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徳島大学医学部は入りやすい?偏差値や倍率などの難易度について徹底解説

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カテゴリ:大学情報

徳島大学医学部は徳島県徳島市にある国立大学です。
本記事では、入りやすいと言われている徳島大学医学部の偏差値や倍率について詳しくまとめています。
さらに、入試情報や入試傾向・対策についても徹底解説していますので、徳島大学医学部を受験する方や興味がある方にとって必見のコラムとなっています。
是非参考にして下さい。

徳島大学とは?


まずは徳島大学の基本情報についてご紹介します。

キャンパスについて

徳島大学には「常三島キャンパス」と「蔵本キャンパス」という2つのキャンパスがあります。
以下に、それぞれのキャンパスについてまとめました。

常三島キャンパス

所在地 〒770-8502 徳島市南常三島町1丁目1番地
交通アクセス JR徳島駅より、徒歩30分
バス利用の場合 20分
徳島駅から「大学前」、又は「助任橋・徳島大学前」 下車
学部 総合科学部・理工学部・生物資源産業学部

技術者をはじめとした、総合性と専門性を兼備した人材を育成し、各専門領域の研究開発、そして研究者の養成を行っています。

蔵本キャンパス

所在地 〒770-8503 徳島市蔵本町3丁目18番地の15
交通アクセス JR徳島駅より「阿波池田」行、又は「穴吹」行に乗車し、「蔵本駅」下車、徒歩約5分
バス利用の場合 20分
徳島駅から「医学部前」、又は「蔵本中央病院・大学病院前」 下車
学部 医学部・歯学部・薬学部

生命科学の教育研究とともに、医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士、看護師、保健師、診療放射線技師、臨床検査技士、歯科衛生士、社会福祉士などを養成しています。
大学病院が隣に併設されており、メディカルセンターとして高度先進医療なども担っています。
キャンパスの周りは、商業施設や交通機関が非常に充実しているため生活しやすいです。

学生の理想像

徳島大学では、大学入学後も意欲的に学習や様々な活動に真摯な態度で取り組み、他の学生や教職員とともに協働性をもち学び続ける学生を求めています。
医学部では高い責任感や倫理観、さらに生涯学び続ける意志を持ち、国際性や研究能力を併せ持ちながら、基礎から臨床までの多分野にわたる知識・技能をベースとして医療を実践できる医療人を育成することを目指しています。

教育における特徴

徳島大学では理系領域を幅広くカバーしています。
医学部のある蔵本キャンパスは、薬学部、歯学部と大学院研究科、徳島大学病院、さらには全国で唯一の先端酵素学研究所が一つのキャンパスに集約した非常に珍しい環境です。
また、常三島キャンパスと蔵本キャンパスは徳島市の中心部にあり距離も比較的近いため、チーム演習や共同授業のほかにも、医光融合研究など研究面でも学部の垣根を超えて、連携教育に取り組んでいます。

徳島大学医学部の難易度


徳島大学医学部の難易度についてまとめました。

徳島大学医学部の偏差値

徳島大学医学部の偏差値は64.8です。
偏差値の順位は、全国にある医学部82校中56位に位置しており、国公立大学医学部の中では中堅レベルだといえます。
2021年度には67.0でしたが翌年2022年度には64.3まで下がり、2023年度には64.8まで上昇しました。
徳島大学医学部と偏差値が近い大学を、以下の表にまとめました。

大学名 偏差値
徳島大学 64.8
香川大学 64.8
高知大学 64.8
鳥取大学 64.8
大分大学 64.8

徳島大学医学部と偏差値が近い大学は、徳島大学と同じ中国・四国地方や九州地方の
香川大学、高知大学、鳥取大学、大分大学があげられます。
いずれも同じ偏差値のため、自分の学力で合格できる見込みがあるのかなど考え、自分に合った志望校を選ぶとよいでしょう。

