福島県立医科大学医学部の偏差値は?合格ボーダーラインや学費についても解説
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カテゴリ:大学情報
福島県立医科大学医学部は福島県福島市にある公立大学です。
本記事では、福島県立医科大学医学部の偏差値や倍率、合格ボーダーラインについて詳しくまとめています。
入試傾向・対策や学費についても徹底解説しているので、福島県立医科大学医学部に受験をする方や興味がある方には必見のコラムです。
是非参考にしてください。
福島県立医科大学とは?
福島県立医科大学のキャンパス情報、医学部のカリキュラムについてまとめました。
キャンパス情報
まずは福島県立医科大学のキャンパス情報についてご紹介します。
光が丘キャンパス
所在地 | 〒960-8516 福島市栄町10の6 |
---|---|
交通アクセス | JR福島駅東口バス乗り場(5番または6番ポール)より乗車、医科大学前下車、徒歩1分 |
学部 | 医学部、看護学部 |
福島駅前キャンパス
所在地 | 〒960-1295 福島市光が丘1 |
---|---|
交通アクセス | JR福島駅東口から徒歩5分 |
学部 | 保健科学部 |
医学部のカリキュラム
6年一貫の「らせん型カリキュラム」による教育を実施しています。
このカリキュラムでは、一人ひとりの成長や習熟度に合わせて、何度も繰り返し基本と発展の科目を学習することができます。
また、県立の医科大学として、常日頃から地域社会に関心を持ち、学生が大学から地域に実際に出かけ、その場所で生活している人々から謙虚に学び、理解を深めるという機会を多数設けています。
この、らせん型カリキュラムは、あくまでも医学生の学習する姿勢をサポートするもので、必然的に身につくものではありません。
形だけの技術の習得ではなく、高い人間性を備えた医師としてのスキル向上こそが、福島県立医科大学医学部の教育が目指すものです。
福島県立医科大学の難易度
福島県立医科大学の難易度についてまとめました。
偏差値
各学部の偏差値を以下にまとめました。
学部 | 日程 | 偏差値 | 共テ得点率 |
---|---|---|---|
医学部(一般枠) | 前期 | 62.5 | 78% |
医学部(地域枠) | 62.5 | 77% | |
看護学部 | 前期 | ー | 53% |
後期 | ー | 56% | |
保健科学部 理学療法学科 |
前期 | ー | 55% |
保健科学部 作業療法学科 |
ー | 53% | |
保健科学部 診療放射線科学科 |
50.0 | 62% | |
保健科学部 臨床検査学科 |
50.0 | 60% |
医学部の偏差値は62.5、保健科学部の偏差値は50.0です。
医学部の偏差値は他の学部と大きく差があり、最も高いです。
全国にある医学部の中では、福島県立医科大学の偏差値は82校中69位と順位は低く、難易度はそこまで高くないといえます。
各学部の合格ボーダーラインは、医学部77~78%、看護学部53~56%、保健科学部53~62%となっています。
医学部は8割以上、看護学部・保健科学部は6割以上得点できるようにしておきましょう。
倍率
医学部の倍率を以下にまとめました。
2023 | 2022 | |
---|---|---|
募集人員 | 75 | 75 |
志願者数 | 594 | 386 |
受験者数 | 260 | 278 |
総合格者数 | 83 | 84 |
合格実質倍率 | 3.1 | 3.3 |
過去2年間の医学部の倍率は3.1~3.3倍となっています。
2023年度の志願者数は前年度より200名以上増加していますが、倍率は前年度よりもやや下回る結果となりました。
志願者数が多かった年の翌年は志願者数が減少する傾向があるため、2024年度は志願者数が減る可能性が高いといえます。
しかし、倍率については下がるとは言い切れないため、福島県立医科大学を目指している受験生は、合格するために十分な学力をつけておく必要があります。
福島県立医科大学医学部の入試情報
2024年度の福島県立医科大学医学部の入試情報についてまとめました。
募集人数・入試日程
募集人数 | 75名程度※一般枠45名程度、地域枠30名程度(予定) 一般枠には海外教育プログラム選抜及び私費外国人留学生選抜の 若干名を含む。 |
---|---|
