愛媛大学医学部の偏差値やレベルは?倍率や難易度、入試情報学費を解説
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カテゴリ:大学情報
愛媛大学は、愛媛県松山市に本部を置いている1949年設立の国立大学です。
本記事では、愛媛大学医学部について特色や学費、入試の難易度などについてまとめてあります。
また、試験における各教科ごとの具体的な傾向や対策についても解説していますので、受験を考えている方は是非、参考にしてみてください。
愛媛大学医学部の基本情報
まずは、愛媛大学医学部の生徒数や特色、学費などについてまとめました。
定員数・キャンパス情報
学科 | 入学定員 | 現員 | 計 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年 | |||
医学科 | 110 | 111 | 125(5) | 110(5) | 133(5) | 104(5) | 118(5) | 685(25) |
看護学科 | 60 | 65 | 59 | 63(3) | 62(1) | - | - | 260(20) |
※()内の数字は、医学科は学士2年次編入学者を看護学科は3年次編入学者を内数で示す。
医学部のキャンパスは大学本部の置かれた城北キャンパスから離れ、東温市
所在の重信キャンパスとなっています。
重信キャンパスには附属病院や学習棟のほか、図書館・体育館・武道場・部活棟・食堂やカフェテリアに講堂など、充実した学生生活に必要な設備が充実しています。
愛媛大学医学部の特色
愛媛大学医学部には、『患者から学び、患者に還元する教育・研究・医療』という理念があります。
特に医学部では、十分な専門的知識と技術とを身につけ、豊かな人間性、幅のある教養、高い倫理観をも併せ持つ医療人を育成し、社会に貢献することを目的としています。
医学科では1年次に医学を学ぶのに必要な学問の基礎を固め、2年次からは医学分野の基礎と実習が始まります。
3年~4年次にはより臨床的な学びを深めます。
並行して、課題発見・問題解決能力を養う演習や先端の医療研究について学ぶ科目、介護実習なども用意されています。
4年次からは共用試験を経て、臨床実習へと移ります。
愛媛大学医学部の学費
次に、愛媛大学医学部の授業料や利用可能な奨学金制度について見ていきましょう。
授業料
入学料 | 282,000円 | |
---|---|---|
授業料 | 半期分:267,900円 年額:535,800円 |
|
その他の経費 | 医学科 | 155,800円 |
看護学科 | 86,370円 | |
卒業まで最低年数での合計 (医学科は6年分、看護学科は4年分) |
医学科 | 3,652,600円 |
看護学科 | 2,511,570円 |
授業料の納入は半期ごとになっています。
愛媛大学医学部は国立大学であるため、入学料は一律で282,000円に設定されています。
私立大医学部は最も安くても年間で約2,000万円はかかるといわれていますので、愛媛大学医学部の学費はかなり抑えられるといえるでしょう。
奨学金
日本学生支援機構 | 貸与型と給付型があります。 |
---|---|
愛媛大学基金奨学金 『太陽石油奨学金』 |
対象が学部3年生(医学科は5年生)となっています。 |
愛媛県内就職応援奨学金 | 愛媛県内に就職する意欲のある、学部3年生(医学科は5年生)が対象です。ただし、医学科の地域特別推薦枠での入学者は受けられないため、注意してください。 |
愛媛大学修学サポート奨学金 | 特別な事情により経済的困窮に陥った学生を対象に緊急・応急的に支援する制度です。 |
地方公共団体、民間育英会、財団 | 一般社団法人、公益財団法人、教育財団によるものなどがあります。 |
各奨学金により、対象者や応募条件は異なります。
また、入学前から申請を始めるもの、在学してから申請するものなど様々ありますので、各公式サイトを確認のうえで利用を検討しましょう。
愛媛大学医学部の入試情報