徳島大学医学部の倍率

徳島大学の倍率について2年分まとめました。

2023年度 2022年度
募集人員 62 64
志願者数 195 171
受験者数 150 123
合格者数 68 72
合格実質倍率 2.2 1.7

過去2年間の徳島大学医学部の倍率は1.7〜2.2倍となっていました。
一方、国公立大学全体でみた倍率は4.0が中央値と言われています。
比較してみると、徳島大学医学部の倍率はその半分ほどなので、かなり低いと言えるでしょう。
徳島大学医学部は県内唯一の医学部ですが、徳島県から大阪や兵庫など関西エリアの大学は比較的距離も近いため志望校の選択肢になってくることが、倍率が低い理由の一つとして考えられます。
しかし、当たり前ですが医学部は倍率が低いからといって、難易度も易しいわけではありません。
いずれの年度に関しても高い得点率が要求されており、最低限の学力が伴っていなければ全く太刀打ちできないでしょう。
徳島大学医学部を目指している受験生は、気は緩めず受験対策はしっかりするようにしましょう。

徳島大学医学部医学科の入試情報


2024年度の徳島大学医学部医学科の入試情報についてまとめました。

募集人数・入試日程

募集人数 【一般選抜・前期日程】55名
【総合型選抜】8名
【学校推薦型選抜・推薦Ⅱ】37名
【私費外国人留学生選抜】若干名
入試日程 令和6年2月25(日)・26日(月)

※学校推薦型選抜の推薦Ⅱは共通テストを課します。

共通テスト

教科 科目 配点
国語 国語 150
地歴 世界史B、日本史B、地理B
現社、倫理、政経、倫・政経
から1科目
50
公民
数学 数Ⅰ・数A
数Ⅱ・数B、簿記、情報から1科目
200
理科 物理、化学、生物から2科目 300
外国語 英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語から1科目 200

理科の配点が300点と高いため、理科の学力が重視されていることが分かります。
そのため、理科科目には力をいれて学習する必要があります。
国語は配点がやや低いため、国語が苦手な受験生には狙い目だといえます。

個別学力試験

教科 科目 配点
数学 数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B 200
外国語 英語 200
その他 集団面接

医学部としては珍しく個別学力試験で理科がなく、数学と外国語のみとなっています。
配点は2教科とも同じなためバランスよくまんべんなく学習しましょう。
個別学力試験では面接が課せられるため、学力試験対策と並行して模擬面接などで練習しておきましょう。

徳島大学医学部の学費・奨学金について


徳島大学医学部の学費・奨学金についてまとめました。

学費

まずは、学費についてまとめました。

入学料 282,000円
授業料(半期分) 535,800円(267,900円)
その他の経費 【医学科】151,150円
【医科栄養学科】116,750円
【保健学科】106,750円

※2023年度の情報になります。
在学中に授業料の改訂が行われた場合には、改定時から新授業料が適用されます。
※前期(4月)と後期(10月)の2期に分けての納付となります。
※その他の経費は学生教育研究災害保険料、後援会費など
入学初年度の納付額は医学科が968,950円、医科栄養学科が934,550円、保健学科が924,550円となります。
このほかに教科書代が別途必要となります。

奨学金

徳島大学では理工学部の生徒向けに、平成17年度より返済の義務を課さない日亜特別待遇奨学金制度が制定されました。
県内企業を支える中核人材となる学生の育成を目指し、徳島県内のものづくり産業への就職を希望する人を対象の特別枠もあります。
また平成28年度からは、経済的に困窮している学生に対しての給付金制度もできました。
医学部で奨学金を利用したいということであれば下記の制度が利用できます。

