杏林大学医学部の難易度・偏差値は?学費や倍率、入試情報についても解説
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カテゴリ:大学情報
杏林大学医学部は東京都三鷹市にある私立大学です。
本記事では杏林大学の入試情報や学費・奨学金について解説しています。
記事内では偏差値や倍率、難易度についても詳しくまとめているため、受験を考えている方は必見のコラムです。
杏林大学医学部の基本情報
まず初めに杏林大学医学部の基本情報についてご紹介します。
杏林大学医学部の定員・生徒数・住所
定員 | 105名 |
---|---|
生徒数 | 728名 |
住所 | 三鷹キャンパス:〒181-8611 東京都三鷹市新川6-20-2 |
アクセス | 三鷹駅、吉祥寺駅、仙川駅、調布駅の各最寄りバス停から「杏林大学病院入口」、「杏林大学病院前」下車(約15~25分) |
杏林大学医学部がある三鷹キャンパスへは、最寄り駅からバスを利用して行きます。
都心近郊の静かな住宅地にキャンパスがあり、周辺環境は良いですが、キャンパスの近くにはコンビニや飲食店が少ないため、やや不便な立地だといえます。
杏林大学医学部の入試情報
杏林大学医学部の入試情報についてまとめました。
入試日程や合格最低点
2024年度の杏林大学医学部の入試日程です。
試験区分 | 募集人員 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表日 |
---|---|---|---|---|
一般 | 89名 | 2023年12月4日(月) ~2024年1月5日(金)必着 |
一次 | |
1月19日(金) | 1月26日(金) | |||
二次 | ||||
2月1日(木)または 2月2日(金) |
2月7日(水) | |||
共テ利用 | 15名 | 2023年12月4日(月) ~2024年1月12日(金)必着 |
一次 | |
共通テスト | 2月14日(水) | |||
二次 | ||||
2月18日(日) | 2月21日(水) |
杏林大学医学部では、一般選抜・大学入学共通テスト利用選抜が実施されています。
一般選抜では一般枠のほかに、東京都地域枠と新潟県地域枠がありますので、それぞれの出願条件を確認し自分に合った選抜方法を選択しましょう。
合格最低点に関して、杏林大学医学部は非公開のため不明でした。
共通テスト・一次・二次試験の配点
共通テストの配点は以下の通りです。
教科 | 科目 | 配点 |
---|---|---|
英語 または 国語 |
英語、国語 の2科目から1科目を選択 |
200 |
数学 | 数学Ⅰ・数学A | 100 |
数学Ⅱ・数学B | 100 | |
理科 | 物理、化学、生物 の3科目から2科目を選択 |
各100 |
計 | 600 |
数学のみ必須科目となり、他の科目は選択科目です。
英語と国語のどちらかを選択することができるため、得意科目で点数をのばせるとよいでしょう。
一次・二次試験の配点は以下の通りです。
試験区分 | 教科 | 配点 |
---|---|---|
一次 | 英語 | 100 |
数学 | 100 | |
理科(物理、化学、生物 の中から2 科目を選択) |
75×2 | |
二次 | 小論文 | ー |
面接 | ー |
一次試験の配点合計は350点です。
理科は2科目ですが各75点とやや配点は低めです。
理科の知識以外に、語学力など基本的な能力を重視した配点といえるでしょう。
二次試験では小論文と面接試験が課せられますが、点数は公表されていません。
小論文は、過去に出題されたテーマをもとに対策をしておき、面接は、本番でどのような質問をされても回答できるよう準備しておくとよいでしょう。
杏林大学医学部の学費・奨学金
杏林大学医学部の学費・奨学金についてまとめました。
学費・授業料
1年次 | 入学金 | 1,500,000円 |
---|---|---|
授業料 | 3,000,000円 | |
施設設備費 | 4,000,000円 | |
実験実習費 | 1,000,000円 | |
