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高知大学医学部の偏差値や倍率は?難易度や入試傾向・対策方法について解説

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カテゴリ:大学情報

高知大学は、高知県高知市に所在している国立大学です。
この記事では、高知大学医学部の基本情報や入試傾向・個別試験での各科目ごとの傾向と対策などについてまとめています。
高知大学医学部への受験をお考えの方に役立つ情報を掲載しておりますので、ぜひご参考ください。

高知大学医学部の基本情報


まずは高知大学医学部の基本情報について以下の表にまとめてみました。

所在地/アクセス 岡富キャンパス
〒783-8505高知県南国市岡豊町小蓮
・JR四国(土讃線)/土佐くろしお鉄道(ごめん・なはり線)
「後免駅」下車、タクシー利用 (約15分)
「高知駅」下車、バス又はタクシー利用
(約20分)
・とさでん交通路線バス
「高知駅バスターミナル」「はりやま橋」「北はりやま橋」で「医大病院」「領石」「田井」「南国オフィスパーク」行きに乗車、「医大病院」下車後徒歩1分
電話番号 088-866-5811
学部(全キャンパス) ・岡富キャンパス
 医学部
・朝倉キャンパス
 人文社会科学部・教育学部
 理工学部・地域協働学部
・物部キャンパス
 農林海洋科学部
人数 医学部(955名)、人文社会科学部(1247名)、教育学部(560名)、理工学部(1069名)、農林海洋科学部(448名)、地域協働学部(255名)

高知大学医学部の特色

続いて、高知大学医学部の特色をご紹介します。

地域医療に貢献できる医療人の養成

近年のサイエンスとしての医学や医療の飛躍的な進歩に対応すべく、医学や医療に従事する者は自らの倫理体系を構築する必要があります。
その基盤となるのは、多角的な考察力と問題解決能力であり、それらは長い時間をかけて鍛えられた高い倫理観とバランス感覚に支えられています。
高知大学医学部では、このような能力を備え、医学・医療に対する強い意欲と適性を持つ人を求めています。
多様な社会のニーズに対応することのできる高い倫理と使命感、柔軟な思考力を有し、高知県の地域医療に貢献するという強い志を持った医療人の養成を目指しています。

実践的に学ぶ

高知大学医学部では、多種多様な教養教育はもちろん、感性や倫理観を重視した教育を行うことを方針としています。
医学科では、6年間の一貫した問題基盤型学習やチーム基盤型学習を行っています。
特に、高学年では臨床推論チームを組み数多くの症例に向き合うことで、実戦的な問題解決能力を養成します。
高知大学は高知医療センターと連携しており、より多くの多種多様な症例に接することができます。
また、動物実験施設や実験実習機器センター、附属病院など様々な教育用施設を持っているため、実際の医療の現場で知識や技術を学ぶことが可能となっています。

高知大学医学部の学費

高知大学医学部の学費を表にまとめました。

入学料 282,000円
前期分授業料 267,900円
後期分授業料 267,900円
授業料の年額 535,800円

高知大学は国公立大学であるため、他の学部と授業料が同じです。
他の私立大学医学部と比較すると、学費はかなり安くなっています。

高知大学医学部の奨学金

高知大学医学部で使うことのできる奨学金は以下の表の通りです。

奨学金 対象学部
高知大学修学支援基金奨学金 全学部
高知大学地方創生人材育成基金奨学金 全学部
高知大学医学部岡豊奨学会奨学金制度 医学部
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金 全学部

詳細については大学公式HPをご参照下さい。

高知大学医学部の入試情報


ここからは、高知大学医学部の入試情報について、入試スケジュールや科目、配点などについて見ていきましょう。

高知大学医学部の入試スケジュール

学科ごとの入試日程を見ていきましょう。

医学科

総合型選抜Ⅰ
(インターネット出願)
国際バカロレア選抜
(紙出願)
私費外国人留学生選抜
(紙出願)
学校推薦型選抜Ⅱ
(インターネット出願)
一般選抜
前期日程
出願期間 9/1(金)~7(木)
必着
11/20(月)~27(月)必着 1/15(月)~19(金)
必着
11/20(月)~27(月)必着 1/22(月)~2/2(金)必着
試験日 第1次選抜
9/16(土)
第2次選抜
10/31(火)~11/3(金)、11/7(火)~10(金)のうち2日間
12/15(金) 2/25(日)・26(月) 12/13(水)~15(金)のうち1日 2/25(日)・26(月)
合格発表日 第1次選抜
10/19(木)
第2次選抜
11/16(木)
2/13(火) 3/7(木) 2/13(火) 3/7(木)

