コラム - 大阪の医学部予備校

HOME コラム一覧 大学情報 長崎大学医学部のレベルや難易度は?偏差値や倍率・入試傾向についても徹底解説

長崎大学医学部のレベルや難易度は?偏差値や倍率・入試傾向についても徹底解説

  • 公開日
  • 更新日

カテゴリ:大学情報

長崎大学医学部は日本の医科大学および医学部の中で古い歴史をもつ、長崎県長崎市に所在を置く国公立大医学部です。
長崎県は全国的に見ても離島が多いことから、長崎大学医学部は地域医療を守り育てる機能も担っています。
この記事では、長崎大学医学部の基本情報や合格難易度、入試情報、二次試験での各科目の入試傾向と対策などを紹介します。
長崎大学医学部受験をお考えの方や関心がある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

長崎大学医学部の基本情報


ここでは、長崎大学医学部の特徴や所在地についてご紹介します。
長崎大学医学部医学科では,6年一貫教育が行われています。
医学教育と教養教育とを組み合わせた内容となっております。
修業する6年間で医師および医学研究者に必要な医学的知識や、人間そのものを大切にするという観点と、教養教育では、社会人として必要な教養や多角的なものの見方などを十分に学ぶことができます。
医学教育では、講義や外来・病室実習、離島実習を通して包括的に学び、実践的知識と職業的使命感を修得します。
6年間のカリキュラムで、深い医学的知識と倫理観を持つ医師を養成します。

長崎大学医学部の特徴・特色

次に、長崎大学医学部の特徴・特色をご紹介します。
長崎大学医学部の特徴の1つは、地域医療です。
長崎大学医学部は離島が多い長崎県で、地域医療に貢献しています。
2つ目は、原爆障害に関する研究です。
長崎大学が世界で唯一被爆を経験した医科大学であることから、様々な形で放射線障害などの被爆医療に携わっています。
3つ目は、感染症研究です。
戦前より置かれた東亜風土病研究所から感染症研究が行われ、現在はバイオセーフティレベル4の施設である高度感染症研究センターが設置されています。
具体的な特色ある実習カリキュラムとしては、1年次に「医と社会」が行われ、大学病院の若手医師と2日間生活を共にし、看護師指導の下、実際に看護に携わることで医学・医療の姿とはなにかを考えます。
5・6年次の高次臨床実習では、大学病院と大学関連研究施設とともに講義・実習を行い、包括的に医学を学びます。

生徒数・定員・キャンパスの場所

長崎大学医学部の学科ごとの生徒数、定員数と、キャンパスの所在地をまとめました。

生徒数と定員

各学年の生徒数と定員は以下の通りです。

学部 学科等 入学定員 編入学定員 収容定員 1年次 2年次 3年次 4年次 5年次 6年次 合計
医学部 医学科 115 5 740 115 136
(5)
127
(6)
142
(4)
118
(5)
133
(5)
771
(25)
保健学科 116 10 454 119 105 108 114
(1)
446
(1)
231 15 1,194 234 241
(5)
235
(6)
256
(5)
118
(5)
133
(5)
1,217
(26)

()は編入学生数で内数

所在地とアクセス

所在地 坂本地区キャンパス1
〒852-8523 長崎県長崎市坂本1-12-4
アクセス (JR長崎駅から)
路面電車「長崎駅前」赤迫行き
→「原爆資料館」下車→徒歩
(JR長崎駅から)
長崎バス「長崎駅前」8番系統(医学部前経由)下大橋または三川町行き→「医学部前」下車→徒歩
(JR浦上駅から)
路面電車「浦上駅前」赤迫行き→「原爆資料館」下車→徒歩
(長崎空港から)
県営バス「長崎空港4番のりば」昭和町・浦上経由長崎方面行き→「浜口町」下車→徒歩

長崎大学医学部の学費・奨学金


ここでは、長崎大学医学部の学費や利用できる奨学金制度についてまとめました。

学費

学費 金額 納付時期
入学料 282,000円 入学手続時
授業料 年額 535,800円 前期半期分 267,900円  4月中
後期半期分267,900円
10月中

入学料は282,000円です。
授業料は前期・後期ともに267,900円で、年額535,800円です。

学科 初年度納付金
医学部(医学科) 110,000円程度
医学部(保健学科) 70,000円程度

医学部医学科の初年度納入金額は927,800円です。
6年間の学費合計額は360万円程度となっています。
上記以外に、テキスト代、実習費用、任意保険料など、別途費用がかかります。
詳細は大学公式HPをご参照ください。
長崎大学は国立大学のため、学部学科問わず授業料が一律で535,800円となっています。
そのため、私立大学医学部と比較して学費は安く抑えられます。