初年度納入金総額 | 9,500,000円 | |
入学時最低納入金※ | 6,090,700円 | |
2年次以降の年額 | 5,500,000円 | |
6年間の総額 | 37,000,000円 |
杏林大学医学部の6年間の学費の総額は37,000,000円です。
私立大医学部の中では年間授業料の金額は平均的ですが、学費の総額は割高だといえます。
※入学時最低納入金には、杏会(保護者会)費など諸経費(590,700円)が含まれています。
奨学金
杏林大学医学部で利用できる杏林大学独自の奨学金制度についてご紹介します。
【給付】杏林大学奨学生 | |
---|---|
給付額 | 年額36万円 |
給付期間 | 1年 |
採用人員 | 42名程度 |
応募条件 | 経済的理由により修学継続が困難な者 |
対象 | 2年生以上 |
他制度併用の可・不可 | 可 |
【給付】杏林大学優秀学生表彰金 | |
---|---|
給付額 | 5万円 |
給付回数 | 1回 |
採用人員 | 各学部各学科各学年1名 |
採用条件 | ①本学での前年度1 年間の学業成績が各学科・学年において1 位の者 ②人物・生活面で優れている者 ※①~②を全て満たす者 |
対象 | 2 ~ 6 年生 |
他制度併用の可・不可 | 可 |
【給付】杏林大学特別表彰学生表彰金 | |
---|---|
給付額 | 3万円 |
給付回数 | 1回 |
採用人員 | 各学部原則2名 |
採用条件 | 各学部の学部賞受賞者の中で特に顕著な功績を残した者 |
対象学年の制限 | なし |
他制度併用の可・不可 | 可 |
【給付】杏林大学海外研修・留学奨学金 | |
---|---|
給付額 | ①海外留学(1年) A採用70万円・B採用50万円・C採用30万円 ②海外留学(半年) A採用35万円・B採用25万円・C採用15万円 ※選考の評価の順位が上であるほど、より良い区分 (A~C採用)での採用となります。 |
給付回数 | 各区分(A~C区分)につき1回 |
採用人員 | 予算の範囲内 |
応募条件 | ①国際交流センターで募集する研修・留学プログラムに 参加する者 ②その他大学に認められた研修・留学に参加する者 ③前年度の成績(GPA値)が各学部・研究科の上位 50%以上の範囲に位置 している者 ※①か②どちらかを満たし、かつ③を満たす者 |
対象学年の制限 | なし |
他制度併用の可・不可 | 可 |
私立大医学部の学費は、国公立大医学部と比べるとかなり高額です。
経済的な負担を少しでも軽くしたいと考えている受験生は、自分に合った奨学金制度を探してみましょう。
杏林大学医学部の難易度・偏差値
杏林大学医学部の難易度・偏差値についてまとめました。
医学科の偏差値・倍率
医学科の偏差値や倍率についてまとめました。
年度 | 偏差値 |
---|---|
2023年度 | 65.0 |
2022年度 | 65.7 |
2021年度 | 66.3 |
2020年度 | 64.7 |
2019年度 | 64.3 |
過去5年間分の偏差値です。
2021年度に66.3と高くなりましたがここ2年は65台となっています。
偏差値65.0は82校中51位と平均よりやや下に属しています。
年度 | 大学入学共通テスト利用選抜 | 一般選抜 |
---|---|---|
2023年度 | 35.5 | 13.0 |
2022年度 | 前期 37.6 後期 7.7 | 13.2 |
2021年度 | 前期 36.9 後期 12.4 | 12.8 |
2020年度 | (センター試験利用選抜) 前期51.0 後期7.6 |
12.7 |
2019年度 | (センター試験利用選抜) 69.0 |
前期 13.1 後期 120.9 |
過去5年分の倍率は上記の通りです。
2019年度のみAO入試の倍率を公開しており、59.0となっています。
2019年度の後期を除いては、一般選抜では12-13倍程度になっています。
しかし、共通テスト利用選抜では約35倍、センター試験利用選抜では50-60倍などかなり高い倍率になっています。
杏林大学医学部を他の医学部と比較すると?