日本学生支援機構 学業成績および人物ともに優れた学生で、経済的理由により修学が困難な学生のために奨学金を貸与する制度。
【給付型奨学金】奨学金の振り込みと授業料の減免の両方を受けることができます。学部学生が対象です。
【貸与型奨学金】貸与終了後に返還が必要となります。第一種奨学金(無利子)と第二種奨学金(有利子)があります。
地方自治体の奨学金制度 地方公共団体奨学金や民間企業等の出資による民間団体奨学金などの多様な奨学金制度があります。
条件は、団体により異なっており大学を通して募集するものと、市町村等の奨学制度で直接募集するものの2通りがあります。
徳島大学ゆめ奨学金 徳島大学独自の返還義務を課さない給付型の奨学金制度です。
対象が大学院博士後期課程に在学する学生で、本人の申請の前年の総所得金額が442万円未満の方とかなり限られています。
徳島大学アスパイア奨学金 海外留学を行う学生のための制度となります。グローバル社会において活躍できる人材を育成するため、外国の協定校等へ留学する本学学生に対し経済的支援を行っています。
勝沼奨学金 独創的観点で新たな生命科学分野(領域)の開拓に挑戦し基礎医学研究の発展に貢献する研究者の育成のため、徳島大学大学院医科学教育部博士課程および、栄養生命科学教育部博士後期課程に在籍する学生を支援するものです。
大塚芳満奨学金 株式会社大塚製薬工場の元代表取締役会長 故大塚芳満氏のご遺志に基づいた大塚芳満記念財団による奨学金です。対象は徳島県内に在住する医学、歯学、薬学そして栄養学を専攻する有能な学生・大学院生です。医学、歯学、薬学そして栄養学の発展と国民福祉の向上に寄与し社会有用の人材を育成するとともに、徳島県内の優秀なスポーツ選手に対する援助を通して、県内スポーツの発展に寄与し青少年の心身の健全な育成に資することが目的です。
濱本医学国際交流基金 医学部の濱本医学国際交流基金は、濱本恒男先生(徳島大学医学部第23期生)のご寄附により、令和4年度に創設されました。
医学を修養する学生および、若手研究者の国際交流を支援することにより、医学分野でグローバルに活躍する人材の育成に資することを目的として、海外留学や研修支援事業、留学生受入支援事業を実施しています。

徳島大学医学部の入試傾向・入試対策


徳島大学医学部の入試傾向と入試対策を科目ごとにまとめてみました。

英語の傾向と対策

大問1・2が読解問題、大問3は英作文問題の構成です。
読解問題は、内容説明を中心とした出題となっており、速読力と内容把握力、読み取った内容をまとめるには、日本語の表現力が必要になります。
2018年度は大問1・2とも設問が英文であり、各5問の内容説明のうち各2問は英文で答える形でしたが、2019年度以降は日本語で答える設問がなくなりました。
英作文問題は、80〜100語程度の意見論述が出題されていて、与えられた指示をきちんと読み取って課題を把握し、制限語数に従って論理的にまとめることが大切です。
読解問題の英文は、専門性が高くテーマ・語彙ともにやや難解な年度もあります。
英文量は比較的少ないですが、試験時間が英作文も合わせて70分であることを考えると、決して楽ではないです。
近年の読解問題は、ほぼ全問が内容説明問題となっているので、英文の内容や論旨を的確につかむ練習が大切です。
そして、読み取った情報を英語でまとめたり、パラフレーズしてみたりすることが必要です。
これは英文和訳とは質の異なる作業であり、テーマの把握と簡潔化が重要となります。
英文和訳についても準備しましょう。
まず、構文を正確にとらえ、論理的に英文の意味をつかんでいく精読力を養うことを心がけましょう。
和訳では特に「動詞の発見」が第一で、頭の中でとらえることができても、日本語の文として表現できなければ得点にならないので、訳文を実際に書いてみることが大切です。
例年、読解問題の語彙はやや難しいです。
文意を正しく読み取るためには語彙力が不可欠なため、日頃から辞書を活用して単語を根気よく覚えましょう。

数学の傾向と対策

出題範囲は「数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル)」で、大問は誘導式のいくつかの小問に分かれていることが多いです。
また、証明問題・図示問題もよく出題され、出題分野は多岐にわたっており、バランスのとれた出題となっています。
微・積分法、数列、ベクトル、整数の性質、場合の数と確率もよく出題され、全体的な難易度はやや難しめの問題が出題されています。
本質的な理解ができているかを試す問題や、十分な計算力があるかを試す問題が多く、しっかりとした対策を必要とする出題です。
誘導式の小問に分かれている問題が多く、基本的事項が理解できていれば各大問のはじめの1、2問は解けることが多いです。
したがって、教科書を中心に基本事項を徹底的にマスターした上で、標準的な入試問題で解法を使いこなす能力を養いましょう。
計算力が問われる出題がみられるので、日頃から丁寧に最後まで計算する力と根気が必要です。
全問記述式の問題のため、減点されない答案作成の練習をしましょう。
また、計算が複雑になることもあるので、整理して記述する練習も大切です。
模範解答を参考にして、減点されるところはないか、条件の見落としはないか、論理に飛躍がないかを比較検討することによって、完全解答を目指した答案作りを心がけましょう。

