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川崎医科大学医学部の偏差値や倍率、学費は?対策方法や傾向について徹底解説

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カテゴリ:大学情報

川崎医科大学は岡山県倉敷市に位置する私立大学です。
本記事では、川崎医科大学医学部のキャンパス情報や入試情報についてまとめています。
また、科目別の入試傾向と対策や合格難易度についても詳しく解説しているので、川崎医科大学医学部に興味がある方や受験をお考えの方は是非こちらの記事を参考にしてください。

川崎医科大学医学部の基本情報


川崎医科大学医学部の生徒数やキャンパス情報、特色などの基本情報についてまとめました。

生徒数や定員は?

学科 入学定員 収容定員 学生数
医学科 126名 752名 795名

川崎医科大学医学部には、医学科のみが設置されています。
2023年5月1日現在、学生数は6学年全体で795名で、収容定員は752名です。
入学定員は126名で、他の私立大学医学部と比較すると平均よりもやや多い人数となっています。

キャンパスの場所や学科は?

キャンパス 川崎医科大学
所在地 〒701-0192 岡山県倉敷市松島577
アクセス ・JR山陽本線・伯備線「中庄駅」下車 徒歩10分
・JR岡山駅・倉敷駅から両備・岡電・下電バス「川崎医大前」下車 徒歩すぐ

川崎医科大学は岡山県倉敷市にあります。
大学校舎のすぐそばには附属病院が隣接されており、周辺には川崎医療福祉大学などの川崎学園の系列校があります。
交通アクセスについては、電車を利用する場合はJR中庄駅から徒歩10分程かかるため、岡山駅または倉敷駅からバスを利用する方が良いでしょう。

川崎医科大学医学部の特色

医学科単科大学の強みを活かした6年一貫教育を実施し、教育目標である「建学の理念に基づき優秀な医師の育成」を行っております。
1年次に解剖学や生理学の統合教育を実施し、2年次には病理学などの他、多職種講義と実習を充実させています。
3年次からは臨床講義を本格的に開始し、CBTやOSCEを控えた4年次には振り返り学修や「臨床実習入門」を実施します。
6年次6月までの臨床実習は本学附属病院や総合医療センターのみではなく、県内外の協力病院でも実施します。
6年次には一貫教育の総復習として、且つ卒業後の生涯学修にも役立つ「総合医学講義」を行います。

川崎医科大学医学部の入試情報


続いて、川崎医科大学医学部の入試情報についてご紹介します。

入試スケジュールや合格最低点は?

まずは、試験日程等の入試スケジュールと合格最低点についてです。

入試日程

2024年度の入試日程は以下の通りです。

試験区分 出願期間(WEB) 試験日 合格発表日
総合型選抜(専願) 2023年11月1日(水)~7日(火) 一次
2023年11月11日(土) 2023年11月14日(火)
二次
2023年11月18日(土) 2023年11月21日(火)
一般選抜 2023年12月1日(金)~2024年1月10日(水) 一次
2024年1月21日(日) 2024年1月23日(火)
地域枠選抜(専願) 二次
2024年1月29(月)または30日(火)
※いずれか1日
2024年2月1日(木)

川崎医科大学医学部では、総合型選抜・一般選抜・地域枠選抜が実施されます。
総合型選抜と地域枠選抜に関しては専願制となります。
また、地域枠選抜には岡山県地域枠・静岡県地域枠・長崎県地域枠の3種類があります。
地域枠選抜の二次試験の試験日については、2024年1月29日または30日のうち、いずれか1日を大学が指定します。

合格最低点

過去4年間の一般選抜の合格最低点は以下の通りです。

年度 配点 最低点 得点率
2023年度 350点 206.3点 59%
2022年度 350点 208.5点 60%
2021年度 350点 229.8点 66%
2020年度 350点 253点 72%

上記の合格最低点は、一般選抜における一次合格者のデータです。
過去4年間の合格最低点の推移をみると、川崎医科大学医学部の試験は、近年は難化傾向にあるようです。
最新である2023年度の合格最低点は206.3点であり、2020年度から50点ほど低下しています。
得点率に関しても、60%を切る結果となりました。

