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面接無しの医学部大学はある?医学部大学の面接での流れ・傾向について徹底解説!

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カテゴリ:入試

本記事では医学部受験の面接について詳しくご紹介します。
受験時に面接が無い大学、面接が重視される理由、面接の流れ・質問内容についても徹底解説しています。
面接の対策方法についても具体的にご紹介しているため、医学部受験を考えている方は是非参考にしてください。

この記事を読むとわかること
  1. 面接がない医学部大学
  2. 医学部受験において面接が重要視される理由
  3. 医学部面接の流れや質問内容

【医学部】面接が無い大学は?

医学部を受験しようと考えている方の中には、面接に対して苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。
ここからは、面接なしで医学部を受験できる大学はあるのか、詳しく解説していきます。

【医学部】面接が無い国公立大学は?

結論から言うと、面接試験なしで受験することのできる国公立大学医学部はありません
前期試験だけでなく、後期試験の入試科目にも面接試験が導入されています。
かつては面接試験がない医学部が数校あり、ここ最近までは、東京大学と九州大学が受験時に面接試験のない国公立大学として知られていました。
ですので、過去には医学部に合格するためには、筆記試験の対策のみ行い、合格ラインに達していれば医学部に進むことができたということです。

国公立大学医学部試験に面接が導入された歴史

東京大学は2018年から面接試験が導入され、九州大学では2020年の入試から導入されました。
その結果、全ての国公立大学医学部で面接試験が実施されるようになりました。
東京大学では、1999~2007年の入試では面接試験を実施していましたが、2018年に復活という形で導入されています。
また、九州大学は全国で最も面接試験の導入が遅かった大学です。

面接試験が導入された背景

詳しくは後述しますが、面接試験が導入された背景には医師に求められる素質が変化してきていることが考えられます。
過去には新型コロナウイルスの影響により、面接試験を自粛していた大学も数校ありました。
しかし、現在は規制が緩和されているため、今後も面接試験は行われていくでしょう。

【医学部】面接が無い私立大学は?

私立大学も国公立大学と同様に、面接試験なしで受験することのできる医学部はありません
医学部をめざす以上、面接試験は必須と言えます。

国公立大学との違い

ただ国公立大学と違う点は、面接を実施しているが点数化しない大学が私立大学には多いです。
点数化しないということは、あくまで面接試験を参考程度に捉えていたり、裏では現役生と浪人生で評価に差をつけるなどの、公表をしたくない・できないといった理由で、点数化していないという大学もあると考えることもできます。
はっきりした点数がついていなくても、一定レベルの評価を得られなかったり、数学や英語などの成績が優れていても、面接で不合格になることもあり得ます。
したがって、私立大学医学部を受験する場合でも面接対策は不可欠となります。

医学部受験において面接が重要視される理由

医学部受験において面接が重要視される理由について解説します。

人間性やコミュニケーション能力をみるため

医学部受験において面接が重要視される理由に、病気を抱えた患者さんに寄り添う人間性や、医師として要求されるコミュニケーション能力を備えているかを見極めるという目的があります。
医師は他人の生命を預かるという、たいへん重い責任のある仕事です。
医療従事者として働く上で、倫理観に欠ける言動をしないか、身体を悪くしている患者さんに寄り添える人間性を持っているかをみられています。
また、医師は患者さんと向き合って精神面でのサポートをしたり、他の医師や看護師、薬剤師など他のメンバーとも業務を円滑に進めるためにもある程度のコミュニケーション能力は必要不可欠となっています。
そのため学力のみならず、受験生一人ひとりがどういった人物なのかを面接を通じて確かめています。

医師への志望動機を確認するため

二つ目の医学部受験において面接が重要視される理由は、医師への志望動機を確認するためです。
医学部入試は特に難易度が高いため、医学部を受験する受験生の中には、医師になることに対しての意欲が低かったり、両親の勧めやいい大学のいい学部・学科に入りたいと考えて受験しようとする生徒も少なくありません。
医師は、社会において無くてはならない存在であり、社会的地位も非常に高い職業です。
単に勉強ができる、学力優秀であるだけではどのみち務まらない職種と言えます。

人間性を見られているといえる

目の前の患者さんを救いたい、病気で困っている人をひとりでも多く助けたいなど、医師になりたい理由や動機が明確な学生こそが、将来医師となり活躍すべきです。
特に、医学部では他の学部よりも入学した後の勉強も不可欠で難しい課題やテストもたくさんこなす必要があります。
医師になる覚悟がない学生が医学部に入学してしまうと、勉強に身が入らず単位を落としたり、中途退学や留年するといった状況が発生しやすくなります。
医学部側としてはひとりでも多くの優秀な医師を育てるために、こうした状況を避けるためにも、単に学力が高いからという理由で医師になりたいと考えて入学する学生を選別する狙いがあります。

医学部受験での面接の流れ

医学部受験の面接の流れと質問内容について解説していきます。
面接の流れやマナーについてまとめました。

待合室/入室時/面接中/退室時のマナー

待合室

面接当日は、面接中だけでなく待合室の態度も見られているという意識を持ってください。
待合室では、他の受験生と話したり遊んだりせず、面接対策ノートや資料を見直したりしながら静かに待機しておきましょう。