奨学金

ここでは、長崎大学で利用できる奨学金についてまとめました。

名称 対象者 貸与/給付 金額
長崎大学入学時給付奨学金 学部(成績優秀者) 給付 30万円
福徳グループ奨学金(チャレンジ奨学金) 学部・院生 給付 600,000円(年額)
日本学生支援機構奨学金

表に記載している奨学金以外にも、医学部生が利用できる奨学金制度はほかにもあります。
支給条件なども併せて、詳細は大学HPをご確認ください。

長崎大学医学部の入試情報


ここでは、長崎大学医学部の入試情報についてご紹介します。

入試日程やスケジュール

一般選抜の入試日程は下記のようになっています。

区分 共通テスト 募集要項
発表予定
出願期間 試験日 合格者発表 入学手続
締切
前期日程 1/13(金)~
1/14(日)
11月下旬 1/22(月)
 ~
2/2(金)
2/25(日),
※医学部医学科は
2/26(月)
も実施する。
3/8(金) 3/15(金)

※医学部医学科は、両日試験を行う。
2024年の共通テストは、1/13(金)、1/14(日)に実施されます。
長崎大学医学部は前期日程のみで、出願期間は1/22(月)から2/2(金)までです。
個別学力検査等の試験日は、全学部2/25(日)で、医学部医学科を含むいくつかの学科は、2/26(月)も試験が行われます。
合格発表日は3/8(金)で、入学手続締切日は3/15(金)となっています。

合格最低点は?

2023年度の宮﨑大学医学部医学科の合格最低点は878.95点です。
平均点は、配点450点の共通試験が365.8点、配点800点の二次試験で569.9点となっています。
共通テストでは81%、二次試験では71%と高い得点率が求められます。

学科 日程 区分 配点 最高点 最低点 平均点
医学科 前期 総合 1250 1047.30 878.95
共通試験 450 365.8
個別試験 800 569.9
保健学科 前期 総合 750 544.00 398.80
共通試験 450 281.7
個別試験 300 184.9

(2023年度)

入試配点は?

長崎大学医学部の共通テストと二次試験の入試配点は以下の通りです。

共通テスト

共通テストでは、国語・外国語・数学・理科・地歴と5教科7科目で配点は450点です。
国語・外国語・数学・理科の配点は100点で、地歴が50点となっています。

科目 国語
必須
外国語
必須
数学
必須(2)
理科
必須(2)
地歴・公民
必須(1)
合計
リーディング(80)
リスニング(20)
数学Ⅰ・A
数学Ⅱ・B
物理
化学
生物
から2科目選択
世界史B
日本史B
地理B
現代社会
倫理
政治経済
倫理政経
から選択
配点 100 100 100 100 50 450

二次試験

長崎大学医学部医学科の二次試験の科目と配点は以下の通りです。

科目 英語 数学 理科 面接 調査書 合計
配点 250 250 250 60 40 800

個別配点比率は64%で、共通テストよりも個別学力試験重視の配点となっています。
個別学力試験の配点が高いため、共通テストの結果が振るわなかった場合でも個別学力試験の結果しだいで合格できるチャンスがあります。
個別試験の対策を十分に行うことが重要です。
個別学力試験では、英語・数学・理科の3科目の試験が課せられ、配点はいずれも250点です。
どの科目もまんべんなく勉強しておきましょう。
また、個別試験では面接が行われています。
面接での評価が著しく低い場合は、筆記試験の得点に関わらず不合格となるため、面接対策も十分にしておく必要があるでしょう。

長崎大学医学部の難易度・レベルは?


長崎大学医学部の難易度は一般的に高いとされています。
医学部は入学競争が激しく、どの大学でも入学試験は高いレベルが求められます。
長崎大学医学部も例外ではなく合格には、優秀な学業成績や高い入学試験の得点、面接スキル等が必要です。

長崎大学医学部の偏差値

長崎大学医学部の共通テスト得点率と偏差値をまとめた表です。

学科 共通テスト得点率 偏差値
医学科 81% 65.0
保健学科-看護学 54% 45.0
保健学科-理学療法学 63% 50.0
保健学科-作業療法学 55% 45.0

長崎大学医学部の倍率

長崎大学医学部医学科の倍率は、3.3倍です。
保健学科は、看護学専攻が1.5倍、理学療法学専攻が2.7倍、作業療法専攻が2.0倍となっており、保健学科に比べて医学科の倍率が高いことがわかります。