愛媛大学医学部の入試日程や概要、試験科目についてまとめました。
入試スケジュール・入試概要
一般選抜前期日程 | 学校推薦型選抜Ⅱ | 総合型選抜Ⅱ(医学科のみ) | 社会人選抜(看護学科のみ) | 私費外国人留学生選抜 | |
---|---|---|---|---|---|
日程 | 令和7年2月25日(火)~2月26日(水) | 令和6年11月23日(土)~11月24日(日)・大学共通テスト | 令和6年11月23日(土)~11月24日(日)・大学共通テスト | 令和6年11月23日(土) | 令和7年2月25日(火)~2月26日(水) |
募集人数 | 医学科:55人看護学科:33人 | 医学科:30人看護学科:24人 | 10人 | 3人 | 若干人 |
科目 | 受験教科数:6受験科目数:8配点合計:500個別試験の入試科目は、受験教科数:2 配点合計:700総合問題、面接 | 総合問題、面接、共通テストの入試科目は、受験教科数:6 受験科目数:8 | 総合問題、面接、共通テストの入試科目は、受験教科数:6受験科目数:8 | ||
合格発表日 | 令和7年3月6日(木) | 令和7年2月10日(月) | 令和7年2月10日(月) | 令和6年12月6日(金) | 令和7年3月6日(木) |
合格最低点
2024年 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | |
---|---|---|---|---|---|
医学科 | 829.52点 | 795.82点 | 862.53点 | 851.56点 | 952.10点 |
看護学科 | 760.80点 | 697.00点 | 700.80点 | 724.00点 | 670.20点 |
過去5年間の愛媛大学医学部医学科の合格最低点は、795〜952点の間で推移しています。
2020年度から比較すると、合格最低点は下降していますが、2021年度に入試の満点が下がったため、それに伴い合格最低点も下がったと考えられます。
2024年度は前年度より約30点も上回る結果となりました。
そのため、8割以上の得点がとれるように対策はしっかり行いましょう。
共通テスト
一般選抜
科目 | 配点 |
---|---|
国語 | 100 |
数学 | 100 |
外国語 | 100 |
地歴・公民 | 50 |
理科 | 100 |
情報 | 50 |
※「地理歴史、公民」において2科目を受験している場合は、第1解答科目を採用する。
※2段階選抜 有
※外国語は他外国語の選択可
学校推薦型選抜
科目 | 配点 |
---|---|
国語 | 200 |
数学 | 200 |
外国語 | 200 |
地歴・公民 | 100 |
理科 | 200 |
情報 | 100 |
※外国語は他外国語の選択可。
※1次試験合格者には他に2次試験として共通テストの成績を利用し合否を判定する。
※総合問題、面接各200。
総合型選抜
科目 | 配点 |
---|---|
国語 | 100 |
数学 | 100 |
外国語 | 100 |
地歴・公民 | 50 |
理科 | 100 |
情報 | 50 |
※外国語は他外国語の選択可。
※総合問題、面接各200点。
どの選抜も社会と情報の配点が低く、他の科目は一般選抜は各100点、学校推薦型選抜は各200点と同じ配点になっています。
そのため、特定の科目だけでなくバランスよく学習を進める必要があります。
二次試験
科目 | 配点 |
---|---|
数学 | 200 |
理科 | 200 |
総合問題 | 200 |
面接 | 100 |
二次試験では最低でも70%ほどの点数を取る必要があります。
しかしそれは共通テストで高得点を取っていることが前提であるため、実際に合格するには75〜80%の点数を目指しましょう。
二次試験の配点が高いからといって、容易く挽回できるほどの差をつけるのは非常に難しそうです。
平均点が高い分、競争が激しくなる一方なのでより徹底した準備が必要になるといえるでしょう。
愛媛大学医学部の難易度・レベルは?
