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麻酔科医になるには?仕事内容や向いている人、将来性まで解説!

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カテゴリ:基礎知識

「麻酔科医になるにはどうしたらいい?」「麻酔科医の仕事は?」「麻酔科医の将来は?」
上記のように、麻酔科医について疑問点などはないでしょうか。
麻酔科医は他の専門医と異なる点があるため、目指す前にさまざまな内容を確認しておくことがおすすめです。
本記事では、麻酔科医の概要や仕事内容、なる方法などを解説します。
また、麻酔科医になるためのポイントもご紹介します。
麻酔科医を目指す人は、ぜひ参考にしてください。

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麻酔科医とは


麻酔科医とは、手術や検査などの際に、患者さんに麻酔を施す医師です。
麻酔科医は、患者さんの病状や体質に合わせて、最適な麻酔方法を選択し、麻酔の実施や管理を行います。
また、手術前後の全身状態の管理や、痛みのコントロールなども担当します。
麻酔科医は、手術や検査だけでなく、ペインクリニックや緩和ケア、集中治療や救急医療など、幅広い分野で活躍しています。

平均年収

麻酔科医の平均年収は、約1300万円です。
これは、医師全体の平均年収(約1600万円)と比べても高い水準にあります
ただし、平均年収は地域や勤務先によって大きく変わります。
例えば、地方都市で働く麻酔科医が首都圏で働く麻酔科医に比べて平均年収が高い場合もあります。
また、医療施設別では、民間病院が高く、大学・国公立病院が低い傾向です。
このように、麻酔科医の年収は一概には言えませんが、一定の需要がある診療科ということもあり、比較的安定した収入を得られると言えるでしょう。

麻酔科専門医と麻酔科標榜医の違い

麻酔科医には、「専門医」と「標榜医」という2種類の資格があります。
「専門医」とは、日本専門医機構が認定する資格であり、「標榜医」とは、厚生労働大臣が許可する資格です。
「専門医」になるためには、「標榜医」になった後に、3年間以上の専門研修を受けて試験に合格する必要があります。
「専門医」は、「標榜医」よりも高度な知識や技術を持つことが認められた専門家ということです。
また、「専門医」は5年ごとに更新する必要がありますが、「標榜医」は更新する必要がありません。
「専門医」は「標榜医」を持っていますが、「標榜医」が「専門医」を持っているとは限りません。
このように、「専門医」と「標榜医」という資格は異なるものですが、どちらも一定の修練や経験を積んだことを示すものです。

麻酔科医の仕事内容


麻酔科医の仕事内容は多岐にわたります。
ここでは麻酔科医の仕事内容を簡潔に解説します。

手術前の回診

麻酔科医の仕事の一つが、手術前の回診です。
回診とは、病棟や外来で患者さんを訪ねて診察することです。
手術前の回診では、以下のようなことを行います。

  • 患者の基本情報(年齢、性別、身長、体重など)や既往歴(過去にかかった病気や手術など)を確認する
  • 患者の現在の症状や体調を聴取する
  • 心電図や血液検査などの検査結果を確認する
  • 患者に手術に関する説明をする
  • 手術の目的や方法、リスクや合併症などを分かりやすく説明し、同意書にサインをもらう
  • 患者に麻酔に関する説明をする
  • 麻酔の種類や方法、効果や副作用などを説明し、質問に答える
  • 患者さんに手術前の注意事項を伝える
  • 飲食や服薬の制限、入浴や化粧の禁止などを指示する

上記が手術前の回診で麻酔科医が行う業務の大まかな内容です。

手術前症例の検討

次に手術前に執刀医や他科医と協力して、手術前症例を検討します。
手術前症例の検討では下記の内容を話し合ったり共有したりします。

  • 患者の病歴や検査結果を共有する
  • 手術の目的や方法、難易度や予想時間などを確認する
  • 麻酔科医は患者に最適な麻酔計画を提案する
  • 麻酔法(全身麻酔か局所麻酔か)、薬剤(静脈内投与か吸入か)、モニタリング(心電図や血圧計など)、気道管理(気管挿管かマスクか)などを決定する
  • 執刀医や他科医は、手術中に必要な器具や輸液・輸血などを準備する
  • 手術中に起こりうる合併症や緊急事態に対する対策を話し合う
  • 麻酔の種類や方法、効果や副作用などを説明し、質問に答える
  • 患者さんに手術前の注意事項を伝える
  • 飲食や服薬の制限、入浴や化粧の禁止などを指示する