総合型選抜は、1次選抜と2次選抜があります。
また、一般選抜の前期日程の場合でも、入学志願者が募集人数の4倍を超えると2段階選抜となります。
そのときは大学入学共通テストの成績をもとに第1段階選抜を行い、結果は2/13(火)に通知されます。

看護学科

学校推薦型選抜Ⅰ
(インターネット出願)
一般選抜
前期日程
一般選抜
後期日程
出願期間 11/2(木)~9(木)
必着
1/22(月)~2/2(金)必着 1/22(月)~2/2(金)必着
試験日 11/18(土) 2/25(日)・26(月) 3/12(火)
合格発表日 12/1(金) 3/7(木) 3/23(土)

看護学科は、医学科ほど選抜方法が多くありません。
一般選抜の出願期間が、前期日程と後期日程で変わらないため注意が必要です。

合格最低点

高知大学医学部の合格最低点についてまとめました。

学科 日程 区分 配点 最低点
医学科 前期 総合 1900 1327.9
共通テスト 900 655.2
二次 1000 574.8
看護学科 総合 790 473.8
共通テスト 700 396
二次 90 44

高知大学医学部医学科の前期総合の合格最低点は過去六年間、1356~1444点あたりとなっています。
2023年度の入学試験は少々難しかったと言えます。

高知大学医学部の入試科目と配点

高知大学医学部の入試科目と配点についてまとめました。

共通テスト

大学入学共通テストの入試科目や配点は、以下の通りです。

医学科
教科 科目 配点
国語 国語 200
数学 数学ⅠA、数学ⅡB 各100
計200
理科 物理・化学・生物
から2科目選択
(基礎科目の選択は不可)
各100
計200
外国語 英語 200
地歴・公民 世界史B、日本史B、地理B、倫理・政経
から1科目選択
100
合計 5教科7科目 900
看護学科
教科 科目 配点
国語 国語 200
数学 数学ⅠA、数学Ⅱ、数学ⅡB、簿記会計、情報基礎
から1科目選択
100
理科 物理基礎、化学基礎、生物基礎から2科目
又は
物理、化学、生物から1科目選択
100
外国語 英、独、仏、中、韓
から1科目選択
200
地歴・公民 世界史A、世界史B、日本史A、日本史B、地理A、地理B、現代社会、倫理、政治経済、倫理・政経
から1科目選択
100
合計 5教科5科目、
又は5教科6科目
700

二次試験

二次試験における入試科目や配点は、以下の通りです。

医学科
教科 科目 配点
数学 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B
(数学Bは「数列」「ベクトル」から出題)
300
理科 物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物
から2科目選択
各150
計300
外国語 英語(英語表現Ⅰ・Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) 300
その他 面接 100
合計 3教科4科目+面接 1000
看護学科
教科 科目 配点
その他 面接(調査書の内容は総合判定に加味されます。) 90

高知大学医学部の偏差値・難易度・倍率


高知大学医学部の偏差値や倍率について、それぞれまとめました。

高知大学医学部の偏差値推移

過去5年分の偏差値推移についてまとめました。

年度 偏差値
2019年度 67.3
2020年度 66.5
2021年度 66.5
2022年度 67.8
2023年度 68.2

2023年度は68.2とかなり高い偏差値になっています。
徐々に高くなっている偏差値は、2023年度が過去5年の中でも一番高い数字となっており、難化している可能性があります。
ただ2019年度-2020年度のように偏差値が下がる可能性もありますが、65-70となっており、難易度は高いと言えます。

高知大学医学部の倍率

過去3年分の倍率についてまとめました。

年度 入試方法 倍率
2021年度 一般前期 3.1
地域枠 2.3
2022年度 一般前期 3.1
地域枠 7.0
2023年度 一般前期 3.1
地域枠 3.0

一般前期の倍率は過去3年3.1となっています。
約3人に1人が合格するということです。
地域枠は差があり、2.3-7.0でその年の一般前期よりも低い年もあり、高い年もあるため油断はできない倍率となっています。

