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日本大学医学部の偏差値や倍率、学費は?難易度や入試情報や傾向・対策についても解説

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カテゴリ:大学情報

日本大学医学部は東京都板橋区にある私立大学です。
本記事では日本大学医学部の偏差値や倍率・入試傾向や対策方法について解説しています。
記事内では入試情報や学費・奨学金に関してもまとめているため是非参考にしてください。
医学部受験を考えている方は必見のコラムです。

日本大学医学部 の基本情報


まず、日本大学医学部の定員数やキャンパス、特色などの基本情報についてご紹介します。

定員数・キャンパス情報

学科 定員数 収容人数
医学科 120名 720名

入学定員数は医学部の中で比べてもそこまで多い数ではありません。
収容人数は定員数が120名で6学年あるので720名となっています。

キャンパス 医学部キャンパス
所在地 東京都板橋区大谷口上町30-1
アクセス 東武東上線「大山」駅下車 徒歩15分
池袋駅西口(バス乗場④)から国際興業バスで20分「日大病院」下車

医学部キャンパスは東京都の板橋区に位置しています。
アクセスは、駅から徒歩15分と少し遠いです。

日本大学医学部の特色

1年次に「自主創造の基礎」で、学外の医療・保健・福祉施設の協力を得て、医療の現状を体感しながら、医師としての基本姿勢について学ぶ機会を設けるなど、医師の使命や生命の尊厳などについて考えを深められる科目を設置しています。
また、医療の国際化に対応できる実践的な英語力を養う「医学英語」を6年間通して設けている点は、日本大学医学部独自の取り組みとして注目を集めています。
医師としての第1歩である「臨床実習」は4年次後半から始まり、最先端かつ高度な医療を提供している附属病院と関係病院での医療スタッフの一員として診療に参加し、実践的な能力が身につけられるよう、診療参加型の形式で行っています。
6年次の「選択臨床実習」では、学外施設での地域医療についても体験することができます。

日本大学医学部の入試情報


日本大学医学部の入試情報についてご紹介します。

入試科目と配点

入試科目と配点について、試験別にご紹介します。

共通テスト

日本大学医学部では、共通テスト利用選抜を採用していません。

一次試験

一般選抜では、一次試験にN全学統一方式を採用しています。

教科 科目 配点
理科 「物理基礎・物理」
「化学基礎・化学」
「生物基礎・生物」
の中から2科目選択
200点
(各100点)
外国語 「コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
英語表現Ⅰ・Ⅱ」
100点
数学② 「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
数学A・B (確率分布と統計的な推測を除く)」
100点

得点を標準化得点に換算した上で合否判定が出ます。

二次試験

二次試験では、数学は記述式、外国語は全問マークシート式で出題されます。

教科 科目 配点
数学 「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
数学A・B (確率分布と統計的な推測を除く)」
60点
外国語 「コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
英語表現Ⅰ・Ⅱ」
60点
面接 30点

二次試験では面接の評価が重視されるため、学力検査の結果に関わらず不合格となる場合があります。
また、面接の参考資料として、出願サイトのマイページに入力した内容が活用されます。

合格最低点や入試日程

合格最低点と入試日程についてまとめました。

合格最低点

過去2年の合格者最低点数です。
二次試験の結果は公開されていませんが、一次試験にあたるN全学統一方式の合格最低点は公開されています。

2023年度 2022年度
N全学統一方式・第1期 344.86 354.56
N全学統一方式・第2期 370.86 378.48

標準化されているとはいえ、満点が400点であることを考えると高いレベルを要求されることがうかがえます。
低くても85%以上、高ければ95%ほどの得点が求められます。
また、第1期と第2期では、2年とも25点ほどの差があることから、より確実に受かりたいのであれば第1期での受験が望ましいでしょう。

入試日程

試験方式ごとに入試日程をまとめました。

試験方式 N全学統一方式 校友子女選抜
第1期 第2期
出願期間 2024年1月5日(金)~1月19日(金) 2024年1月5日(金)~2月23日(金・祝) 2023年12月1日(金)~7日(木)
【郵送必着】
一次試験日 2024年2月1日(木) 2024年3月4日(月) 2024年2月1日(木)
一次合格発表 2024年2月6日(火)16時 2024年3月13日(水)16時 2024年2月6日(火)16時
二次試験日 2024年2月11日(日・祝) 2024年3月17日(日) 2024年2月11日(日・祝)
二次合格発表 2024年2月16日(金)13時 2024年3月22日(金)16時 2024年2月16日(金)13時

N全学統一方式の第1期と校友子女選抜は同じ日程になっています。

日本大学医学部の難易度は?


