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防衛医科大学医学部の偏差値・倍率は?入試情報や学費、入試対策方法・傾向も解説

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カテゴリ:大学情報

防衛医科大学医学部の偏差値・倍率は?入試情報や学費、入試対策方法・傾向も解説


防衛医科大学は埼玉県所沢市にある省庁大学校です。
本記事では防衛医科大学医学部の学費や・奨学金、入試情報、入試傾向と対策についてまとめています。
防衛医科大学医学部への受験を考えている方は是非、参考にしてみてください。

防衛医科大学医学部基本情報


防衛医科大学医学部の基本情報についてまとめました。

定員数・キャンパス情報

学科 募集人数
医学科 85
看護学科/自衛官コース 75
看護学科/技官コース 45

定員数は上記の表のとおりです。
医学科は85名、看護学科は合計120名の募集となります。

キャンパス所在地 〒359-8513 埼玉県所沢市並木3-2
交通アクセス 「航空公園駅からのアクセス」
航空公園駅東口より(徒歩約10分)
航空公園駅前(交差点) を左折し約450m、右折(正門前)
「車でお越しの方」
所沢ICより(車両約25分)
所沢ICを入間方向に463号線を直進し、
「所沢警察署前」交差点を右折し、約6分(学校正門前まで)

防衛医科大学医学部の特色

防衛医科大学の医学部は医師としての知識と自衛官としての訓練を両立させる特徴があります。
進学過程では医学の勉強を行いつつ、訓練課程では自衛官の訓練を組み合わせ、倫理や生命の尊厳を深く理解した医官としての資質を養います。
教育期間は六年間で規律性のある団体生活を通して自主性や責任感、頑健な体力、好奇心を培い、医師としての責任を果たせる有能な総合研究医を育成します。
大学院の医学研究科では、専攻分野の進展に応じた高度な研究学力と幅広い学識を備え、将来の医学に対応できるような研究活動を行います。

防衛医科大学医学部の学費

防衛医科大学医学部の学費についてまとめました。

授業料

防衛医科大学医学部の学費は無料です。
防衛医科大学医学部の学生は、国家公務員のため、学費は一切かかりません。
さらに防衛省職員という立場であるため、月額116000円程度の手当が支給されます。
別に期末手当も年に二回ほど支給されます。

奨学金

奨学金は学費が無料であるためありません。
しかし先ほど言いましたように防衛医科大学の学生は防衛省職員です。
そのため、学費がかからないことに加えて、在学中は月々の手当と年2回の期末手当が支給されます。
しかし医学科の場合は卒業後9年、看護科の場合は卒業後6年の勤務年数に満たない場合は卒業までにかかったお金を返さなくてはいけません。

防衛医科大学医学部の入試情報


防衛医科大学医学部の入試情報についてまとめました。

入試スケジュール・入試概要

出願期間・試験日は以下の通りです。

学科 出願期間 試験日
医学科 2023/7/1~2023/10/11 2023/10/21
看護学科/自衛官コース 2023/7/1~2023/10/4 2023/10/14
看護学科/技官コース 2023/8/1~2023/9/29 2023/10/14

医学科と看護学科では出願期間や、試験日が異なるため注意しましょう。
看護学科では、試験日は同じでも、出願期間はそれぞれコースによって異なりますので、きちんと確認しておきましょう。

合格最低点

防衛医科大学は合格最低点を公表しておりません。
合格者の自己採点の結果から推測していくしかありません。
受験生によりますと、記述問題を6割、選択問題7割が合格するための最低得点となっています。
しかし年度によって難しさや受験生のレベルも異なるため、選択問題を7割取れなかったからと言って必ず落ちるとも限りません。

共通テスト

防衛大学は共通テストの前に本学校の試験があるため、共通テストを利用した試験方法はありません。

二次試験

二次試験では、口述試験と、身体検査が行われます。
2023年度の受験要項によれば、口述試験の詳細は明示されていませんが、身体検査については、身長や体重、視力、聴覚、歯などの多岐にわたる項目が詳細に記載されています。
また、病歴や、手術の後遺症についても評価されますので、受験を考えている方は、これらの要点を把握しておくことが大切です。

防衛医科大学医学部の難易度・レベルは?