入試日程 | 出願期間:令和6年1月22日(月)から令和6年2月2日(金)まで【必着】 試験日:大学入学共通テスト 令和6年1月13日(土)・14日(日) 個別試験 令和6年2月25日(日)・26日(月) 合格発表日:令和6年3月8日(金) 午前10時頃 |
共通テスト
教科 | 科目 | 配点 |
---|---|---|
国語 | 国語(必須) | 200 |
地歴 公民 |
世界史B、日本史B、地理B、現代社会、倫理・政治経済 から1科目 |
100 |
数学 | 数学Ⅰ・数学A(必須) | 200 |
数学Ⅱ・数学B、簿記・会計、情報関係基礎から1科目 | ||
理科 | 物理、化学、生物から2科目 | 200 |
外国語 | 英語(必須) | 200 |
合計 | 5教科7科目 | 900 |
地歴公民のみ配点が低く、他の科目は全て同じ配点となっています。
特定の科目のみを対策するというよりは、バランスよくどの科目も対策しておくことが大切です。
苦手科目は早めに計画を立てて学習を進めましょう。
個別学力試験
教科 | 科目 | 配点 |
---|---|---|
数学 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B | 200 |
理科 | 物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物から2科目 | 200 |
外国語 | 英語(コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ) | 200 |
面接 | 60 | |
合計 | 3教科4科目 | 660 |
数学、理科、外国語の3科目とも配点は同じであるため、共通テストと同様にバランスよくどの科目も対策し、苦手科目は早めに計画を立てて学習を進めましょう。
個別試験では面接試験が課せられるため、面接の練習をしなければならないのはもちろんですが、あくまでも学力試験の対策を中心に十分にしておきましょう。
福島県立医科大学医学部の学費
福島県立医科大学医学部の学費についてまとめました。
学費
福島県の住民 | 福島県の住民でない者 | |
---|---|---|
入学料 | 282,000円 | 846,000円 |
授業料 | 535,800円 |
諸会費等 | 金額 |
---|---|
後援会費(入学手続時納入) | 300,000円(うち100,000円は入会金) |
学生会費 | 10,000円 |
同窓会費 | 42,000円 |
医学部学生総合補償制度 (6年間一括払い) |
72,000円程度(コース例) |
※上記は令和5年度の金額です。
※入学後は、テキスト・参考書・実験実習用器具・実習用品などの購入経費が必要になります。
福島県立医科大学医学部の学費は、入学料が福島県の住民・住民でない者で大きく差があり、564,000円の差額があります。
そのため、福島県内で医学部を目指している受験生は、県外の受験生よりお得だといえます。
授業料は国公立大学は一律で決まっているため、他の国公立大学と違いはありません。
奨学金
福島県立医科大学独自の奨学金制度についてご紹介します。
【貸与型】福島県緊急医師確保修学資金 | |
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貸与額 | 月額150,000円(令和5年度実績) 希望者には、入学料相当額を加算できます。 |
貸与期間 | 入学日の属する月から卒業日の属する月までの間 |
採用人員 | 52名(2022年度実績) |
応募条件 | 将来福島県内の公的医療機関に医師として勤務する意思のある学生 |
対象学年の制限 | なし(入学料相当額は新入生のみ) |
申込時期 | 入学後~5月上旬 |
返還の方法 | 卒業後2年以内に医師となり、知事が指定する福島県内の病院において臨床研修を受けた後、継続して公的医療機関等で勤務等をした期間が貸与期間の1.5倍に相当する期間に達した場合は全額を返還免除する |
他制度併用の可・不可 | 勤務義務等がある奨学金等を除き可 |
福島県緊急医師確保修学資金を受給するためには、医師になるという志はもちろんですが、条件として「福島県内の公的医療機関に医師として勤務する意思のある学生」と挙げられているため、日頃から地域医療に高い関心を持ち、将来的にどのように医師として活躍していきたいのかなど具体的なイメージをもった上で申請するようにしましょう。
福島県立医科大学医学部の入試傾向・対策
福島県立医科大学医学部の入試傾向・対策について科目ごとにまとめました。