手術前症例の検討では多岐にわたる内容を精査する点が特徴です。

準備と管理

麻酔科医は手術室に入る前に、必要な準備を行います。
具体的な準備内容は下記のとおりです。

  • 麻酔薬や注射器、針などの器具を用意する
  • 麻酔器やモニターなどの機器を点検する
  • 麻酔チーム(麻酔科医や麻酔看護師など)の役割分担を確認する
  • 手術室に入ったら、患者に麻酔を施す
  • 執刀医や他科医は、手術中に必要な器具や輸液・輸血などを準備する
  • 手術中に起こりうる合併症や緊急事態に対する対策を話し合う
  • 麻酔の種類や方法、効果や副作用などを説明し、質問に答える
  • 患者さんに手術前の注意事項を伝える
  • 飲食や服薬の制限、入浴や化粧の禁止などを指示する

麻酔の施し方もご紹介します。

  • 患者に点滴針を刺して静脈路を確保する
  • 患者に心電図や血圧計などのモニターを装着して生体情報を測定する
  • 患者に全身麻酔か局所麻酔かに応じて薬剤を投与する
  • 全身麻酔の場合は、気管挿管やマスクなどで気道管理を行う
  • 患者の意識が消失したことを確認して、執刀医に手術開始の合図を出す
  • 手術中に起こりうる合併症や緊急事態に対する対策を話し合う
  • 麻酔の種類や方法、効果や副作用などを説明し、質問に答える
  • 患者さんに手術前の注意事項を伝える
  • 飲食や服薬の制限、入浴や化粧の禁止などを指示する

さらに手術中は、患者の全身状態を管理します。
具体的な業務は下記のとおりです。

  • 患者の体温や尿量などもチェックする
  • 患者の痛みやストレスを抑えるために、必要に応じて薬剤を追加投与する
  • 執刀医や他科医と連携して、手術中に起こる問題に対処する

上記のように手術当日は準備も含めて多岐にわたる業務をこなします。

手術後の回診

麻酔科医は、手術後も患者の回復状況を見守ります。
手術後の回診は下記の内容に取り組みます。

  • 手術が終わったら、患者にリカバリールーム(回復室)へ移動してもらう
  • リカバリールームでは、患者の意識が回復するまでモニタリングを続ける
  • 意識が回復したら、痛みや吐き気などの症状がないか確認し、必要に応じて薬剤を投与する
  • 患者が安定したら、病棟へ戻してもらう
  • 病棟では定期的に回診し、痛みや合併症がないかチェックする
  • 必要に応じて薬剤や処置を変更する

手術後においても麻酔科医は主治医などとともに患者の回復に向けて役割を遂行します。

その他の業務

麻酔科医は、手術関連の業務だけでなく、その他の業務も幅広いです。
その他の業務の一例をご紹介します。

  • 慢性疼痛や末期症状などの患者に対して、痛みや苦しみを和らげる治療を行う
  • 麻酔薬やブロック麻酔などの方法を用いて、患者の生活の質を向上させる
  • 集中治療や救急医療で、重症や危篤な患者の全身管理を行う
  • 人工呼吸器や血圧調節薬などの方法を用いて、患者の生命を守る
  • 研究や教育にも携わる
  • 麻酔科学の発展に貢献するために、新しい麻酔法や薬剤などの研究を行ったり、後進の指導や教育を行ったりする

上記のように手術に関することだけではなく、実に幅広い業務をこなすのが麻酔科医と言えるでしょう。

麻酔科医になるには?


