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金沢大学医学部の難易度は?偏差値や倍率、入試情報についても徹底解説!

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カテゴリ:大学情報

金沢大学医学部は石川県金沢市角間町に所在している大学です。
本記事では、金沢大学医学部の偏差値や入試情報・入試結果などを解説しています。
その他にも入試傾向や対策を科目ごとに分けて詳しくまとめていますので、金沢大学医学部を受験しようとお考えの方は、是非こちらのコラムを参考にしてください。

金沢大学医学部の基本情報


まずは金沢大学の基本情報についてまとめてみました。

金沢大学医学部の教育情報

金沢大学医学部の教育カリキュラムを説明します。
1年生では共通教育科目が中心となり、2年生から3年生にかけて基礎医学の専門科目を学びます。
解剖学・生理学・薬理学・生化学・ウイルス学・法医学・衛生学などの医学の基礎からはじまり、研究室での研究活動もします。
3年生の後期から4年生の3月まで臨床実習に向けての内科や外科、小児科等の臨床医学の講義が始まります。
4年生の後期に全国の医学部共通の試験が2つ行われます。
1つ目のCBT(Computer Based Testing)は、4年生までに学習した基礎医学から臨床医学の内容を総合評価する内容で、名前の通りコンピューター上での回答となります。
2つ目のOSCE(Objective Structured Clinical Examination)は実践方式の試験です。
模擬患者に対して医療面接や診察ができるかどうかをみるテストです。
この試験に2つとも合格すると、Student Doctorの資格が授与されます。
5年生からはBSL(Bed Side Learning)という、現場での臨床実習が始まります。
6年生では、4月から7月までの期間に診療科を選び、臨床実習を行います。
秋には統合臨床試験を受験し国家試験に向けて備えます。

金沢大学医学部の入学者受け入れ方針

大学における医学の正規の課程にあたり、卒業生は医師国家試験における受験資格が与えられ、合格すると医師の資格を得ることができます。
社会の変化に適応しつつ、多様的かつ高度な医療の要望に応え、プロの医師としての成長・発展することが見込まれる人材をを求めています。
選抜の方法として、筆記試験、口述試験等が行われます。
高校で学ぶ全教科でハイレベルの基礎的な知識と、理解力・思考力を身につけておくことが重要です。
特に理数系科目の筆記試験でその能力が測られます。
また、自己表現能力や課外活動(ボランティア、部活など)の経験から得られたたくさんの人と一緒に学ぶ姿勢や、やり遂げる力が口述試験で評価されます。

金沢大学医学部の偏差値


次に、金沢大学医学部の偏差値についてご紹介します。

金沢大学医学部の偏差値推移

以下の表に、金沢大学医学部における直近5年間の偏差値推移をまとめてみました。

2023年度 67.0
2022年度 68.0
2021年度 69.0
2020年度 68.3
2019年度 69.5

金沢大学医学部の偏差値は67~69.5です。
金沢大学全体の偏差値が55-69となっているので、金沢大学内の他学部と比べても偏差値がかなり高いと言えます。
直近5年間の偏差値推移では偏差値が下がってきているようですが、金沢大学は国公立大学の中でも上位の大学に含まれます。
そのため、油断せずしっかりとした準備をして挑む必要があります。

金沢大学医学部のレベルを他大学と比較

続いて、金沢大学医学部と偏差値の近い国公立大学を以下の表にまとめてみました。

順位 偏差値 大学名 所在地
12 69.2 岡山大学 岡山県
13 69 北海道大学 北海道
14 68.7 広島大学 広島県
14 68.7 大阪公立大学 大阪府
16 68 金沢大学 石川県
16 68 名古屋市立大学 愛知県
16 68 奈良県立医科大学 奈良県
16 68 京都府立医科大学 京都府
16 68 筑波大学 茨城県

金沢大学自体が偏差値の高い大学であるため、偏差値の近い大学は自ずと有名大学になってくるようです。
また、金沢大学医学部は国公立大学の中でも偏差値が高く、上から16番目という上位に入る国公立大学です。
国公立大学は私立大学に比べると学費が安いため、毎年たくさんの受験生が集まります。
そのため、偏差値も難易度も上がります。
しかし、金沢大学と同じ偏差値の大学は愛知県や奈良県、京都府や茨城県といった全国に存在するため、受験生の分散が考えられます。
ただ、金沢大学は北陸地方の中でも最も栄えている都市である石川県に大学が設置されています。
また、北陸地方には全国的に見てみると医学部を有する大学が少ない傾向にあります。
北陸地方で医学部を有する大学は、国公立大学では金沢大学、福井大学、富山大学のみで、私立大学では金沢医科大学のみです。
よって、金沢大学は石川県の受験生だけでなく、北陸地方の優れた受験生が集まると考えられます。
金沢大学は偏差値が高いだけでなく、受験生が集まるといった入試難易度も上がると予想されますので、それを踏まえた上で受験勉強を進めていくことが重要です。