防衛医科大学医学部の難易度やレベルについてまとめました。

偏差値

学科 偏差値
医学科 70
看護学科/自衛官コース 57
看護学科/技官コース 56

医学科の偏差値は70ととても高く、難易度はトップレベルであるといえます。
看護学科の偏差値56~57と医学科と大きく差があり、難易度は医学科よりも低いといえるでしょう。

倍率

学科 入試区分 倍率 募集人数 志願者数 受験者数
医学科 一般入試 17.5 85 6,006 5,684
看護学科/自衛官コース 10.7 75 1,484 1,386
看護学科/技官コース 5.6 45 452 430

医学科は募集人数85名に対し、受験者数が5,684人で倍率が17.5ととても高いことが分かります。
そのため、防衛医科大学医学部への入学は非常に難しいといえるでしょう。
看護学科はコースによって倍率が異なり、自衛官コースの倍率は10倍と高い数値になっています。

他の大学と難易度を比較すると?

防衛医科大学医学部は全国の82校の医学部の中で13位の偏差値を有し、全国的に見ても高水準です。
その為、入学は医学部の中でも非常に難易度が高いと言えます。
国公立大学医学部の上位校とほとんど同じレベルといえるでしょう。
偏差値の近い医学部を持つ大学としては、名古屋大学、九州大学、岡山大学、東北大学などが挙げられます。

防衛医科大学医学部の入試傾向と対策


防衛医科大学医学部の入試傾向と対策について科目ごとにまとめました。

英語の傾向と対策

2021年度までは、択一式と記述式が別の試験時間で行われていましたが、2022年度からは同じ試験時間帯となり、大問9題中6題が択一式で、3題が記述式でした。
択一式では、文法・語彙問題と英文読解問題が出題され、文法・語彙問題では、日本語訳のない英文の空所にあてはまる単語を選ぶ設問が6問ありました。
読解問題には、空所補充や同意表現、内容説明、内容の真偽や主題を選ぶ問題があり、これらの内容は科学関連の記事でした。
記述式では、語句整序問題と中程度から短い英文読解問題が出題され、語句整序問題では「とんとん拍子に」や「地団駄踏んで」といった慣用的な口語表現が使用されました。
英文読解の設問形式は、字数制限付きの内容説明、英文和訳、図解文の空所補充で、科学的な主題が取り上げられていました。
難易度に関して、特に読解英文は非常に難しいものが多く、医学・科学分野の新情報を扱った記事で、高度な総合力が求められました。
択一式の選択肢の正誤は比較的判断しやすいですが、難解な語句も含まれており、解答には手間がかかる可能性があります。
豊富な語彙力を養成するためには、一般的な単語だけではなく、医学・科学分野の語彙にも積極的に取り組むことが必要です。
医学・科学の読解問題に取り組み、そこで出てくる重要な単語を覚えることが大切です。
また、要旨をまとめる問題が含まれる長文読解にも挑戦し、日頃から、読解力と内容把握力を向上させましょう。
更に、以前には英語で要約や説明を行う問題が出題されたこともあるため、文法や構文に関する教科書や問題集で基本的な英作文能力を身につけることも重要です。
英字新聞や雑誌の科学記事に触れることもお勧めで、インターネットでアクセスできる場合もあります。
また、英語だけでなく、日本語の科学記事にも興味を持つことは、知識と視野を拡大するうえで非常に有益です。

