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自治医科大学医学部の学費や偏差値は?対策方法や入試傾向・倍率や難易度も解説

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カテゴリ:大学情報

自治医科大学医学部は栃木県下野市にある私立大学です。
本記事では、自治医科大学医学部の偏差値や倍率について詳しくまとめています。
入試科目・日程、入試傾向と対策についても各科目ごとに徹底解説していますので、自治医科大学医学部を受験する予定の方にとって必見のコラムです。
ぜひ参考にしてください。

自治医科大学医学部の基本情報


まずはじめに自治医科大学医学部の基本情報についてまとめました。

定員数・キャンパス情報

定員数についてご紹介します。

学科 募集定員 入学者数 収容定員 在校生数
医学科 123名 123名 738名 782名

上記は令和5年度のデータです。
令和6年度の募集定員も123名でした。
キャンパス情報については下記のとおりです。

キャンパス 自治医科大学 医学部医学科キャンパス
住所 〒329-0498
栃木県下野市薬師寺3311-1
アクセス JR自治医大駅より徒歩15分または接続バスで5分

自治医科大学医学部キャンパスは、JR宇都宮線の自治医大駅より徒歩15分です。
周辺には住宅が多く、スーパーやレストランなどもあるので不便さは感じません。
東京へも湘南新宿ライン1本で行くことができます。
医学部の建物は、リフォームが終わり、とてもきれいで清潔感にあふれています。

自治医科大学医学部の特色

自治医科大学医学部では全人的資質を備えた総合位の養成を目標としており、臨床を重視した6年間一貫教育を行っています。
低学年から臨床医学との関わりに重点を置き、自主的に学修できる環境が整っています。
全学年を対象とした選択セミナーを実施しており、基礎医学や臨床医学に加え、一般教養など多種多様なセミナーを受講することができます。
また、自治医科大学の特筆すべき点として医師国家試験の合格率の高さがあります。
2013年から2022年にかけて、合格率が10年連続全国1位となっています。

自治医科大学医学部の学費

自治医科大学医学部の授業料と奨学金制度についてご紹介します。

授業料

医学部の授業料は以下の通りです。

1年次 入学金 1,000,000円
授業料 1,800,000円
施設設備費 1,300,000円
実験実習費 500,000円
初年度納入金総額 4,600,000円
入学時最低納入金 4,600,000円
2年次以降の年額 3,600,000円
6年間の総額 22,200,000円

上記の金額以外に、別途諸会費等がかかります。
また、自治医科大学医学部では修学資金貸与制度を取り入れています。
この制度は、入学者全員に6年間の学納金および入学時の準備金を貸与するというもので、返済は大学卒業後に学校が指定する病院に医師として勤務し、勤務期間が修学資金の貸与を受けた期間の1.5倍に達した場合は返還が免除されます。

奨学金

自治医科大学医学部では、奨学資金貸与制度を取り入れています。
一部学費や生活費等を貸与することで、経済的な面から学生を支援します。
申請した学生には、月額50,000円が無条件で貸与されます。
卒業生の約50%がこの制度を利用しています。
なお、返還に関しては卒業後9年以内に割賦の方法によって返還していきます。

自治医科大学医学部の入試情報


自治医科大学医学部の入試日程や合格最低点について解説します。

入試スケジュール・入試概要

医学部の入試日程は以下の通りです。

試験区分 一般選抜
出願期間 2024年1月4日(木)~1月17日(水)
試験日(一次) 学力:2024年1月22日(月)
面接:2024年1月23日(火) ※学力試験及第者のみ実施
試験日(二次) 2024年1月31日(水)
合格発表日(一次) 2024年1月26日(金)
合格発表日(二次) 2024年2月9日(金)

医学部の募集人員は123名で、各都道府県において2~3名ずつの合計123名を募集します。
試験の実施に関しては、各都道府県で一次試験を行い、一次試験合格者に対して本学で二次試験を実施します。
合否の判定は、試験の結果および出身学校長から提出された書類により総合的に判断します。