高知大学医学部と他の大学を比較すると

※他の大学と高知大学医学部の偏差値や倍率を比較する表を作ってください。

高知大学医学部の入試傾向と対策


高知大学医学部の入試傾向と対策について解説します。

英語の傾向と対策

英語は3~5題で試験時間120分の記述式・選択式解答です。
全体的に内容真偽・内容説明・空欄補充などを中心とする総合問題ですが、2020年度から文法・語彙問題などの語彙整序が1題出題されました。
設問ごとに難易度に差があり、詳細な知識を問われるというより、標準程度の知識を適当に活用できる能力が求められます。
また、記述量が多いため時間配分に注意しましょう。
読解問題では、まず英文の展開を把握して、キーワードとなる単語をおさえて一貫性のある和訳をつくることが重要です。
英文の構成を理解し読みとることができれば、内容説明にも対処できます。
さらに自分で作成した和訳については先生に添削してもらうと良いです。
文法・語彙問題では、構文やイディオムの知識の蓄積はもちろん、文法・語彙の頻出問題を集めた問題集を繰り返し解くことが有効です。
自由英作文については、意見論述であるので、自分が知っている知識や構文を使って解答することができるのが強みです。
構文を用いた英作文の問題演習をしておくと良いでしょう。
また、正確に構成を把握できているかどうか、意見の次に理由を書き次に結論が続くなど3部構成ができているか、起承転結の4部構成ができているかを確認しましょう。

数学の傾向と対策

数学は4題で試験時間120分の記述式解答です。
出題範囲は「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列・ベクトル)」です。
大問1題の出題内容は1つの分野だけに限定されず、いくつかの範囲・項目からの融合問題として出題されることが多いです。
また3~4題の小問に分けて誘導し、最終結論を導き出す設問形式が多く見られます。
そのため、すべての項目を十分に理解しておく必要があります。
また、頻出として証明問題や図示問題もよく出題されています。
しかし、全体的に基本から標準程度の難易度となっています。
幅広い知識が要求される問題に対処するためには、教科書の内容をしっかりと誓いすること、なぜその導き方をするのかしっかりと理解すること、基本的な考えや概念を身につけることが大切です。
特に難しい計算を要求される問題はなく、解き方の道筋をしっかりと立てられる思考力が求められています。
有効な対策として、教科書傍用問題集や入試問題集を用いて、基本から標準程度の問題を中心に数多く問題を解き、誘導形式の問題になれる練習をしておくと良いでしょう。
数学において、文字を上手く使いこなせること、数式を整理できること、グラフや図を上手に使いこなせることで合格に近づくことができます。
また、証明問題や論述問題が頻出のため、矛盾なく論理的に記述する必要があります。
そのためにさまざまな解法に触れて、基本事項を一つ一つ総合的にまとめ上がる力を養うとよいでしょう。

化学の傾向と対策

化学は6題で試験時間2科目120分の記述式解答です。
出題範囲は「化学基礎・化学」です。
頻出は化学用語・化学式・化学反応式・計算過程を示す計算問題も毎年出題されていますが、全分野から満遍なく出題されています。
教科書に出てくる内容が中心ですが、教科書によっては本文に出てこないような内容の問題もみられます。
実験方法や物質の合成法とその触媒等を記述する必要があることや、論述問題も出題される為、素早く簡潔にまとめる力が必要になります。
難易度は標準程度の問題が中心ですが、時間配分にも気を付けましょう。
化学用語を書く問題が毎年出題されているので、教科書をよく読んでその内容を十分に理解することが重要です。
有機と無機において教科書に載っている反応式は全て重要です。
必ず書けるようになりましょう。
特に酸化還元反応は、化学反応式から反応式を作成する力をつけることが大切です。
また、実験を題材とした問題がよく出題されている。
教科書に載っている実験は最重要なものが多いので、その理論だけでなく試薬・器具・方法を正確に理解しておきましょう。