次に愛媛大学医学部の難易度についてご紹介します。
偏差値
学科 | 日程 | 偏差値 |
---|---|---|
医学科 | 前期 | 65.0 |
看護学科 | 前期 | ー |
医学科の偏差値は65.0程度、看護学科の偏差値は不明でした。
愛媛大学医学部の偏差値は国公立大医学部の中では、やや下の入試難易度であるといえます。
倍率
一般・前期 | 総合型選抜Ⅱ | 学校推薦型選抜Ⅱ | ||
---|---|---|---|---|
推薦A | 推薦B | |||
医学科 | 9.6 | 5.3 | 2.5 | 3.3 |
看護学科 | 1.8 | ー | 2.3 | 2.3 |
医学部総合 | 7.0 | 5.3 | 2.6 |
医学部全体でみると、2024年度入試の倍率は2.6~7.0倍となりました。
さらに学科別に見ていくと、看護学科の倍率が1倍強から2倍弱であるのに対し、医学科は2.5~3.7と全体的に高く、また選抜方法での差も大きいことが分かります。
他の大学と難易度を比較すると?
愛媛大学医学部の偏差値は、全国の82校の医学部の中で38位となっており、
全国にある医学部と比較するとよりやや上位に位置し、入学難易度もやや高いといえます。
また、愛媛大学医学部は国公立大医学部の中では、平均よりやや下の難易度ではありますが、国公立大医学部の中でやや下だとしても、私立大や他学部を含めるとハイレベルだといえるでしょう。
愛媛大学医学部の入試傾向と対策
各科目ごとに、二次試験における出題の傾向と対策をまとめました。
英語の傾向と対策
英語は大問2題で構成され、試験時間は120分となっています。
本文が長めの英文読解で、その内容についての和訳・内容説明・意見論述が出題される傾向があります。
英文の内容は医学・生物関係が中心ですが、時事的内容を含む場合もあるようです。
読解英文の量が非常に多く、しっかりとした内容理解と表現力が求められるため、難易度は高いと言えるでしょう。
対策するにあたって特に重要なのが、英語の長文に慣れておくことと、自分の意見の論述に慣れておくことです。
出題される英文自体のレベルが非常に高く、時間に対しての文章量も多いので、英字新聞や英語雑誌に日頃から触れておくのが良いでしょう。
さらに問題集を活用して、単語力や構文に対する理解力を鍛えておくことも必要です。
また、英語に限らず新聞やニュースに興味を持ち、特に医療分野や医学に関する時事問題に触れて、幅広い知識を蓄えておくことも大切です。
論述の訓練では、必ず客観的に評価して指導・添削をしてくれる人物を確保しておきましょう。
時間を意識して、要点をおさえた文章を素早く書けるようにしておくことも大切です。
数学の傾向と対策
数学は大問5題で構成され、試験時間は120分となっています。
出題範囲は「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A(図形の性質、場合の数と確率)・数学B(数列)・数学C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)」です。
微・積分法の証明問題の出題頻度も高いです。
全体的に典型問題が中心となっていて難問はありませんが、計算量が多いため時間的な余裕はあまりありません。
そのため、正確な計算力も求められます。
対策としては基礎をしっかりと固めておくことが重要です。
教科書の内容を把握できていれば解ける問題がほとんどであるため、基本的な公式を整理し、教科書に載っている問題や傍用問題集を完全に解けるレベルまで練習しておきましょう。
また、教科書の例題や公式・定理の証明もきちんと理解したうえで、自力で記述できるようにしておきましょう。
加えて、入試数学における、より実戦的な種々の解法パターンも身につけておくと良いでしょう。
これには標準レベルの入試問題集を1冊丸ごとマスターしておくことがおすすめです。
過去の頻出分野に重点的に取り組むほか、証明・図示問題においても丁寧で分かりやすい答案を書けるように、十分に練習しておきましょう。
化学の傾向と対策
化学は大問5題で構成され、試験時間は物理と合わせた理科教科全体で100分となっています。
理論分野と有機分野を中心に構成され、無機分野については理論分野と融合した形での出題が多いです。
例年、出題構成に大きな変化は見られず、理論ないし無機から3題、有機から2題(その内1題は高分子化合物)となっています。
それぞれ、理論分野では計算問題が、有機分野では構造決定が出題の中心です。