合格最低点

自治医科大学医学部の合格最低点について調べてみましたが、合格最低点・合格最高点・平均点ともに点数は非公表のようです。

共通テスト

自治医科大学医学部では、共通テストを利用した選抜は実施されていません。
ここでは、一次試験の試験科目と配点について説明します。

教科 科目 配点
数学 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列・ベクトル) 25点
理科 物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物から2科目選択 50点
(25点×2)
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ 25点
面接 学力試験の及第者のみに実施

一次試験では、学力試験と面接試験が実施されます。
試験科目は、数学・理科・外国語の3教科で、配点は合計で100点となっています。
学力試験の解答形式はマークシート方式となっています。
面接試験に関しては、学力試験の及第者にのみ実施されます。

二次試験

次に、二次試験の試験科目と配点についてまとめました。

教科 科目 配点
数学 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列・ベクトル) 12.5点
外国語 コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、英語表現Ⅰ・Ⅱ 12.5点
面接 集団面接:約20分 個人面接:約10~15分

二次試験についても、一次試験と同様に学力試験と面接試験が実施されます。
試験科目は、数学・外国語の2教科で、配点は各12.5点の合計50点満点となっています。
また、学力試験の解答形式は記述式となっています。
面接試験では、集団面接と個人面接が実施されます。

自治医科大学医学部の難易度・レベルは?


自治医科大学医学部の合格難易度について解説します。

偏差値

偏差値は67.5です。
この数値は、私立大学医学部の中では31校中6位と比較的高いものとなっています。
例年、偏差値は67.5程度で推移しており、大きな変化は見られません。

倍率

2023年度入試における倍率です。

募集人数 志願者数 受験者数 合格者数 倍率 現役率
123 1,923
(777)
1,829
(745)
123
(54)
14.9倍 53%

※()内は女子の人数を表しています。
募集人数123名に対して、志願者数は1,923名で受験者数は1,829名でした。
合格者数は募集人数の通りとなっており、実質倍率は14.9倍となりました。
前年度と比較すると、前年度の倍率は17.0でしたが、志願者数の減少により今年はやや倍率が下がったようです。
男女比に関しては、全体的に男子の方がやや多くなっています。
また、合格者の現浪比をみると、現役が約53%となっており半数が現役生ということが分かりました。
他の私立大学医学部と比較しても、現役生の合格者数が多いようです。

他の大学と難易度を比較すると?

自治医科大学医学部の偏差値67.5と、同程度の偏差値の私立大学医学部として東邦大学、昭和大学、大阪医科薬科大学、東京医科大学、日本大学などが上げられます。
倍率に関しては、最新のデータでは14.9倍となっています。
2020年度入試では22.2倍程度でしたが、ここ数年は自治医科大学医学部の入試倍率は下降傾向にあります。
同程度の偏差値として先ほど挙げた東邦大学では、例年倍率が20倍以上では推移しているため、比較すると低倍率と言えるでしょう。
しかし、自治医科大学医学部は偏差値67.5と難関校でもあります。
そのため、倍率を見て油断するのではなく、しっかりと入試対策を行いましょう。
なお、自治医科大学医学部では都道府県ごとの募集を行っているため、受験地によって偏差値・倍率ともに多少のずれが生じるので注意してください。