金沢大学医学部の入試情報・入試結果


続いて、金沢大学医学部の入試情報・入試結果についてご紹介します。

金沢大学医学部の入試情報

金沢大学医学部では、一般選抜・学校推薦型選抜Ⅱ・超然特別入試・帰国生徒選抜・私費外国人留学生入試・国際バカロレア入試の計6つの形式で入試を行っています。
それぞれの定員数は、一般選抜で84名、学校推薦型選抜Ⅱで27名、その他超然特別入試などは若干名です。
一般選抜では、共通テストに加えて個別学力検査が課されます。
金沢大学医学部の特徴として、一般選抜は前期日程しか行っていません。
学校推薦型選抜Ⅱでは、共通テストと口述試験などが課されます。
この試験は各学校長から推薦された者のみが受験できます。
超然特別入試では、学校推薦型選抜Ⅱと同じように共通テストと口述試験などが課されます。
この試験は、並外れた才能を持った人材を募っています。
帰国生徒選抜では、海外で一定年数学校で勉学に励んだ者が受験することができます。
この試験では、個別学力検査(前期)と口述試験、成績証明書などの各種証明書の提出が課されます。
私費外国人留学生入試では、日本国籍を持たない者を対象として、日本留学試験と学力検査、各種書類の提出が課されます。
国際バカロレア入試では、国際バカロレア証書を授かった者を対象に、各種書類の提出と口述試験が課されます。

共通テスト

次に、一般選抜および学校推薦型選抜Ⅱと超然特別入試に必要な、共通テストの入試科目と配点について以下の表にまとめてみました。

科目 外国語 数学 国語 理科 地歴公民 合計
配点 100 100 100 100 50 450

科目は外国語・数学・国語・理科・地歴公民の5科目で、合計450点で合否を判定します。
外国語は「英語(リスニング含む)」だけでなく、フランス語・ドイツ語・中国語・韓国語を選択可能です。
受験生自身が最も得意とする言語を選びましょう。

二次試験

一次試験を通過すると、二次試験に進みます。
二次試験の試験科目と配点を以下の表にまとめてみました。

科目 外国語 数学 理科 面接 合計
配点 300 300 300 150 1050

二次試験では、個別学力検査及び面接を受ける必要があります。
個別学力検査は、外国語・数学・理科の3科目で、それぞれ300点の配点になっています。
面接は1人15分程の個人面接が行われ、配点は150点です。
面接中は雑談などを交え、和やかな雰囲気で進行されます。
合計1050点で合否が判定されます。

金沢大学医学部の入試結果

2023 2022 2021
募集人数 84 84 84
志願者数 291 244 320
受験者数 219 208 229
一次合格者数
二次合格者数
正規合格者数 87 86 104
補欠候補者数
繰り上げ合格者数 1 1
総合格者数 87 87 105
合格実質倍率 2.5 2.5 2.2
入学者数 86 83 99
合格最高点 1327.80(1500) 1329.80(1500) 1352.80(1500)
合格最低点 1189.80(1500) 1095.30(1500) 1118.00(1500)

金沢大学医学部の直近3年間の入試結果データをまとめてみました。
例年募集人数に変化はありません。
ただ、2021年度においては例年よりも総合格者数および入学者数が多く、倍率が0.3低かったようです。
しかし、2022年からは総合格者および入学者数が減ったため、倍率は2.5に上がっています。
2021年度の入学者数が多かった背景には、コロナウイルスによる医療従事者の人手不足が考えられます。
現在はコロナウイルスの影響が収まってきているので、今後は例年通り入学者数や倍率に大きな変動はないと考えられます。

