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産業医科大学医学部の倍率や偏差値は?難易度や入試傾向・対策方法についても徹底解説

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カテゴリ:大学情報

産業医科大学は福岡県北九州市にある私立大学です。
本記事では産業医科大学医学部の受験情報についてまとめています。
また、記事内では難易度や偏差値、倍率だけでなく学費や入試情報もまとめていますので、気になる方は是非ご参考ください。

産業医科大学医学部の基本情報


はじめに、産業医科大学の基本情報についてまとめました。

産業医科大学医学部の定員・生徒数・住所

ここでは、産業医科大学医学部の定員と生徒数、住所についてご紹介します。
以下の表は2023年度のデータを基に作成しました。

学科 入学定員 入学者数 収容定員 在校生数
医学科 105名 106名 630名 646名

産業医科大学医学部医学科の入学定員は105名で、入学者数は106名です。
在校生数は646名で収容定員の630名をやや上回っており、収容定員の充足率は102.5%となっています。
産業医科大学の住所とアクセスは以下の通りです。

住所 〒807-8555 北九州市八幡西区医生ヶ丘1番1号
アクセス (折尾駅から)
・徒歩20分
・北九州市営バス/西鉄バス→産業医科大学病院 約10分
・タクシー 約5分

産業医科大学は、折尾駅から徒歩20分の距離にあります。
また、折尾駅からは隣接する産業医科大学病院までのバスが運行されています。

産業医科大学医学部の入試情報

続いて、産業医科大学医学部の入試日程や合格最低点について解説します。

入試日程や合格最低点

医学部の一般選抜の入試日程は以下の通りです。

一般選抜
方式 出願期間 共通テスト 個別学力検査 小論文・面接 合格者発表
A方式 2023年12月1日~2024年1月12日 2024年1月13日、14日 2024年2月12日 2024年3月12日 2024年3月19日
B方式 2023年12月1日~2024年1月19日
C方式 2024年2月19日~2月29 2024年1月13日、14日

その他の選抜の入試日程は以下の通りです。

試験区分 出願期間 実施日 合格者発表
総合型選抜 2023年10月1日~10月28日 2023年11月25日 2024年2月16日
学校推薦型選抜 2023年11月1日~11月7日 2023年12月6日 2023年12月15日

2023年度入試の一般選抜における、合格最低点についてまとめました。

一次試験
(共通テスト)
二次試験 合計
学力検査 小論文
配点 300点 600点 50点 950点
合格最低点 189点
(63.0%)
325点
(54.2%)
22点
(44.0%)
606点
(63.8%)

一般選抜の一次試験(大学入学共通テスト)の合格最低点は189/300点です。
二次試験は学力検査と小論文試験に分かれており、学力検査は325/600点、小論文は22/50点となっています。
合格するためには、一次試験と二次試験の合計950点に対して、最低でも606点以上および約64%以上得点する必要があります。

共通テスト・二次試験の配点

一般選抜の試験科目と配点についてまとめました。
まずは、A方式とC方式で実施される大学入学共通テストの試験科目・配点です。

教科 科目 配点
A方式 C方式
国語 国語 60点 200点
地歴
公民
世界史B、日本史B、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、倫理,政治・経済から1科目選択 40点 100点
数学 数学Ⅰ・Aおよび数学Ⅱ・B 60点 200点
理科 物理、化学、生物から2科目選択 80点 200点
外国語 英語 60点 200点
合計 300点 900点

次に、A方式とB方式で実施される個別学力検査の試験科目・配点です。

教科 科目 配点
A方式・B方式
数学 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列・ベクトル) 200点
理科 物理、化学、生物から2科目選択 200点
英語 コミュ英Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ 200点
合計 600点

最後に、全ての方式で実施される小論文・面接試験の配点です。

教科 試験時間 配点
小論文 120分 50点
面接 1人約20分※面接を2回受ける場合があります。

一般選抜はA方式・B方式・C方式の3種類があり、それぞれ試験科目や配点が異なるので注意してください。
詳しくは大学公式HPの学生募集要項をご確認ください。

産業医科大学医学部の学費・奨学金


つぎに産業医科大学医学部の学費と奨学金についてご紹介します。

学費・授業料

産業医科大学医学部の学費は以下の表のようになっています。

初年度 学費
入学金 1,000,000円
授業料 3,115,000円
施設設備費 1,300,000円
実験実習費 500,000円
合計 5,915,000円
次年度以降 学費
授業料 3,115,000円
施設設備費 1,300,000円
実験実習費 500,000円
合計 4,915,000円
6年間合計 30,490,000円

産業医科大学医学部医学科の6年間の学費合計は、30,490,000円です。
私立大学医学部のなかでは、防衛医科大学、自治医科大学に続いて3番目に学費が安くなっています。