数学の傾向と対策

出題される範囲は、「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)」で大問7問のうち6題が択一式、1題が記述式で構成されています。
出題範囲は均等に分散されており、記述式の分野は年度によって異なり、2022年度は確率が出題されました。
これまでには確率以外にも、「数学Ⅲ」の微分・積分法が頻繁に出題され、図示問題や証明問題もありました。
択一式の難易度は主に、標準的で教科書の章末問題程度の練習を積んでおくことが望ましいですが、時間的に余裕はなく、迅速な処理が求められます。
一方で、記述式は通常、高度な内容が含まれ、問題を理解せずに答案を書くのは難しいです。
複雑な計算が必要で、正解にたどり着くまでのプロセスは時間を要します。
最初に出題範囲の基本事項を正確に理解することが重要です。
特に「数学Ⅲ」分野からの出題は複雑な計算が多く、他の領域と組み合わさる複合問題もよくみられます。
計算力を正確に養いつつ、全分野に漏れなく学習することを心がけましょう。
択一式は特別な知識は必要ありませんが、数問は悩むこともあります。
そのような問題は後で対処する判断も大切です。
計算ミスは致命的なので、問題用紙の余白などに焦らずきちんと計算を書くことが重要です。
記述式には、解答に多くの記述が必要ですが、簡潔にまとめるスキルが求められます。
完璧な解答には練習が必要で、図示が必要な場合もあるため、的確な図を描く能力を養いましょう。
また、証明問題も出題されるため、教科書に載っている定理の証明などをよく確認しましょう。
上級の問題集で演習し、難関大学志望者向けの問題集で練習を積んだ後、過去問に挑戦することも重要です。
理解を深めるためにも、何度か解き直すことが役に立ちます。

物理の傾向と対策

物理・物理基礎から出題されます。
近年は、主に力学、電磁気、波動からそれぞれ1題ずつが出題されており、2022円度も例外ではなく、力学2題(うち記述式1題)、電磁気2題(うち記述式1題)、波動1題が出題されました。
熱力学の出題がある年もあり、幅広い分野から問題が出されることも考慮しておきましょう。
高校の授業ではあまり扱われない高度な物理的な内容も出題されることがあり、全体的には標準的な難易度の問題続いています。
ただし、見慣れない設定や工夫が凝らされた問題も存在し、数学の知識が必要な場合もあり、複雑な計算が必要な問題も多いです。
解答には、慎重な考察が必要で、難易度は標準からやや難しい範囲と考えられます。
ここ数年は標準的な問題が多く出題されており、やや高度な物理的内容をの扱う問題も見られるため、公式を丸暗記するのではなくなぜ、どのようにしてと一問一問ていねいに検討して問題の背景をきちんと理解しながら取り組んでいきましょう。
直前期に過去問を解く程度で十分に対策ができると思います。
時間配分も意識して本番を想定して取り組むことが大事です。

化学の傾向と対策

問題の難易度は少し難しいと言えます。
時間配分も重要で素早く正確に解く力をつけることが大切です。
大問3問構成で、理論が1問、無機1問、有機または高分子が1問のセットで出題されることが多いようです。
無機は必ず出題、高分子もほぼ毎年、出題されている傾向です。
60分しか時間がないにもかかわらず、各大問がパート1とパート2に分かれ、ボリュームは大変、多い試験となっています。
知識問題の比率が多い無機と有機の設問から始め、理論は後回しにするなど工夫が必要でしょう。
試験時間に余裕はなく、理論の計算問題は計算ミスなど多発しやすいため、知識問題を確実に正答できるかどうかが、点数の安定化のカギとなるでしょう。
対策としては重要問題など標準的な問題集を固めた後、時間がなくて慌てていても出来る問題をきちんと固めていきましょう。