学科 募集人数 志願者数 受験者数A 合格者数B 競争率
A/B
医学科 71 273 232 71 3.3
保健学科-看護 54 110 94 62 1.5
保険学科-
理学療法
24 67 67 25 2.7
保健学科-
作業療法
14 42 32 16 2.0

医学部と他の学部を比較すると

ここでは、医学部と他の学部を比較し、表にまとめました。
学部で比較すると、医学部の競争率は2.4倍とそこまで高くないように見えますが、医学科だけでみると3.3倍で、学科によって競争率に差があることがわかります。

学部 競争率
医学部 2.4
歯学部 2.8
薬学部 2.9
情報データ科学部 1.0

長崎大学医学部の入試傾向と対策


長崎大学医学部の入試傾向と対策についてまとめました。

英語の傾向と対策

長文読解3題、英作文1題の計4題となっています。
読解問題は日本語の設問に日本語で答える問題、英語の設問に対し英語で答える問題、空所補充のみの問題で主に語彙・熟語力を問う問題が出題されています。
英文は基本的に論説・評論文中心だが、小説やエッセーなどの素材も多いです。
文法・語彙問題は短文中の下線部の同意表現を選択する問題が出されています。
英作文問題は資料(グラフ)が与えられて、資料から客観的に読みとれる状況を100語程度の英文で説明するものと、理由を2つ以上挙げて自分自身の意見を100語程度で述べるものの2問が出題されています。
読解問題が合否のカギを握っているため、基礎的な文法力、特に、正確に構文を把握する力を養っておきましょう。
基礎が固まれば、標準レベル、さらにその上のレベルの長文問題集を使って、実力を伸ばしていきましょう。
英作文は、英作文例文集を活用して、基礎的な表現の仕方や構文を学び、そして普段から英語を使って自分の生活や意見を自分自身の言葉で表現する練習もしておこう。
暗記が得意な受験生でも、自分自身の考えを述べることに慣れていないと、自由英作文では言葉がでてこないことになりかねないです。
様々なテーマに対する「理由」や「具体例」の書き方については、赤本プラス問題集などの、入試頻出の重要テーマを集めた参考書も参考になります。
幅広い話題を知っておけば、本番でどんなテーマが出題されても、冷静に対応できます。

数学の傾向と対策

微・積分法、ベクトルの問題が多く、ついて数列もよく出題されている。
いずれも他分野との融合門d内となっており、小問集合の大問もみられるので、全分野からの出題と考えてよいです。
証明問題や図示問題も多く出題され、難問や奇問はないが、計算量の多い問題も出題され、また数学的思考力や論証力、応用力が求められる良問となっています。
対策としては教科書の章末問題を解きながら、使った定義・定理・公式の実戦的な活用法を、類題演習を通して研究しておこう。
微・積分法が多く出題されているため、媒介変数で表された関数も含め、計算の簡略化の手順などに注意をはらいながら重点的に学習しておくこと。
また、ベクトルについては、内積の処理に気をつけ、三角形の5心(重心・内心・外心・垂心・傍心)の表し方についても、学習しておこう。
出題傾向や難易度を知るには、過去の問題を解くのが一番効果的です。
また、ほぼすべてが記述式問題なので、自分で作成した答案に論理的な飛躍がないか、先生に添削してもらうことも大切です。

化学の傾向と対策

大問5題で、記述・論述・計算問題など出題形式は多様であるが、選択式の問題は少ない。
描図問題も出題されています。
例年、理論分野を中心に有機分野の出題が多めである。
論述問題は20~50字程度の字数制限つきの問題や字数制限のない問題が出題されており、理論分野にかんするものや、教科書で取り扱われている実験に関連したものが多い。
実験関連では、論述問題のほか、描図問題も出題されているので、実験装置の概略図、使用する器具、実験結果のグラフ化についても注意が必要です。
理論分野が問題の主要部分を占めているため、実験を含め、日頃の授業を大事にしておこう。
理論分野全体から満遍なく出題されているので、標準的問題集でひととおり練習しておくことも大切です。
無機分野では難しい化学反応式は要求されないが、主要な化学反応、特に実験と関連のあるものについては整理して覚えておく必要があります。
周期表と関連づけて学習しておくとよいでしょう。
有機分野は主要な化合物の性質や反応特性についての設問が必ず含まれているので、化合物の構造とともに整理しておきましょう。
論述問題は知識の論理的裏づけがないと答えられない。
なぜそういう答えが導かれるのかなど、教科書中の重要な化学用語を用いて、論旨を要領よくまとめる訓練をしておくことが大切で、化学的思考力や素養が要求される。
また、実験目的・実験方法のポイントや器具の使用目的・使用方法などは、よく理解しておきましょう。