ここからは麻酔科医になるために必要なことを解説します。
また、キャリアプランもご紹介します。

医師免許を取得し麻酔科標榜医を取得する

麻酔科医になるには、医師国家試験への合格が必須です。
医師国家試験の受験資格は、大学の医学部や医科大学の卒業が条件となります。
医師国家試験では、臨床的に必要な医学や公衆衛生に関する知識や技能が問われます。
医師免許を取得したら、初期臨床研修(2年間)を受けます。
初期臨床研修では、内科や外科、麻酔科など複数の診療科を経験し、医師としての基礎を学びます
その後、麻酔科医を目指す流れです。
医師免許があって初期臨床研修を修了すれば医師として働くことができますが、麻酔科を開業したりするためには「麻酔科標榜医」の資格が必要です。
診療科のなかで「麻酔科の標榜」だけが唯一、厚生労働大臣の許可が必要とされています。

麻酔科専門医を目指す

さらに高いレベルの専門性を身につけるために、麻酔科専門医を目指すことができます。
麻酔科専門医になるためには、以下のようなプロセスを経る必要があります。
「専門研修プログラム」を受ける。
これは日本専門医機構が認定する大学病院や施設などで3年以上受けるもので、初期臨床研修と同時に受けることも可能。
「専門研修プログラム」を受ける間に、専門医の受験資格に必要な症例数を経験する。
気管挿管による全身麻酔を300例以上、脊椎・硬膜外ブロックを100例以上、神経ブロックを50例以上など。
認定試験に合格する。
筆記試験と口述試験からなります。
筆記試験は、毎年2回(4月と10月)に実施。
口述試験は、筆記試験に合格した者が受ける。
専門医登録を行う。
登録料は5万円。
専門医更新を行う。
5年ごとに行う必要があります。
更新の条件は、継続教育(学会や講演会など)の参加や研究発表など。
上記の内容をクリアすることで、麻酔科専門医としてキャリアを進められます

キャリアプラン

麻酔科医はさまざまな働き方が可能です。
そのため、雇用形態によって年収や働き方は大きく異なります。
また、勤務先の規模や勤務体系によっても収入や働き方は変わります。
麻酔科医は、自分の希望や目標に応じて、さまざまなキャリアプランを考えることができます。
具体的なキャリアプランをご紹介します。

  • 高度な技術や知識を身につけて専門性を高める
  • 研究や教育に力を入れて学問的な貢献をする
  • ペインクリニックや緩和ケアクリニックで苦痛の軽減に専念する
  • フリーランスとして自由に働く

自分の適性や志向に合わせて、自分らしいキャリアを築くことができるでしょう。

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麻酔科医が向いている人


麻酔科医は多岐にわたる業務内容、様々なキャリアプランが描けるなど、医師のなかでも特徴的な部分があります。
そんな麻酔科医に向いている人として、3点解説します。

常に冷静な対応ができる人

麻酔科医は手術中の患者の生命維持を担う重要な役割を果たします。
手術中には予期せぬ事態が発生することもあります。
例えば、患者の血圧が急変したり、心停止したりすることもあり得ます。
そのような場合に迅速かつ正確に対処する必要があり、常に冷静さを保ち、パニックに陥らずに判断力を発揮できる人が向いています。

地道な仕事にもやりがいを感じられる人

麻酔科医は手術前から手術後まで患者の状態を観察し、必要な処置を行います。
これらの業務は地道で細かい作業が多く、目立つことは少ないといえます。
しかし、これらの業務は患者の安全や快適さに大きく影響します。
よって、地道な仕事でも自分の貢献度を認識し、やりがいを感じられる人が向いているのです。

ひたむきで共感性に長ける人

麻酔科医は手術前に患者やその家族に麻酔に関する説明を行います。
この時に患者の不安や心配を理解し、安心させることが重要です。
また、手術後には患者の痛みや不快感を把握し、適切な対処を行います。
患者とコミュニケーションを取りながら診療を行うことが多いため、ひたむきで共感性に長けた人が向いています。

麻酔科医の将来性


ここからは麻酔科医の将来性を解説します。
麻酔科医の将来性は明るいものであり、これから目指す人はキャリアプランを描きながら挑戦してみてください。

ニーズの高さから活躍の場が広い

麻酔科医は高度な専門性と技術を持つ医師ですが、そのニーズは高く活躍の場も広いです。
日本では高齢化に伴って手術や検査を受ける患者さんが増えており、それに伴って麻酔科医の需要も増加しています。
また、手術や検査以外にも、痛みや苦しみを和らげるペインクリニックや緩和ケア、重篤な患者さんの生命維持を行う集中治療や救急医療などでも、麻酔科医の役割は重要です。
これらの分野では、麻酔科医が持つ苦痛を緩和し全身を管理する能力が必要とされています。

