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医学部受験の現役合格率について徹底解説!1日のスケジュールや現役合格するためのポイントも掲載!

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カテゴリ:入試

本記事では医学部受験の現役合格率について詳しくご紹介します。
医学部受験生の現役合格率や一日のスケジュール、現役と浪人の比率について表にまとめ、徹底解説しています。
他にも現役合格するためのポイントなどもご紹介しているので、医学部受験を考えている方は是非参考にしてください。
必見のコラムです。

医学部の現役受験の合格率について


まず初めに医学部を現役で受験する際の合格率について解説します。

医学部現役合格率は30%!

医学部はどの大学も難易度が高く、浪人するのが当たり前と言われますが、実際はどうなのでしょうか。
データを確認すると、医学部に「現役」で合格できるのはおよそ30%のようです。
「浪人生」が残りのおよそ70%となっています。
このことを踏まえると、医学部に入るには現役生では難しく、高校卒業後そのまま浪人して合格している人が多いという事です。
1浪したとしても、医学部進学の特性上、どうしても周囲には浪人生ばかりであるといった環境なので、周りの空気に流されて何回も浪人を繰り返してしまうことが多いようです。
他にも、再受験生や一度他の学部を卒業している場合もあります。
しかし、医学部を目指すためには、当たり前ですが勉強を始める時期は早ければ早いほど良いです。
大半の子どもたちは、医学部を志望するということを半分曖昧に捉えたまま、中学や高校時代を過ごすものでしょう。
大学受験の現実味が増してきた高校三年生になってから、必死に勉強を始めても合格することはとても困難です。

医学部現役合格ってどれくらいすごいの?

医学部を現役で合格するレベルの人は、高校一年生で大学入学共通テストで9割程度の点数がとれる、基礎がしっかりと定着している人です。
これには高校だけでなく、小学校・中学校からの積み重ねで基礎力を自分のものにしていることがとても大切です。
また、こういった人たちは、高校二年生や三年生など、他の人が基礎固めている時期に過去問を演習したりし、応用力の養成を行っています。
以上のことから現役で合格する人は、小学校・中学校の早い段階から学習を日々積み重ねていき、受験科目に不安がない状態で医学部受験に挑み、現役合格が叶うのです。
ただ、本気で医師を目指す場合には医学部受験に特化したコースのある中高一貫校に通うことも一つの手です。
そうすることで、6年間体系的なプログラムで学んでいくことができます。
本来であれば中学校で3年間かけて習う内容を、2年間で終わらせ、中学三年生では高校の内容を修得します。
前倒しで授業を進めていくことで高校一年生の終わりには、高校三年生までの内容を終えることができます。
これが中高一貫校の難関進学校の強みです。
このぐらいしても、合否が分かれるぐらい医学部は狭き門なのです。

医学部現役合格する人の1日のスケジュール


医学部に現役で合格する人は、どのような毎日を過ごしているのでしょうか。
勉強時間をたくさん確保できる浪人生と競うために、どのくらい勉強しているのかも気になるところです。
平日と休日に分けてご紹介しますが、極端にスケジュールを変えず、必ず睡眠時間や食事、休憩はしっかりと取りましょう。
それでは、現役生の1日のスケジュールを紹介します。

医学部現役合格する人の1日のスケジュール(平日)

7:00~8:00 起床・朝食・準備・出発
8:00~15:00 授業
15:00~18:30 部活動
18:30~19:00 帰宅
19:00~20:00 夕食・お風呂
20:00~21:00 勉強
21:00~21:05 休憩
21:05~22:05 勉強
22:05~22:10 休憩
22:10~23:10 勉強
23:10~23:15 休憩
23:15~23:45 勉強(30分)