金沢大学医学部の入試傾向と対策


続いて、金沢大学医学部の入試傾向と対策について詳しく解説します。

英語の傾向と対策

大問数は3題で、試験時間は90分です。
読解問題に取り上げられるテーマは、特定のテーマに偏ることなく幅広く取り上げられています。
内容も抽象的な文章や専門的なものは比較的少ないため、読みやすい英文が多いです。
ただ、解答しなければいけない記述量が多いので、容易な問題ではありません。
以前は要約問題も出題されていましたが、2016年度以降からは出題されず、英問英答式の説明問題が出題されています。
また、英作文においても2016年度以降は自由英作文の出題となっています。
このように、設問形式が変わることはよくありますが、与えられた英文の内容を正確に理解する力が必要なことは変わりません。
内容を理解するためには、なんとなく読み進めるのではなく、文法ルールを理解したうえで読み進める必要があります。
最初は時間をかけて英文の構造を捉えながら読み、慣れてきたら段落ごとの要旨を捉えながら、読むスピードを早めていきましょう。
また、早い段階から語彙力を養うことに取り組みましょう。
読解問題の演習を解く上で、語彙力は不可欠だからです。
標準レベルの単語帳を早いうちから仕上げておき、余裕があれば高度な単語も覚えていくと周囲と差をつけられます。
そして、金沢大学の設問形式は英問英答形式なので、早いうちにこの形式に慣れておくことが理想です。
内容説明問題では、解答の根拠となる該当箇所を見つけた上で、解答を作成し始める習慣を身につけておきましょう。
自由英作文では、難しい文章を書く必要はありません。
なるべく簡単な語句を使用して、文法的に誤りがないようにすることが重要です。
実際に手を動かして解答を書いてみることで、記述力の養成にも繋がります。
そして、記述した解答は第三者に添削してもらい、客観的な視点を取り入れましょう。

数学の傾向と対策

大問数は4題で、試験時間は120分の記述形式です。
出題範囲は「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)」で、特に微・積分法とその応用、数列、極限、ベクトルは頻繁に出題される分野です。
特徴として、出題数が少ないことが挙げられます。
そのため、いくつかの分野にまたがった融合問題が出題されることが多く、総合力が求められます。
問題用紙と解答用紙は別々にあります。
解答用紙のスペースは十分に広く、証明問題、図示問題が頻繁に出題されることから、記述・論述が重視されているようなので、注意しましょう。
出題の大部分は標準的な内容ですが、1題ごとの分量が多いので完答は難しいと思われます。
そのため、表面的な学習では対応できないものも多くあります。
基本的な公式や定理などは、自分のものにして自在に扱えるように、教科書や参考書などで繰り返し学習して定着を図りましょう。
受験用の参考書などで典型的な問題の解法を学習しておくのも、有効な方法です。
さらに、標準的な入試問題集に取り組んでおくことで、応用力を養うことができます。
ただ、解法を覚えるだけにはならないようにしましょう。
思考過程を常に意識しながらでなければ、実際の入試問題を解くことができないからです。
教科書や参考書の例題から、解答の導き方を見習いましょう。
短い試験時間の中で解答を導き出すためには、迅速かつ正確な計算力を養う必要があります。
普段から問題に多く取り組み、計算力を養っておきましょう。
また、その際しっかりと問題を考えて解くようにして、洞察力や思考力を身につけましょう。
微・積分法、数列、極限、ベクトルの出題が非常に多いため、これらの分野については融合問題を含めて多角的かつ徹底的に学習を深めておくことが重要です。
各大問は数個の小問で構成され、前段階の小問を利用して解き進めることがよくあります。
設問間の関連性を的確につかみ、問題の流れをしっかり読み取ることを意識して取り組みましょう。

物理の傾向と対策

大問数は3題で、試験時間は化学と合わせて2科目で120分の記述形式です。
内容としては典型的な問題もありますが、教科書や参考書とは少し違った解き方で解答する問題もあります。
また、過去には描図問題と論述問題が例年出題されています。
しっかりと基本を理解した上での分析力・理解力を要する、質の高い問題がそろっています。
難易度の基準は標準以上の問題が出題されると考えておくといいでしょう。
物理の考え方が基礎からしっかりできていないと、難問であるほど解く事が困難です。
先ほども述べたように、教科書とは少し違った解き方を要求される場合があります。
そのためめ、単純に公式を暗記するだけでなく、現象の本質を理解することを心掛けることが大切です。
そして、もう一つ難関なのが試験時間に対して“問題の分量が多い”ことです。
しかし、計算過程の記述は求められないので、手際よく正確に計算して解答する必要があります。
ただし、結果のみを記入するため、途中の計算ミスや勘違いは致命的となってしまいます。
計算スピードと共に正確な計算ができるようにトレーニングしておきましょう。
また、物理的現象をイメージとして捉えるだけでなく、それを数式を使って表現する力もつけておくと良いでしょう。
普段から、複雑な文字計算を最後まで解く習慣を身につけ、式でも証明できるまで納得しないという心構えを持つようにしましょう。
詳しい解法の付いた教科書傍用問題集レベルから始め、慣れてきたら、もう一段難易度の高い問題集にも挑戦しておく必要があります。
また、既出問題の難問パターンについては、過去問を一度は解いておくことによって難しい設問に戸惑うことなく、落ち着いて解答できるでしょう。
与えられたデータから自分でグラフを描図する問題や、解答する際にグラフや図を書いて考えると解きやすい問題も出題されています。
幅広い分野にわたって正確なグラフが書けるように教科書や参考書を参考にして、実際に書いて練習しておきましょう。