英語の傾向と対策
大問数は3題です。
大問1・2は読解問題、大問3は読解および英作文問題という構成になっています。
大問3の英作文は読解問題の設問に組み込まれる形で出題されています。
また、大問3は2018年度以降、英問英答形式となっています。
読解問題は内容説明と英文和訳が中心で、全体的に記述式のウエートが大きいですが、空所補充など一部選択式の問題も出題されています。
読解問題のテーマは様々な分野から出題されており、医療や人体など、医学部らしいテーマの英文も出題されています。
抽象的な文章や、専門的な文章は比較的少ないが、全体的に語彙レベルが高く、英文量も多いため、かなりの英語力が求められています。
英作文は例年、本文の空所に適した文を作成するものや、100語程度で本文の内容に関する意見を論述するものが出題され、英文を作成する力に加え、本文の内容をしっかりと理解する力が要求されています。
正確な速読力としっかりとした日本語で解答を作成する記述力が求められているため、英文を読むための基本的なルールである文法と標準的な語彙は早い段階でクリアすることが大前提となります。
その上で実際に出題された過去問を利用して演習を重ねましょう。
また、英文の語彙のレベルが高いので、ややレベルの高い単語帳で語彙力をアップさせましょう。
英文を音読することで語彙力を定着させる方法も有効です。
また、読解問題においては、記述力の養成は不可欠です。
適切な日本語で表現するためには、普段から実際に手を動かして書く練習をしておきましょう。
書き上げた文章は、日本語として不自然な点がないかも含めて自分でしっかりと確認すること。
可能ならば、学校の先生など第三者にチェックしてもらうのもよいでしょう。
そして、意見論述などの自由英作文では、文法的に誤りのない英文を書くことだけではなく、英文を論理的に組み立てることも重要になる為、市販されている英作文の問題集で基本的な文章の組み立て方を学習しておく必要があります。
数学の傾向と対策
大問4題の構成です。
広範囲から出題されていますが、微・積分法や数列、極限、ベクトル関連の出題が多いです。
大問1は、例年小問集合で、答えだけを記す形式でしたが、2022年度はそのような指示はなくなりました。
2021年度を除き、毎年証明問題とグラフの概形を描く図示問題が出題されています。
問題に工夫は凝らされていますが、特殊な知識や解法を要求する問題はなく、全体としては標準からやや難レベルの良問ですが、かなり複雑な計算を必要とする問題も多いです。
医学部はいずれも標準レベル以上であり、公式を当てはめれば終わりという問題はほとんどないので、決して時間に余裕はありません。
教科書の徹底的な理解をまずは第一とすべきであるため、標準レベルの入試問題集に挑戦して、一冊最後まで仕上げるのがよいでしょう。
計算量の多い問題が出題されるため、問題演習を行う際には、普段から計算を最後まできちんとやり遂げる習慣をつけ、慣れればできるだけ迅速に行うように努めましょう。
毎年、証明問題が出題されており、途中経過の記述も求められるので、それをきちんと表現しなくてはなりません。
そのためには、教科書や参考書の例題の解答例を見習うなどして、要領よくまとまった答案が書けるように練習を積んでおきましょう。
理科の傾向と対策
化学は計算問題、論述問題が頻出です。
理論分野では、理論化学の全分野から数項目を選んで出題されています。
有機分野では、有機化合物の構造決定と異性体に関する問題がよく出されており、中にはやや難しいものも含まれているので注意しましょう。
無機分野は出題されない年度もありますが、理論と絡めて大問で出題されることが多いです。
無機化合物の化学式(電子式を含む)や化学反応式、有機化合物の構造式を記述するものや、化学的事象を文章で説明するもの、実験の手順や結果を述べるものなど、書く分量はかなり多いです。
化学全般の知識がきちんと整理されているかを試す標準的な問題が多いですが、理論分野や有機分野ではやや難しい問題も含まれることがあります。
幅広い分野から出題されるものと考え、不得意分野を残さないように学習することが大切です。
日頃の授業を大切にすることはもちろん、教科書の問題をよく理解し、同レベルの演習を繰り返しましょう。
特に記述力の養成には力を入れましょう。
化学反応式や化学式・構造式を書く問題が例年出題されているため、化学反応式に慣れ、主要な反応や工業的製法などはきちんと整理しておきましょう。
また、酸化還元の反応式も押さえておきましょう。