日本大学医学部の難易度について、偏差値や倍率、他大学との比較をみていきましょう。

偏差値

日本大学の偏差値は、2023年時点で68.8と言われています。
偏差値は対象の模試や年によっても変わりますが、65~70の間で変動していますので、いずれにせよ難易度が高めであることには違いないと考えて構いません。

倍率

2023年度入試における倍率です。

試験方式 募集人員 出願者数 倍率
N全学統一方式・第1期 90 1,865 20.7
N全学統一方式・第2期 15 866 57.7
合計 105 2,731 26.0

N全学統一方式の第1期では約21倍、また、第2期では約58倍となっています。
これは日本大学が私立大学であり、他大学との併願受験をする人が多いからだと考えて良いでしょう。
そのため、大学も併願者数から辞退者の数をある程度想定したうえで合格者を決定します。
実際、現在の生徒数をみると130~140人近い学年もあるので、実際の実質合格倍率はもう少し下がると考えられます。

他の大学と難易度を比較すると?

日本大学医学部と同じ東京都内にある私立大医学部を一部抜粋して、難易度を比較してみました。

大学名 偏差値 倍率
日本大学医学部 68.8 20.7
慶應義塾大学 74.8 21.4
東京慈恵会医科大学 72.2 17.7
東邦大学 68.8 40.3
帝京大学 67.0 80.3

日本大学医学部の偏差値は慶應義塾大学、東京慈恵会医科大学の次に高い数値であり、東邦大学とは同程度となっています。
日本大学医学部は全国にある医学部の中での偏差値の順位は、82校中45位と中間くらいに位置しています。
私立大医学部の中では偏差値は高い方ですが、全国的にみると難易度はやや低いといえます。
倍率は募集人員に対しての志願者数の倍率です。
この中で最も偏差値が低かった帝京大学は倍率が80.3倍と非常に高い数値となっています。
しかし、日本大学医学部も募集人員105名に対して志願者数が約3000名ですので、競争率は高いといえるでしょう。

日本大学医学部の入試傾向と対策


日本大学医学部の入試傾向と対策について科目ごとにまとめました。

英語の傾向と対策

一次試験は読解問題3題、文法・語彙問題2題、会話文問題1題、発音問題1題の構成でしたが、2022年度は発音問題がなくなり、文法・語彙問題が4題でした。
読解問題は1題が語句整序、1題が空所補充、1題が内容説明や主題などを問うものとなっています。
例年、文法・語彙問題と会話文問題はいずれも空所補充でしたが、2022年度の会話文は内容説明と内容真偽となり、文法・語彙では短文の語句整序が新たに出題されました。
二次試験は2022年度は読解問題3題の出題で、設問文・選択肢ともに英文でした。
内容は医学、医療、健康に関する出題であり、文章全体の難易度は標準的で、英文の内容は具体性が高いです。
問題の量に対して試験時間が短いため、速読即解力を養う必要があります。
そのため、普段から限られた時間内で正確に読む力をつける訓練をしておくとよいでしょう。
知らない単語・構文などはきちんと調べて読むことが大切です。
知らなかった単語・語句などは自分の単語帳を作って整理し、暗記に努めましょう。
文法は、頻出問題集を1冊徹底的に仕上げておき、語彙は、市販の単語集で語彙を増強するのと並行して、日頃から問題を解く中で分からない単語が出てきたら、その都度辞書を引き自分で単語帳を作っていくのが効果的です。
その際、発音・アクセントや派生語・同意語・反意語についてもチェックすることが大切です。
また、会話文の形式をとった英文解釈問題が出題されるため、話の流れをしっかりつかむことを心がけて問題を解くようにしましょう。
二次試験で出題されている英文は、医療・医学系の内容が多いため、医学系の語彙をある程度身につけておくとともに、テーマそのものに親しんでおきましょう。