部活動をしていると、帰宅後の勉強は辛い人が多いと思います。
しかし引退後、急に勉強時間を増やすことは難しいため、最初は少しでも勉強時間を確保しましょう。
慣れてきたら徐々に増やしていき、長時間勉強ができる力をつけていきます。
最終的には、3時間程度の自主学習ができるようになると良いでしょう。
部活動引退後は、帰宅して夕食までの間の時間も勉強に充ててさらに勉強時間を確保していきましょう。
また、電車移動などのスキマ時間も有効に活用しているようです。

医学部現役合格する人の1日のスケジュール(休日)

7:00~8:00 起床・朝食
8:00~9:30 勉強
9:30~9:45 休憩
9:45~11:15 勉強
11:15~11:30 休憩
11:30~13:00 勉強
13:00~14:00 昼食
14:00~15:30 勉強
15:30~15:45 休憩
15:45~17:15 勉強
17:15~17:30 休憩
17:30~19:00 勉強
19:00~20:00 夕食・お風呂
20:00~21:30 勉強
21:30~21:45 休憩
21:45~23:15 勉強
23:15~23:45 勉強(30分)

休日はダラダラと勉強するのではなく、あらかじめどの時間にどの教科に取り組むのか、予定を立てるのがおすすめです。
そして朝は平日と変わらない起床時間を心がけましょう。
また平日は一回あたりの勉強時間は1時間でしたが、休日は1時間半でした。
実際の試験では、試験時間が1時間を超える科目もあるので、それに慣れることも大切です。
その分、休憩の15分は次の勉強に備えてしっかり息抜きをすることで、メリハリをつけましょう。
休日は1日12時間程度勉強に充てるとこができると良いですね。
現役生は浪人生と比べて時間が限られているため、どれだけ効率よく勉強をするかが大切になってきます。
試験では、全科目で高得点を狙う必要があるので、それぞれの教科のバランスを整えることと、自分の弱点を早めに知るためにも計画を立てて勉強することはとても重要になってきます。

【医学部受験】現役と浪人の比率ランキング


続いて、医学部入学者の現役と浪人の比率を大学別にランキングにしました。
※データは2023年度のものです。

私立大学

私立大学医学部の現役・浪人比率を現役比率の高い順にまとめました。

大学名 現役 (%) 1浪 (%) 2浪 (%) 3浪 (%)
慶應義塾大学 81.5 17.3 1.2
順天堂大学 63.5 30.5 3.5 2.5
東京慈恵会医科大学 54.3 32.4 6.7 6.7
東邦大学 53.3 30.3 13.1 3.3
東京女子医科大学 50.9 21.8 13.6 13.6
自治医科大学 48.8 32.5 16.3 2.4
国際医療福祉大学 46.7 33.6 19.7
日本医科大学 46.4 .44 7.2 2.4
東京医科大学 42.6 33.6 18 5.7
昭和大学 41 59
埼玉医科大学 40 30 17.7 12.3
北里大学 38.6 61.4
関西医科大学 37.8 62.2
日本大学 37.4 29 13 20.6
大阪医科薬科大学 36.6 28.6 15.2 19.6
聖マリアンナ医科大学 36.5 28.7 18.3 16.5
獨協医科大学 33.3 66.7
愛知医科大学 32.8 67.2
兵庫医科大学 32.6 67.4
東海大学 31 29 22 18
藤田医科大学 30.8 30.8 15 23.3
産業医科大学 30.5 40 16.2 13.3
岩手医科大学 29.2 25.4 12.3 33.1
川崎医科大学 25.4 20.6 20.6 33.3
近畿大学 21.6 78.4
福岡大学 19.3 80.7
久留米大学 15.4 36.9 28.5 19.2
金沢医科大学 13.5 29.7 21.6 35.1
東北医科薬科大学
杏林大学
帝京大学
非公表