化学の傾向と対策

標準的な問題が多いですが、問題量が非常に多く時間が足りません。
大問数は6題あり、その内4題を解答します。
試験時間は物理と合わせて2科目で120分の記述形式です。
出題範囲は「化学基礎・化学」です。
毎年、理論・無機・有機の分野から出題されていますが、割合的には理論の割合がやや大きくなっています。
理論・無機では、毎年各分野に関する問題が幅広く出されている傾向があるので、くまなく学習する必要があります。
解答形式は記述を中心に、選択問題、計算・論述・描図法等が出題されます。
また、一問一答の用語や化学式、数値、物質名などを書かせる問題も出題されます。
従来の計算問題では答えのみを記す形式が多かったですが、近年では計算過程を求めるものが増加傾向にあります。
論述問題については字数制限がついてることがほとんどです。
問題によっては70~90字程度の長文論述が求められることもあります。
標準的な問題が主ではありますが、試験時間の割には問題量が多いと感じられます。
理論分野は一部にやや難しい問題もありますが、全体的に基礎的な内容をしっかり学習していれば対処できます。
各分野の典型的な問題を自分の力で解けるようにしておくとよいでしょう。
無機分野の工業的製法に関しては、化学反応式や、反応物の役割をチェックしておくとよいでしょう。
有機分野では、脂肪族化合物や芳香族化合物の化合物間の関係や反応名が必須となります。
論述問題は普段から文章を書く練習をしておかないと、本番で十分な答案を書くことは不可能です。
練習として、最初は字数にあまりこだわらずに、まず内容と用語に気をつけて文章を書いてみるとよいでしょう。
鉄は濃硝酸に解けない理由や、酢酸がヨードホルム反応を示さない理由など、よく出題されるテーマについて、できるだけ多くの文章を書く練習をしておくと、本番でその力を発揮できるでしょう。

面接の対策

金沢大学医学部の面接はおよそ15分で、面接官3名と受験生1名で行われます。
受験生の人柄を見るための面接で、圧迫感を感じることもなく、深く突っ込んだような質問をされることもないようです。
面接前の控室では電子機器の使用が禁止の為、事前にノートや参考書を持ち込みましょう。
面接官は穏やかな対応で、時には緊張をほぐすために雑談を交えてくれます。
質問も答えやすいものが多く、志望動機・選んだ理由・目指す医師像などが毎年聞かれているため、事前に対策を取っておきましょう。
また自分の長所や短所を含めた自己アピールを1分以内に行うため、うまくまとめる能力が求められます。

金沢大学医学部に合格するなら医進の会


医進の会は完全個別の授業を行っています。
生徒ごとに使うテキスト、プリントが違ったり理解度に応じて授業を進めるスピードが違ったりと、オーダーメイドの授業が魅力です。
また、授業を行う講師は全員が経験豊富なプロの講師です。
基礎からの学習はもちろん、講師には志望校を伝えているので、金沢大学医学部の過去問などを使って入試対策を行います。
金沢大学医学部を目指している方へ、医進の会はいかがでしょうか。

まとめ


今回は金沢大学医学部について解説しました。
金沢大学医学部は国内の医学部の中でも上位の大学であり、国家試験の合格率が高く、多くの学生が目指す大学です。
この記事では、入試情報や二次試験の科目ごとの傾向と対策など受験生に役立つ情報をまとめましたので、金沢大学医学部受験をお考えの方はぜひご活用ください。
また、本記事を通して医学部に興味を持たれた方は、ぜひ医学部受験を検討してみてください。

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