歳に達した者
カ.学校教育法第90条第2項の規定により大学に入学した者であって、高等学校卒業程度認  定審査に合格し、18歳に達した者
キ.本学において、個別の入学資格審査により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力  がると認めた者で、18歳に達した者

医学科 学校推薦型選抜Ⅱ(一般枠)(大学入学共通テストを課す)

推薦人員は、一つの学校から 1 人とします。
ただし、熊本県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、宮崎県、鹿児島県の学校については、2 人以内とします。
なお、学校推薦型選抜Ⅱ(地域枠)及び(みらい医療枠)との併願はできません。
志望学科への入学の意志が強固な者で、次の 1)~4)の全ての要件を満たすもの
1) 次のいずれかに該当する者
① 高等学校(特別支援学校の高等部を含む。)又は中等教育学校を令和 6 年3 月卒業見込みの者(令和 5 年度中に卒業を認められる者を含む。)
② 高等専門学校の第 3 学年を令和 6 年 3 月修了見込みの者
③ 文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程又は相当する課程を有するものとして認定又は指定した在外教育施設の当該課程を令和 6 年 3 月修了見込みの者(令和 5 年度中に修了を認められる者を含む。)
2) 上記 1)の教育施設における全体の学習成績の状況が 4.0 以上であって、人物・能力及び適性等について当該学校長が責任をもって推薦できる者
3) 令和 6 年度大学入学共通テストの 5 教科 7 科目以上を受験した者
4) 合格した場合,入学することを確約できる者

医学科 学校推薦型選抜Ⅱ(地域枠)(大学入学共通テストを課す)

熊本県内の高等学校が推薦できる人数は、一つの学校から 4 人以内とします。
熊本県外の高等学校が推薦できる人数は、一つの学校から 3 人以内とし、出願時において保護者が 3 年以上継続して熊本県内に在住(住民登録)している者を対象とします。
なお、学校推薦型選抜Ⅱ(一般枠)及び(みらい医療枠)との併願はできません。
志望学科への入学の意志が強固、かつ将来、熊本県の地域医療を目指す者で、次の 1)~4)までの全ての要件を満たすもの
1) 高等学校(特別支援学校の高等部を含む。)又は中等教育学校を令和 4 年 3月以降に卒業した者及び令和 6 年 3 月卒業見込みの者
2) 上記 1)の教育施設における全体の学習成績の状況が 4.0 以上であって、将来、熊本県の地域医療において中心的役割を担う人材であると判断でき、人物・能力及び適性等について当該学校長が責任をもって推薦できる者
3) 令和 6 年度大学入学共通テストの 5 教科 7 科目以上を受験した者
4) 合格した場合、熊本県医師修学資金の貸与を受け入学し、在学中は継続して貸与を受けることを確約できる者(注)
(注)卒業後の決められた一定期間、熊本県知事が指定する地域の病院等で勤務していただきます。

医学科 学校推薦型選抜Ⅱ(みらい医療枠)(大学入学共通テストを課す)

推薦人員は、一つの学校から 4 人以内とし、熊本県外の高等学校からの推薦に当たっては、出願時において保護者が 3 年以上継続して熊本県内に在住(住民登録)している者を対象とします。
なお、学校推薦型選抜Ⅱ(一般枠)及び(地域枠)との併願はできません。
志望学科への入学の意志が強固な者で、次の 1)~4)の全ての要件を満たすもの
1) 次のいずれかに該当する者
① 高等学校(特別支援学校の高等部を含む。)又は中等教育学校を令和 6 年3 月卒業見込みの者(令和 5 年度中に卒業を認められる者を含む。)
② 高等専門学校の第 3 学年を令和 6 年 3 月修了見込みの者
③ 文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程又は相当する課程を有するものとして認定又は指定した在外教育施設の当該課程を令和 6 年 3 月修了見込みの者(令和 5 年度中に修了を認められる者を含む。)
2) 人物・能力及び適性等について当該学校長が責任をもって推薦できる者
3) 令和 6 年度大学入学共通テストの 5 教科 7 科目以上を受験した者
4) 合格した場合,卒業後の初期臨床研修修了後,熊本大学大学院医学教育部への進学又は熊本大学病院専門研修プログラムの履修(熊本大学病院及びその関連施設での勤務)が確約できる者

保健学科 学校推薦型選抜Ⅱ(大学入学共通テストを課す)

志望専攻への入学の意志が強固な者で、次の 1)~4)の全ての要件を満たすもの
1) 次のいずれかに該当する者
① 高等学校(特別支援学校の高等部を含む。)又は中等教育学校を令和 4 年3 月以降に卒業した者及び令和 6 年 3 月卒業見込みの者
② 高等専門学校の第 3 学年を令和 6 年 3 月修了見込みの者
③ 文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程又は相当する課程を有するものとして認定又は指定した在外教育施設の当該課程を令和 4 年 3 月以降に修了した者及び令和 6 年 3 月修了見込みの者
2) 上記 1)の教育施設における全体の学習成績の状況が 4.0 以上であって、人物・能力及び適性等について当該学校長が責任をもって推薦できる者
3) 令和 6 年度大学入学共通テストの 5 教科 7 科目以上を受験した者
4) 合格した場合、入学することを確約できる者