杏林大学医学部は2023年度の結果で偏差値が65、一般選抜入試での倍率は13.0となっております。
同じ偏差値の大学の医学部は帝京大学(29.1)・日本大学(10.1)・弘前大学(3.0)・東北医科薬科大学(5.1)となっています。
カッコ内の数字は2023年度入試の一般選抜の倍率です。
そのため総合的にみると、偏差値が同じこの5つの医学部がある大学の中では帝京大学に次いで2番目といえます。
杏林大学医学部の入試傾向と対策
杏林大学医学部の入試傾向と対策について科目ごとにまとめました。
英語の傾向と対策
英語は、大問数4題で試験時間60分のマークシート式解答です。
傾向としては、すべて英問英答で、具体的には、空所補充、内容真偽、内容説明、同意表現、主題など多角的です。
また、英文のテーマは医学・医療・生物学など学部の性質に関連したものが多くなっています。
読解問題では、見慣れない単語があります。
また、文法・語彙問題のうち空所補充は標準的なものが大半ですが、正解を選びにくいものもあります。
そのため対策として、専門用語が含まれている分、語彙の面で難解なところはあるため、日頃から読み慣れておきましょう。
医学部および保健学部の過去問は勿論、他大学の医学部などの問題も大いに参考になります。
また、医学・医療・生物学に関する最新の話題について日本語・英語両方の新聞や雑誌などに目を通し、話題に精通するとともに、それらに関係する語彙を増やしておきましょう。
文法は基本事項を身に付け、語彙整序は構文をマスターしておきましょう。
会話文では特定の場面における固有の表現を整理しておくと効果的で病院・歯科医院・薬局などの医療にかかわる場面での会話には意識的に取り組むようにしましょう。
数学の傾向と対策
数学は大問数3題で試験時間は60分のマークシート・選択式解答です。
出題範囲は「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(「確率と統計的な推測」を除く)です。
傾向としては、微・積分法を中心に、数列、極限、三角関数、ベクトルなど幅広く出題されています。
全体的に基本から標準レベルの問題で構成されていますが、試験時間が60分と短いです。
対策としては、典型的な標準問題からなる出題が多いので、教科書の例題・章末問題を繰り返し解くことで 基本事項・公式をマスターし、使いこなせるようになることが第一です。
試験時間が60分であることを考えると、基本から標準レベルの問題に多くの時間を割り当てるわけにはいかないので、解答時間を意識した念入りな演習が必要になります。
マークシート形式のため、解答の形式から計算ミスに気づきますが、ミスを避けるために繰り返し演習問題を解いて計算力をつけておく必要があります。
また、図形と方程式、式と曲線、空間図形の問題は、図を正確に書いて図の中で解法を考えていくことが非常に大切なので、面倒がらずに図を描いて考える習慣をしっかりつけておきましょう。
物理の傾向と対策
物理は大問数4題で試験時間2科目で100分のマークシート式解答です。
出題範囲は「物理基礎・物理」です。
傾向としては、全分野から満遍なく出題されています。
基本的内容を問う問題から、多面的な考え方を要求するやや難度の高い問題までバランスよく出題されています。
ただし試験時間に対して問題量が多いので、その分難度が高くなっています。
対策として、広い範囲にわたって出題されているので、基礎的な事項をしっかり身につけておく必要があります。
公式を文章で説明できるぐらいの理解の深さが求められており、物理現象やその応用例に対する深い理解と知識が必要です。
日頃から問題文を素早くかつ正確に読み取ることを心がけましょう。
また、計算をいとわず、正確かつ迅速に計算する練習を積むことです。
高得点を目指すには標準的な入試問題集を最低でも2回は解き、問題慣れをし、さらに見直しをすることが必要になってきます。
化学の傾向と対策
化学は大問数が3~4題で2科目100分のマークシート式解答です。
出題範囲は「化学基礎・化学」です。
傾向としては、理論、無機及び有機と、化学全般にわたる幅広い知識が求められています。
理論では、広い範囲に設問を展開するような大問があります。
無機の設問は理論の出題に関連して出題されることが多いです。
有機も広い分野から満遍なく出題されており、化合物の選別の問題が頻出しています。