私立大学医学部の中で、最も現役合格率が高いのは慶應義塾大学です。
慶應義塾大学の現役・浪人比率は、現役81.5、1浪17.3、2浪・3浪合わせて1.2となっています。
1浪と2浪・3浪の間に大きな差があります。
入学者の約8割が現役で合格しているようです。
2番目に現役合格率が高いのは、順天堂大学です。
順天堂大学の現役・浪人比率は、現役63.5、1浪30.5、2浪3.5、3浪2.5となっており、合格者の約6割が現役生となっています。
慶應義塾大学と比較すると、1浪の比率がかなり高いのが特徴です。
反対に、現役合格率が最も低いのは金沢医科大学です。
金沢医科大学の現役・浪人比率は、現役13.5、1浪29.7、2浪21.6、3浪35.1となっており、現役合格比率は1割程となっています。
1浪以降の中で、3浪の比率が約4割とかなり高くなっており、再受験によって合格する人が多いようです。
私立大学全体としては、慶應義塾大学と順天堂大学、順天堂大学と東京慈恵会医科大学で、それぞれ現役合格者の割合に大きな開きがあります。
また、この3大学以外では現役合格者の割合が約半数以下であることから、私立大学は合格者のうち再受験生の割合が高い場合が多いことが伺えるでしょう。
なお、この比率は入学難易度を直接反映しているものではなく、大学によって再受験生への寛容度なども異なるため注意が必要です。

国公立大学

国公立大学医学部の現役・浪人比率を現役比率の高い順にまとめました。

大学名 現役 (%) 浪人 (%)
京都大学 81.5 18.5
東北大学 71.3 28.7
大阪大学 71.3 28.7
横浜市立大学 68.8 31.2
群馬大学 68.5 31.5
千葉大学 66.7 33.3
浜松医科大学 66.4 33.6
徳島大学 66.1 33.9
和歌山県立医科大学 66 34
札幌医科大学 62.7 37.3
弘前大学 61.6 38.4
旭川医科大学 61.1 38.9
北海道大学 61.1 38.9
京都府立医科大学 61.1 38.9
佐賀大学 60.2 39.8
奈良県立医科大学 59.3 40.7
九州大学 59.3 40.7
福島県立医科大学 57.7 42.3
山口大学 57.3 42.7
新潟大学 55.7 44.3
秋田大学 54 46
山梨大学 53.6 46.4
神戸大学 52.6 47.4
広島大学 52.5 47.5
岡山大学 51.9 48.1
長崎大学 50.4 49.6
滋賀医科大学 49.5 50.5
熊本大学 47.4 52.6
琉球大学 47 53
三重大学 46.9 53.1
鹿児島大学 44.2 55.8
信州大学 42.5 57.5
高知大学 42 58
香川大学 41.3 58.7
大分大学 38.8 61.2
富山大学 38.7 61.3
宮崎大学 36.5 63.5
山形大学、筑波大学、東京大学、東京医科歯科大学、金沢大学、福井大学、岐阜大学、名古屋大学、鳥取大学、島根大学、愛媛大学、名古屋市立大学、大阪公立大学 非公表

国立・公立大学の医学部の中で、最も現役合格率が高いのは京都大学です。
京都大学の現役・浪人比率は、現役生81.5、浪人生18.5となっています。
入学者の約8割が現役で合格しているようです。
2番目に現役合格率が高いのは、東北大学と大阪大学です。
東北大学と大阪大学の現役・浪人比率は共に、現役生71.3、浪人生28.7となっています。
京都大学と大きく差があるものの、入学者の約7割は現役合格しています。
反対に、現役合格率が最も低いのは宮崎大学です。
宮崎大学の現役・浪人比率は、現役生36.5、浪人生63.5となっています。
入学者のうち、現役生の割合は4割に届かず、逆に浪人生が6割以上を占めています。
この比率は入学難易度を直接反映しているものではなく、大学によって再受験生への寛容度なども異なるため注意が必要です。
国公立大学全体の傾向としては、交通の便が悪い地域、大都市圏からややアクセスしにくい地域の大学において、現役合格者の割合が低くなる傾向にあると言えそうです。
それでも、半数以上の国公立大学医学部では入学者の半分以上が現役生です。
私立大学に比べ、国公立大学は現役・浪人比率が非公開の大学も多いです。
しかし全体的な比率と傾向をみると、私立大学に比べて国公立大学の方が、現役合格者の割合の高い大学が多いと言えるでしょう。

医学部がある大学に現役で合格したいなら!