川崎医科大学医学部受験の配点

次に、試験科目と配点についてまとめました。

共通テスト

川崎医科大学医学部では、入学者の選抜に共通テストを採用しておらず、個別試験のみを実施しています。
ここでは一般選抜と地域枠選抜の一次試験の試験科目・配点について解説します。

一般選抜・地域枠選抜
教科 科目 配点
数学 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列・ベクトル) 100点
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ 100点
理科 物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物 150点
小論文 小論文の結果は二次試験の合否判定時に使用します。

一般選抜・地域枠選抜ともに試験科目と配点は同じです。
一次試験合格者は学力試験によって判定されます。
小論文は一次試験日に行いますが、その結果は二次試験の合否判定に使用します。

二次試験

一般選抜と地域枠選抜の二次試験の試験科目・配点は以下の通りです。

教科 科目 配点
面接 約10分、個人面接

一般選抜・地域枠選抜ともに、二次試験では面接を課します。
面接形式は個人面接となっており、面接時間は10〜15分程度です。
二次試験合格者については、学力試験・小論文・面接の結果と調査書により総合的に評価し判定を行います。

川崎医科大学医学部の難易度は?


川崎医科大学医学部の合格難易度について解説します。

川崎医科大学医学部の偏差値

偏差値は以下の通りです。

学科 偏差値
医学科 60.0

医学科の最新の偏差値は60.0です。
これは、私立大学医学部の中で最も低い数値となっています。
そのため、他の私立大学医医学部よりも入学難易度は
低いといえるでしょう。
また、偏差値が近い私立大学医学部として、埼玉医科大学、北里大学、獨協医科大学などが挙げられます。

川崎医科大学医学部の倍率

2023年度入試における倍率は以下の通りです。

試験区分 志願者数 受験者数 合格者数 倍率
一般選抜 1,284 1,252 49 25.6
地域枠選抜
(岡山県地域枠)
53 53 10 5.3
地域枠選抜
(静岡県地域枠)
60 58 10 5.8
地域枠選抜
(長崎県地域枠)
38 38 6 6.3

一般選抜の受験者数は1,252名、合格者数は49名で受験倍率は25.6倍となっています。
他の私立大学医学部の一般選抜の倍率と比較すると、かなり高い値といえます。
地域枠選抜の倍率は、どれも5〜6倍程度となっています。
一般選抜に比べるとかなり低くなっており、例年この低い水準で推移しています。

他の大学と難易度を比較すると?

川崎医科大学の偏差値は、全国の医科大学82校中82位となっており、一番低い数値となっています。
同じ岡山県にある医学部のある大学は、岡山大学と川崎医科大学のみです。
岡山大学医学部の偏差値は67.5程度となっていて、全国医科大学82校中13位ですので、川崎医科大学と比較するとかなり難易度に隔たりがあります。
川崎医科大学と偏差値が近い大学は、埼玉医科大学、北里大学、獨協医科大学と前述しましたが、どの大学も関東圏となっており、西日本地区で同レベルの大学はありません。
全国で一番低い偏差値の大学で難易度が低めだとしても、偏差値が60前後の受験生や西日本地区を希望している験生が川崎医科大学に集まる可能性は十分にありえます。

川崎医科大学医学部に入るには?入試傾向と対策


川崎医科大学医学部の入試傾向と対策について、科目別に解説します。

英語の傾向と対策

英語は大問数3題で試験時間80分のマークシート式です。
2020年度までは文法・語彙問題が2題、読解問題が2題の大問構成でしたが、2021年度以降は文法・語彙問題が1題となっています。
読解問題は空所補充のみの大問がなくなり、2題とも空所補充や語彙整序問題を含む内容説明中心の長文総合問題となりました。
英文の主題は、医療・健康・心理や環境問題・科学技術に関する者が多く、難易度は標準的なレベルです。
1,000語を超える長文は出題されなくなり取り組みやすくなっていますが、問われていることを良く考え、細かな点までしっかり読まないと間違えやすい設問も出題されています。
対策としては、内容説明や内容真偽など、内容に関する設問を多く含む長文読解用の問題集に取り組むことが必要です。
過去問題の設問内容を検討し、問われ方の特徴を掴んでおいてください。
空所補充や語句整序の問題は毎年出題されているので、念入りに学習することが重要です。
読解問題では、医学・健康・医療関係の内容が出題されることが多いので、新聞・テレビ、雑誌などでこれらの分野に関する知識を得て英語、日本語ともに語彙を増やすことが大切です。