生物の傾向と対策

出題範囲は「生物基礎・生物」です。
分野的には体内環境、動物の反応、遺伝情報などの内容に関連するものと、進化・系統や生態に関連するものに大別されています。
前者はやや専門的な内容を含み、後者はどちらかというと特殊な内容のものも含まれています。
教科書に記載されていない人種の進化に関連する内容や、コロナウィルスに関連する内容など、近年のトピックと言えるものが題材となっています。
過去には、薬品や毒物、遺伝子組換え技術の社会的意義や論理的な問題を題材にした出題もあり、防衛医科大学らしい問題でした。
目新しい内容の問題や高校の教科書に記載されていない内容、医学分野の内容も多く、高度な知識が要求される部分もあります。
ただ問題数が多くなったこともあり、時間的に余裕がないため、時間配分を意識した練習をしておく必要があります。
体内環境、動物の反応、遺伝情報など分子生物学に関連する分野が頻出していますが、おろそかにされがちな進化・系統などの分野からの出題も目立つため注意が必要です。
特に防衛医科大学は試験日程が早いので、出題範囲はきちんと仕上げて苦手分野を残さないことが大切です。
典型的な重要問題を試験時間内にどの程度解答できるかで差がつきやすいです。
論述中心の2021年度までとは異なり、択一式の出題が大きな比重を占めるようになりました。
択一式とはいえ、内容から見て知識量だけでは答えられないものも多く、考察力が必要とされるものもあり、論述問題への対策も含め、出題形式に配慮して時間配分などに注意しましょう。
生物学的思考力をみるために、データを与えて様々な条件を設定して考察させる設問が多く、実験の目的や図・グラフ・表などのデータが何を表しているのかを考えながら問題演習を行う必要があります。
出題内容は高校の教科書に載っている事ばかりではなく、社会問題になっていることなどの実戦的な出題がみられます。
普段から新聞の科学欄や科学雑誌に目を通し、多くの生物学的情報を得るようにしておきましょう。

国語の傾向と対策

出題形式は、2021年度までは択一式と記述式が別々の試験時間帯で実施されていました。
択一式では、英・数・国3科目合わせて試験時間90分で、国語は現代文1題、記述式では、試験時間60分で現代文1題と古文1題でした。
小問が18問と多く、その内2問が漢字の書き取りを含む記述問題でした。
年度によって出題形式が大きく変わる可能性があります。
2022年度の現代文の内容は、小説から出題され、例年書き取り問題は必出です。
設問は内容説明がほとんどで、語意の問題も出題されました。
内容説明では、本文を正確に読解する力が求められており、理由や心情を問うものが多いです。
また、表現効果に関する100字の記述問題が出題されるなど、全体的に高い読解力が必要とされます。
現代文1題に試験時間45分は時間に余裕がありそうですが、文章が長く小問が多いため油断は禁物です。
さらに、択一式の選択肢は絞り込みが難しいといえます。
書き取りと語意の問題については、熟語や慣用表現を中心に、正確な漢字力と語の意味や同義語・反意語などの語彙力を養いましょう。
読解問題については、普段から速読速解の練習をしておきましょう。
過去問などを利用して、評論だけでなく小説の問題にも取り組み、幅広い現代文の読解力を養いましょう。
内容説明などの設問については、選択肢にある語句を問題文中に探すという形式的な解き方だけでは対処できないものがあります。
全体の趣旨をしっかりとつかんだ上で答えましょう。
択一式の問題については、共通テストやセンター試験の過去問も練習の素材として活用できます。
記述問題については、文章を要約する練習をおこないましょう。

防衛医科大学医学部に合するなら医進の会


防衛医科大学医学科の特徴は他の医学部とは違い、医師と幹部自衛官の両立を目標としている学校になります。
そのために、医学の勉強である進学課程はもちろん並行して自衛官の訓練に適合する訓練課程を行う学校になります。
自衛官医官の魅力を基調とした人格と見識に秀でた有能な総合研修医の養成を目指しているため、勉学と訓練バランスよくできるできる人に向いています。
とはいえ偏差値も70とかなり高いので簡単に入学できるわけではありません。
入学までのサポートは医進の会にお任せください。
プロの講師と一対一の授業を行うことで、その場での質問対応も可能で更に一人一人のペースに合わせたカリキュラムで進めていきます。
授業中はもちろん、自主学習の過ごし方についてもしっかりとサポートいたします。

まとめ


今回は、防衛医科大学医学部についてまとめてみましたがいかがだったでしょうか。
防衛医科大学は入試はもちろんありますが、他の大学と違い学生は特別職国家公務員という扱いになり、月額の手当や年2回の賞与が発生します。
つまり、お給料をもらいながら医学の勉強をおこなえる学校になります。
防衛医科大学を目指す方は是非参考にしてみてください。

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