入室時

名前か受験番号を呼ばれて入室する際には、返事をした後に面接室のドアを3回ノックしてください。
勝手に入室せず、面接官から入室許可を得てから、ドアを開けましょう。

ドアの種類によって異なる

ドアの種類によって入室の仕方が異なります。
横スライドのドアの場合、ドアを一度開いた状態にしてからドアの前で「失礼します」と言い、礼をした後に入室します。
押して入るタイプのドアの場合、一度室内に入った後に「失礼します」と言って普通礼をしましょう。
ドアがない面接室の場合、面接室の入り口で「失礼します」と言って礼をした後に入室してください。

入室後の流れ

入室後は用意された席の前まで行きます。
席の前までついたら、一礼をします。
面接官から学校名や名前などを聞かれるので、はっきりと答えましょう。
その後、面接官から「どうぞ」と言われるので静かに着席してください。
勝手に座ることのないようにしましょう。

入室時のマナー
  1. ドアの有無やタイプによって異なるため注意
  2. はっきりと学校名や名前を伝える
  3. 勝手に座らないよう注意

面接中

面接で受け答えをしている時は、正しい姿勢を保つことが大切です。
座席に深く腰を掛けて、背筋をしっかり伸ばすようにしましょう。
手の位置に関しては、男子は拳を足の付け根に置き、女子は両手を軽く重ねて下腹部あたりに置きます
足については、男子は両膝を拳2つ分程のスペースを空け、女子は両膝を完全に閉じるようにします。

話すときに注意すべきこと

話すときは、面接官の目を見て話し、早口にならないように落ち着いて話すことを心がけてください。
暗記してきたことは抑揚をつけて読むだけにならないように注意しましょう。
また、集団面接の場合は他の受験生が話している間の態度も見られているため、気を抜かず静かに話を聞くようにしましょう。
貧乏ゆすりなどの普段の癖が出ないように気をつけてください。

面接中のマナー
  1. 正しい姿勢で背筋・手の位置・足を意識する
  2. 早口になりすぎないように注意
  3. 他の受験生が話しているときも集中する

退室時

面接官から終了の合図を受けたら、「はい」と返事をして椅子から立ち上がり、「ありがとうございました、失礼します。」とお礼を言ってから最敬礼をします。
その後、退室します。
ドアの前まで行き、面接官の方へ向き直ってから一礼をして、「失礼します」と挨拶をしましょう。
最後の挨拶は忘れやすいので、部屋を出るまでは一切気を抜かないようにしましょう。

退室時のマナー
  1. お礼を言ってから退室する
  2. ドアの前でもう一度振り返って礼をする

医学部受験での良くある質問

面接でよく聞かれる質問についてまとめました。

その大学(医学部)の志望理由

受験する大学を志望する理由や、医学部そのものへの志望動機を問う質問は定番となっています。
この質問では、受験生がどれほどの気持ちでその大学に入りたいかという本気度を見ています。
大学についてそれくらい調べてきたか、自身の将来をきちんと見据えて志望しているかなどがポイントとなります。
強い思いをアピールするために、具体的で説得力のある志望理由を話せるように準備しておきましょう。

入学後にやりたいこと

単純に良い医師になりたいから頑張って勉強する、というのではなく具体的に何がしたいかを、伝えることを意識しましょう。
例えば、将来どのような医師になりたいのか、実現のためにどういったスキルを磨きたいかなどを伝えましょう。
受験する大学が得意としている分野があるのなら、その分野について専門的に研究がしたいということを伝えるのも良いでしょう。
また、勉強面以外で取り組んでみたい活動についても聞かれる場合がありますので、ボランティア活動やサークルなどについても考えておくと良いでしょう。

医療ニュースに関する質問

受験生が関心を抱いている医療ニュースに関して質問することで、医療分野に対する関心の高さを見ています。
単に知っているかどうかだけでなく、自分がそれに関してどのような考えをしているかを質問されることが多いです。
質問に対応するためには、普段から医療分野に関心を持ち、ニュースをしっかりと把握しておく必要があります。
また、ニュースを流し見するのではなく、さらに深くリサーチを行い、自分なりの考えや意見を持つように心がけましょう。

自分の長所と短所

長所を伝える際は、抽象的な言い方ではなくエピソードなどを交えながら具体的に話すようにしましょう。
人の話をよく聞く、人の役に立ちたいという想いが強いなど、医師として役に立つ特性を述べるのも効果的です。
短所については、ただ自分の欠点を伝えるのではなく、どのように克服してきたかや改善したかもしっかりと伝えるようにすると印象が良いです。
ただし、遅刻が多い、頑固である、都合が悪いと嘘をついてしまうなどの人間性を疑われるような短所はあまり印象が良くないため避けましょう。