物理の傾向と対策

物理は3題で試験時間2科目120分の記述式解答です。
出題範囲は「物理基礎・物理」です。
記述式では、答えだけでなく途中の計算式を記述しなければならない問題が多いです。
頻出分野は力学・電磁気・熱力学です。
基本的な内容が中心ですが、出題が工夫されており、全分野にわたってしっかりと基本事項を理解していることが求められます。
思考力を求められる問題や、まれに煩雑な計算を必要とする問題もあるが、難問はないので落ち着いて考えるようにしましょう。
しかし医学部の場合は、内容から考えると全問を解答することは難しいですが、時間配分には十分に注意をしておきましょう。
対策としては、ポイントを押さえ、要領よく記述する練習をしておきましょう。
物理的な内容を押さえて論述すれば、ほとんど計算なしに解くことのできる問題もあります。
必要な物理量を定めることや、利用した法則や公式が採点する人にも分かるように答案を作成することが非常に重要です。
考えながら記述することで深く理解する学習にもなるので、日頃から時間をかけて取り組むようにしましょう。
力学・電磁気については難問や奇問はないので、教科書の章末問題レベルをしっかりと理解しつつ問題演習を行いましょう。
また、法則や公式は単に丸暗記するだけではなく、意味を説明できるようにしておくことで論述問題などにも役立つ知識となります。
過去問をできるだけ多く解き、出題の形式に慣れておき、教科書を中心にしっかりと学習して物理特有の考え方を身につけておきましょう。

生物の傾向と対策

生物は4題で試験時間2科目120分の記述式解答です。
出題範囲は「生物基礎・生物」です。
細胞動物の反応、生殖・発生などの出題がやや多いですが、進化・系統や生態も出題されており、偏りなく出題範囲全体を網羅した学習が重要です。
例年、論述問題や計算問題も出題されています。
難易度については、選択問題や記述式問題は基本的なものが多く標準レベルの内容です。
論述問題は標準的な知識で解答できるものが中心ですが、やや難易度の高いのもあり、論述量が多いので、論述練習や一つ一つの現象や用語についての理解を深めておきましょう。
対策として教科の全範囲を十分に理解し、それぞれの用語をしっかりと把握しておき、さらに資料集や参考書なども使って既習事項を確実なものにしておきましょう。
論述問題は他大学でも類題がみられるような一般的な設問が多いですが、論述には内容の深い理解が必要なので、教科書の見出し語を字数を把握しながらまとめたり、標準的な問題集などで、時間をかけて取り組んでおきましょう。
試験中の時間配分も考えて、制限時間を設定して解くとよいです。
特に、生物用語の使い方で大きな差が生じるので注意しましょう。
実験に関連した問題や、グラフや表の解読が必要な問題も出題されています。
特に、論述と連結させての出題となると難度が上昇するため、教科書や資料集に載っている基礎的な実験や図表は正確に理解して、字数を意識しながら簡潔に分かりやすく説明できるようにしておきましょう。

高知大学医学部に合格するなら医進の会


高知大学医学部に合格するのなら是非医進の会をおすすめします。
医進の会ではプロ講師が1人1人に合わせて指導します。
そのため、理解度だけでなく志望校に合わせて授業が行われます。
1対1の個別授業なので、聞きたいことも聞きやすく、さらに講師からも声かけをしてくれるため、理解していなければゆっくりともう一度丁寧に解説をします。
さらに、授業外の対応は国公立現役医学部生が対応します。
ここでは質問受けはもちろん共通テスト対策やミニ授業などさまざまなことを教え、苦手分野をなくし、さらに学力を向上させます。
また、実際に医学部生の学生生活などを聞いてモチベーションの向上につながることもあります。
そして、アシスタントからは小テストが実施されます。
英語・数学・化学などの受験で必要となる知識を小テストで定着させます。
また、高知大学医学部では面接が実施されますが、医進の会では、小論文・面接に関する講座も用意していますので、医進の会には高知大学医学部の合格を目指す環境が整っています。
講師・チューター・アシスタントが合格までサポートします。
是非医進の会でお待ちしております。

まとめ


今回は高知大学医学部について解説しました。
高知大学医学部は最近偏差値や医師国家試験合格率が上がってきている注目の大学です。
この記事では、入試情報や二次試験の科目ごとの傾向と対策など受験生に役立つ情報をまとめましたので、高知大学医学部受験をお考えの方はぜひご活用ください。
また、本記事を通して医学部に興味を持たれた方は、ぜひ医学部受験を検討してみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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