自治医科大学医学部の入試傾向と対策


ここでは、自治医科大学医学部の入試傾向と対策をまとめました。

英語の傾向と対策

問題は全て長文読解ですが易しく、時間に余裕があるため、高得点勝負となりそうです。
大問数は第1次試験が3題で、第2次試験は1つの読解文に対して2、3問程度の設問があります。
試験時間は、第1次試験が60分で、第2次試験が30分です。
解答形式は、第1次試験がマークシート式で、第2次試験は記述式です。
まず第1次試験の傾向を解説します。
第1次試験はすべて読解問題で、設問は内容説明が中心です。
そのほかに空所補充や同意表現などが出題されます。
2021年度は日本語による設問もみられましたが、2022年度は全問英文による設問でした。
また、小問では、発音・アクセント問題の出題もみられます。
例年、英文のテーマは、医学関連や文化・社会的なものが多くなっています。
試験時間は60分で、3題の長文に25問の設問となるため、長文の速読即解力が必要となるでしょう。
また、設問の選択肢には紛らわしいものも含まれるので、根拠のある推論が必要でしょう。
次に第2次試験の傾向を解説します。
第2次試験では英文の内容をまとめる問題と、200字程度の意見論述が出題されています。
2022年度は長文に関連する100語の英作文問題が出題されました。
課題文を読み取り、時間内に記述する記述力と要約や意見論述への慣れが要求されます。
英語の対策としては、例年の出題傾向を考えると、速読即解力の養成が不可欠でしょう。
比較的短くて読みやすい英文を、辞書なしで読む練習を徹底的に行い、筆者の主張や内容の主軸を推測する習慣をつけましょう。
おおまかに論旨がつかめていれば、内容説明問題の多くは正解できるでしょう。
文法語法については、単独問題での出題はなく、英文中にも文法的に複雑な箇所はないため、標準レベルの問題集を1冊こなしておけば十分でしょう。
動詞や名詞、形容詞の語法については、問題を解いたあと、辞書で確認するなどの学習が必要です。
単語は、受験レベルを超えるものが英文中に散見されます。
やや難度の高い単語帳を一冊マスターしておきましょう。
学生向け英字新聞や英文雑誌から最新の社会的トピックをつかんだり、前後から単語の意味を類推する力をつけ、単語力の増強に努めましょう。
なお、単語学習の際は、アクセントや発音も一緒に覚えましょう。

数学の傾向と対策

レベルは易しめから標準です。
典型的な問題で計算も楽でしょう。
大問数は、第1次試験が1~3題で、第2次試験が1題です。
試験時間は、第1次試験が80分で、第2次試験が30分です。
解答形式は、第1次試験がマークシート式で、第2次試験が記述式です。
数学は「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)」が出題範囲となっています。
第1次試験の問題数は全部で25問で、ほとんどすべての項目から出題されています。
頻出項目は微積分法、ベクトル、図形と方程式です。
例年マークシート式で解答欄が25個あります。
2019年度からは1題1問形式の問題が15~20題出題され、大問数は1~3題になっています。
第2次試験は、小問4~6問からなる大問1題で、記述式でした。
内容は数列・極限を含む融合問題が多くなっています。
大部分は教科書の節末・章末問題程度の基本・標準レベルの問題です。
数学の対策としては、基本・標準問題を取りこぼさないように、まずは基礎的な学力をしっかりと身につけておくことが重要でしょう。
問のなかには、グラフや図を用いて考えると解きやすいものも多いため、普段から練習しておくとよいでしょう。
第1次試験は試験時間80分で25問を解く必要があるため、平素から正確かつ迅速な計算力と集中力を養成する必要があります。
第2次試験は30分1題と時間に余裕があるように思えますが、各小問で複数の内容が問われるため時間配分に工夫が必要となるでしょう。
証明問題が数問出題されており、論証力が重視されています。
限られた時間の中で正確な記述を行えるように、過去の答案を見直したり、先生に添削をしてもらうなどの工夫をして、自信が持って記述できるようになるまで粘り強く取り組むことが大切でしょう。

物理の傾向と対策

問題は基本レベルですが、試験時間が短いため注意が必要です。
ミスなく高得点を狙いましょう。
大問数は1題で、試験時間は2科目80分です。
解答形式はマークシート式です。
物理の出題範囲は「物理基礎・物理」です。
すべての分野から満遍なく出題されます。
グラフ読み取り問題がよく出題されています。
教科書にあるグラフを読み取ったり、授業での実験を通して日頃からグラフに慣れておきましょう。
過去には、俳句から物理現象を考察する問題や、結合エネルギーのような知識問題、身近な現象を物理学の立場から考察するような問題の出題もありました。
物理の対策としては、過去問を解き、頻出の物理現象をまとめておきましょう。
現象ごとにキーワードを抜き出し、その語の定義を確実なものとしておきましょう。
問題量に対して試験時間が短いため、素早く解く計算力をつけましょう。
また、公式に当てはめるだけで解決できる問題も多いため、解けそうな問題を見極める力も必要です。
また、公式の意味が理解できていることが必要なので、一度は公式を導き出す練習をしておきましょう。