数学の傾向と対策

数学は大問数3題で試験時間80分のマークシート式です。
数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(「確率分布と統計的な推測」を除く)から出題されており、微分積分法は毎年1題は出題されます。
また、三角関数、ベクトル、図形と方程式、複素数平面などの図形を扱う問題が出題されることが多く、その他は確率、数列、極限、整数の性質などが出題されています。
難易度は基本からやや難レベルといえるでしょう。
決して難問ではないですが、結果が出るまでにかなりの計算を要したり、流れや誘導に乗りにくいものもあるので、高い順応性が必要です。
途中計算式は採点の対象にはならないので正確な計算力が求められます。
全問マークシート法による空所補充形式で数値や符号、選択肢をマークするようになっています。
数学の対策としては、途中計算を必要とする問題が多いので迅速かつ的確な計算力が求められます。
定理や公式、典型定期な解法を定着させ、すぐに用いることが出来るように演習を十分に積みましょう。
特に微分積分法の計算は面倒なので、普段から最後まで解くように練習しておきましょう。
数Ⅲの範囲のマーク式の問題集は少ないため、できるだけ沢山の過去問を解き慣れておきたいところです。
マークシート法とはいえ、記述式の問題を解く時と同様に方針を自分でたてて進めましょう。
「部分点のもらえない記述式の問題」と考えて対処するべきです。
日頃から記述式の問題も載っている標準的な問題集に取り組み、融合問題に慣れて的確な判断が出来るようになってください。
微分積分法は例年出題されているので、正確な計算力を身につけ、応用問題の演習を積むことが大切です。
また図形を扱う問題も必ず出題されるので、どの分野から出題されても対応できるように準備をすることが必要です。

化学の傾向と対策

化学は大問数3題で、試験時間は120分のマークシート式です。
基礎的・標準的な問題が多いのでケアレスミスに気を付けて高得点をねらいましょう。
出題範囲は「化学基礎・化学」で大問3題の出題で各大問の構成は4~9問の小問です。
無機・有機の単体や化合物の製法・性質・反応、理論、計算と全範囲から出題されます。
頻出事項はなく、化学全般の基礎事項が問われます。
例年、計算問題も出題され、解答の数値を選択肢から選ぶものと、符号・数値をマークするものがあります。
教科書の基礎的な内容を確実に理解しておけば、十分に対応できますが、計算問題が多いため、時間配分に注意してください。
化学の対策としては、易しい問題が多いですが、出題範囲が幅広いので穴のないように準備しておかなければなりません。
教科書の例題や章末問題をしっかりと練習しておくことが大切です。
また、センター試験や共通テストの過去問やマーク式の予想問題集をはなく、正確に解く練習も良い対策になります。
計算問題からの出題も多いので、教科書や問題集の例題と基本・標準問題を繰り返し行い、迅速に関係式が立てられるようにして、数値計算にも慣れておくことが必要です。
無機分野は周期表を中心に、金属元素や非金属元素の性質や反応を整理しておきましょう。
また、無機工業化学についても理解を深めておきましょう。
有機分野は官能基を中心として脂肪族化合物や芳香族化合物の反応や性質を整理し、高分子化合物であるタンパク質や糖についても理解しておきましょう。

物理の傾向と対策

物理は大問4題で試験時間は120分のマークシート式です。
出題範囲は「物理基礎・物理」です。
数年を通してみるとまんべんなく出題されています。
文字計算の出題が多く、選択肢から式や数値などを選ぶ形式となっています。
多くは標準的な問題ですが、中にはやや発展的な問題もあり、公式の丸暗記ではなく、基礎をしっかり理解して思考力を働かせないと解答できない問題もあるので注意しましょう。
物理の対策としては、教科書を中心に基本~標準問題を学習しておきましょう。
教科書の例題をマスターしておくほか、教科書傍用の問題集を使って項目ごとに丁寧に学習しましょう。
頻出分野の力学、電磁気を重点的に不得意分野を残さないようにしましょう。
過去に出題された問題を研究し、該当する項目を教科書や問題集で調べて類似問題を解いておきましょう。
問題演習の際には必ず図を描き、問題で与えられた情報を描き込む習慣をつけましょう。
図を描くことで頭の中の情報が整理され、解法のポイントがつかめたり、見落としによるミスが減るなどの効果が得られます。
問題の最初の方で間違うと、連鎖的に間違ってしまう問題も出題されるので注意が必要です。