国語の傾向と対策

共通テストでの国語の配点割合は、数学・理科・外国語と比べると低く100点となります。
しかし、共通テストの配点比率が他の国公立大学の中でも非常に重視されているため、国語の試験対策も十分にしておく必要があります。
出題形式は、必須の現代文2題と古文・漢文のいずれか1題を解答します。
設問は記述式で文字数の指定がないものが多いので、回答欄の大きさに合わせて応える必要があります。
記述式が多く時間的に苦しくなることが予想されるため、時間配分に留意し注目して読む場所の判断、全体の話の流れを追うことが重要となります。
そのため、大問ごとに割く時間や解く順番をあらかじめ決めておくこと。
そして、設問で聞かれている内容を本文から正確かつ素早く見抜くことが重要です。
また大問1題に2つ以上の文章が入る複数テクストが出題されるケースもあるため、過去の問題集を使って複数テクストの形式の慣れも必要です。
古文に関しては古文文法を見直し、語彙力を高め、漢文に関しては文章の概要をつかむ訓練が必要でしょう。

理科の傾向と対策

理科は他の科目より配点が最も高い200点となるため、重点的に対策を行いましょう。
徳島大学医学部では理科の個別学力試験は課せられていないため、共通テストの対策がとても重要です。
共通テスト対策問題集などを使い出題形式に慣れましょう。
物理基礎・化学基礎・生物基礎から2科目選択または物理・化学・生物から1科目選択となります。
物理は例年大問3題の出題で記述式のため、答えだけでなく導出過程を書くことが必要です。
公式を暗記するだけではなく、物理現象や基本原理とからめて公式を導く過程を理解しましょう。
化学は難易度も高くユニークな問題も出題されることもあります。
よって基本的な学習だけではなく、深く学ぶことが必要です。
解答形式は、選択式もありますが記述式が中心です。
計算問題では、解答に至る過程を求められることもあります。
生物は、標準的な問題が中心ですが、まんべんなく学習することが必要です。
物理・化学と同じように記述、論述問題が中心のため、論述の力を付けるようにしましょう。
なお、医学部医学科は基礎科目の選択は不可となっています。

地理歴史・公民の傾向と対策

地理歴史または公民どちらかの選択となります。
地理歴史は、世界史B・日本史B地理Bから選択、公民は現代社会・倫理・政治経済・倫理/政治経済からの選択となります。
配点50点と他教科に比べると配点率は低いですが、得意な分野を選択ししっかりと復習・定着を心掛けましょう。
日本史や世界史の場合は暗記だけではなく、各時代の特徴や背景もしっかり確認しておくことがよいでしょう。
地理の場合は地図帳や資料集を利用して自然環境や産業についてなどをチェックしておきましょう。

まとめ


今回は徳島大学医学部について解説しましたがいかがでしたでしょうか。
徳島大学医学部は、四国で設置された初めての医学部であり、医学部キャンパスの中に研究所や附属病院もあり、他学部とも密接な交流が行われています。
入試の特徴としては、共通テストの理科の配点が高いですが、個別学力試験には理科はなく、数学と外国語のみです。
また国語の配点は低めとなっています。
徳島大学医学部に興味を持たれた方は是非検討してみてください。

この記事の執筆者:医進の会代表 谷本秀樹

医進の会代表 谷本秀樹
中学入試の希学園の集団授業で600名以上の多くの生徒を受験指導。
大学入試は四谷学院などの大手予備校や多くの医学部受験予備校で、主に生物の集団授業と個別授業で300人以上の受験生を担当。
自身の予備校『医進の会』発足後は、これまで500人以上の生徒の受験と進路指導に携わってきた。
圧倒的な医学部入試情報量と経験値、最適なアドバイスで数多くの受験生を医学部合格に導いてきた、医学部予備校界屈指のカリスマ塾長。

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