化学の傾向と対策

各分野から満遍なく出題されます。
時間の制約が厳しいため、解ける問題から解いていきましょう。
大問数は1題1問の形式で25題で、試験時間は2科目80分です。
解答形式はマークシート式です。
出題範囲は「化学基礎・化学」です。
無機、有機、理論の各分野からの出題で、例年、理論、有機分野の出題が中心となっています。
計算問題は10題程度見られます。
出題数に対して試験時間は短く、総合的な考察力や応用力を問う問題は見られず、関連性のない小問の集合が出題されます。
レベルは基本的・標準的なものが多いでしょう。
素早く正確な判断と、計算・検討する力が要求されます。
また過去には、計算問題に正誤問題が絡んだ問題も出題されており、計算結果と正誤判断の正確性が要求されました。
化学の対策としては、基本的・標準的な問題から正確で厳密な知識が要求される問題もあるため、教科書を重視した学習を行うことが大切です。
教科書の本文だけでなく、図や表、実験についても十分に注意し、教科書隅々まで目を通しましょう。
例年、理論分野の出題割合が多いため、特に時間をかけて学習することが重要です。
とはいえ、あらゆる分野から出題されますので、不得意分野を作らないように学習することも必要でしょう。
計算問題も必出なので、教科書や問題集の例題のような代表的な問題は、確実かつ迅速に解答できるようにしておきましょう。
無機は元素の周期表をもとにして各元素の構造や性質を総合的・体系的に把握しておきましょう。
典型元素や遷移元素の単体と化合物の製法・性質・反応をまとめましょう。
気体の発生、沈殿生成反応に関する問題は頻出です。
有機は例年10題程度出題されています。
化合物相互の関連が重要で、アセチレン、エチレン、エタノール及びベンゼンを中心とする有機反応系統図を自分でつくりまとめ、知識を定着させましょう。
医薬品や高分子についてかなり深い知識が要求されているので、十分整理しておきましょう。

生物の傾向と対策

問題量が多く、考察問題も出題されるため解答時間に余裕はないでしょう。
大問数は1題1問形式が25題で、試験時間は2科目80分です。
解答形式はマークシート式です。
出題範囲は「生物基礎・生物」です。
各分野から出題されていますが、生態と進化・系統からの出題が頻出で、加えて近年は遺伝情報からの出題も目立ちます。
一部、教科書の発展や参考レベルの問題もみられますが、全体のレベルとしては標準的でしょう。
ただ、実験問題の読み取りといった時間を要する問題もあり、試験時間は非常に短いでしょう。
全25問マークシート式で選択肢は5個から選ぶ形式が続いています。
用語のみを問う設問はほとんどありません。
事実や実験結果の中から正誤を単独、または組み合わせで解答する問題が多くなっています。
近年はデータやグラフの読み取り、実験結果からの考察問題も増えています。
生物の対策としては、教科書を徹底的に理解することで、基本的な知識を確実に身につけ、苦手分野をつくらないようにしましょう。
実験考察問題も出題されているので、教科書や資料集にある有名な実験については、条件や手順、目的、使用される試薬、実験結果、結論などを自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
やや発展的な内容が問われることもあります。
教科書の発展学習や資料集のコラムなどを読み、知識の充実を図りましょう。
代表的な計算問題については、考え方や解法を理解しておき、できるだけ時間をかけずに短時間で解答できるようにしておきましょう。
出題範囲の基礎事項を確実に定着させ、問題演習にも取り組んでおきましょう。
自治医科大学の入試形式は独特ですので、過去問演習も重要となるでしょう。

自治医科大学医学部に合格するなら医進の会


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まとめ


今回は自治医科大学医学部の特色や学費、入試傾向と対策方法などについて解説しましたがいかがでしたでしょう。
自治医科大学医学部は、2013年から医師国家試験合格率が10年連続全国1位と医師国家試験合格率が高いのが特徴です。
また、低学年から臨床医学との関わりを重視しており、自主的な学修に取り組みやすい環境となっています。
本記事を通して自治医科大学医学部に興味を持たれた方は、ぜひ医学部受験を検討してみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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