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名古屋市立大学医学部の偏差値は?入試科目・日程などについても徹底解説!

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カテゴリ:大学情報

名古屋市立大学医学部は愛知県名古屋市にある公立大学です。
本記事では、名古屋市立大学医学部の偏差値や倍率について詳しくまとめています。
入試科目・日程、入試傾向・対策についても徹底解説していますので名古屋市立大学医学部に受験をする方や興味がある方にとって必見のコラムです。
是非参考にしてください。

名古屋市立大学医学部とは?


初めに名古屋市立大学医学部医学部の基本情報についてご紹介します。

医学部の教育

1年次〜6年次での専門教育から医学に関する知識及び技能を獲得します。
他にも疫病と社会環境との関係性等についても学習します。
医学専門教育は、四つに区別されその中には、基礎医学、基礎臨床医学、社会医学、臨床医学があります。
1年次の時には、病院や地域医療現場へ地域参加型学習として積極的に参加します。
医学生として基礎を学び、その後の基礎自主研修や臨床実験へも役に立ちます。
附属病院も併設されているため、医学部附属病院にて全ての診療科で臨床実習を受けることが出来ます。

キャンパス情報

キャンパス 桜山キャンパス
住所 〒467-8601 愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1
アクセス JR名古屋駅から地下鉄桜通線桜山駅下車 3番出口すぐ
JR金山駅・名鉄金山駅からバスで市立大学病院下車、徒歩約2分

こちらが名古屋大学医学部の所在地です。
駅から歩いて5分と非常に近くアクセスは良好で、アーケードもあるため雨に濡れずに通学できます。
名古屋市立大学附属病院もキャンパス内にあります。

学費

学科・コース 初年度納入金額 入学時最小限納入金額 入学金 諸会費
医学科(市内) 1,031,600円 495,800円 232,000円 263,800円
医学科(市外) 1,131,600円 1,131,600円 332,000円 263,800円

市内よりも市外の方が金額が高くなっています。

名古屋市立大学医学部の難易度


次に名古屋大学医学部の難易度についてご紹介します。

偏差値・共通テスト得点率

日程 偏差値 共テ得点率
前期 65.0 83%

名古屋大学医学部の偏差値は65.0、共通テスト得点率は83%となっています。
名古屋大学医学部の偏差値は国公立医学部の中では平均的で、同じ愛知県内にある医学部4校の中では名古屋大学の次に偏差値が高いため、比較的難易度は高いといえます。
共通テスト得点率も83%と高水準であるため、8割前後の点数がとれるよう対策を行っていく必要があります。

倍率

2023 2022 2021
募集人員 60 60 60
志願者数 198 164 208
受験者数 165 126 167
総合格者数 61 64 63
合格実質倍率 2.7 2.0 2.7

名古屋大学医学部の過去3年間の倍率は2.0~2.7倍で推移しており、国公立医学部の中ではやや低い部類であるといえます。
志願者数は2022年度に減少しましたが、2023年度は増加しそれに伴い倍率も上昇しています。
近年、志願者数に大きな変化はないため来年度も志願者数は200名前後だと予想されます。
倍率は低いですが、入試難易度は決して易しくありません。
そのため、油断せずにきちんと学習を進めていきましょう。

名古屋市立大学医学部の入試情報


2024年度の名古屋市立大学医学部の入試情報についてまとめました。

入試日程

一般選抜、学校推薦型選抜の入試日程は以下の通りです。

一般選抜

日程 前期日程
募集人員 60名
出願期間 令和6年1月22日~2月2日
試験日 令和6年2月25日・26日
合格発表 令和6年3月6日

一般選抜は前期試験のみで、後期試験は実施されていません。
そのため、一般選抜を受験する方は、前期試験が名古屋市立大学医学部に入学するチャンスとなっています。
募集人員も60名と他の入試よりも多いため、名古屋市立大学医学部を目指しているほとんどの受験生が前期試験に集まってくると考えられます。

学校推薦型選抜

選抜区分 地域枠学校推薦型選抜
〈大学入学共通テスト利用〉
学校推薦型選抜
(中部圏活躍型)
〈大学入学共通テスト利用〉
学校推薦型選抜
(名古屋市高大接続型)
〈大学入学共通テスト利用〉
募集人員 7名 27名 3名
出願期間 令和6年1月4日から1月19日
試験日 令和6年2月11日
合格発表 令和6年2月13日

名古屋市立大学医学部には、地域枠学校推薦型選抜・学校推薦型選抜(中部圏活躍型)・学校推薦型選抜(名古屋市高大接続型)の3種類の推薦枠があります。
全て地域枠であるため、受験できる方が限られています。
一次試験の大学入学共通テストの成績で合否が判定されるため、二次試験に進むためには大学入学共通テストで高得点をとる必要があります。