数学の傾向と対策

一次試験は大問数6題です。
各分野より満遍なく出題されていますが、特に微・積分法、ベクトル、確率・場合の数、三角関数などが頻出です。
ほとんどの問題が標準的であり、教科書の章末問題程度までですが、問題数が多いので、60分の時間配分には十分に注意しましょう。
二次試験は大問数3題で、2022年度は無理関数とその逆関数に関する積分法の問題、三角関数に関する微分法の問題、証明問題が出題されました。
一次試験同様、ほとんどの問題が標準的であり、レベルとしては教科書の章末問題程度です。
融合問題はあまり出題されていないので、教科書の章末問題や傍用問題集の応用問題を確実に解ける程度の力をつけておきましょう。
答えのみが要求されるマークシート方式なので、正確で速い計算力を身につける必要があります。
できるだけ多くの問題を解く練習をし、その際、検算をして答えが合っているかを確認すると同時に、誤りの原因を見極める習慣をつけておきましょう。
図形を利用した問題は、図形の概形を描いて考える習慣をつけておくことで、思考力を身につけましょう。
二次試験は医学部独自の問題であり、さまざまな分野から幅広く出題されているため、苦手分野を作らないようにしておきましょう。
また、記述式の問題では、論理的な答案が要求されるため、解答欄のスペースに応じて要領よくまとめる力も必要です。

物理の傾向と対策

大問4~5題の構成です。
各分野から満遍なく出題されており、力学・波動・電磁気は必出です。
大問数によって熱力学・原子が加わる形になります。
基本~標準レベルの問題で、取り上げられている題材は教科書や傍用問題集でよく扱われるものです。
難問・奇問の類はないですが、計算に手こずるものもあるため、易しいとは言えないでしょう。
まず、教科書や傍用問題集で基本事項を確認し、公式を使いこなせるようにしましょう。
法則や公式は自ら導出し、物理現象を理解して条件式を立てられる力を身につけておきましょう。
また、物理量の定義や単位についてしっかり整理し、さらに教科書の図やグラフを見直して、図の示す内容やグラフから読み取れる事柄も確認しておきましょう。
傍用問題集に当たるときは作問者の出題意図を考え、習得すべき内容を押さえることが肝要です。
次に標準的な受験用の問題集に取り組み、解答・解説を利用して自らの理解の誤りを修正したり、別の捉え方を確認したりすることで理解を深めておきましょう。
全問マークシート方式であるため、確実で素早い計算力が必要となります。
見直しができるよう計算過程は整理して書く習慣を身につけ、文字式の計算では解答に用いることができる文字を選択肢等で確認して取り組むように心がけましょう。

化学の傾向と対策

大問数は5~7題です。
全体に占める理論分野の出題率が高く、偏りなく幅広く出題されています。
無機分野では気体の製法、工業的製法、金属の性質、ハロゲンの性質、金属イオンの分離と識別等が出題され、有機分野では脂肪族と芳香族がバランスよく出題され、合成高分子は知識問題だけでなく計算問題が出題されることもあります。
特に難問はなく、「化学基礎」と「化学」の広い分野から標準的な内容を幅広く問う傾向が続いています。
設問の中には思考力・応用力が必要なものや、解答に時間のかかる計算問題も含まれており、化学全分野にわたる偏りのない確実な学力が求められています。
理論分野では、まず基本事項に関して漏れのない確実な学力をつけることが重要です。
そのため、「化学基礎」と「化学」の標準的な内容をすべて含む問題集を1冊仕上げて、体系的な知識を固めることから始めましょう。
無機分野、有機分野の大問でも設問に化学量等の理論に関する内容が含まれることが多く、理論分野の確実な学力が高得点への鍵となります。
無機分野は教科書レベルの化学式や化学反応式は確実に書ける力をつけ、金属イオンの性質・分離も頻出項目なので、確実な得点源にしましょう。
有機分野は脂肪族、芳香族ともに、官能基の違いによる化合物の分類やその化学的性質と反応、および識別や分離方法等の系統的な理解を確実にすることから始めましょう。
問題内容のパターンが比較的限られた分野でもあるので、一定の時間をかけて基本的な学力をつけて得点源にするとよいでしょう。

生物の傾向と対策

大問数は5~7題となっています。
おおむね全範囲から出題されており、2019年度以降は、代謝、遺伝情報、体内環境、生殖・発生、動物(または植物)の反応、進化・系統、生態から各1題が出題されていましたが、2022年度は進化・系統が出題されず、細胞が出題されました。
正しい語句や文章の組み合わせを選択する問題が多く、計算問題は毎年出題されています。
難易度はやや取り組みにくい問題や計算問題もありますが、全体としては、教科書レベルの出題といえます。
基本的な内容の出題であり、教科書の範囲内の問題であると言えるので、まず徹底的に教科書をマスターすることが対策の基本です。
計算問題も頻出のため、必ず自分で計算する習慣を身につけておきましょう。
教科書の内容をまとめる学習が有効ですが、自分でまとめるのが難しければ、サブノート形式の問題集を1冊、きちんと最初から最後までやるとよいでしょう。
進化・系統の出題頻度が高いため、標準レベルの問題集や過去問で繰り返し演習しておきましょう。
60分という試験時間で、ケアレスミスなくマークシートの問題が解けるよう、マーク模試などをできるだけ受け、自己採点と実際の採点に差が出ないように、結果が出たらきちんと点検するようにしましょう。