奨学金

ここでは、産業医科大学医学部生が利用できる奨学金についてまとめました。

奨学金の形態 名称 対象 金額
貸与・有利子
(条件付きで返還免除)
産業医科大学医学部修学資金貸与制度 全学部 医学部:入学料100万円のうち71万8,000円/授業料311万5,000円のうち257万9,200円/実験実習費50万円全額

医学部を志しているが、経済的な事情によって進学が難しいと考えている学生のために、産業医科大学医学部では全医学部生を対象とした「産業医科大学医学部修学資金貸与制度」を実施しています。
この制度では、学生納入金相当の一部を貸与し、卒業後、貸与を受けた1.5倍相当の期間、指定する職務に従事した場合は、貸与学の返還を免除します。
なお、条件などの詳細については、大学ホームページをご参照ください。

奨学金の形態 名称 対象 金額
給付 開学40周年記念奨学金給付制度(施設設備費一定額免除) 全学部
※修学資金貸与者
医学部:20名/半期
医学部:65万円/半期のうち15万円

開学40周年記念奨学金給付制度は、修学資金貸与制度を利用している学生を対象にした給付奨学金で、書類審査・調査書、学業成績・出席率での選考があります。
条件などの詳細については大学ホームページをご確認ください。

産業医科大学医学部の難易度・偏差値


次に産業医科大学医学部の難易度と偏差値についてまとめてみました。

医学部の偏差値・倍率

年度 偏差値
2016年度 68.2
2017年度 66.7
2018年度 65.7
2019年度 69.0
2020年度 68.5
2021年度 68.0
2022年度 67.8
2023年度 68.3

産業医科大学医学部の2023年の偏差値は68.3となっています。
私立大学医学部の中では、産業医科大学は合格難易度が高いといえるでしょう。
産業医科大学の偏差値は、年度によって上下に変動がありますが、2017~2018年度はやや数値が下がり、2019年度には69.0まで上昇しています。
それ以降も68付近の高い偏差値をキープしています。

年度 倍率
2015 20.9
2016 20.7
2017 17.3
2018 19.6
2019 17.6
2020 15.8
2021 10.7
2022 12.8

志願者数が多く、合格者が少ないため、産業医科大学の倍率はやや高めといえるでしょう。
また、多少の前後はするものの、倍率が大幅に落ちることはないでしょう。
ただし受験科目が多く、試験日程が遅いため、専願や私立大学のみの受験の方は少なく、受験生の多くが国立大学のすべり止めとして出願していると考えられます。
倍率は高いですが、第一志望として出願している方はそれほど多くないでしょう。

産業医科大学医学部を他の医学部がある大学と比較すると?

産業医科大学は、福岡県内にある私立大学のなかでは、偏差値が最もたかくなっています。
国公立大学である九州大学の偏差値よりもやや低い位置づけのため、医学部を目指す受験生の中には、九州大学の滑り止めとして産業医科大学を選ぶ受験生も多くいます。
また、産業医科大学は、地方の国公立大学と偏差値が近く、滑り止めとして併願される機会が多いです。

産業医科大学医学部の入試傾向と対策


産業医科大学医学部の入試傾向と対策についてまとめてみました。

英語の傾向と対策

英語の入試傾向としては、毎年2本立てで、読解問題と英作文問題となっています。
英文の内容は広範囲にわたっています。
読解問題は空所補充問題、英文の和訳、内容の説明や真偽等が出題されています。
空所補充問題では、選択肢がない為、自分で考えて適切な語を当てはめなければいけません。
英文和訳、内容の説明や真偽では、読解力と記述解答力が必要となります。
難易度は標準的であるといえます。
内容の説明問題では時間を要する場合があるので時間配分にも気を付けましょう。
読解問題が多くあるので、読解力を身に着けておきましょう。
比較的長い文章を読む必要があるので、速読の練習もしておくようにしましょう。
同時に、英文をよく読み、文尾構成を理解しておく学習をしておくことで、英文和訳の対策となります。
英文の内容が広範囲にわたっているので、様々なテーマの文章を読むことが必要です。
また社会問題に関するテーマ英作文がよく出題されているので、日頃から関心を持っておくようにしましょう。
学校の先生や、塾・予備校の先生に添削してもらうと良いでしょう。
自分の書く文章を誰かに見てもらうことで、弱点を知ることができます。
入試に頻出するテーマを集めた参考書等を用意して応用力を身に着けておきましょう。