入試科目・配点

一般選抜と、学校推薦型選抜の入試科目と配点は以下の通りです。

一般選抜

科目 国語 数学 外国語 地歴公民 理科 面接
共通テスト 125 125 125 75 100 550
二次試験 300 300 400 200 1200

共通テストでは、受験教科数は5科目、受験科目数は7科目の550点です。
二次試験では、数学、英語、理科に加えて面接試験が課され合計は1200点です。

学校推薦型選抜

学校推薦型選抜の選抜方法は2段階あり、大学入試共通テストの成績を対象とする第1段階選抜の合格者に対して第2段階選抜の面接試験が行われます。
第一段階選抜について
・地域枠学校推薦型選抜

科目 国語 数学 外国語 地歴公民 理科
共通テスト 200 250 200 100 250 1000

上記の大学共通テストの成績が総配点1000点の約73%以上を対象とします。
・学校推薦型選抜(中部圏活躍型・名古屋市高大接続型)

科目 国語 数学 外国語 地歴公民 理科
共通テスト 125 150 125 75 150 625

上記の大学共通テストの成績が総配点625点の約75%以上を対象とします。
*地理歴史、公民を2科目受験した場合は、第一解答科目を用います。
*大学共通テストの得点平均によって多少変更する場合もあります。
第一段階選抜の基準については、毎年1月中旬に大学ウェブサイトにて公表されます。
第2段階選抜について
地域枠学校推薦型選抜は、約20分間の面接が行われ、適性、社会性、コミュニケーション能力などが評価されます。
学校推薦型選抜では、課題論述と口述の面接になります。
課題に対する理解力・思考力・発想力に加え人間性、探究心なども評価されます。

名古屋市立大学医学部の入試傾向・対策


名古屋市立大学医学部の入試傾向・対策について科目ごとにまとめました。

国語の傾向と対策

名古屋市立大学医学部では、独自の国語の試験は行われていないため、共通テスト対策をする必要があります。
現代文はいろいろなテーマの問題文を読みながら、どれほどの情報をさまざまな方面から読み取ることが出来るのかが大切です。
小説のほかにも詩やエッセイが出題される場合もあるため、詩などで使われる表現技法を覚えておくと良いでしょう。
必ず出題されるわけではないのでそれほど時間をかけずに行いましょう。
古文では読解することが出来るように文法力と単語力を付ける必要があります。
重要な単語や文法の基礎を身に付けるようにしましょう。
漢文は句形、単語・熟語を身に付けなくてはいけません。
丸暗記するのではなく、構造について理解しながら、しっかりと記憶していくことが大切です。
覚えることは少ないので、現代文や古文に時間を費やすようにしましょう。

数学の傾向と対策

出題範囲は「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)」、微・積分法、確率、ベクトルは必出項目であり、図示問題や証明問題が含まれることもあります。
三角関数や指数・対数関数は大問の中に含まれており、極限などは融合問題として出題されることも良く見受けられます。
出題範囲全体からの出題で、総合力を問う良問が多いと言えます。
大問1題あたり30分で解くことになるので、取り組みやすい問題を手堅く解答したうえで、やや難度の高い問題に取り組むなど工夫しましょう。
定理や公式はただ覚えるというだけでなく、いつでも十分に応用できる力が求められているため、標準レベルの参考書、問題集を繰り返し演習し、典型問題の解法パターンをしっかり自分のものにしておきましょう。
例年かなりの計算力を要する問題が含まれています。
日頃から実際に手を動かして、解答が得られるまで根気よく計算する習慣を身につけていきましょう。
また、ただ強引に計算するのではなく、見通しを立て、計算のテクニックにも留意した練習も行いましょう。
広範囲からバランスよく出題しようとする意図が窺えるが、微・積分法、確率、ベクトルは毎年出題されていて、重要項目となっています。
基本事項の確認及び典型問題の練習を十分に行った上で、レベルの高い問題にも取り組んでおく必要があります。
計算力をつけるとともに、他項目との融合問題にも対処できるよう、数多くの問題をこなしましょう。
典型的な考え方を身につけたら、次の段階ではそれらを利用して問題にアプローチしていく方法を身につけましょう。
全問記述式であり、論理的に筋道の通った答案が求められています。
参考書などの模範解答に目を通して解法パターンを身につける学習と並行して、実戦的な答案作成の練習をする必要があります。