中学・高校時代の活動内容や経験

この質問は、コミュニケーション能力や協調性があるかどうかを確認する目的で聞かれることが多いです。
勉強面以外のことで、学生時代に励んだことがある受験生は評価されやすいため、「ありません」などといった返答をしない方が印象は良いでしょう。
部活動や生徒会などで何をしたか、仲間とどのように関わってきたかなどを話し、何か問題が起こったときに、自分がどういう立ち回りをしたかや仲間で協力して解決を図ったというようなことを伝えると良いでしょう。
資格取得について話す場合は、証明書等の提示が必要なこともありますので、確認しておきましょう。

併願校はあるか

併願校の有無を聞かれた場合は、滑り止めなどで受験生は併願していることが多いため、正直に答えて問題ありません
第何志望かを聞かれた場合は、基本的には第一志望であることを伝えましょう。
併願校がある場合に合格後に入学するかどうかを詳しく聞かれた時、家族と相談して決定すると伝えるのが無難でしょう。
ポイントは、「志望度は本学の方が高いが、家族と決めるので今の時点で断言できない」というニュアンスを伝えることです。

医学部面接の種類・対策

医学部入試の面接について、面接形式や対策方法を解説します。

医学部面接の種類

まずは面接形式について説明します。

①個人面接

個人面接は、医学部入試において最も多くの大学で行われている面接方式です。
受験生1人に対して、面接官が1人以上ついて試験を行います。
面接の時間は、5分から1時間と大学によって異なります。
また、質問内容としては志望理由、長所・短所、調査書に書かれている個人的なことから、最近興味を持ったニュースや現代医療が抱えている課題など社会的な内容まで多岐に渡ります。

②集団面接

集団面接には、大きく2つに分けて、グループ討論とグループ面接があります。
グループ討論では、15~30分間で提示されたテーマについて他の受験生とグループで話し合います。
討論のテーマについては、医療過誤、マイナンバー制度など医療に関係のあるテーマが必ず出題されるとは限りません。
議論の結論よりも、どのような話し合いを行っているかといった議論の課程を面接官は評価します。
グループ面接では、面接官が複数の受験生に順番に質問をしたり、集団で自己紹介をしたりします。
個人面接と違い、他の受験生と質問の回答が被り、焦ってしまう可能性があるため回答はいくつか考えておきましょう。

③MMI

MMIとは、Muitiple Mini-Interviewの略で、個人面接の1つに分類されます。
受験生を複合的に評価することを目的とした面接です。
受験生がいくつかの面接室を回り、各面談室でそれぞれの課題に取り組みます。
例えば、1つ目の部屋では志望理由、2つ目の部屋では調査書の内容を、その他の部屋ではグラフ・図の読み取りや時事問題、描いている将来の医師の姿などを質問されます。
一般的には、平均5部屋ほど部屋を巡り、それぞれの部屋では質問時間は決められています
また、志望理由などとは別に、事例を用いて具体的に状況をイメージさせ、どのように考え行動するのかといった、人間性を評価されます。

医学部面接のパターン別対策方法

続いて、面接形式別の対策方法について解説します。

①個人面接

個人面接で特に頻出される質問として、医学部を志す理由やキッカケ、高校時代どのように過ごしていたかなどが挙げられます。
個人面接は、集団面接に比べるとその場で回答が被ることが無いことが利点です。
しかし、その分理由を深掘りされるため、提出した調査書などとその場の回答で矛盾が生じないようにする必要があります。
一貫性のある返答ができるよう、自身の譲れない軸を持っておくことや、面接練習の数をこなして慣れておくと良いでしょう。

②集団面接

グループ討論においては、積極的に意見を述べること、他者の意見に共感を示す態度や、異なる意見をすり合わせる調整力など総合的な力が必要とされます。
グループの一員として、自身の能力を発揮すると同時にメンバーの能力を活かして、グループに貢献することを意識しましょう。
本番で臨機応変に対応するために、多くの練習をしておくことが必要です。
グループ面接においては、個人面接と質問される内容に大きな差はありません。
しかし、他の受験生と一緒に受けているということを意識しなければなりません。
というのも、自分のアピールを長々と話してしまうと、他の受験生の時間を奪ってしまうことになりかねません。
自己中心的だと判定されるため、必ず1分ほどで回答できるよう練習しておく必要があります。

③MMI

MMIでは、事前に回答を準備していくことは難しく、その場で論理的に思考し回答しなければなりません。
そのため、本番で詰まってしまう受験生は少なくありません。
MMIが行われる大学を受験する方は、MMI専用の対策練習をする必要があります。
具体的な事例に対して、どのように考え行動するのかといった、人間性を評価されるため、回答は結論だけではなくどのように思考したのかまで述べるようにしましょう。

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まとめ

今回は医学部受験における面接無しの私立大学や国公立大学についてご紹介しました。
また、面接の際のポイントや傾向についても解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
医学部の面接は、基本的には減点方式がとられています。
ですので、無理に高度な回答をせずに、何を問われているのか質問の意図を読み取り、自分の言葉できちんと答えることが大切です。
本記事を通して医学部に興味を持たれた方は、医学部受験をぜひ検討してみてください。

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