雇用形態を選びやすい

麻酔科医は常勤や非常勤、アルバイトやフリーランスなど、さまざまな働き方が可能です。
そのため、雇用形態によって年収や働き方は大きく異なります。
一般的に、大学病院や総合病院では、手術の数や種類が多く、オンコールや当直も多いため、忙しく大変な仕事ですが、高度な技術や知識を身につけることができます。
また、研究や教育にも携わることができます。
一方、クリニックや個人病院では、手術の数や種類が少なく、オンコールや当直も少ないため、比較的落ち着いて働くことができます。
しかし、高度な技術や知識を求められることは少ないでしょう。

女性も活躍しやすい

麻酔科医は男性が多いイメージがありますが、実際には女性も多く活躍しています。
麻酔科専門医の女性の割合は15〜20%となっており、女性でも十分に活躍できる職種です。
麻酔科医は、手術や検査の時間が決まっていることが多く、勤務時間が比較的予測しやすいという特徴があります。
そのため、家庭との両立や育児との両立もしやすいと言えます。
麻酔科医はニーズの高さから活躍の場が広く、雇用形態を選びやすく、女性も活躍しやすいという将来性を持っています。

医師免許を取得して麻酔科医になるために


医師免許を取得して麻酔科医になるためには、まず医学部のある大学に進学する必要があります。
しかし、医学部は非常に難関であり、受験対策を万全にすることが重要です。
ここでは医学部受験の基礎知識と塾などに通って受験対策をするメリットについて解説します。

医学部のある大学に進学する

医師免許を取得するためには、6年制の医学部医学科を卒業し、さらに2年間の臨床研修を修了しなければなりません。
その後、自分の興味や適性に応じて専門医の資格を目指すことができます。
現在、国内には約80大学に医学部医学科が設置されており、そのうち国公立大学が約50校、私立大学が約30校、防衛医科大学校もあります。
国公立大学と私立大学では入試制度や選抜方法が異なります。
一般的には、国公立大学は共通テストと2次試験の2段階選抜であり、英語・数学・理科だけでなく国語・社会も試験科目になります。
私立大学は学校推薦型選抜や総合型選抜もありますが、一般選抜では英語・数学・理科の3教科で選抜されることが多いです。
いずれにしても難易度は高く、倍率も高いです。
一般選抜の倍率は、国公立大で4倍程度、私立大で12〜13倍程度です。
ただし、これは第2段階選抜の倍率であり、第1段階選抜では共通テストで一定の得点に達していない受験生は足切りされる可能性があります。
共通テストのボーダーラインは大学により異なりますが、最低でも8割は必要でしょう。

塾などに通って受験対策を万全にする

医学部受験では、高い基礎力と応用力が求められます。
また、幅広い分野から出題されることも特徴です。
そのため、満遍なく網羅することや抜け漏れをなくすことが重要です。
しかし、自分だけで勉強するというのは非常に困難です。
そこで塾などに通って受験対策をすることがおすすめです。
塾などに通うメリットは以下が挙げられます。

  • 入試対策用に作られたテキストや問題集を使って勉強できる
  • 入試傾向や志望校の情報などを教えてもらえる
  • 定期的に模試や実力テストを受けて自分の学力を把握できる
  • 専門の講師やチューターに質問や相談ができる
  • 同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる

塾などに通うことで、自分の弱点を補強し、得点力を高めることができます。
また、モチベーションも上がり、受験勉強に集中できます。
将来、麻酔科医を目指す場合は、早い段階から塾に入会して入試などに備えましょう。

まとめ


今回は麻酔科医について詳しくご紹介しました。
麻酔科医になると、さまざまな業務を担当し、患者に接します。
他の医師などとも連携し、患者の健康を実現する役割があります。
麻酔科医は他の専門医と異なる特徴があるため、目指す前にさまざまなことを確認することが大事です。
本記事の内容を参考にして、麻酔科医を目指しましょう。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
個別の会』の代表でもあり、圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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