難易度は基本から標準程度の問題がほとんどですが、まれに教科書外の知識を問われることもあります。
また、論述問題においてはしっかりとした理解が求められるため、そこで点数の差が出やすくなっています。
特に医学部は時間が不足しやすいので、時間配分にも注意が必要です。
対策するうえで、どの分野においても基礎の充実が重要になってきます。
まず理論分野においては分野の偏りなく出題されるため、苦手は潰し、満遍なく問題演習を行っていきましょう。
特に計算問題にあたっては、立式と過程の記述、有効数字を意識した解答を練習しておきましょう。
有機分野においては、構造決定の問題がよく出題されています。
元素分析の結果を次の設問で利用するケースが多いため、問題集を活用してしっかり練習しておきましょう。
ほか、アミノ酸や糖の反応・構造・性質についての問題もよく見られます。
無機分野は設問数こそ少ないですが、油断は禁物です。
元素単体や化合物の性質、同族元素の類似性や結合の分類など、特に基礎的な部分において暗記が求められますから、早い段階から反復することで、基礎事項を頭に定着させておきましょう。
基本的な問題がひと通り解けるようになったら、時間配分を意識した過去問演習に移りましょう。
例年同じ出題傾向にあるため、特徴の把握や合格のための目標設定にも有用です。
その際、論述対策として、加点対象の「キーワード」をきちんと組み込んだ上で、自分の言葉で表現する練習もしておきましょう。
物理の傾向と対策
物理は大問2題で構成され、試験時間は化学と合わせた理科教科全体で100分となっています。
解答形式は記述式です。
出題範囲は「物理基礎・物理」で例年医学部は力学、電磁気から各1題出題されています。
年度によっては数値計算が数問含まれることもあります。
難問が出題されることもありますが、標準的な問題が多くそこで確実に得点しておきましょう。
過去には描図問題や論述問題が出題されたこともあります。
特に難問や奇問はありませんが、工夫された問題が出題されているため、しっかりとした基礎知識が要求されます。
試験時間内に物理に加え、化学も解答する必要があるためスピーディな対応が必要となります。
教科書に沿った内容の設問であるため、教科書を中心に図やグラフに留意し物理の諸現象を理解するとこが大切です。
教科書の例題及び練習問題を丁寧に解くようにし、応用力もつく問題集にも取り組みましょう。
解答は結果のみ要求されるため、途中の計算ミスや式の間違いは致命的となります。
長文問題にも対応できるよう日頃から問題文をよく読み、最後まで確実に処理する習慣をつけておきましょう。
出題傾向に大きな変化はありませんので過去問を十分に研究し、実戦力と自信をつけておきましょう。
愛媛大学医学部に合格するなら医進の会
愛媛大学医学部の入試難易度は、国公立大医学部の中ではやや低めではありますが、私立大や他学部を含めると非常にレベルは高いです。
愛媛大学医学部のに合格するには、基礎知識は確実に身につけた上で、応用力をさらに身につけなければなりません。
そのため、回り道になってしまったり間違った方向へ進んでしまう可能性のある独学ではなく、学習塾や予備校で学習することをお勧めします。
医進の会では個別に面談し、生徒様おひとりおひとりと相談しながら、無理なく最短で合格できるカリキュラムを作成し、最高峰の講師とチューター等でサポートしております。
また個別ブースでのマンツーマン授業ですので、分からないことはその場で質問できます。
そのため、不安や疑問もすぐに解消でき、常に不安なく学習に集中できる環境となっています。
医進の会は医学部合格まで生徒様に寄り添いサポートいたしますので、少しでも気になられた方はお気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、愛媛大学医学部の特徴や難易度、入試対策などについて解説しましたがいかがでしたでしょうか。
愛媛大学医学部では、患者、そして地域への医療技術と専門知識の還元に取り組み、臨床分野だけでなく研究分野についても早い時期から触れられるようにカリキュラムが組んであり、医療と連携することの多い介護についても学ぶ機会があります。
愛媛大学医学部の試験問題は、いずれの教科も基本から標準レベルのもので構成されていますので、入念な基礎固めと過去問研究で、確実な合格を目指しましょう。
この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。