大部分が標準問題で構成されていますが、応用力を必要とするものが数問あります。
対策としては、理論分野では、計算問題を含めてやや難しい小問が含まれることもあるので、教科書を完全にマスターするだけでなく、入試問題集を利用して、似たレベルの多くの問題を実際に解くとよいでしょう。
有機は分子式・構造式を始め、覚えなければならない事項が多いですが、焦らずに時間をかけて一歩一歩着実に知識量を増やしていく必要があります。
官能基の性質など基本や実際に反応系統図を描きながら、化合物の名称や構造式を覚えるとよいです。
さらに性質・製法などを付記して理解することで理解は深まります。
無機では酸化還元反応、中和反応など、理論問題でも無機物質の知識が必要な場合がよくあります。
代表的な物質の性質と反応、工業的製法について整理し、確実に記憶しておきましょう。
生物の傾向と対策
生物は大問数3・4題で試験時間は2科目100分のマークシート式解答です。
出題範囲は「生物基礎・生物」です。
出題範囲の全分野から出題されており、その中でも体内環境や動物の反応、遺伝情報、生殖・発生がよく出題されています。
また、1つのテーマから複数の分野について理解度を問う大問もあり、出題内容は幅広いです。
難易度も標準~やや難度の高いものまで幅広く出題されています。
細かい知識や考察力を要求する問題や実験問題が出題され、結果を予測し、なぜそのような結果が導かれたのか、その理由を選択したり、グラフの解釈が求められる問題が出題されているので注意しましょう。
試験時間は一科目当たり50分のため、複雑な実験考察問題においても迅速にリード文を分析し解答しなければならないです。
対策としては、全分野にわたって教科書を学習しておく必要があり、教科書の発展・研究内容項目にも目を通しておきましょう。
特に体内環境、遺伝情報、生殖・発生の考察問題では、試験時間内で正答を導くためには発展的な知識を持っていた方が良いものが多いため、ヒトの諸器官は少し詳しい資料集などを活用して、その部位の名称と働きを記憶しておきましょう。
計算問題は毎年出題されるので、DNA、遺伝、タンパク質合成、呼吸のATP生成、光合成のグルコース生成量、腎クリアランス、生態系のエネルギー移動など、代表的な計算問題を繰り返し練習しておきましょう。
酵素反応や生態のグラフなど、グラフの意味や数字の読み取り問題も頻出であり、これらを十分に意識した学習が必要です。
問題演習で大切なのは、自分で誤答分析を行うことで、失点が目立つのが特定の分野なのか、計算問題の数値計算やグラフの読み取りなのかなど、自分の成績パターンの分析を行い、弱点分野を補強しましょう。
模擬試験などもしっかり活用し、同じ誤りを二度としないことが大切です。
杏林大学医学部に合格するなら医進の会
杏林大学医学部に合格するなら医進の会での受講をお勧めします。
医学部は他の学部に比べても難関とされ、実際に倍率や偏差値が高まってきています。
その中で、医進の会では医学部受験予備校だからこそ、プロ講師やチューターなどから医学部合格に特化したサポートを受けることができます。
また、個別授業で一人一人に合わせた授業プランを組んでおります。
さらに、授業以外の自習でも充実した環境をお届けすることが可能になっています。
杏林大学は東京の学校で多くの受験者は関東に在住されていると予想されますが、医進の会は大阪に拠点を構えております。
しかし、多くの人の杏林大学医学部合格を目指してほしいといったことからオンライン面談・授業も受け付けております。
さらに双方向型で行うため、対面授業と同じように疑問や質問をその場で解決することが出来ます。
医進の会では随時新規面談・体験授業を行っていますので、少しでも気になられた方はお問い合わせ下さい。
医進の会でお待ちしております。
まとめ
今回は、杏林大学医学部についてご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか。
標準レベルの難易度ですが、医学部だけでなく保健学部などの専門的な学問が設置されており魅力的です。
杏林大学医学部の受験を検討されているのであれば、この記事、特に傾向や対策をしっかりと読んで、モチベーションであったり、学力向上に繋げてください。
また、今回の記事を見て杏林大学に興味をもたれた方は是非受験を考えてみてください。
この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。