熊本大学医学部の入試傾向と対策


次に熊本大学医学部の入試傾向・対策を科目ごとに解説します。

英語の傾向と対策

例年、読解問題が2題、英作文問題が1題、会話文問題が1題の合計4題が出題されています。
読解問題に関しては内容を説明する問題が中心で、英文和訳は比較的少なめです。大きな特徴は大問2が英語の問いに英語で答える形式になっている点で、15~25語程度の英文で解答することが求められる場合もあります。2題とも英文量は多めとなっています。テーマは、理系・自然科学系から1題、文系・社会科学系から1題であることが多いですが、受験生にもなじみやすい主題が取り上げられていて、その意味では取り組みやすい英文といえるでしょう。英作文問題に関しては、ニュース記事を読んで自らの意見を論述するという形式です。会話文問題に関しては空いている箇所に単語を補う形式で、基本的に頭文字が与えられています。会話文はインタビュー形式となっている為、読解問題といってもよく、定型的会話表現などはほとんど問われません。特に難しい構文や語彙などはあまりありませんが、英文量・解答量ともに多いため、試験時間は120分ありますがかなり負担の大きい問題といえるでしょう。
2題の読解問題では着実に得点しておきたいため、英語力を養うことが目標となります。普段から訳文を書く練習を繰り返しておきましょう。また、練習問題を使って理由を説明できるようにしておくことと、内容を具体化する練習も十分に積んでおきましょう。理由の説明や内容の説明は、どの文を訳せば説明になるのかを読むという姿勢で具体的につかむように学習を進めるとよいです。学習が進んでくればさらに、それを英文で書けばどうなるかを考えてみると、英語で解答する問題のよい練習になるでしょう。読解力養成に必要な語彙・文法力も鍛えておくことが重要です。英作文の基礎力を身につける一番の早道は例文学習です。基本例文集を1冊用意し、そこに出てくる例文は残らず暗唱する、ということを学習の基本としましょう。短めの例文で十分なので、繰り返し繰り返し何度も、口をついて出てくるほどに練習するのが望ましいです。その際、文法項目順に整理されている例文集は、文法力強化と並行して効率よく勉強ができます。

数学の傾向と対策

大問4題の構成です。
出題範囲は「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)」となっています。
微・積分法の出題比率が高い年度が多いですが、各分野から満遍なく出題される年度もあり、年度によって出題分野が変わるため、特定分野に偏らない学習が必要です。その上で、微・積分法についての十分な学習が望まれます。また、証明問題がよく出題されているので注意が必要です。
教科書の学習によって基本事項の確認をし、用語の定義を正確に述べることができるか、公式を導き定理を証明することができるかなど、すべての基本事項が理解できているか点検してみましょう。問題集を使って演習を十分に行い、標準問題が確実に解けるようになることも大切です。証明問題に対しては、その処理の仕方をよく研究するとともに、答案作成の練習をすることが重要となります。そして作成した答案については添削指導を受けるとよいでしょう。

化学の傾向と対策

大問数は3、4題の構成となっています。
出題範囲は「化学基礎」「化学」です。
出題傾向として、理論と有機中心の問題が多く、無機分野単独の大問は少ないです。出題形式は主に、記述、計算、論述などを組み合わせた形式です。
記述問題では化学反応式や構造式を書く問題が多く、計算問題は有効数字が指定されている場合もあります。論述問題では字数指定のないものが出題の中心です。
理論分野は特にどの分野からも偏りなく出題されているので、苦手分野が残らないよう計画的に学習を進めましょう。有機分野は高分子を含めて有機の全分野から出題されますが、特に基本的な化合物の性質や合成法は必ず覚えておきましょう。また、元素分析の結果は続く設問でも利用することが多く、間違えると大きな失点に繋がります。無機分野は他の2分野に比べて設問は少ないですが、対策を怠ってはいけません。まずは性質の似た元素をまとめて、単体や化合物の性質を覚えていきましょう。周期表と関連づけて、同族元素の類似性や結合の分類を理解すると効率的です。気体の製法、沈殿生成反応、金属と酸の反応については、化学反応式を書けるように練習しておきましょう。暗記が中心となる単元なので、表やカードにまとめることも効果的です。総合問題、論述問題が多く出題されているので、特徴を把握する上でも、合格への目標設定においても得られるものは大きいでしょう。