医学部に現役合格するために、勉強するにあたって大事なことをまとめました。

①医学部現役合格したいなら努力が必要

医学部に現役合格を果たしたいのであれば、高校3年生の間の受験勉強だけでなく、高校2年生までの過ごし方も非常に重要になってきます。
なぜなら受験生は、浪人生が復習と受験勉強にあてている時間を日頃の学校の授業や部活に割く必要があり、使える時間の量が不利な状態にあるからです。
高校3年生になってから1年生・2年生の内容まで遡って復習を行う余裕は無く、3年生になるまでに2年生までの内容の復習は済ませ、しっかりと理解した状態にしておく必要があります。
また、医学部に現役合格した受験生は、授業が無い日には10〜12時間、授業がある日でも授業以外で4〜6時間は勉強しています。
これだけ毎日長時間の勉強を、受験本番までの長期に渡って継続するには、睡眠や運動の時間も確保して健康を維持する努力も重要です。

②医学部現役合格に才能は関係ない

医学部受験で課される試験科目は大学にもよりますが、基本的に理数系科目を重視した学力試験・面接・小論文などで構成されていることがほとんどです。
学力試験については、得意不得意があったとしても学習によって誰もが身につけられるもので、特別な才能が要求されることはありません。
小論文や面接も同様で、基本的には前準備や対策をしっかりしておけば大きな問題にぶつかることは無いでしょう。
しいて言えば、「正しい努力を重ねること」が求められるのです。

③医学部現役合格に必要なのは暗記力だけじゃない

医学部現役合格を目指すにあたって、暗記力に優れていることで有利に立てるという認識は誤りではないでしょう。
しかし医学部受験というのは、学習内容の暗記だけで現役合格できるほど容易なものではありません。
あくまでも、暗記した内容をいかに使いこなせるか、という「思考力」を要求されます。
例えば、英単語や数学・理科の公式など、暗記するべき事項はひと通り覚える必要があります。
基本的な問題や典型的な問題に対する解答例も、覚えておいて損はないでしょう。
だからといって、取捨選択をせず片端から、問題とそれに対応する解答を一つ一つただ覚えるのでは意味がありません。
特に応用問題においては、ただ漠然と解答を暗記するのではなく、思考の組み立て方、経路、なぜその知識や公式を用いるのかなども踏まえて考える。
いわば「思考力を鍛える」ということが重要になってきます。
勉強の効率を良くするという意味でも、暗記する事柄と思考訓練に費やす事柄を正しく区別して、使い分けていく必要があります。

④医学部現役合格するには何が必要なのか

医学部の現役合格を目指すうえで特に重要なのが、「効率よく学習すること」です。
それを実践するために行う一つ目の方法は、出題傾向を知ることです。
過去問題集を解くことで把握出来ます。
また問題集には分析が記載されているため、しっかり読んでおきましょう。
そして志望校の過去問だけでなく、似た出題傾向がある大学の過去問を把握し解くことで、より多くの練習ができ、本番で対応ができます。
二つ目は医学部予備校を利用することです。
医学部予備校では合格した先輩の体験談があり、勉強方法だけでなく勉強時間以外の過ごし方などのさまざまな情報を得ることができます。
これらの方法で効率よく学習していきましょう。

まとめ


今回は医学部受験の現役合格率について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
高校生の早い段階で意識をして準備を行うことで効率よく高校時代を過ごし、医学部現役合格を目指しましょう。
本記事を通して医学部に興味を持たれた方は、医学部受験をぜひ検討してみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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