難解な計算はないですが、かなりの分量の計算をこなさなければならない場合もあるため、迅速かつ正確な計算力が必要です。
論述問題は頻出で、論述量も多いため、化学的事象の主なものは文章で説明できるように、実際に書いて理解を深めておきましょう。
物理は高校物理の2本柱である「力学」と「電磁気」を軸として出題されています。
基本的で身近な素材を用いて、物理的に重要な事項の理解度が試されるので、一見易しそうに見えますが実はそうではありません。
物理を深く理解していないと、なかなかうまく解答できない問題も含まれているため、要注意です。
年度によっては、高校物理では扱わない考え方や物理量を導出させる問題も出題されています。
論述や証明が必要な場合もあることも考えると難易度は標準~やや難程度だといえます。
まず、「力学」の分野を、日頃の授業での実験を含めてしっかり学習しておくことが最も大切です。
法則や公式を多く暗記するのではなく、その導出過程や成立条件を丁寧に勉強しておきましょう。
基本的・根底的な事項をよく理解し、高校物理の全分野を一通り押さえておくこと。
「簡潔な説明をつけて答えよ」といった問題がよく出題されているので、物理的素養、基礎力、思考力、表現力などの総合力が必要となります。
基礎力が養成できたら、記述・論述問題の解答作成の準備に取り組みましょう。
公式の導出や法則の成立条件、具体例を示しての説明などを限られたスペース内に過不足なく記述するには練習が必要であるため、論述問題の詳しい解説のついた問題集などを用いて勉強し、論理的かつ簡潔にまとまった答案作成の力を養成しておきましょう。
生物は体内環境、生態、進化・系統の分野からの出題が多いです。
また、遺伝情報、生殖・発生もよく出題されています。
論述問題が多く、字数指定はないですが、使用語句指定のあるものもみられます。
計算問題もよく出題されており、過去には描図問題もみられました。
どの問題も特別に難問というわけではないですが、高度な知識を要する問題もみられます。
問題そのものに難問はなく、教科書や図説に載っている内容のものが多いため、まずは教科書を精読して、生物用語の意味と使い方を正しく覚えた上で、参考書や図説などに目を通し、実験の組み立て、目的なども覚えるようにしましょう。
論述問題が多く、漠然とした文章ではなく、具体的な名称や数値を織り交ぜて論述する必要があるため、正確な知識を身につけましょう。
また、字数指定の有無にかかわらず、単に思いついた内容を冗長に書くだけでは解答として成り立たないので、書く前にまずポイントを列挙する習慣をつけましょう。
そして、足りない点がないかどうかを確認し、可能であれば先生に添削してもらいましょう。
国語の傾向と対策
国語は共通テストの科目です。
国語では知識と読解力が求められています。
そのため、文章を正確に読解する力を身につけましょう。
共通テストで出題される文章自体のレベルは、標準的な難易度のものが多いです。
教科書の文章を読む時や、問題集に取り組む際に、筆者の主張や人物の心情などを意識して、一つひとつの文章や資料を正しく読み取る練習を重ねておきましょう。
知識問題に関しては、知識問題を扱ったドリルに取り組み、知識が身につけられているかを確認することが大切です。
地理歴史・公民の傾向と対策
地理歴史・公民は共通テストの科目です。
他の科目より配点は低いですが、対策は同じく行いましょう。
世界史は用語集などで、関連する同時代や同地域の出来事に必ず目を通しておきましょう。
日本史は普段から出来事の背景や結果、政治体制、外交関係などの変化まで視野に入れて、学習を進めるとよいでしょう。
地理は単純な暗記だけでなく、日頃から地図帳を用いて「なぜ」「どうして」を突き詰める習慣をつけましょう。
倫理、政治・経済は抽象的な用語と身近な出来事を関連づける学習をしましょう。
まとめ
今回は福島県立医科大学医学部の偏差値や倍率、合格ボーダーラインなどについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
福島県立医科大学医学部は県立大学ということもあり、福島県の地域医療への貢献や発展に総力を上げています。
特に福島県の地域医療に貢献したい方や、地域の医師として働きたい方には狙い目の大学であるといえます。
本記事を通して興味を持たれた方は、福島県立医科大学医学部への受験をぜひ検討してみてください。
この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。