英語の傾向と対策

長文読解3題と英作文1題の合計4題の出題になります。
読解問題の設問は内容真偽などが選択式、空所補充・内容説明などが記述式と選択式の併用で、内容説明では10~100字程度の字数制限つきのものも出題されており、英文和訳でも50~80字程度の字数制限がついた出題もあります。
英文のテーマは自然科学、人文科学、現代社会の問題など多様であり、随筆や小説もみられます。
例年、空所補充や同意表現・内容真偽などの選択式の設問は比較的解答しやすいですが、内容説明については該当箇所が特定しにくい設問があります。
英作文は短めの英文を読み、与えられたテーマや論題に沿って120~150語の英文を書くというものです。
理由と具体的な例も含めて、分かりやすい英文でまとめることが必要です。
試験時間は120分と長めですが、記述量の多さからすると決して時間の余裕はないです。
全体としては標準よりやや難度の高い問題です。
読解力と記述力が問われており、空所補充や同意表現といえども、英文全体の文脈の流れの中で捉えないと正解は得られないようになっています。
英文和訳は逐語訳では意味をなさないものがあるので、筆者の言わんとするところを汲み取り、自然な日本語で記述するよう心がけましょう。
内容説明を書かせる問題も多いので、読解問題の演習では、パラグラフごとに要旨を30~50字程度でまとめる練習をしておくとよいでしょう。
英文のテーマは人文系学部と共通問題ということもあってバラエティーに富んでいるので、日頃から英文・和文を問わず幅広い読書を心がけ、一般常識や時事問題への知識を深めておきましょう。
読解問題の英文の語彙レベルが非常に高いので、語彙・熟語力の養成に時間を割く必要があります。
入試に頻出の英文構造を扱った英文解釈の参考書を1冊仕上げておくのが効果的です。
英文を読んで理解することに加え、日本語で表現する練習を欠かさずに行いましょう。
英文和訳や内容説明の練習では、自分の解答を読み直し、読む側に自分の意図する内容が伝わる文章かどうかを必ず点検しましょう。
120分の試験時間は長いですが、いずれかの問題の解答に手間取ると時間切れになる可能性もあります。
まず問題全体に目を通してそれぞれの英文の難易度をはかり、長文の読みやすさ、英作文の書きやすさなどを考慮して、おおまかに時間配分を決めてから問題に手をつけるとよいでしょう。

地理歴史・公民の傾向と対策

地理歴史・公民の配点は高いとは言えませんが、対策はしっかりとしておきましょう。
「地理歴史、公民」の2科目受験をした場合は、大1解答科目を合否判定に用いるため、受験時の順番に気を付けましょう。
政治経済や倫理は満点を目指すのは非常に難しい科目です。
世界史や日本史は、情報量は多いですが勉強次第で高得点が狙えるので重点的に学習しておくのをおすすめします。

理科の傾向と対策

化学の出題範囲は「化学基礎・化学」で、例年、理論と有機を中心に出題されています。
理論分野では、結晶格子の構造、気体の法則、熱化学、溶液の性質、電気分解、反応の速さや化学平衡・電離平衡が頻出です。
有機分野では、脂肪族・芳香族化合物の構造推定を中心としたもの、アミノ酸・タンパク質・油脂の性質を問うものが頻出です。
基本的な内容に加え、総合力を要する問題、平衡定数などの応用問題、論述問題など、例年レベルの高い内容問題も含まれています。
化学結合、分子の極性などの物質の構造や性質に関する基本的なものから、気体や溶液に関する法則からも出題されています。
まずは標準的な問題集に取り組み、そのうえで各単元の重要発展問題まで目を通しておきましょう。
無機分野では主要な物質の実験的および工業的製法や金属イオンの反応と性質を整理し、理解しておくことが大切です。
余力があれば、発展的な知識も覚えておきましょう。
有機分野では出題の割合が大きいので、まず、教科書に書かれている基本的な物質の関係を理解することが大切です。
官能基の特性を理解するとともに、検出反応についても理解しておきましょう。
合成高分子化合物については、教科書程度でよいが計算問題にも対応できるようにしましょう。
論述問題は毎年出題されており、設問数も多いため、まずは教科書の巻末の索引にある語句を50字程度で簡潔に説明する練習をしましょう。
化学反応や現象については、結果だけではなく理由も理解しておき、実験問題に関しては、学校で実施される実験を復習し、よく使用する器具の描図や操作方法の説明はできるようにしましょう。
出題範囲は「物理基礎・物理」で全般から出題され、分量も多いです。
力学、電磁気、波動から出題されることが多いです。
全体的に幅広いテーマでの出題で、大問4題で物理の内容全体をカバーするように出題されているので、全分野にわたり十分な学習が要求されています。
また、受験生にはなじみの薄いテーマが扱われる場合があるので、難しく感じられるかもしれませんが、どの分野からの出題かを読み取れれば、その分野の基本的な考え方でアプローチできるようになっています。
高校レベルではあまり扱われないテーマでも、問題自体は必ず高校で学ぶ物理の基本法則の組み合わせでできています。
教科書を中心にして、各分野の基本法則を系統的に整理して十分に理解しておきましょう。
また、教科書の章末問題程度のものが完全に解けるように心がけましょう。
解答は結果のみ記す形式が多いですが、解答に至る考察過程や計算過程がしっかり組み立てられないと正解できません。
そのため、平素からの物理的な重要ポイントを押さえて思考・表現できる力をつけておきましょう。

まとめ


今回は名古屋市立大学医学部の偏差値や倍率、入試傾向・対策などについて解説いたしましたがいかがでしたでしょうか。
名古屋市立大学医学部は、東海エリアを中心に人気の高い医学部です。
医師国家試験合格率は95%と全国的にみても非常に高く評判があり、医師を目指している受験生が毎年、名古屋市立大学医学部の入試にチャレンジしています。
偏差値も高く、ハイレベルな戦いとなると考えられますので、名古屋市立大学医学部の受験を検討している方は、ぜひ今回の記事を参考にし、早い時期から受験対策をしていきましょう。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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