物理の傾向と対策

大問4題の構成で、答えのみを書く形式が中心で、論述問題や描図問題も出題されている。
この数年、力学、電磁気、波動、熱力学、原子の各分野から出題されています。
大問をさらに2つの分野に分けて出題されることも多く、幅広い分野からの出題となっている。
出題内容は基礎的・標準的なものばかりですが、計算を必要とする問題も多いので、時間配分が大切になります。
また、1つの大問が2つの分野から出題されることもあり、処理速度も必要です。
問われている内容のほとんどは物理の基本事項であるため、まずは教科書の内容を徹底的に理解し、基本的な事項は自分で説明でき、公式は導き出せるようにしておくこと。
そうすることで、論述問題で力を発揮できるようになるとともに、物理のより深い理解につながる。
基本的事項をひととおり理解したら、問題演習を重ねることによって実戦力をつけていくこと。
まずは、標準的な問題に数多く当たり、典型的な解法のパターンを自分のものにしておきましょう。
また、あまりみられないタイプの問題も出題されることがあるので、物理で高得点を目指すならば、過去の問題にあたりユニークな問題設定にも対応できる応用力を養うことも重要です。
答えのみを書く形式の問題が中心なので、計算ミスは許されない。
普段から正確で迅速な計算を心がけておきましょう。
教科書にあるような説明・図・実験に近いものがそのまま問題として出題されることがある。
自分で説明したり、図を描いたりできるようにしておこう。
特に論述問題への対策としては、教科書を要約する形で実際に何回か書いてみるとよいでしょう。

生物の傾向と対策

大問4題で、空所補充、計算問題、字数制限のある論述問題などから構成されています。
遺伝情報、生態、生殖・発生の各分野は頻出です。
しかし、その他の分野からも幅広く出題されており、総合的な出題も多いので、体系的な学習を心がける必要があります。
対策としては、教科書を読み、その要点をノートにまとめ、標準レベルの問題集で問題演習を行うなどして、基本事項をしっかり身につけておきましょう。
標準レベルの問題で取りこぼさないよう、基本を大切にした学習を心がけよう。
論述問題が多く出題されているため、出題者が何を問うているのか、ポイントをおさえて書くことが大切です。
重要な生物用語に関しては、50字程度で自分をまとめてみること。
この練習を繰り返すことで力がつく。
書いたものについては先生に添削してもらうことが大切です。
そうすることで、自分の弱点が把握できて、論述力は格段に高まるであろう。
計算問題は毎年出題されており、遺伝、分子遺伝、代謝をはじめ、多くの分野から出題されているため、問題集を使って、計算問題があるすべての分野で練習をしておきましょう。
また、描図問題も出題されているので、教科書や資料集にある図やグラフに目を通し、自分で模写することも理解を深めるうえで大切です。

長崎大学医学部に合格するなら医進の会


長崎大学医学部に合格するなら、医学部受験予備校の医進の会はいかがでしょうか。
医進の会では、マンツーマンの完全個別授業で、1人1人に合わせた授業プログラムを提案します。
そのため、生徒さんに合わせたオリジナルテキストや小テストなどを用いて授業を行い、不安なところがあればすぐに聞ける環境が整っています。
多数の生徒を医学部合格に導いた実績のあるプロ講師によって授業が行われており、質の高い授業が受けられます。
また、国公立医学部チューターによる質問受けで苦手分野を徹底的になくしていきます。
長崎大学医学部では、二次試験に面接がありますが、面接対策も無料で行っています。
実際の雰囲気や想定した質問で面接対策を行うので、本番に発揮できる力になります。
アクセスは、近鉄線「大阪上本町」・大阪metoro「谷町九丁目」からどの校舎も徒歩3分以内で、月曜日から日曜日の朝9時から最大23時まで開校しています。
そのため、現役生・浪人生・再受験生であっても、自分の都合に合わせて勉強時間を確保することができます。
講師・チューター・アシスタントが親身に長崎大学医学部受験合格をサポートします。
無料面談・体験授業も随時行っていますので気になられた方は、是非お問い合わせください。
医進の会でお待ちしております。

まとめ


今回は長崎大学医学部について解説しましたがいかがだったでしょうか。
長崎大学は日本最先端の感染症研究や地域医療研究といった特色があり、多くの受験生が目指す大学です。
長崎大学医学部に受験される方は、科目ごとの傾向と対策など、ぜひ本記事を参考にしてください。
本記事を通して医学部に興味を持たれた方は、医学部受験をぜひ検討してみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

記事一覧はこちら