生物の傾向と対策

生物は大問数2、3題で試験時間120分のマークシート式です。
出題範囲は「生物基礎・生物」です。
例年は大問3題でしたが、2022年度は大問2題の出題でした。
全問マークシート法による選択式であり、解答個数は減少傾向ですが問題量が多く時間のかかる計算問題や実験問題も出題されるため、効率よく解答していく必要があります。
ケアレスミスは致命的であることを肝に銘じて、慎重かつ迅速に基本問題を解く練習を重ねてください。
生物の対策としては、難しい問題を解く必要はなく、多くの問題は教科書に記載されてある事柄を中心に出題されているので、教科書を何度も読んでその内容を理解しましょう。
実験結果の分析を問う問題も多く出題されているので、実験については条件設定、結果とその分析を、考察では「なぜそうなるのか」を考えながら読み進めましょう。
各器官や組織の名称などは図を見ながら理解する必要があります。
たとえば、ウニやカエルの発生過程、血液の循環経路、減数分裂の各時期の特徴、腎臓内での物質の移動経路、反射弓、免疫のしくみ、脳の各部の名称と機能、内分泌腺の名称と位置や分泌されるホルモンの働き、光合成や呼吸の反応経路、タンパク質の合成などは図説を活用して整理しましょう。
またDNAと生物の分類や進化に関する内容も増えてきています。
生物の知識や用語をどれだけ早く出力できるかが鍵になります。
また計算問題(ニューロン内の興奮の伝達速度、光合成の計算問題、ミクロメーターによる長さの測定、アルコール発酵と呼吸を行る酵母菌のグルコース消費量、分裂周期をグラフから計算する問題、ハーディ・ワインベル法則など)にも取り組んでおきましょう。

川崎医科大学医学部の学費・授業料


川崎医科大学医学部の学費・授業料についてまとめました。

学費・授業料

1年次 入学金 2,000,000円
授業料 2,000,000円
教育充実費 6,500,000円
その他 1,750,000円
初年度納入金総額 12,250,000円
入学時最低納入金 12,250,000円
2年次以降の年額 7,030,000円
6年間の総額 47,400,000円

川崎医科大学の6年間の学費の総額は、47,400,000円です。
私立大医学部の学費は6年間で約2,000~3,000万円はかかるといわれていますので、川崎医科大学の学費は比較的高額だといえるでしょう。

奨学金

川崎医科大学には学費を軽減させることのできる奨学金が用意されています。
川崎医科大学医学部では静岡県医学修学研修資金貸与制度、長崎県医学修学研修資金貸与制度、日本学生支援機構奨学金、地方公共団体の奨学金、民間育英団体の奨学金があります。

川崎医科大学医学部に合格するなら医進の会


川崎医科大学に合格するなら医進の会です。
川崎医科大学医学部はそれほど偏差値が高くないこともあり、難易度はやや易しいですが、倍率が高い大学ですので合格するには予備校等に通うことをお勧めします。
医進の会では1人1人の生徒に合わせたカリキュラムと個別テキストを使い1対1の完全個別授業を提供しています。
また小論文や面接の対策も行っていますので、二次試験対策もしっかりとすることができます。
医進の会では新規面談・体験授業も無料で行っていますのでお気軽にお問い合わせ下さい。

まとめ


今回は川崎医科大学についてご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか。
川崎医科大学は比較的入試倍率が高くなっている為、しっかりと計画を立てて勉強する必要があります。
地域医療にも力を入れている為、川崎で医師として働きたという人には非常にお勧めです。
広いキャンパスと充実した設備の中で医学について学びたい方はぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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