物理の傾向と対策

大問数は3題となっています。
出題範囲は「物理基礎・物理」です。
例年、力学分野から1題と電磁気分野から1題出題されており、残り1題は波動分野もしくは熱力学分野からの出題が多くなっていますが、2019・2020年度には原子分野からの出題もありました。そのため、出題範囲を幅広く満遍なく学習しておく必要があるでしょう。文字式による計算問題が主流ですが、数値計算の問題もしばしば出題されます。原則として解答に至る途中経過も書く形式です。年度・日程により、理由を説明する論述問題や、グラフや図を描く描図問題、証明問題も出題されており、多様な形式で受験生の理解度を問う意図がうかがえます。
対策としては、まず教科書を中心として繰り返し基本事項を復習し、確実なものとしておくことです。公式などは丸暗記せず、その導出法だけでなく他の公式への発展まで系統を立てて把握し、適用条件や関連事項なども文章で記述できるようにしておきましょう。結果に至る途中の過程や基礎理論の理解を重視する問題への対策には、解説が丁寧で、基本から系統立って記述されている問題集を繰り返し解くのがおすすめです。自力では解けなかった問題は、解説を読んで理解に努めましょう。解答に至る途中経過を書く記述式問題が出題の中心となっているため、問題練習の際は、問題文に与えられていない物理量を示す文字の定義と、ポイントとなる数式の成立する理由を式に書き添える習慣をつけておきましょう。また、図やグラフも丁寧に描くように心がけましょう。近似式を使う計算問題も出題されることがあるので、扱い方を練習しておきましょう。

生物の傾向と対策

大問は3題となっています。
出題範囲は「生物基礎・生物」です。
遺伝情報からの出題が目立ちますが、大問は複数の分野にわたる総合的な出題が多く、幅広い分野が扱われることが多いです。各分野の内容については、部分的にはかなり詳細な知識まで問われることもあります。論述問題については、解答欄に枠だけ指定されているものが多いですが、2018~2020年度には字数制限のある設問もありました。計算問題は毎年出題されていて、年度によっては、描図問題も出題されています。問題の中心は教科書の内容であり、特に暗記が必要な問題は知識を中心に学ぶことで標準的なレベルに対応できます。多分野にわたる記述問題が多数出題されており、論述量も比較的多いので、時間的な余裕はあまりないでしょう。
教科書レベルの標準的な問題が多いため、まずは基礎知識を正確に身につけることが第一です。総合問題的な広い分野にまたがる出題が多いので、全分野についての学習が必要です。さらに、得点差のつきやすい論述問題の対策が非常に重要になってきます。出題される論述は主に基礎的な生物事象に関連しています。教科書の文章や図表を手本にして、自らが生物用語を説明する練習を積むことが効果的です。最初は時間をかけても構わないので、注意深く論述し、慣れてくると必要なポイントを簡潔に述べるように心掛け、最終的には設問の意図に沿った解答を仕上げるように努めましょう。答案を書いたら、必ず先生に添削してもらい、誤りや抜けているポイント、自分の意図が他の人に伝わるかなどを確認しましょう。出題されている描図問題は、与えられた図に描き込むような取り組みやすい問題が多いですが、対策はしておきたいところです。苦手分野の克服には問題集を利用し、得意分野や重要分野は図説等を使って多くの知識を得るなどして、過去問から対策を立てましょう。

面接試験の対策方法

熊本大学医学部の面接は15分程度で受験生1人に対して面接官3人がつく形式となっています。特に難しい質問はなく、どちらかといえば受験生の個性や人格を見るための質問が中心です。また、面接官が高圧的な態度を取ることもないため、必要以上に身構える必要はなく、肩の力を抜いて思ったことを正直に話すことが大切です。日頃から他人と話す練習をして、試験当日は面接官とも気さくに話せるようにしましょう。
事前に提出する志望理由書に基づいた質問をされることも多いため、まずは志望理由書に何を書くかを考えることが面接対策となります。志望理由書には、できるだけ自分自身の魅力をアピールできるような志望動機を書いておきましょう。そして、志望理由書と面接中の発言に矛盾がないよう、記載した内容は注意深く記憶しておきましょう。

熊本大学医学部に合格するなら医進の会


医進の会では完全個別指導を行っており、生徒1人1人の学力や進路に合わせ、生徒の要望も取り入れつつ個別のカリキュラムを組んでいきます。教材もそれぞれ生徒個人に合わせたものであるほか、学習内容が定着したかどうかのテストなど、細やかなフォローをしていきます。なお
カリキュラムの作成や授業の指導をするのは、今までの指導で医学部合格実績のあるプロの講師のみなので安心です。また、授業以外の時間にも個別のブースで自習したり、苦手分野や勉強法を国公立医学部生であるチューターへ質問したりすることが可能で、勉強に取り組みやすい環境が整っています。
さらに面接対策として、希望があれば志望理由書の指導や相談も受け付けており、無料の面接練習も可能です。
無料面談・体験授業も随時行っておりますので、少しでも気になった方は、是非お気軽にお問い合わせください。医進の会でお待ちしております。

まとめ


今回は熊本大学医学の基本情報や入試情報などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。熊本大学独自の【柴三郎プログラム】では、高校生の時から医学を学ぶ体制を整えています。このような大学は数少ないのではないでしょうか。本記事を通して熊本大学医学部に興味を持たれた方は、ぜひ検討してみてください。

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