数学の傾向と対策

数学の問題の難易度としては標準からやや難しめです。
ケアレスミスは少なく点数を取れるところは確実にとるようにしましょう。
出題範囲は数学Ⅰ〜Ⅲ・A・Bです。
小問の設問数が多く、広範囲から出題されています。
中には高度な計算力を必要とする問題も出題されています。
過去の問題と似たような問題が出題されています。
易しい問題から難しい問題まで問題の難易度は様々ですが問題数や、計算量が多い為時間配分には気を付けましょう。
小問題では様々な分野からの出題がされているため、過去問をたくさん解き問題を分析しながら、基本的なレベルの問題集を一冊仕上げるようにしましょう。
難しいレベルの問題が出題されますが、そのような問題を解くには、幅広い知識を必要とすることに加えて、応用力も養っておくようにしましょう。
計算力も必要で、時間内に問題を解けるように要領よく計算するようにしましょう。

物理の傾向と対策

物理の大問数は3問あり、試験時間は理科2科目で100分となっています。
難易度としては、教科書の基本レベルの問題ですが、計算力が必要です。
問題数が多くなっているので、100分という試験時間は非常に厳しくなっています。
時間内に解答を終えることが大事ですので、時間配分には気を付けるようにしましょう。
試験内容としては、高校物理の基礎的な知識や計算利欲が求められるため、教科書レベルの問題は解けるようにしておきましょう。
解答するためには、図やグラフを使用する問題が多いです。
また、過去の問題には、問題を解く過程を示すように求められる問題も出題された。
したがって、問題を解く練習をするときには、図やグラフを使いつつ、解答に行きつくまでの過程も残しておくようにしましょう。
計算ミスは、致命傷となるので、気を付けるようにしましょう。
問題を解くときには速さのみではなく、正確さも必要となります。
標準レベルの入試問題集を使い、問題数を多く解くようにしましょう。
時に発展的な問題も見られるため、分量は少ないが時間内に全ての問題を解くことは難しくなっている。
過去問をたくさん解き、受験当日に備えるようにしましょう。

化学の傾向と対策

化学の入試問題は標準から難しいレベルの問題があるため、難しい問題はなるべく捨て、標準レベルの問題を落とさないように気を付けましょう。
出題される範囲は、化学基礎と化学です。
出題内容は、理論と有機が主です。
理論問題では、考察力・応用力・計算力が必要とされ、頻出問題として、化学平衡があげられます。
基本的なことを十分理解し、基礎的な問題を繰り返し説くようにしましょう。
有機問題では、構造決定の問題が頻出です。
無機分野殻も出題されることがあります。
無機化合物の主な西方・性質などを理解しておくようにしましょう。
化学反応式を書く問題も出題されています。
ただ単に丸暗記するだけでなく、パターン別に分けて理解するようにしましょう。
2019年までは4つの大問で構成されていましたが、2020年以降は3つの大問から構成されています。
計算問題のみでなく、選択式の問題や、空将補充形式の問題が出題されることがあります。
年度によって異なりますが、論述問題が出題されることがあるので、気を付けましょう。
全体的にそれほど難しい問題はなく、標準のレベルの問題が多いです。
試験時間は100分ですが時間に余裕はありません。
時間配分をきちんと考え、落ち着いて正確に解答するようにしましょう。

生物の傾向と対策

生物試験は生物基礎と生物から出題されます。
医学部というところから体内の環境や、動物の反応、遺伝情報そして代謝から多く出題されています。
高校の教科書レベル以上の問題が出題されることもあります。
与えられている情報から解答を導いていく、分析力と思考力が求められます。
論述問題や、描図問題、計算問題が良く出題されています。
論述問題には字数制限は設けられていません。
図や表を読み取る力や、簡潔にまとめることができる文章力も必要となってくるので、難易度はけして簡単なものとは言えません。
試験時間は100分ですので、高得点をとるには難しいでしょう。
試験対策としてはそのまま暗記するのではなく、過程もしっかりと言えるようにしておきましょう。
教科書では説明が不十分な部分もあるので資料集や参考書なども利用しながら、学習するようにしましょう。
論述の解答欄は小さいので、簡潔に述べることができるように、実際に自分で書いて確認するようにしましょう。
自分で書いた文章は学校の先生や、塾・予備校の先生に添削してもらうようにしましょう。
入試では見たことのないグラフの出題がされることもあるかもしれませんが、落ち着いて考えると対処することができるでしょう。
苦手な分野がある場合は教科書や問題集、参考書などをつかい、慣れて克服できるようにしましょう。

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まとめ


今回は産業医科大学について解説しましたがいかがでしたでしょうか。
産業医科大学は一般的な私立の医学部よりも学費が安く、医師資格、産業医資格2つの資格をとることができ、私立大学医学部の中でも非常に人気があります。
今回の記事を読み、医学部に興味を持たれた方は是非受験を検討してみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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