日本大学医学部の学費・奨学金


日本大学医学部の学費・奨学金についてまとめました。

学費・授業料

1年次 入学金 1,000,000円
授業料 2,500,000円
施設設備費 1,500,000円
教育充実費 1,000,000円
実験実習費 350,000円
初年度納入金総額 6,350,000円
入学時最低納入金 4,350,000円
2年次以降の年額 5,350,000円
6年間の総額 33,100,000円

日本大学医学部の6年間の学費の総額は33,100,000円です。
私立大医学部の学費は6年間で約2,000~3,000万円はかかるといわれていますので、日本大学医学部の学費は平均的だといえるでしょう。
上記の金額以外にもその他委託徴収金などがかかりますので、事前に確認しておきましょう。

奨学金

日本大学医学部で利用できる、日本大学独自の奨学金制度についてご紹介します。

医学部土岐奨学金 故土岐勝人先生(医学部第1回卒業生)から寄贈された基金を運用して,学業成績・人物が優れている者に年額20万円を給付します。
医学部永澤奨学金 故永澤 滋先生(医学部第1回卒業生)の業績を顕彰するため同窓会から寄贈された基金を運用して,学業成績・人物が優れている者に年額20万円を給付します。
医学部特定医療奨学金 小児医療,周産期医療,救急医療に従事する医師を志す学生(5・6年生)に対し,月額5万円を貸与します。
医学部同窓会60周年記念医学奨学金 医学部同窓会から寄贈された基金を運用して,学業成績・人物が優れている者,又は向学心があるにもかかわらず,入学後第一保証人の事故等により学業の継続が困難になっている者に給付します。
日本大学校友会(奨学金付教育ローン)奨学金 日本大学校友会の準会員を対象とした奨学金です。指定の金融機関と教育ローン契約を締結し、在学中の元金返済の据え置きを可能とし、その間の利子相当額を校友会が奨学金として給付する制度です。申請にあたっては、大学が選考の上、さらに金融機関の審査があります。
日本大学事業部奨学金 学費の支弁が困難で学業成績優秀で人物が優れた学部生に貸与します。
日本大学創立130周年記念奨学金(第1種) 学業成績が優秀であるにもかかわらず経済的理由によって、日本大学への進学を断念せざるを得ない受験生を対象としています。

日本大学医学部で利用できる奨学金制度は多数用意されています。
国公立大学と違い、私立大学の学費は高額であるため、少しでも経済的負担を軽くしたい受験生は、奨学金制度を利用することを検討してみましょう。

日本大学医学部に合格するなら医進の会


日本大学医学部のように私立大医学部の中では偏差値が高く、人気も高い医学部に合格するには、周りの受験生と差をつけて勉強していく必要があります。
しかし、どのように勉強を進めていけばよいのかわからない受験生もいるのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、「医進の会」です。
医進の会では、基礎力がおぼつかない受験生やゼロから始める受験生でも、医学部受験に精通した超一流プロ講師が1対1の個別指導を行い、最短距離で医学部受験合格を導きます。
生徒の要望・学力を考慮して、それぞれの生徒に合わせて、入試までの完全オーダーメイドの個別カリキュラムを作成し、これから基礎力をつける生徒にも勉強・復習の仕方から手取り足取りの指導を行っていますので、ゼロからのスタートでも全く心配ございません。
学力試験対策以外にも、二次試験で課せられる面接試験対策の授業を医進の会では受講することができます。
専門の講師による面接の実技の指導や挨拶の仕方などが受けられますので、本番でも自信を持って、自分の考え・意見を明確に伝えることができることでしょう。
医進の会では本気で医学部を目指している生徒を面倒見良くサポートしていますので、少しでも気になられた方はお気軽にお問い合わせください。

まとめ


今回は日本大学医学部の偏差値や倍率、入試傾向・対策方法などについて解説しましたがいかがでしたでしょうか。
日本大学医学部では、質の高い医学英語教育が行われているため、医師として世界でも活躍したい方にはおすすめの医学部です。
臨床実習も充実しており、少人数制によるきめ細やかな指導を受けることができることも、日本大学医学部の特徴のひとつです。
日本大学医学部に興味を持たれた方はぜひ本記事を参考にしながら、受験を検討してみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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